top of page
  • 執筆者の写真Masayuki Kano

静かな夜、穏やかな朝、風の歌…




2023/09/23

 

 

静かな夜が明けて穏やかな朝がやってくる。


凛(りん)とした大気は上質のゼリーのようにやわらかな感触だ。


降りそそぐ朝日は優しさに満ちて、盛夏のあの凶暴さはみじんも感じられない。


森からは自然のたてる様々な音が聞こえてくる。


目を閉じれば様々ないのちの息吹が感じられる。


それは秋という季節の歌う歌だ。


さわさわからからと木の葉が鳴る。


それは森を吹く風の歌だ。


大地を踏みしめて空を見上げれば、そこにあるのは突き抜けるような天空。


この季節、大地と空とはくっきりとした境界を描く。


大気と同様に意識も澄み渡る。


いままで見えなかったものがしだいに見えてくる。


自分が追い求めていたものがじつは虚像だったことが見て取れる。


追い求めるものは、追うことをやめた時に初めて手にはいるのだと秋の空は語る。


真夏の逃げ水のように、追い続ける限りそれは逃げ続けるのだと。


両の手からこぼれ落ちすり抜けてゆく。


たとえばそれは僕の夢。


ささやかな幸福感。


いま思い知る、


なすべき事をなせばよいのだ、


いま行なうべきことをきちんと行なえばよいのだ。


僕の夢などどうでも良い、


なすべき事をなせばよいのだ。


秋はもの思う季節。


その気候がそうさせるのか、


この静けさがそういざなうのか。


澄み切った大気を胸いっぱい吸い込んで、


見えない未来に思いをはせることをやめ、


「いま」を見つめる。

 


 

ペンションサンセット公式HP:​https://www.p-sunset.com/

閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page