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  • 執筆者の写真Masayuki Kano

雲の中の風景



写真:「雲の中の風景」

20180618-DSCF8500-9

FUJIFILM X-E3, FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS

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2018年6月22日(金)

元気良く鳴いていたエゾハルゼミの声がしなくなったようです。この季節に羽化して繁殖を果たし、その短い一生を終えて去っていく生き物です。なんだか切ないですね。

しかしその鳴き声(というか「音色」)は不思議と心に残る存在感のあるものです。決して美しいという類いの音色ではないのですが。

野鳥たちもまた繁殖の季節。毎日、夜明け前から盛大な合唱を始めます。 これがじつに美しく心地よい。

その声でを覚ましかけるのですが、聞き惚れている内にいつの間にか心地よい眠りへと戻っていきます。その眠りの深く甘美なことといったら。

野鳥の声。風の音。雨の音。新緑の葉擦れ。

自然の立てる音や気配はわたしたちを慰撫しているかのようです。ここにはそのような音しかありません。

自然と調和することなく活動しているのはわたしたち人間だけなのではないでしょうかね。

まあ、極論だということはよくわかっているのですが、自戒を込めてそう感じることが多い昨今です。

蓼科のこの美しい自然と癒やしの力に触れて見入られたのはまだ二十歳になるかならないかの若き日々のことでした。 そのあたりのことを語り出すと長くなるので今日は割愛します。

まあとにかく、不思議な縁に導かれて蓼科に移住して、ふと気づくともう25年の歳月が経過していました。

人間というものはいずれどんな感動的な出来事にも、どれほど素晴らしい環境にも飽きてしまうと誰かが語っていたことを思い出します。誰だったっけ。

わたし自身もこの素晴らしすぎる環境での暮らしに多少なりとも慣れてしまって、感謝の気持ちが薄れてしまっていたのかも知れません。 そうなると、どういうことが起きるかというと、感動が無くなってしまうのです。気持ちが晴れず精神が濁ってきます。これまでなんの苦も無く見えていたものが見えなくなってくるのです。

写真を撮り続けていなければそのことに気づくのがもっと遅かったかも知れません。日々、作務のように写真を撮り続けるというルーティンがあればこそいろいろなことに気づけたのだと思います。

何があってもとにかく続けること。どんなことにもこれは通じる原理のように感じます。文字通り「継続は力なり」というのは真実なのです、きっと。

★★★

すぐ近くの車山高原や霧ヶ峰高原では蛍光オレンジの蓮華躑躅(レンゲツツジ)の大群生が見ごろになりました。

陽光がさんさんと降り注ぐ晴れの日よりも、むしろ曇りの日のほうが幽玄で美しく感じる不思議な花です。写真を撮るなら曇りや雨の日のほうが断然良いです。

山歩きや登山にも快適な季節ですね。蓼科高原、北八ヶ岳は比較的梅雨が軽いので晴天率は高いという印象を持っています(個人的経験ですが)。

皆様のお越しをお待ちしています。

★★★ グリーンシーズンにはビーナスライン(県道192号線)で蓼科から美ヶ原経由で松本まで一気にドライブするコースがオススメです。ちなみに国道299号線も全面開通しました。 それだけではなく当地の夕暮れ風景の美しさも堪能していただければ幸いです。 蓼科高原ペンション・サンセット お料理自慢の宿 : https://www.p-sunset.com/ ★★★ 「ペンション・サンセット お料理自慢の宿」というのがわたしの営むペンションの名称です。「Google マップ」にも「foursquare(フォースクエア)」にもこの名称で記載されています。 ★★★ 蓼科高原の公式ホームページ(by 茅野市観光協会):http://www.tateshinakougen.gr.jp/

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