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蓼科高原日記 2018/10/28

執筆者の写真: Masayuki KanoMasayuki Kano


終わりなき夏(The Endless Summer)が果たされぬ願望に終わるように、永遠に続くかのように思われた豊穣の秋もまたいつか終焉を迎える。春夏秋冬といういのちのサイクルにしたがって種(しゅ)は受け継がれ、またひとつの世代がこの世界を去って行く。

私はここに居てそれをつぶさに見つめている。やがて私もこの世界を去るときが来ることは避けようのない事実だから、私もまたこのようないのちのサイクルに含まれるのだろう。それは極めて自然なことだ。

私もまた実りの季節を迎えているのかも知れない。昨日まで全く見えなかったものが突然見える様になり、全く理解できなかったことが雷撃を受けたかのようにぱっと理解される。感じることかなわなかったことを感じることができるようになる。

ちょうどそのような季節がめぐってきたのだ。めずらしいことでもなければ、特別なことでも無い。毎日出来なくなることが増えてくる代わりに、そのような実りをいわば対価として私は受け取るのだ。様々な可能性が閉ざされるのと同時に、様々な可能態がもたらされる。老年とはそのようなものなのかも知れない。

「終わりの始まり 秋」 20181015-DSCF4927-4 FUJIFILM X-E3, FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS .

 
 
 

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