- 2002年5月 -
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"It exists across the universe"
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| 2002.05.31(金)------------ 雨は上がっていました。今朝はやけにホトトギスが喧(かまびす)しく鳴いていて、目が覚めました。最近よく見る夢は落雷でパソコン一式がすべてアウトになってぷすぷす煙を出していると言うものです。ピラタスの丘は山岳地ですから可能性としてはまあ良くあることなのです。パソコン本体まで逝ってしまうということはまれだと思いますが。 すでにお気づきのかたもいらっしゃるかもしれませんが、バックグラウンド・カラーがいつもと違うような気がしませんか。この6年間変わらずに来たこれまでの背景色を少し変えてみました。今後はこの色が「サンセット・ブルー(自称)」ということになります。なんか「くすみ」がとれて、すっきりしたと思うのですが・・・。このサイトとペンション・サンセットが変わっていく決意(?)の象徴です。 朝から陽差しはあったのですが、すりガラスの向こうからやってくるような光で、基本的には1日中曇り空でした。予報では雨が降るなんて話だったので、まあまあのお天気でした。今年はなんだか雪が融けたらいきなり梅雨みたいな天候ですね。こうなるとそろそろ害虫が出てきそうで心配になってあわてて木酢液をしっかり散布しました。 肥料も昨年までは液肥(化学肥料)を使っていたのですが、今年から天然物の堆肥を使うようになりました。これがなかなか当地の土質に合うようで庭の植物がとても元気なような気がします。ピラタスの森はすっかり新緑に覆われてしまいました。お客様の目には触れないのですが、僕らにとってはこれからが雑草や害虫との本格的な戦いになります。 ------------------------------(午後9時) |
| 2002.05.30(木)------------ 陽差しはあるのですが頭上には雲があって直射日光は地表に到達しないのです。こんな状況の方が紫外線が強いので注意が必要です。いまが庭の手入れのハイシーズンに当たるのですが、土壌改良や苗木の移植や凶悪な(?)というか屈強の雑草たちとの熾烈な戦いは今日はお休みしました。いつにない寒暖差の大きさに風邪を引いてしまったようです。 夕方日暮れ時になるとにわかに煙のような雲が谷から山へとはい上がってきました。まるでアラジンの魔法のランプから立ちのぼる煙のようです。今日路地植えしたポピーの苗に堆肥と天然の土壌改良剤を与えていると、ジョウロから落ちる水が地面に達すると同時に湯気が立ちのぼるのはなぜだろうと周囲を見回すと僕の回りは雲の粒子が渦巻いていました。 そしてちょうどいま雨が降り始めました。新緑の森にふわっとかかる薄いベールのような雨です。 ------------------------------(午後8時) |
| 2002.05.29(水)------------ 僕はこのサイトを運営するのに(そう、作るというよりは「運営」って感じになっちゃってます)、Adobe GoLive 6.0Jというサイト制作管理ソフトを使っています。僕の場合Macintosh環境なので、これかMacromedia DreamWeaverかの二者択一になっちゃうのです。Windowsの場合はHomepage Builderとかもっと選択肢が豊富だと思いますが・・・。 いずれのソフトを使うにしてもこのサイトを立ち上げた1996年7月当時に比べたらその作業の効率の良さは雲泥の差のはずなのですが、僕がこのサイトに捧げる労力は減少するどころか年ごとに増加しているように感じています。どうしてでしょうか、一度じっくり検証してみる必要がありそうです。 ひとつにはWWWも激動の時代に入って、外部リンク先のURLが頻繁に変わってしまうことが多くなり、中には消滅してしまうところもあったりして結果としてリンクが切れてしまうケースが増加している。で、それをトレースして修復する作業が忙しい。(今日もだいぶメンテナンスしたのですがまだ切れっぱなしのリンクが多少ありますが、ご容赦下さい) もうひとつは情報の質に対するニーズがよりシビアになっているわりにそれにこたえるシステムがまだ充分成熟していないということがあります。いわんや個人が本業とアルバイトの合間にこつこつやっているような(たとえば僕みたいな)場合は、とても「そんなこと要求されてもねえ・・・」ってな感じになってしまいます。 まあ、行きがかり上というかそんな低レベルの志で続けている訳なのですが、少しはみなさまのお役に立っているなら(ぜんぜん役に立ってなくてもいいんだけど)幸いです。 今日も晴れだったのか曇りだったのか印象が薄い1日になりました。確か朝方は真っ白な初夏の陽差しが新緑をきらきらと輝かせていたのですが、午後は雲が多くなって肌寒いほどの気候になったのでした。あ、そうそう標高1300mくらいまでのレンゲツツジが開花していたので、白樺湖から車山・霧ヶ峰のレンゲツツジの群生地の見頃も近いと思います。今年は本当に鮮やかなオレンジ色です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.28(火)------------ 毎朝ウグイスの声が大きく近く聞こえます。良くとおる美しい声は心の中まですっと入り込んできてとても清々しい気分にしてくれます。朝の気温はこの季節にしては相当低くて今朝は2℃でした。これは、いつもなら4月下旬から5月上旬なみかもしれません。 ピラタスの森はますます鬱蒼としてきました。サンセットも新緑の木々に覆われ初めて敷地をテラス陽光が少なくなってきました。プランターの草花を移動して日に当ててやらなくてはなりません。日照時間が減少すると病害虫にやられやすくなってしまうのです。 テラスのテーブルにはブルーとシルバーのツートーンカラーのパラソルを添えて、ぐっと晴れやかな雰囲気になりました。うちの庭のレンゲツツジはまだ蕾ですが白樺湖や車山の群生地は今週末ぐらいには咲き始めるのではないでしょうか。 6月の梅雨入り前のこれからの3週間はまさに「新緑と花の季節」です。気候も日中は温暖で快適、朝夕は凛とした清冽な大気を味わいながらウグイスやホトトギスの声の中を散策する・・・。本当に最高の季節なんですよ。 僕らは害虫駆除や雑草との熾烈な戦いの日々が続きますが、それはお客様の知らない水面下での戦いです。自然はひとの力のおよばない強大な力を持っている一方で、驚くほど繊細で脆弱な一面も持っています。高原や高山の草花はまさにその良い例かもしれません。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.27(月)------------ 朝は気持ち良く晴れていました。夜の間に思いの外大量の雨が降ったようでテラスの床はびしょびしょ、地表にも水たまりができていました。カァーっと「熱い」初夏の陽差しを持ってしてもなかなか乾きませんでした。 そして午後になるとゴロゴロと積乱雲の気配が迫り、思う間もなく雷雨になりました。八ヶ岳の山頂付近ではひっきりなしに落雷の音がしています。あわてて電話線を引き抜いて落雷による被害を防ぐ手だてをしました。 結局午後は断続的に雷雨がつづき、降り積もった花粉や黄砂(?)がすっかり洗い流されて森は瑞々しい色に変わりました。ついでに僕の愛車も洗車したみたいにきれいになっていました。雷雨の効用のひとつです。 夕方は雲が多いものの晴れてきて、夕焼けがものすごくきれいでした。群青色から赤にいたる絶妙のグラデーションが、芸術の域に達していました。これはなかなか写真ではとらえきれないというのが残念です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.26(日)------------ 経済財政諮問会議が消費税率アップを明確に打ち出した。いずれは二桁だって。ふざけるなと言いたいのは僕だけではないと思う。連中は消費税は「打ち出の小槌」だと思っているに違いない。 「広く薄く」税負担・・・というレトリックに引っかかってはいけない。食材などの生活必需品にまで同率の消費税がかけられている現状のままで税率をアップしたら、公平になるどころかほとんどの人々にとっては「大増税」になることはちょっと計算してみればすぐにわかることだ。 一部の大金持ちにとってはこれほど都合の良い快適な税制はないだろう。湯水のごとくお金を使ってもその消費税負担はこれまで払っていた法人税や所得税に比べたら些細なものだ。高所得者ほど負担が少ない税制=消費税。これって汗水垂らして働いて必死に暮らしている人々をターゲットにしたじつに巧妙な欺瞞的税制ではないのだろうか。 消費税増税をして個人消費が回復するのだろうか?本気でそう考えているのだろうか?小学生でもわかることだ。時限立法にせよ消費税率を下げるあるいは撤廃するというのが現状打開への論理的思考と言うものだろう。それをやらないというのは消費税は「打ち出の小槌」だというのが本音だからだろう。 そしてそうやって我々から搾り取ったお金は自己責任において経営破綻した大企業や大銀行に「公的資金」と名前を変えて再分配されるのだ。いまのシステムではいかなる形にせよ我々には決して戻ってこない、あるいは(少なくとも)せめて払った分だけのリターンすらあり得ないお金だ。だから「構造改革」なんだって?ふざけるんじゃない、どこが構造改革なのだ? 実際に廃止された大物政府系機関や特殊法人がいくつある?道路公団の件はどうなった?郵政民営化は?郵便事業への民間参入問題ですら暗礁に乗り上げているではないか。役人のリストラは行ったのか、給与削減は行ったのか?国会議員定数の大幅削減は行ったのか? 役人や政治家や金持ちが困るようなところはひとつとして手がつけられていない。これこそまさに「収奪政治」ではないか。弱いものから絞りとれるだけ搾り取り、権力を持つ者たちで分け合うのだ。 いや自分は違う、搾り取られる側ではなく権力側(分け与えられる側)だと思っているあなた、そういうあなたこそ彼らの思うつぼにはまっているのですよ、かつての僕がそうだったように。しかしあなただってじつは搾り取られる側なのだ。あなたがそのことに気づきさえすれば、日本の政治も少しはマシな方向に進むと思うのだけれど。 今日の午後は雷雨になりました。玄関から出るとちょうど頭上を稲妻が過ぎって300mほど離れたところに落雷しました。過去9年間に2回、サンセットの敷地内にも落雷しました。これからの季節はこうした雷雨、夕立が風物詩になります。背の高い木や避雷針がたくさんあるので、これまで落雷で怪我したり亡くなった人がいるという話はないので、まあそんなに心配はないのですが、電話線をモジュラージャックから引き抜くという対策だけはきちんと実行しています。 この季節にしてはとても冷え込みが厳しくて、今夜は(お客様がいらっしゃることもあり)全館暖房を入れています。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.25(土)------------ 有線放送のジャズ・チャンネルを聴いているとヴィブラフォンとピアノのデュオで「ノルウェイの森」がかかった。懐かしいゲイリー・バートン。とするとピアノはチック・コリアか。最初はそれと気づかなかったが、フェイクされたそのメロディラインは高原の霧雨が知らぬ間にワークシャツにしみこんでくるようにやがて僕の心の奥深くに到達した。 村上春樹の同名の小説に心酔しているということもあるけれど、個人的にもこの曲には語り尽くせぬ思いがある。様々な想いが一気に吹き出してきそうになるのをぐっと押さえて、耳を澄ます。 外は煌々と照る十五夜の月、満天の星空。外気温はすでに3℃以下。日中の寝ぼけたような大気とはうってかわって、凛とした澄み渡る空だ。様々な想いが交錯する(個人的には)とてもロマンティックな夜。そして、本当に静かな夜が更けていく。 今日は風がとても強く、それは終日吹き続けた。陽差しは初夏の熱線だけれど風は春の冷風だからTシャツなどではとても耐えられない。とても湿度が低くて、地表は乾きのどはからからだ。庭の草花に木酢液入りの特性の水を与える。数分もするとシャキッとして色鮮やかになる。ウソみたいだけれど本当の話。僕は基本的に農薬は使わない。農薬を扱うと僕自身が体調不良になってしまうからだ。 サンセットのシンボル、高さ20mはあろうかという4本の白樺の大木(じつはこれは1株の木なのだ)もすっかり新緑に覆われて風にきらきらと輝いている。なんだかとても幸せな気分になる。そんな気候が、ピラタスの丘の「いま」です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.24(金)------------ 好天が続いています。朝のうちは雲が多くて直接的な陽差しはあまり感じられないのですが、紫外線はしっかり降り注いでいるらしく日焼けには注意が必要でした。午後からは文字通りの晴天になって午後3時頃までは陽差しがとても「熱く」感じられます。 でも気温は14〜17℃しかないので半袖のシャツというわけにはいかないです。午後5時を過ぎると急激に冷えてくるのでダウンベスト無しではいられません。 今日は午後4時から4時間かけてテラス用のテーブルとチェアを組み立てました。アルミ・ダイカスト製の白いガーデン・ファニチュアです。重いのと、ダイカストは衝撃を与えると割れるので気を使いながらけっこう手間のかかる組み立て工程をこなしました。 夕方、日が暮れてゆく中で作業しているのはとても気持ちの良いものです。美しい夕暮れを眺めながら、しだいに暮れなずんでゆく空を見上げながら、野鳥の様々な声に耳を傾けながら・・・。そう、これはリアルな仕事だから、頭の中で考えるだけでなく具体的に自分の肉体を使った作業だから、リアルな自然とリアルな自分とを実感できるのです。すべての体験が「リアル」です。 最後のテーブルを組み立て終わる頃はもう日もとっぷりと暮れたあとで、ガーデンライトだけの薄暗がりの中で手先の感覚だけを頼りに完成させました。3組の白いガーデン・ファニチュアが闇にくっきりと浮かび上がってとてもきれい。しっくりとサンセットの雰囲気に馴染んでいます。 現在気温は4℃。ここに暮らす僕らにもちょっと信じられない低温ですが、以前はこんなものだったような気もします。そらには明るい月と光り輝く星があります。凛と冷えた大気はやはりここが亜高山帯なのだと言うことを教えてくれます。今日庭にミヤマオダマキが咲いていました。 ------------------------------(午後11時) |
| 22002.05.23(木)------------ サンセットのシンボルツリーの白樺の大木もすっかり新緑に覆われました。その根元にいまシラネアオイが一輪咲いています。ニッコウキスゲもかなり成長していますし、スズランも芽吹いて生育がすすんでいます。ミヤマオダマキもこれらとほぼ同時期に開花すると思います。 今日もとても良いお天気に恵まれました。最高気温は18℃だったのですが、日向ではもっと気温が高いように感じました。しかし決して「暑い」のではありません。吹き抜ける風はあくまでもひんやりと冷たくてまだまだ長袖のワークシャツかトレーナーを着込んでいないと風邪を引きそうです。 しかし陽差しはとても強くて、特に紫外線は海辺より強力なので麦わら帽子とサングラスは外で作業するときの必須アイテムです。本当に爽やかなこの季節、新緑に光り輝く森、雪解け水を満々と湛えた美しい湖沼、真っ青な空に浮かぶマシュマロのような美しい雲。 しかしみなさまはご多忙で、なかなか蓼科を訪れていただけないのが実情です。ここに暮らすものとして断言できるのですが、1年でもっとも快適な季節は「いま」なのです。かけがえのない新緑の季節なのです。 木洩れ日のもとで冷たい風に頬をなぶらせて微睡む(まどろむ)、この至福のひとときを僕らだけが味わっているのがとても残念です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.22(水)------------ 今日もとてもいいお天気。湿度が低くて陽差しが強くて(日焼けした!)風が冷たくてとてもいい気持ち。これが蓼科の、というか北八ヶ岳の初夏です。これから6月の梅雨入りまでピラタスの丘のこの季節はこんな気候が続きます。梅雨はとても短くてそれが明けるといきなり百花繚乱(ひゃっかりょうらん)の季節がやってきます。 高原の花の盛りは7月いっぱいです。とはいえ5月からすでに花の季節は始まっているのです。新緑とともに開花する花はそろそろ咲き始めるレンゲツツジの群生を始めとしてたくさんあります。山歩きも6月から7月にかけての季節そして9月以降が最適です。8月はどんなに涼しくても陽差しが海水浴場なみかそれ以上に強いので体力が消耗しますから、お盆過ぎまで待った方が得策かも知れません。当地は立秋とともに季節は秋へと変化していきますので・・・。 きょうはそんな最高のお天気だったので、テラスのステイン塗りの仕上げと、パークベンチへのオイル・ステインの塗り込み、そして敷地内の間伐のつづきをチェーンソーを使って行いました。陽差しがとても暑かったのですが、ほとんど汗をかきませんでした。むしろさらっと乾いた冷たい風のせいで長袖シャツを着たままでないと作業を続けられないほどでした。 こんな気候だから、八ヶ岳の伏流水のミネラルウォーターが水道だから、空気がどこまでも清冽だから・・・だから僕はここにやって来たのだしこれからも住み続けようと思っているのです。そしてこの自然の豊かさと圧倒的な静けさ。この地に暮らす僕らの宝です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.21(火)------------ ここのところインターネット環境というか、パソコン環境というか、そんな部分のリファインを集中的に行っているのですが、今年大学生になった息子の個人的サポートセンターもやったりしているのでなんだかとってもいそがしい。 まあ、おかげでWindowsXPにもずいぶん詳しくなりました。ちなみに(たまさか)僕は会社(会社のPCはまだMS DOSだった)を辞してペンションを始めて以来ずうっとMacintosh環境なのですが。いまはUNIXベースのMac OS X10.1.4が70%、旧来のMac OS9.2.2が30%といった案配で1台のMacintosh上で切り替えて仕事しています。 で、気が付くと「夜が明けている!」。最近は午前4時にはもう空が明るくなってくるのですね。本当にもうあっという間に夜が過ぎてしまいます。僕は決定的に夜型人間なので、どうしてもこの生活パターンに陥りやすい。ちなみにここピラタスの丘の住人のほとんどは早寝早起きを絵に描いたような「朝型人間」です。 外回りの整備にも膨大な時間を要するのでいつまでもこんなことではいけないので。明日こそ早起きして外の仕事を片づけようと思うのですが・・・。それでも今日は夕方に敷地内の植えた木のうち間伐すべき5本の木をチェーン・ソーで切り倒して細断して片づけました。この間は高さ12mの大木(?)をひとりで伐採したのですが、これは大変だった。文字通りのアウトドア・ライフがここにあります。 そんなこんなで、みなさまからいただいたメールへのご返信が遅くなっています。ごめんなさい。いましばらくご容赦下さいませ。(^^ゞ ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.20(月)------------ 蓼科の朝にはバッハがよく似合う。特に初夏から晩夏にかけてはバッハのみならずあらゆるクラシック音楽が清冽な大気と静まりかえった森と湖にとてもしっくりと馴染む。 蓼科に住んでみるとこの地にある洗練されたある種の「反・観光地的」な精神的・文化的風土に気づくようになる。それはここが旧来、幾多の著名人・文化人の別荘地であったという歴史に由来するものだろう。表面的な観光地の様相のバックグラウンドに流れるこの通奏低音に是非耳を傾けていただきたい。 今日も曇り空から始まりましたが、しだいに天候は回復していまは星空が広がっています。この時期としてはかなりの低温です。はっきり言って「寒い」です。そして、とても静かです。まるでここにいるのは僕らだけみたいに思われてくるほどです。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.19(日)------------ ホームページのアンダーグラウンドの改修工事をやっていたら夜が明けてしまいました。時計を見ると6時だってさ。(¨;)・・・歳のせいか時間が経過する感覚がゆっくりなのです。あっというまに10分、20分、3時間、5時間と経過しているのにびっくりすることがおくなりました。僕は50歳になったばかりなので歳の話をするような年齢ではないのですが、これまでが「ドリアン・グレイ*」みたいに軽快なフットワークだったのでここ1年の「老化現象」にはかなり驚きの連続なのです。 やはり男にも「更年期」というのはあるんですのよ、おくさま、ヤーね、なんて急にオネエ言葉になっちゃうほど僕にとってはインパクトのある体調の変化なのです。まあ、いまでは流れに身をゆだねることを憶えたのでそれなりに楽しく暮らしている(?)のですが。 ひとは誰でも歳をとりやがて老人になる。例外は無し。・・・ということですね。 さて。霧の夜が明けてから床に就き10時過ぎに目を覚ますと窓からは懐かしい陽の光が・・・。とうとう晴れたか!そう、初夏といっても良いほどの真っ白な陽光があたりに満ちあふれています。鳥たちも元気に歌っています。窓外にはキセキレイが来ていました。今年はずいぶん早くやっていたようです。コガラも飛び回っています。コガラは体調約10cmで体重は何と6gしかないそうです。日本でいちばん小さな鳥とは知りませんでした。 なんてうんちくを思い浮かべているうちに空模様が怪しくなってきて、サンセットは午後になると再び雲の中にはいってしまいました。やがてポツリポツリと雨が降り出し、本降りになりました。予報ではこんなはずではなかったのですが、事実としてはやはり外は本降りの雨。本気で降ってる。 そしていまはもう雨は止んで曇りですが、外は漆黒の闇に満たされています。そう、「闇」には質量というか、質感があるのです。液体と気体との中間みたいな感触。それはまるで深々と降る雪の夜のようにありとあらゆる音を吸い尽くしてしまうばかりか、あらゆる光を吸収してしまうのです。 創世記のように神様にまず「光あれ!」と、もう一度言って欲しいほどの暗闇です。嫌な感じの闇ではないのだけれど・・・。 明日こそすっきりと晴れて欲しいですね。 *オスカー・ワイルドの小説「ドリアン・グレイの肖像」の主人公の名前。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.18(土)------------ 雨が続いています。朝は霧雨、午後は本降りといういつものパターンで降り続けています。先ほどからようやく止んでいる状態が続いています。このまま天候が回復してくれるといいのですが。何しろここ数日、植物たちも僕らも太陽の光を浴びていないものですから・・・。 いよいよ新緑と花の季節が始まります。僕の場合はカメラを片手に飛び回って撮影しまくりたい衝動にとらわれる季節です。同時に新しいより描写力の優れたデジタルカメラを手にしたくなる季節でもあります。その一方で、写真は道具ではないということも経験的に思い知っています。 これは一面の真理ですが、確かにその通りなのです。良い写真を撮ると言うことと良く写ると言うこととは別のものなのです。前者は芸術的問題であり、後者はカメラの性能と撮影者の技術的な問題です。それでも自分の素人なりのレベルで要求したいレンズのボケ具合とか階調の質や色彩のニュアンスというものがあります。で、それに少しでも近いカメラが欲しくなる・・・。 いま使っているNIKON COOLPIX 910はその表現力に関してはまず合格点ですが、130万画素ということで情報量が(僕の要求に対して)足りないということ、全体的な動作が遅くて良いリズムで撮影できないと言う欠点が目立ってきました。そのあたりはデジカメ一般の問題点なのですが、画素数に関してはその描写力への貢献を含めて日進月歩でどんどん進化してきています。後者の道具としてセンスに訴える部分については歴史のある銀鉛写真用カメラにまだ及ばないように感じます。 NIKONやCONTAXの高級一眼レフがそのままデジカメ化されたような製品が一般コンシューマーの手の届く価格帯になってくれるのを待つばかりです。しまい込んでいたライカM6を引っ張り出してリバーサルフィルムで撮影してみようかなどと考えている昨今ですが、しっかりと現像してくれる信頼できるラボが近くに無いというのがネックになっています。フィルムスキャナもけっこう高額ですしね。それに現像というプロセスが入ることによって速報性がなくなっちゃうし・・・。ふ〜、ホームページ制作システムを変更するのもなかなか大変です。まあ、しょせん素人ですからそんなこだわりなんてごく個人的な「趣味」の世界の話に過ぎないのですが。 ちなみに僕はカールツァイス・レンズの熱狂的信奉者です。メカニカル的にはライカがマイベストなのですが。 ------------------------------(午後8時) |
| 2002.05.17(金)------------ 今日も朝から雨です。しっかり降っています。5月にこんなにまとまった雨が降るのは珍しいことです。大雨でも豪雨でもないのですが、ただ淡々と降り続けています。ときにはただ霧がかかっているだけのような霧雨、ときにスコールのような激しい降りになります。 しかし空はいつも明るく感じられます。標高が高い(1700m)ので上空には1枚の雲しか無いからだと思います。そんな中でもピラタスの森の鳥たちは元気に歌っています。ここ数日はウグイスの声が目立っています。 この森の生育期にはこのようなまとまった雨が必要なのだと思います。今日はとても寒くて長袖長ズボンのアンダーウエアを着てちょうど良い加減でした。街に降りるときは半袖アンダーウエアのうえにpatagonia(TM)のエクスペディションウエイトのキャプリーン(TM)Tジップネックをセーターのように羽織ってゴアテックスのブルゾンを着てちょうど良かったです。 今夜は久しぶりに暖房を入れました。ふだんはお客様がいらっしゃるときしか暖房しないのですが・・・。いずれにしても季節は着実に初夏へと向かっていることは実感できます。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.16(木)------------ 「私がこの世界にやってきたのは、そこを住みやすくするためではなく、そこに住むためなのだ。いいか悪いかは問題ではない。」 ヘンリー・D・ソローの「森の生活(Walden, or Life in the Woods)」の中の有名な言葉だ。このエッセーは自然の中で暮らしたいと願う人々のバイブル的存在なのだそうだけれど、何度読み始めても途中で挫折してしまう。はっきりいって「面白くない」のだ。自然に対峙するスタンスが僕と彼とでは根本的に異なっているからかも知れない。 どうもこの本に書かれていることは自然の中での暮らしの夢見るような日々ではなくて、きわめて実際的な自然の中における個人レベルでの経済的実験のレポートのような気がする。それはそれで悪くない。しかしこの本のタイトルや、紹介のされ方や、語られ方を真に受けて読み始めるといささかがっかりすることになる。 冒頭の引用文については僕も全く見解を同じくするものであるけれど、彼の語る自然の美しさや感動にはどこか空々しさを感じるのだ。彼の本質的興味はつねにもっと別のところにある。それは「森の生活」における経済学だ。したがって僕のように文学作品として読み始めた読者はいささか失望を味わうことになるのだと思う。これは彼の責任ではない。 さて、今日は朝から濃霧の中にはいりっぱなし・・・何度も繰り返しているけれど、これは実際はサンセットのある北八ヶ岳が上空から雲に覆われている状態なのです。標高を下げればすぐに雲の下に出てうそのように「霧」は晴れるのです。 雨が降っているのか降っていないのかわからない状況がお昼近くまで続きましたが、しだいにはっきりとした雨になり現在はかなり激しい降りになっています。その間サンセットはずっとこの濃密な雲の中にあります。玄関から出てみるとそこはいきなり漆黒の闇。非常灯のうすあかりのなかに濃淡のはっきりした雲の粒子のかたまりがエクトプラズマのように渦巻いています。 この分厚いベールに光という光、音という音がすべて吸収されてしまったような無音の闇だけがそこにあります。自分の手のひらさえよく見えません。しかしこういうときこそ不可思議な「雲」というものの存在を自分の肌で直接感じることができるのです。 予報では週末は再び天候が回復して絶好のドライブ日和になりそうです。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.15(水)------------ 今日も前半は晴れ、午後から曇り。数日中に一度雨が降りそうなので、今日は冬の間にからからに乾いてしまったテラスの床や手すりにたっぷりとステインをしみこませました。サンセットのテラスはタタミ30畳ほどもあるのでかなり大変なのですが、まあ恒例行事みたいなメンテナンスですから・・・。ふう〜。 陽差しは暖かく、風邪はひんやりと冷たく、鳥の声に囲まれて・・・足腰が痛くなってきたら白い椅子に座って目の前の蓼科山を眺めたり、バードフィーダーを訪れる野鳥(今日はヤマガラとキジバトのつがいでした)を観察したり・・・なかなかの気分でしたよ。とても疲れたけれど。 本当に圧倒的な新緑です。針葉樹の新緑、つまり落葉松の新緑も芽吹いて山は本当に透き通る緑一色です。ピラタスの丘では鮮やかな黄色のタンポポでいっぱいです。ただしこのタンポポは可憐な在来種ではなくて憎たらしいほど大きくて生命力の強い外来種です。まあ、景色的にはきれいなのですが咲き終わって種飛ばす時期になるとそのすさまじさは筆舌につくしがたいものです。 ステインは防腐剤・防虫剤といった薬品を含有しているのでしこたまそのにおいを吸い込んだ僕の肺は元気がありません。もちろんペイント用の簡易防護マスクはしていたのですが。みなさんも気をつけて。それはそれとして、本当に爽やかなじつに高原らしい避暑地らしい1日を過ごせて幸せでした。(^_^) ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.14(火)------------ 真っ白で強い陽差しに初夏を感じました。光は全体的に青みを帯びてすべてのものを色あせたように感じさせます。そんな光に満ちた季節だから、写真を撮るひとはスカイライトフィルターを忘れずに!きれいな景色を見たい人はサングラスを忘れずに! しかし時候はまさに新緑と花の季節。くすんだ空の色を背景に色鮮やかに山野を彩っています。サンセットのプランターの英国原種のパンジーも色鮮やかに咲き誇り、路地植えの芝桜も咲きそろいました。 さてさて、テラスとパークベンチにステインをしっかりと塗り込まなくては・・・。夏に近づくほど夜露で湿ってしまって吸い込みが悪くなるから。そして養分を吸い取ってしまう岩苔を駆除して山野草の咲く場所の土に栄養を与えなくては。 陽差しが強いわりに風は驚くほど冷たくて、Tシャツで庭仕事に出た僕は震え上がってしまいました。そして方には厚手のトレーナーを着込んでも寒いほど気温が下がりました。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.13(月)------------ 今日もとても良いお天気になりました。ラウンジの窓を開けて首を出すと新緑がものすごい勢いで迫ってきます。それはもう劇的と言うほかありません。草花もモーレツな勢いで繁茂し始めました。もちろん「雑草」も。一面に黄色いタンポポが咲いています。 このタンポポはここではスギナやフキと並んでかなりやっかいな「雑草」です。綿毛様の種子を飛ばす頃には、うっかり深呼吸もできない状況になるからです。そして他の在来の草花をどんどん駆逐してしまうからです。 動物だけでなく、植物の世界でも生存競争は苛烈です。可憐な野鳥たちの生き残りをかけた戦いもそれは壮絶なものがあります。ただ、僕たちがよく見ていないだけです。う〜む、生きると言うことはとどのつまりこのように過酷なことなんだと妙に納得させられてしまいます。 今日のサンセットから見た景色はこんな感じです。空も雲もどんどん初夏の風情を増してこんな感じになってきました。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.12(日)------------ 予報通り今日のお天気は昨夜からは想像もできないような快晴となりました。しかし予報よりは5℃ほど低い気温となりました。文字どおり「爽やか」の一言の気候です。昨夜からお泊まりのお馴染みのアルファロメオ軍団(?)のお客様がご参加のアルファロメオミーティングもベストコンディションで開催できてなによりでした。僕もいつかアルファロメオを所有したいんですよね。もう20年来の夢です。 バイクならDUCATIできまり。デスモドロミックバルブのシングルがでたらすぐ買っちゃうと思います。(^_^) 毎朝ラウンジから外を見るたびに、急激に新緑に覆われてゆくピラタスの森を目の当たりにして驚かされています。本当にものすごい勢いで新緑が迫ってくると言った印象です。サンセットのシンボルツリーの白樺の大木もどんどん新緑の覆われています。季節的なものなのか毎日のように野生の日本鹿の群れに出会います。蓼科高原も北八ヶ岳もいよいよ初夏に向かって季節は変化していきます。 ------------------------------(午後10時) |
| 2002.05.11(土)------------ 朝から雲の中にはいっています。まるで濃霧の中のように視界が利きません。クルマでピラタスの丘の入り口まで(標高差200mほどです)降りてみると雲の下に出て視界がぱっと開けたのにはびっくりしました。今年はこういう気象条件の日が多いように感じます。 雨は降りませんでしたが珍しく湿度の高さの感じられる1日でした。いまもまだ雲の中です。今夜はちょうど新月なので漆黒の闇です。こんな夜にクルマを走らせるのはとても大変です。自分がどこを走っているのかわからなくなるほどの暗さと視界の悪さだからです。逆に満月の晴れの夜にはスモールランプさえ点灯せずに走行できるほどの明るさになります。 予報では明日はピーカンの快晴で、かなり気温が上がりそうです。庭仕事がはかどりそうです。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.10(金)------------ 朝から雲の中でした。濃霧の中にいるのとにてはいるのですが、微妙に異なるのは霧が地表から上がってくる感じ(地表を這う感じ)なのに対して、雲の場合は(当然ですが)空から降りてくるのです。そこが決定的に異なった感覚としてとらえられます。そしてつねに濃度が変化し雲の粒子の流れが刻々と変化する様を目の当たりにできます。 初め僕は雨が降っていることに気づきませんでした。単に雲の中にはいっていると思っていました。しかし霧雨はしたたかに地表を濡らしていたのです。時間が経つのに伴ってしだいに降り方が激しくなってきて、土砂降りになったかと思うと霧吹きで吹いたみたいな雨になったり。 まさにこのコラムのサブ・タイトルである"Now He Sings, Now He Sobs."といった感じです。 この日記でも何百回と書いてきたけれど、天気予報はまたまたはずれて明日の午後からは降水確率ゼロになり好天に転じます。そして日曜日から数日は晴れの日が続きそうです。絶好の行楽日和ですよ。 「今週末は悪天候で行楽にはあいにくです」なんて昨日言ってたやつはどいつだ!・・・というのが我々観光業に携わるものの実感です。自然相手の予測なのだから当たらないのはしょうがないけれど、はずれたならそのことをきちんと訂正して「今週末は絶好の行楽日和ですよ」ぐらいのことは言ってもいいのではないか、と僕は思うのですが・・・。 自分の気象予報が人々の消費動向にどれだけ大きな影響を及ぼし経済的にどれほどの損失を与えうるのか・・・日本の気象関係者にはそのへんのところが認識欠如しているようです。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.09(木)------------ 今日は1日自分の部屋に閉じこもっていたので外のことがよくわからないのです。歳をとると数日の間をおいてドット疲れがやってくるようになるのです。まあこのような高齢化社会においては50歳なんてまだまだ青いなああなんて気もしないではないですが。 実際当地では永田町同様50代は「若手」ですから、いわゆる「Iターン」を考えている方はその辺のところを良く認識する必要があります。30代なんていったら「若者」として「地域」のために身を粉にして働くことになる世代ですから。 しかしこの「地域」というのがくせ者で、地縁・血縁のない外来者にとってはおおいに割り切れないものがあります。我々がどんなに「地域」のためにつくしても「地域」はあくまでも地元の人たちの「閉じられた社会」であって、我々は最終的には「よそ者」だからです。そのあたりのバランス感覚を失うと「勝手にがっかりする」ことになると思います。それは誰が悪いのでもない、しかたのないことです。 だから僕は「外来者(よそもの)」としての限りにおいて可能な範囲内で「地域」貢献しているつもりです。「地域」にとって外来者は「新しい血」なのです。新陳代謝、若返りの契機としてあるいは触媒として我々(外来者)はここにあるのだと認識しています。「新しい血」をないがしろにするような「地域社会」は必ずや朽ち果て消え去ってゆくことでしょう。これは経済においても企業においても同様だと思います。 それはさておき、朝から曇りとも晴れともつかない空模様だったのですが、日中は陽差しが強かったのでまあ晴れといって良いでしょう。雲が多かったのですがとてもきれいな雲でした。八ヶ岳の峰々にかかるむくむくとした雲は真夏を思わせるものがありました。 ラウンジから見るピラタスの森は日ごとに新緑に染まりつつあります。本格的な芽吹きの季節がやってきたようです。土筆(つくし)もにょきにょきと顔を出して、それを駆除するのに大わらわです。そのままほおっておくと庭中スギナだらけになってしまうのです。 森の野鳥達もますます元気で、いま掃除してきたバードフィーダーも餌がきれいに平らげられていました。かなりの量の餌を毎日補給しているのですが、それにしてもすごい食欲です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.08(水)------------ この世には二つの世界が存在する。私たちが日常生活を送っているこの世界と、私たちの精神の奥底に息づく内的世界。だからいまここにいる私と、精神の回廊の奥深くに生息するもうひとりの私とは必ずしも同一ではない。仮にその私を「本当の私」と呼ぶことにするならば、ほとんどの場合多くのひとにとって自分は「本当の自分」ではないと感じられることだろう。 しかし「本当の私」、「本当の自分」はじつは「ここ」にいる。いまここにいて自分が自分だと感じている存在こそが本当の自分であって、ここ以外のどこにも「本当の自分」などいない。あなたは原初よりあなた以外の何ものでもなかったのだ。あなた以外の何かであったことすらない。 そのことに気づき、そのことを受け入れるためにひとは人生の大半を消費するものなのかもしれない。そうした意味においてひとは本来的に「自分」から逃れることはできない。決して逃れることはできない。徹頭徹尾「自分」であり続けるほか無い。それが「生きる」と言うことだ。 ・・・なんてことを以前は良く書いたものだった。しかし、いまではそんなことを書いたっていったい何の意味があるのだろう、なんの意味もないではないかと思われる。そんなことは各個人がきわめて「個人的な問題」として抱えていくほか無いのだから、僕が説教たれるようなことでもないのだ。 夕方、雨上がりの夕陽を眺めながら巨大な灯油タンクに給油した。18リットルの容器8個分の灯油だ。ほとんど真横から射し込む夕陽を浴びながら冷たい風に頬をなぶらせ、様々な野鳥の声に耳を傾けながら。こんなひとときを僕はこよなく愛している。山を見ると標高1900mあたりまで雲が覆っていて頭髪をなでつけるように森の樹木をなぞって流れてゆく。そして、僕は「生きている」と感じる。自分が確かに「いまここある(Be here now.)」ことを実感する。 そして、「これでよし」と満足するのだ。シンプル・ライフ。ぜんぜんトレンディじゃない人生。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.07(火)------------ 静かな雨です。山岳部の春の雨はこの季節、こんなふうに降るのです。ことことという雨音。僕の部屋のすぐ外にそびえたつ落葉松の大木の声だから落ちてくる春のリズム。バックグラウンドでは恋の季節を迎えた野鳥達の歌声。それに草花たちが加わって、これは春の祭典? 昔の日記を読むとずいぶん過激なことやきついことを書いていたように感じます。そんなふうに感じる自分にまたびっくりしたり。まあ、気力が無くなったのか、大人になったのかそのへんのことはよくわかりませんが、いまの自分が感じること思うことを書くしかないです。たかが「日記」ですから。(笑) いずれにしても「晴耕雨読」、久しぶりに今日はゆっくりと心身を休めることができました。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.06(月)------------ 始まってみればあっという間に「大型連休」も終わってしまいましたね。昔は「ゴールデン・ウィーク(黄金週間)」なんていわれていたこともある(いまも言うのかな?)けれど、もはやアナクロな言葉ですね。お客様をお見送りして、館内を片づけてから夕刻街に降りてみると、道路もすいていて昨日までの喧噪がウソのよう、夢のようです。 急に冷たい強風が吹き雨がぱらつき天候が下り坂に向かっているのを感じさせられますが、連休中はおおむね好天に恵まれて何よりでした。蓼科高原は「祭りのあと」のような一抹の寂しさにひたっています。 しかしそんな寂しさもいまこの瞬間だけのこと、猛烈な勢いで新緑が芽吹き、初夏の花が次々と咲き乱れる・・・そんな季節が始まるからです。僕らは寒さには強いので、今夜は暖房無しです。外に出るときはヘヴィ・フランネルシャツの上にダウンベストを着込む必要のある気温ではありますが・・・。でもおかげでパルはとても元気です。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.05(日)------------ 今日は再び7月〜8月のような「夏日」になりました。最高気温22℃というのはサンセットの年間最高気温23℃とほぼ同等です。夏と異なるのは夜が更けると気温がぐぐぐっと5℃以下に下がることでしょうか。夏の場合はおおむね最低気温は8℃〜15℃程度です。 クルマに乗っていると温室効果で暑いのですが、サンセットにいる限り館内を吹き抜ける風が寒いぐらいです。午後3時からはすでに窓を閉めているのですが長袖のシャツを着込んでちょうどいい感じです。湿度が低くてさわやかで本当に気分の良い1日になりました。 これが蓼科です、これが北八ヶ岳ピラタスの丘です。真夏も今日と同じ気候ですから、想像してみてください、それがどれほど夢のように快適な夏であるかを。 午前9時過ぎまでは雲が空から降りてきていて標高1800m付近までカーテンをおろしたようになってじつに「幽玄な墨絵のような風景」だったのですが、にわかに陽光が射し込んであっというまに快晴になったのです。この変化はじつに劇的でした。 アルフレッド・ブレンデルのピアノによるバッハの「イタリア協奏曲」を聴きながらこの文章を書いています。この音楽がしっくりと心身に馴染む、今日はそんな雰囲気、そんな気候です。 ------------------------------(午後5時) |
| 2002.05.04(土)------------ 昨日とはうってかわって平年並の気候に戻りました。それでもずいぶん暖かなのは変わりないのですが。今日は朝から曇っていたのですが夕方からポツリポツリと雨が降り始めました。一時は本降りになりかなり激しい雨足だったのですが、いまは小止みになっています。予報通りなら明日は完璧な晴天になります。 今日は嫌に日記が短いなあ・・・だって?・・・そうなんです。もうぼろぼろになってます。やはり歳ですね。ペンションを開業した頃はもっとずっと元気いっぱいだったように思われます。体力が落ちてます、はい。(^_^;) ------------------------------(午後10時) |
| 2002.05.03(金)------------ 今日は昨日よりさらに暑くなりました。この時期に僕が本気で「暑い」という言葉を使うのは初めてのことだと思います。これまでは「暑いくらい」といった「たとえ」で使ってきた言葉です。しかし今日の気候はじつに「暑い」という表現がふさわしいものでした。 避暑地の中の避暑地、年間最高気温23℃のピラタスの丘でもなんと22℃を記録したのですから、これは文字通りの「夏日」でしょう。真夏のサンセットがちょうどこんな感じです。午後9時過ぎまで暖房を入れないなんてこの季節(5月初旬)にはありえないことでした。しかし現実に今日はそういうことになったのです。現在の外気温は8℃ですからお盆の時期でもっとも冷え込んだときと同じです。 昨日までは長袖長ズボンタイプの薄手のスポーツ・アンダーウエアにPatagonia(TM)のヘヴィ・フランネルシャツを着てちょうどいいくらいだったのですが、今日はアンダーウエアを脱いでTシャツ1枚で仕事をしてちょうど良いくらいでした。さすがに午後8時を過ぎると気温が下がってきたので薄手のコットンフランネルシャツを着込みましたが、それでもやはり「夏の夜」の印象が強い気候です。 現在は全館暖房を入れているので室温は20℃以上ありますが、外はこれからしんしんと冷え込みそうな気配ではあります。それでもおそらくは平年より5℃程度は気温が高いのではないかと思います。だからまず氷点下にはなりそうもありません。お客様にとってはこれはいいことかもしれません。しかし、全地球的にはかなり危ない異常気象かも知れないです。ちょっと、いや、かなり心配です。 新メニュー「**のクリーム・スープ」のために新しいミキサー/フードプロセッサー(Vitantonio Classic Blender)を購入しました。「Sunbeam」のトースター同様クラシックで重厚なデザインと使い勝手のプロ用の調理器具です。今日からスープの味が変わっているはずです。お客様の反応も上々です。新メニューは開発にもう少し時間がかかりそうです。乞うご期待。(^_^) 最近いろんな調理器具がおそらくは酷使による消耗でいっせいに壊れたのですが、買い換えたものは電子レンジはElectrolux、トースターはSunbeamといったようにおおむねクロームメッキとアルミ鋳物といったクラシックなものばかりになってきました。こういう「気分」というものが実はお料理に色濃く反映したりするのだということにあとで気が付きました。サンセットの新たなコンセプトが始動したように実感しています。この手応えを大切にしたいと思います。 ニュースによれば今年の大型連休(GW)の下り線(往路)の高速道路渋滞は5月3日〜4日がピークだそうなので、上り線(復路)の渋滞のピークは5月4日〜5日ということになるのでしょうか。したがって5月5日ご宿泊で6日のお戻りというパターンも渋滞逃れとしては案外「穴」かもしれませんね。 おかげさまで5月4日は満室となっております。5月5日もお部屋数が少なくなっておりますのでそろそろご予約のタイミングかと存じます。みなさまのお越しをお待ちしております。(^_^)/ ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.02(木)------------ 街に降りれば(といっても軽井沢と同じ標高800mほどもあるのですが)もうTシャツ1枚でもいいような暖かさでした。もちろんクルマはエアコン全開です。サンセットにいるときは長袖長ズボンタイプの薄手のスポーツ・アンダーウエアにPatagonia(TM)のヘヴィ・フランネルシャツを着てちょうどいいくらいなのですが街は別世界でした。 こんなに暖かいのはやはり異常気象としか思えません。このままいくとちょっと大変なことになるのではないでしょうか。まあ、この不況=デフレスパイラルに比べたらそんなことどうでもいいなんて気分になっちゃうのですが、じつは異常気象ほど経済活動に大影響を与える要素はないのでとても気になるわけですね。 抵抗勢力(?)の法案骨抜き作戦で、政府の構造改革は何を改革するのか訳がわからなくなってきているようです。個人消費の低迷が問題だといっておきながら(実際誰が見てもその通りなのですが)、構造改革に伴なう税制改革とやらでさらなる消費税率アップも視野に入れているそうで、おまけに健康保険の本人負担もさして明確な根拠提示もないまま3割になっちゃうし。その一方で、文字どおり「馬鹿」のひとつ覚えのように公共投資ばかり。現在のような環境下、公共事業で経済が立ち直った例は無いと思うんだけどなあ・・・。 要するに「構造改革」とはそのショウアップのど派手さとは裏腹の、中身のないプレゼンテーションに過ぎなかったということなのですね、たぶん。「利権構造」が構造改革されない限りいかなる構造改革もありえない。でもそこが「聖域無き構造改革」の「聖域」なんだよね。できるはずないじゃん、構造改革なんて。誰も自分の乗っている船の底に穴を開けたりしない。 だから大金持ちの銀行や大企業に「公的資金」とラベルを貼り替えた「我々の血税」を投入し、おまけに実質ゼロ金利政策で銀行にしこたま儲けさせているわけね。不良債権処理なんてお題目に過ぎない、大義名分に過ぎない。金持ちが金持ちを助ける美しき相互扶助精神がエスタブリッシュメント社会の人々の間で「しゅくしゅくと」行われているというのが「構造改革」とやらの実態ではないのかな。で、そのツケが「さらなる消費税率アップ」なわけね。そんなもの「かれら」にとってはどうでもいい小銭だからね。 まあそんなこんなで腹が立つことも多い昨今なのですが、そんな気分をリフレッシュするにはやっぱり「リゾート」ですよ。まあウチみたいな「ささやかなペンション」にお泊まりになるのが、リゾートライフかと訊かれると返答に窮しちゃうのですが、少なくとも「多忙な毎日(RUSH LIFE)」から「閑静なひととき(SLOW LIFE)」へのショート・トリップではあり得ると思うわけです。みなさまのお越しをお待ちしております。 ------------------------------(午後11時) |
| 2002.05.01(水)------------ 蓼科湖より標高100mほど上のプール平のあたりの桜が咲き始めています。 毎年思うのですが、大型連休といわれているわりには、実際はちっとも大型ではなくって分割された連休が4月末と5月始めにあるというだけのことみたいです。今年はその典型で、4月27日(土)からの3連休と、5月3日(金)からの4連休ということになります。しかも後半の4連休は復路の渋滞を嫌って実質的には3日からの3連休といったところのようです。5日には家に戻って6日はゆっくり休んで英気を養うという戦略なのでしょうか。確かに僕だってそうするかも知れない正しいストラテジーだと思います。 でもね、本来「リゾート」に泊まりがけで出かけるということは疲れることではなくって、ゆっくり休みに(休養しに)来るはずなのものなのですから、帰ってから「ゆっくり休んで」というのも妙な話です。実際相当の覚悟で「えいやー!」と気合いを入れないとリゾートにたどり着くこともできないというのが昨今の実情ではないでしょうか。それもこれも大渋滞、要するに交通インフラの不整合なシステムが原因ではないかと思う今日この頃です。また、みんなでいっせいに休むことしか許されない精神風土も問題なのかも知れません。 お客様の心情やご事情がよくわからないリゾート側の人間から見ると、どうして(せっかくお休みなのに)「中日(なかび)」にあたる4月29日(月)から5月2日(木)にお出かけにならないのか不思議に感じるところです。その期間はものすごく空いているしご宿泊料金もぐっと廉価なのに・・・。 もちろんその日がお休みでない方や、あるいはお子さまの学校が休みではないので家族旅行ができないという方もたくさんいらっしゃることと思います。しかしお休みの方も相当数いらっしゃるはずですよね・・・。そういう方は国外にご旅行に出てしまわれるのでしょうか。でも国内では、結局「ものすごーーーーーく」混雑する5月3日とか4日とかに集中しちゃう。毎度のことだけれど、なんだかGW(ゴールデン・ウイーク)って哀しい・・・。お盆休みも哀しいけれど。(^_^; 朝方からの曇り空が晴れに変わった頃に昨日ようやく購入したガーデンベンチを組み立ててサンセットの敷地内のスロープの眺めの良い場所に設置しました。まあ、半分は僕自身のための椅子なのですが。ここに腰掛けて蓼科山を眺めながら野鳥の声に耳を傾けるのは至福のひとときです。 ------------------------------(午後11時) 毎日たくさんの野鳥やリスなどの小動物がサンセットのを訪れてくれます。常連の「ウソ」のつがいの写真です。周辺では野生のキツネやタヌキや日本鹿(ニホンジカ)との出会いも多いです。 |
サンセットは標高1700mの原生林にたたずむCOOLなゲストハウス。
時間が止まったような、自然と一体になった不思議なやすらぎをあなたもどうぞ。
静かな人生の休日(スティルライフ)に浸って下さい。
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