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パルのこと アーカイブ

2006年08月22日

3475 避暑地の夏の終わり

晴れのち曇り 気温:最低 14℃/最高 22℃

天気は曇りというべきなのだろうか、しかし見上げれば白い雲と青空がそこにあり、とうとうと流れてゆく。スポットライトのような陽光が森のそこここに降り注ぎ、そんな情景を見ているうちに晴れなのか曇りなのかわからなくなってくる。

風はひんやりと冷たいが、日差しのもとではじりじりと熱い。しかし大地のこの絶対温度の低下は季節が決定的に秋に向かっていることを示す証拠に違いない。ざわざわと生育し続けてきた樹木や草花もその勢いを止めて静かに結実の季節に向かい始めている。

森の所々では気の早い樹木が紅葉を始めている。ウルシは黄葉し、ナナカマドは蛍光オレンジの紅葉とともに真っ赤な実を付ける。コスモスが咲き乱れ、アキアカネ(赤とんぼ)が飛び交い、じつに秋の様相を呈してきた。

街でも同じような季節の変化を感じることができる。空の色が秋色に変わり、炎天下にクルマを止めておいてもさほど室内気温が上がらなくなった。吹き抜ける風はもはや熱風ではなく、ひんやりとしたまるで夏の終わりの海辺に夕暮れ時吹く風のようだ。ただ潮の香りがしないところだけが異なる。

心地よく気だるいこの気分は、灼熱の夏の思い出、命を燃やす季節の終焉を告げる。夏の終わりは海辺でも山でも同じ、祭りのあとのような静寂と若干の寂しさに胸がきゅんとなる季節だ。特に蓼科のような避暑地の夏の終わりの味わいは格別だ。

さまざまな色彩がより鮮明に目に映るようになり、さまざまな音がやわらかくまろやかに響くようになる。しっとりとした大気に心身がいやされる。きっと光の波長が変わり、大気の密度が変化するせいなのだろう。

この季節のビーナスラインを走るとそんな季節の微妙でいながら劇的な変化をはっきりと見て取ることができる。僕が個人的にドライブやツーリングにこの季節を推奨するのはそのような理由からだ。

今日も静かに日が暮れて、群青色の夜がやって来た。いまは曇っていても夜露が落ちきる深夜には満天の星を望むことができる。その美しさ、壮大さには言葉を失う。だからこの季節は昼間よりも夜の方が好きになる。漆黒の闇のように見えても実は充分な光があるものだ。ああこれが星明かりというものなのだと気づく。

シベリアンハスキーのパルとの深夜の散歩。僕はLEDのハンディーライトを持参するが、ほとんど使用しないで歩くことができるようになった。十分目を慣らせば暗闇に含まれるほのかな光を頼りになんら支障なく活動できることを知る。

闇はじつにさまざまな気配と存在に満ちている。それを感じながら歩くのは新鮮な体験だ。恐ろしさは感じない、濃密な自然の気配を感じることは快感ですらある。見えない分だけひとは感じることができるのだろう。

蓼科には「残暑」というものはそもそも存在しない。このまますっと秋になるのだ。今年の蓼科の夏はとても短かった。個人的にはそんな感慨にふけっている。

2006年08月26日

3479 人生とは好きになった場所で...

曇りのち雨 気温:最低 14℃/最高 19℃

今日も夕立があったが、雷鳴は聞かれなかった。雨の降り方も夕立らしからぬおとなしいものだった。やはり夏は(少なくともそのピークは)過ぎ去ってしまったのだ。一時小やみになったものの、雨は再び降り始めた。

深夜、ピラタスの丘はすっかり雨雲の中にはいっている。濃密な霧のような水蒸気があたり一面に立ちこめている。いや正確に言うなら、霧のように雲の粒子が漂っていると言ったほうがいい。雨もいまは霧雨といったほうがいいかもしれない。

LEDのハンドライトの光も5m程しか届かずに真っ白な空間に拡散してしまう。そんななか、シベリアンハスキーのパル(愛犬)と散歩に行ってきた。彼は全天候型の犬だから土砂降りだろうが猛吹雪だろうが関係ないのだ。突き合わされる人間の方が大変だが、それだけに新たな発見も多い。

彼がいなかったらこんな天気の深夜に外を出歩くなんてあり得ないものね。都会から来たひとなら、この真っ白な霧に閉ざされた闇の世界におののくかも知れない。闇の中に息づくさまざまな気配に、もののけを感じて背筋が寒くなって逃げ帰ってくるかも知れない。僕らはすっかりなじんでしまっているから平気だけれど。

闇のそこここから秋の虫の音が聞こえてくる。ルルルルルルルル、ツイーッツイーッ、ジィイイイ、コロコロコロコロ、とさまざまな虫の音が微かに静寂の中の耳鳴りのように聞こえてくる。霧は地上から沸き立ち、雲は上空から吹き下ろしてくるのだ。だからこれは「雲」だと僕らにはわかる。濃密な雲の中を歩く気分はまた格別だ。こればかりは体験したものにしかわからない。

こんなときいちばん心を乱す音はなんの音だか知っているだろうか。そうだ、人間の立てる音だ、話し声とか、笑い声とか、騒ぐ声とか、いや人間の気配そのものがこの静謐に満ちた闇をかき乱す最大の要因なのだ。自然と同調できていない人間はそのような場違いな音を立てるものだから、それはそれでしょうがないのだけれど。

パルと二人で歩くことができるのはあとなん百日だろう。あと何年彼とともに暮らすことができるだろう。どうして犬は人間に比べてこんなにも短命に定められているのだろう。それを思うと胸が締めつけられる思いだ。

《人生とは好きになった場所で、好きなひとやものや犬とともに暮らすことだ。》

ある作家がそんなことを言っていたのを思い出す。そうなんだ、そのとおりなんだ。そのとおりだと思ったから、そうだと確信したから僕はこの地に移り住んだのだ。そんなささやかな望みすらかなえるのが難しい時代になった。いや昔からそれは変わりなくその通りだったのかも知れない。

僕のように《世捨て人》にならなければそれは実現できないのかも知れない。地位も名誉もささやかな自尊心も捨てて、ひとりの人間として、個人として、なんの肩書きも無いただのひととして僕はこの地へとやってきたのだった。

僕は信じられないほど軽やかになった。限りなく自由になった。こここそが自分の居場所だと確信できた。それはいまも変わりない。そして高給取りのビジネスマン時代に比べたらとても貧乏になり、もしかしたら妻や子供を不幸にしたかもしれない。そのことを考えるとやり切れなくなる。彼らはどう思っているのだろうか、訊いたとしても本当の気持ちを語ることは無いだろうしね。

もし彼らがこのことで不自由を感じていたならば僕の死によって彼らは解放されることになる。僕はあまり長生きすべきでは無いのかも知れない。

2006年08月28日

3481 「ペンション犬」も楽じゃない

曇り 気温:最低 12℃/最高 19℃

今朝の最低気温は12℃、曇り空。たまにのぞく青空がものすごくきれいだ。雲はもうすっかり秋の雲に変わっている。風もまた秋風に違いない。陽射しが柔らかい。音がまろやかに響く。大気がしっとりと優しい。

静かだ、とても静かだ。まるで自分の耳が遠くなってしまったような錯覚に陥る。秋の虫の音が聞こえる。妻が雨音と間違えていたが、これはピラタスの丘に生息する秋の虫の音に違いない。日中、シベリアンハスキーのパル(愛犬)はぐっすりと眠っている。彼にとっての試練の季節は終わった。

生まれたときからこの静かな山岳地で暮らしてきたパルは、大勢のひとと出会うお盆休みがめっぽう苦手で疲れ果ててしまうのだ。お客様が少なくなったこの時節、彼は安心してゆっくりと惰眠をむさぼることが可能になったのだ。「ペンション犬」も楽じゃないのね。

残暑のまったく無い蓼科はとてもとてもいい季節になった。

それはそうと、お盆休み直前に8ポート・スイッチングハブ Corega SW08GTV2 を導入した。これはギガビット・イーサネットワークに対応したもので、これまで使っていたバッファローのいちばん安い5ポート・ハブ LSW-TX-5EP とは見るからにパーツのグレードが違う。じっさい、体感速度も少し上がった。

かつてのハイエンドオーディオマニアとしての経験から、電気・電子機器はまじめにつくられたものならばおのずと価格相応のパーツの差があり、価格相応の品質および品質感の差が出るものだ。性能はまた別の要素がからんでくるから一概にそうとは言えない部分はあるけれど。

いずれにしてもこれで3つのグローバルIPアドレスを接続機器の速度に合わせて最大限に利用できるようになった。

8月31日に工事を行ったあと、現在の2MB〜4MBの実測値の回線速度がおよそ20MB以上になる。まあ、すぐに慣れてしまって感激もそこそこだろうけれど、速度が速いことはさまざまな側面で、僕の場合、メリットがあるので早速そちらのサービスにグレードアップを申し込んだしだい。

当然ながらペンション・サンセットの無線LANもこれまでの最大4MB〜6MB程度の実測値から20MB以上( 802.11g 規格機器を使ったの場合)へとアップする。館内に2つあるアクセスポイントは互換性を重視して 802.11b および 802.11g 互換モードになっている。

客室でも、ダイニングラウンジでもどこでも快適に無線LAN接続でインターネットをご利用いただける。ただし、パソコンや無線LANカードの貸し出しは無いので、ご自身で持参していただく必要がある。

いつでもお申し出いただければ、その場でパスワードを発行しますので、是非ご利用いただければさいわいです。

2006年08月29日

3482 はくちょう座流星群

晴れ 気温:最低 11℃/最高 20℃

昨日よりさらに冷え込んだ朝になった。最低気温11℃、たった1℃しか違わなくてもずいぶん印象が違ったものになる。まごうかたなき秋の朝だ。空の色は秋の青、白い雲の秋の雲。吹く風にはすでに秋の香りが含まれている。

気の早いナナカマドはすでに紅葉して結実し、すでにそれを落とし終わっている。たらの木もタンニン色にその葉を変化させ、今日走った奥蓼科ではもっと多くの樹木が枝の先端を黄色く赤くと変化させ始めていた。

奥蓼科のメルヘン街道(国道299号線)を走り、ビーナスラインにはいり、ピラタスロープウエイを見上げると、何やら旅人の気分。自分が東京からやってきていまこのリゾートに到着したような新鮮な感動を覚えた。蓼科はやはり僕にとっての永遠のリゾートなのかも知れない。

「はくちょう座流星群」だろうか、星がよく流れる。標高1750mでは流星はほぼ地表と平行に流れるので、燃え尽きて流れる瞬間の光芒(こうぼう)が稲光のように鮮明に見える。それはまるで水面をよぎる魚影のようでもある。

用事を済ませて帰る途中見かけた、ピラタスの丘のメインストリートの脇でうずくまっていたタヌキはどうしているだろう。けがでもしていたのだろうか。

今日もシベリアンハスキーのパルと深夜の散歩を楽しんだ(というか、この時間にならないと彼にとって快適なほど充分気温が低くならない=15℃以下)。夜だいぶ冷え込むようになってきたのでずいぶん元気を取り戻したようで、かなりの急坂でもずんずん進んでいく。

人間でいえばもう60代を軽く超えているはずなのだが、ものすごく元気だ。何だか僕の前では無理をして往年の自分の元気さを見せてくれているような気がする。そんな無理をしなくてもいいのに。これが彼なりの愛情表現かと思うと胸がジーンとなる。

2006年08月31日

3484 ナイトハイク

晴れ 気温:最低 10℃/最高 20℃

午後10時半、シベリアンハスキーのパルと散歩に出る。森の小径を抜けて標高を50mほど上げたところで突然疾風にあおられる。出発した時からざわざわと音だけは聞こえていたのだけれど、それが風の音だとはすぐには気づかなかった。今夜はかなり強い風が吹いている。

風速5m〜10mほどの風が道に沿って吹き抜けていく。見上げれば高い樹木の先端が大きく揺れている。月齢6日の夜空は明るく、そのために星はあまり見えない。しかしピラタスの丘の道は真っ暗だ。ハンディーライトを消すと、ほとんどなにも見えなくなる。

とても寒く感じる。思わず裏地がメッシュのThe North Faceのウインドブレーカーの襟を立てる。ほんとうに「秋」がやってきたことを実感する。

僕はこのナイトハイクとでもいえる愛犬との散歩がとても好きだ。それはこのように季節をダイレクトに感じることができるからかも知れない。

以上は昨夜の出来事。


今日の天気は終日穏やかな晴れ。静かな静かな初秋の雰囲気に満ちているが、季節は「晩夏」だ。見上げれば夏の暑気と秋の涼気の行き合う「行合の空(ゆきあいのそら)」になっている。積雲の上に少し離れて巻積雲がひろがっている。ああ、秋なんだなあ。

夜、愛犬と散歩していると叢(くさむら)でコオロギが鳴いているのが聞こえる。昨日の夜もそうだったけれど、気温はお盆の頃と変わらないのにやたらに肌寒く感じる。これは身体が変化したのか、それとも大地が冷えたことによるものなのか。

今夜は星が見えない。上空に雲があり、ピラタスの丘じたいも密度の薄い雲に覆われているからだ。それはちょうど上空から霧が吹き下ろしてくるような感じに見える。ひんやりとした大気が心地よい。今夜の気温ももはや半袖ポロシャツ1枚では寒くて、ウインドブレーカーの襟を立ててちょうどいい。

日中は夏、朝晩は秋というこの季節感はあと半月ほど続く。ふたつの季節が行き合うとてもすてきな季節だ。この季節は蓼科のプレミアム・シーズンといえるかも知れない。おすすめだ。

★★★

予定通りあっというまに工事が終わって今日からペンション・サンセットのインターネット回線(CATV)の速度は20MB(実測)保証のものとなった。体感的にはあまり早くなったようには感じられないが、ファイルのアップロード、ダウンロード作業時や、ムービーなどを観るときにその速さを実感できる。

これまで月額4200円(税込)だった接続料金が月額5000円(税込)になるが、800円の差額が、それに見合った快適性・利便性をもたらすのかどうかはこれからの評価になる。まったく、10年前には28.8KBのモデムでも(それまでの14.4KBモデムに比べて)ものすごく速いと感じ、64KBのISDNになったときなんて「なんて速いんだ!」と感激したものなのに、人間というのはなににでもすぐになれてしまうものなんだ。

2006年09月01日

3485 ペンションという「場」

曇り一時雨のち晴れ 気温:最低 11℃/最高 18℃

午後遅い時間になるともはやクルマはエアコンではなくヒーターが入る。そんな気候になってきた。ピラタスの丘の今日の最高気温は18℃、曇り一時雨のち晴れという天気だった。陽射しはいっそう柔らかくなり、湿度がどんどん下がっている。そのぶん体感気温はお盆の頃より低く感じられる。

今日はダイニングラウンジでストーブに火を入れた。室温21℃で、ストーブを焚くほど気温が低かったわけではないが、きょうはお客様がいらっしゃるということもあってこの季節にぬくもりを楽しむという趣向で焚いたのだった。暖かさが気持ちよいという気候になったのだ。お盆明けからわずか10日でこの激変。いかにも蓼科らしい季節感だ。

午後10時04分、外はとても寒冷な風が吹いている。愛犬パルとの散歩はウインドブレーカー1舞い羽織るだけで大丈夫だろうか。一方、寒冷な気候が快適なシベリアンハスキーのパルは絶好調で、いつもより1時間も早くから散歩に行こうと言っている。

パルが甘ったれた声を出しているので、しょうがない、少し早いが散歩に出かけるとするか。

今夜は隅から隅まで晴れ渡って、まるで絵に描いたような「満天の星」だ。銀河の中心部の濃密に密集した星がすごい迫力だ。もちろん天の川も言葉にならないほど美しい。ハンドライトを消灯し進路をパルに任せて僕はほとんど真上を仰いで歩いていた。

お客様にこのこと知らせようと思ったのだけれど、みなさまも薄手に就寝体制に入っているようなので、遠慮した。残念なことだ、こんなきれいは星空はそうそう出会えるものではないからだ。月齢や時間や季節による星座の変化など、様々な要因がぴたりとシンクロしないとこうはならない。

まさに一期一会(いちごいちえ)だ。僕らとお客様との出会いもそれに似ていると感じている。そしてそのように感じるからこそ、その出会いを大切にしたいと考えている。「客として来たりて友として去る」という言葉があるが、僕の思い描くペンションという「場」はそのようなものだ。

実際にそのような関係になるお客様も多い。あくまで「お客様」なのだけれど、同時に「友」であるような関係。そうなったときにお客様にとってペンション・サンセットは良い意味で「異界」となるのだろう。日常の「演じざるを得ない自分」をはなれて「素の自分」に戻れる場所。

ペンション・サンセットはそのような場所でありたいと願い続けている。

2006年09月08日

3492 パルの術後経過

曇り 気温:最低 14℃/最高 19℃

実際の観測気温よりも、体感気温は高めの一日だった。これは湿度などの気象的要因によるものなのか、身体が秋めいた気候になじんだためなのかわからない。いずれにしても、日中は暑くは感じず、夜は以前より暖かく感じる。蓼科の山岳部では、森のそこここで赤いもの(紅葉)が見られるようになってきている。

さて、理屈っぽいことばかり書いていると嫌われるので(と言うのは嘘です)、違うことを書こうとするのだけれど、なかなか《無難な》話題がない。ブログみたいに社会的事件にコメントする形式ならかなり楽なのだけれど、それをやるつもりはあまりない。あれはあれで、トラックバックやら何やらがくるので大変気を使う作業なのでは無いかと思う。

あ、そうそう、愛犬のシベリアンハスキーのパル君が今日獣医さんでお尻にできた腫瘍の切除手術を受けた。とても健康で予防注射以外で獣医さんのお世話になったことなど無かったので、麻酔をする段になって彼はじたばたと抵抗して大変な騒ぎになった。身体が大きくて精悍な風貌のわりに子犬みたいな態度なので周囲のひとにしっかりと笑われた。まあ、それがパル君らしいところなのだけれど。

麻酔をかけるまで男性3人がかりで抑えて点滴用の針を刺したりして手術の準備を完了した。彼にしてみればそれはそれは恐ろしい体験だったに違いないが、手術をしないでほうっておくと大変なことになるのだから恨まれたとしても僕としてはしょうがないと思っている。おかげで、帰ってきてからどっと疲れが出て(何しろパル君がものすごい力で抵抗するものだから)、小一時間寝込んでしまった。

文字通り《家族》が手術を受けたわけだから、精神的にものすごく緊張状態にあったのがほっとしてとけたために急激に眠くなったのかも知れないとあとで思った。パル君のわが家における存在の大きさを改めて認識したしだい。もはや彼のいないわが家など考えられないのだ。

病理検査の結果待ちだけれど、おそらくは良性腫瘍とのことなので少し安心した。手術は問題なく終わり、お尻に長い縫合の跡が残った。麻酔から覚めたあと数時間は心ここにあらずと言った様子だったが、夜半には正気に戻っていつも通りのパル君になった。それでも僕が近づくと無理やり変なところにつれていかれてひどいことをされたとでも思っているのか、僕に対して警戒心を持っているのが感じられてちょっと寂しかった。

いまパル君は自分の犬舎にはいって、すやすやと眠っている。

これが今日のわが家のいちばん大きな出来事だった。

2006年09月10日

3494 死はつねに生とともにあり

晴れ 気温:最低 13℃/最高 20℃

今日は朝から快晴、気持ちのいい秋晴れになった。午後一時曇り空になったが、その後ふたたび空は晴れ渡り美しい月と星空を堪能できた。「天高く馬肥ゆ」とはよく言ったもので夜空もやはり秋にはずいぶん高く感じる。その空気感がたまらなく爽快だ。

ペンション村の《お散歩ひろば》に植えたたくさんのコスモスが満開になった。例年よりだいぶ遅い満開だけれど、柔らかな陽射しの元でそれが風に揺れる姿はこの上ない秋の景色になっている。

9月は命の季節が終焉を迎える時節だ。植物の生育が終わり、結実し、それを落としあるいは播種し、紅葉しやがて落葉を迎える。動物の世界でも緩やかな世代交代が進行する。森はゆっくりと静寂の世界へと変わってゆく。

今夜もとても静かだ。夜更けだからと言うことでは無く、一日中静かなのだ。活気がないと言うのとも異なる、野卑で無粋な人間がそれをぶち壊さない限り続く、永遠を思わせる静寂だ。僕の人生もいまはっきりと《秋》と言う季節へと移ろっているのが実感できる。だからとても親しみを持ってこの季節を迎えるようになった。

秋は生命の終焉の季節であると同時に、収穫、結実の季節でもある。生命のピークである夏と言う季節を終えて、実りの時を迎える。人生で言うならばじつは黄金期と言ってもいいのかも知れない。確実に死へと近づいたのは確かでもそれは自然の理(ことわり)、長い上り坂もゴールが見えてきたと言うことなのかも知れない。

死が恐ろしいのでは無い。死へのプロセスが恐ろしいのだ、少なくとも僕はそう思う。死はつねに生とともにあり、それはひとつのものなのだ。だから、動物たちのようにそれをあたりまえのこととして自然に受け入れることができるようになりたい。人間は動物たちのように《いまを生きる》ということができていないから、生(つまり人生の現実ね)も死(つまりゲームオーバーね)も受け入れることが困難なのかも知れない。

それはさておき、じつに動物の自然治癒力はすさまじいものがある。愛犬パル君(シベリアンハスキー)の手術跡はよく見ないとわからないほど治癒している。麻酔が醒めた日はもとより、翌日夕方までまったく痛がらなかった。

夕方になって多少違和感を訴えてお尻を気にし出したので、もらっておいた痛み止めの錠剤を与えると、再びまったく気にしなくなり今日に至っている。昨日からなにごとも無かったかのように元気に散歩に出かけている。

獣医さんから10日後の抜糸がひと騒ぎでですよと言われているので今から覚悟している。なんでもない手術準備処置であんなに大騒ぎしたから、そんなふうに思っているのだろう。確かにパル君はそういうところで臆病で大騒ぎすることが多い。人間の悪意にさらされた経験がまったくないので、とても甘えん坊なのだろう、たぶん。

とは言え彼の戦闘能力はドーベルマンを上回るから、我々家族以外は彼を自衛的戦闘モードにさせないように注意して接するようにしなければならない。そうしないとふだんのグータラしたなごみモードから一気に精悍なコンバットモードに変わるのだ。

僕はパル君がペンション・サンセットにやってきて以来12年間、じつに多くのことを彼から学んだ。彼と一緒に過ごす時間は、彼の時間が流れる。それはわれわれ人間の時間とは決定的に異なった時間の流れだ。その中で、僕は生命にとってとても大切なことを自然に学ぶことができたように思う。彼の一挙手一投足が自然からのメッセージのように感じられた

獣医さんからは年齢のわりにとても健康なのであと3年は確実にこのまま元気で過ごせるだろうと言われた、そもそもハスキー犬は長生きだから、と。あと何年、あとどれだけ、僕はパルから教えられる日々をともに過ごすことができるのだろう。それが永遠であればいいのに。

2006年09月11日

3495 愛犬とともに歳をとるのも悪くない

曇りのち雨 気温:最低 13℃/最高 19℃

朝から雲の中に入っていた。それはいまも変わらない。曇りのち雨だったのは確かだが、その後は曇り時々雨という状況が続いている。愛犬パルは先週金曜日の手術以降どんどん回復している。昨夜の散歩、今日の散歩では手術以前よりむしろパワフルだったほどだ。やはり腫瘍のために体調が悪かったのかも知れない。

僕は今頃になって夏の繁忙期の疲れがどっと出てきたような感じだ。いくら眠っても眠くてしょうがない。どこが悪いというわけではないが、心身が休息を求めているように感じる。ちょうど激しい運動のあとのクーリングダウンのようなものなのかも知れない。

パルも日中はほとんど爆睡している。耳が少し遠くなったようだ。僕も耳が少し遠くなったようだ。パルは年齢相応かも知れないけれど、僕は年齢不相応かも知れない。子供の頃からやたら聴覚が鋭敏で30ヘルツ以下から20000ヘルツ以上まで聞こえていたから、老化が早く始まったのかも知れないし、そのことを敏感に感じるのかも知れない。

視力も衰えが激しくなってきて、老眼と乱視がかなり進んだ。もともと視力2.0以上の遠視だったから、これもそのために早いのかも知れない。また、眼のとらえる光量が減少したのか、そんなに暗いところでなくても「暗くて文字がよく見えない」ということが多くなった。その一方で星明かりのみで暗闇を歩くことができるのだから、自分の視力がどうなっているのかよくわからない。

なんだかパルと一緒に歳をとっているような気がする。別に苦にしてはいない、たとえこれがひとより早い老化現象なのだとしても、それが自分の加齢のプロセスなのだと受け入れている。肉体的な運動能力に関してはさほど衰えは感じなくなってきた。それについては老化が鈍化した感じがする。

記憶力、これは劣化が進んでいる。検索能力の衰えととらえたほうがいいタイプの記憶力の老化現象だ。「憶えているのに思い出せない」ということだ。思考能力も集中力の減退を感じている。もはや鋭敏で高速な思考は無理かも知れないが、そのように分析的ではない、総合的な思考能力はむしろ強化されたように感じる。

もちろんこれは、たとえば20代の頃の自分と比較した「相対的比較」の問題である。50代の僕に20代の能力を求めること自体が誤っていることは自覚している。ひとはその年齢なりに生きていくものだ。その年齢でしかできないことが確かにあるのだ。その年齢に達しなければわからないこともまたたくさんあるのだ。

いま僕はそのことを日々実感している。

2006年09月19日

3503 9月らしい季節感になってきた

曇り 気温:最低 10℃/最高 14℃

今日はほとんど外に出ないで過ごした。たまにはこんな日もあるし、必要なことだと思っている。天気は朝から曇りがちで見上げれば秋の雲が美しく青空ものぞいている。しかし、陽射しがほとんど差し込まないので「晴れ」とは言いかねる。

一時雨がぱらついたがそれも止んで、結局は今日の天気は「曇り」と言うのが妥当なのだろう。ペンション・サンセットの庭の樹木も少しずつ紅葉を始めた。白樺も黄葉して落葉が始まった。ようやく9月らしい季節感になってきたようだ。

ここ数日は奇妙に温かかったが、今日はだいぶ本来の冷え込みを感じる一日になった。いまでもまだ多くの野鳥がピラタスの丘に生息していて、灌木の茂みに身を隠しながら動き回っている。その上空を鷹や鷲が低く旋回していく。

よく見れば、見渡す景色全体の色味が黄色にシフトしてきたのが感じられる。指標としてはなにもないのだけれど、これは実感だ。吹き抜ける風はもう完全に秋風になっている。陽射しは弱まり、夏のあの威勢の良さは微塵もない。思わず「ひなたぼっこ」をしたくなるくらいのものだ。

パルは気持ちよさそうに熟睡している。シベリアンハスキーだからこの冷え込み、この冷風がとても心地よいのだろう。夏に比べて日中もとてもよく寝るようになった。羽虫や蜂が飛び回らなくなって気に障ることが無くなったのも一因かも知れない。

散歩の時も往年の若犬の頃のように元気いっぱいだ。身のこなしも軽やかに、リズミカルにずんずん急坂を登っていく。彼の走りは馬のギャロップと同じスタイルなので、見ていてもとても優美に感じる。全身が新しい毛でむくむくとしてきたのでその姿もとても愛らしく美しい。

ピラタスの丘ペンション村ではコスモスが満開になり、マツムシソウが咲き乱れる季節になった。ここには「残暑」なるものは古来より存在しない。夏が終わりいきなり秋が来る。そのようにしていま秋を実感している。


さて、昨日導入した有線ブロードバンドルーターは大正解で、ルーターのファイアーウォール機能を「高度」に設定して外部からのすべてのパケットを遮断し、DHCPからのIPアドレス取得に必要なパケットのみを通すように設定した。

おかげでそれ以前にちょくちょくつついてきたアクセス試行はPCまで到達しなくなった。あんまりしつこいとpingフラッドやポートスキャンで反撃したくなっちゃうから、これでよかったのだと思う。戦争やっても双方良いこと無しだからね。

セキュリティー保護のため、あえてこの部分はあまり正確に書いていない。わざと間違ったことを書いたりもしている。やれやれ、嫌な世の中になったものだ。まあ、とにかく、ルーターとファイアーウォールソフトの使用はいまや必須のものとなったわけだ。それをやっていないとなにがあっても不思議じゃない。

それにしても今はやりの「匿名性」を担保できない同じネットワーク内の会員のPCに自分のグローバルIP丸出しで不正侵入を試みるかね。大胆というかお馬鹿というか・・・。そいつの家の前にクルマを乗り付けてぶん殴ってやろうかね。いや、それじゃあ傷害事件になっちゃうからやめておこう、馬鹿みたいだし。

2006年09月21日

3505 ここでは誰もあなたがあなたであることを責めたりしない

晴れ 気温:最低 7℃/最高 16℃

今日もすばらしい「秋晴れ」になった。天気予報では明日も、ということはこの週末も「秋晴れ」になりそうだ。週の初めの「週間予報」では週末はずうっと雨のはずだったのではなかったか。週間予報はいつも「週末は雨」と報道するのだ、それも断定的に言い切ってくれる。

このレベルの天気予報には誰も責任を持たないし、それによって旅行・観光業者が被害を受けても誰も責任をとらない。「お詫びして訂正」という段取りもコメントもない。「占い」ではないのだからこれは誰かが責任を持つべきだし、責任をとるのが社会常識というものではないだろうか、と僕は思うんだよね、ほんと。

それはさておき、蓼科では、というかピラタスの丘では、もはや「暑い」という日はなくなった。「暖かな日」や「寒い日」はあっても、「暑い日」はもうやってこない。蓼科には「残暑」というものがそもそもの始めから無いのだ。日が暮れたとたんに気温は急降下して、外に出ると吐く息が白く見える。

すっかりそんな気候になって、シベリアンハスキーの愛犬パル君は元気いっぱいになってきた。なにしろ彼の快適気温は氷点下10℃以下だから。快適環境は一面の雪と氷の世界だから。夏毛が抜けてしだいに冬毛に生え替わり始めてムクムクとしたぬいぐるみみたいになってきた。これがかっこうよくてかわいいのだ。

この季節、里に下りればそこには絵に描いたような「里の秋」がある。ゆったりとした時間が流れ、しっとりとした大気が夏の疲れをいやしてくれる。静かな静かな季節だ。ここでは誰もあなたがあなたであることを責めたりしない。あなたはそのままのあなたでいいのだ。

2006年09月25日

3509 今日はどうしてこんなに空気が冷たいのだろう

晴れ時々曇り一時強風 気温:最低 6℃/最高 15℃

朝起きたときには雲の中、お客様がご出発になる頃には青空を背景に美しい秋の雲が流れ、秋の陽射しがさんさんと降り注ぎ、午後には曇りがちになって強風が吹きすさんで木の葉が舞い、夕方には風が止んでふたたび晴れてきた。

気温は最低が6℃、最高が15℃たったが、夜は再び6度まで気温が下がった。愛犬パルと散歩に出たが、気温以上に寒く感じ、僕はTシャツの上に冬用のpatagonia(TM)のシェルド・シンチラジャケット(分厚いフリースの裏地のついた厚手ナイロンのジャンパー)を着込んで襟を立て、頭には厚手のフリースの帽子をかぶった。

そんな出で立ちで小走りでペンション村を一周したが、まったく汗ばむことはなかった。耳が冷え切って痛いほどで、手袋をしない手が少し痛む。いつもは氷点下になるまでは手袋なんかしないのだけれど。今日はどうしてこんなに空気が冷たいのだろう。

うすい雲を透かして、星がきらめく。新月に向かっているので上空に月はない。凛とした大気と、漆黒の闇があるばかりだ。そういえば今夜は秋の虫の音が聞こえない。もう死に絶えてしまったのだろうか。森の奥の方でかさこそと音がする。一瞬驚くが、それは野生動物の立てた音ではなくて、大きな落ち葉が他の葉にあたりながら地上に落下するときの音だった。

紅葉まであと1〜2週間だ。この季節の移り変わりはめまぐるしく、あっという間だ。ぼやぼやしていると、気がついたときには銀世界になっているというものだ、いや、これは冗談抜きの話。今年こそ時系列で蓼科の紅葉の様子をたくさんの写真に写し取りたいと思っている。絵作りや、うまい下手は考えずに、記録として残そうと考えている。そのようにして写された写真の価値は何年もたってみないとわからないものだから。

それはさておき、あいかわらず Amazon.co.jp や楽天市場にカスタマーレビューを書いている。ちょっとはまってしまった感じがないでもない。書いていて気づくのは自分があいかわらずものに対するこだわりがひと一倍強いと言うことだ。モノひとつひとつにたいしてきちんと一家言あるのだ。自分でも驚くほか無い。だから、レビューはいくらでも書ける。まあ、内容やそのレベルを問われなければ、という注意書きが必要だけれど。

同様に、ペンション・サンセットでお出ししているお料理やパンやヨーグルト、その素材や調味料や調理法そして厨房で使用する道具に至るまで「一家言」持っているのだと言うことに気づいた。こだわりを持つことは悪いことではないけれど、いきすぎるとそのプラス面を台無しにしてしまうことを僕は学んだから、そうならないようにセルフコントロールに気をつけなければならないと思っている。

2006年10月05日

3519 秋の雨音

曇りのち雨 気温:最低 8℃/最高 13℃

朝のうち曇り空だったが、昼前には雨が降り出した。土砂降りでは無いが始めから本降りになった。高原の雨はきれいだから、雨が降るほどに屋外駐車してあるクルマがきれいになっていく。ペンション・サンセットの敷地内のアプローチの砂利道や駐車場に降り積もった紅葉を打つ雨音、樹木の葉を打つ雨音がぱたぱたさわさわと聞こえる。

この季節の雨はそのように清冽な印象がする。雨の日の午後を過ごしながら「なんだかすごく静かね。」と妻が言う。そうなのだ、雪降る夜の次に静かなのだ。特にこの季節の雨降りの午後は、何もかもが眠り込んでしまったような静寂に満ちている。森に降る雨はそもそも静かなものなのだけれど。

中庭の犬舎のなかでシベリアンハスキーのパルが熟睡している。夜中は最近特に野生の鹿が徘徊しているので、おちおち眠っていられないから、明るいうちに安心してゆっくり眠っている。風も無く、樹木も揺れない、雨はまるで定規で引いたようにまっすぐな軌跡を残しながら空から地表へと降り続けている。

まるで時間が止まってしまったような錯覚に陥る。どこからともなく、いや、僕の頭の中からか耳の奥からかきーんという音が聞こえてくる。自分の呼吸する音がはっきりと聞こえる。二重ガラスの向こうの景色は一幅の絵画のように色鮮やかで癒しに満ちている。

その一方でこの景色はどこか心うきうきするものを感じさせる。わくわくしてくる。紅葉が始まる時にはいつもこの気分が支配するようになっていく。秋に収穫されるのは田畑の作物だけでは無く、景色もまた収穫の季節を迎えるのだ。雨が降っていても空は明るく、景色はくっきりとしている。

Power Mac G5 のたてるぶーんという音、僕がキーボードをたたく音以外なにも聞こえない。夜になってピラタスの森はますます静かだ。自分がいま覚醒しているのか眠っているのかも定かでなくなるほどに。

2006年10月07日

3521 ふくろうが私の名を呼ぶ

雨のち晴れ 気温:最低 4℃/最高 7℃

カナダの西海岸でユースホステルを経営なさっている方からメールをいただいた。「ふくろうが私の名を呼ぶ」と言う小説を検索していてこのサイトに出会ったとのこと。まさにこの小説の舞台になったあたりにお住まいなのだ。

書いた本人がすっかり忘れていた。で、Google(TM)のサイト内検索を利用して探してみたら以下の文章が出てきた。11年も毎日書いていたらどこにどの文章があるかなんて自分でもわからないよ。それにしても、しっかりと書いているね、いまの僕にはとても書けないようなことを。それにしても「人間風車」ってなんだろう、すっかり忘れてしまった。

こうなるともう記憶というよりは歴史、歴史というよりは考古学の世界なのかも知れない。記憶の考古学ってないのかな。この手の話や文章が好きなひとは昔の蓼科高原日記を読んでね。

★★★

2003.01.07(火)-------------気温 = 最低 -13度/ 最高 -3度

米国の作家J.D.サリンジャーの名作「ライ麦畑で捕まえて(The Catcher in the Rye)」が村上春樹氏の翻訳で「キャッチャー・イン・ザ・ライ」というタイトルで出版されることが決まったそうですが、これはまあいささか旧聞に属するとは思うけれど、とてもうれしいことだ。僕らは同じ白水社刊の野崎孝訳の名訳「ライ麦畑で捕まえて」によって「ライ麦」体験をしたわけだけれど、それはいま思い返しても強烈なものだった。

強烈といってもセンセーショナルな体験とか感動というのではなく、しみじみとこころに染み渡るというか、いやそうじゃないな(そういう体験をしたければスコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」やマーガレット・クレイヴンの「ふくろうが私の名を呼ぶ」(角川書店刊)をおすすめする)、自分が年齢を重ねるにつれてジンと効いてくるというたぐいの感動だった。ぼくの周囲の同世代の人間にとっては「中原中也」や「萩原朔太郎」や「福永武彦」や「出家とその弟子(倉田百三著)」同様ある種の「通過儀式」みたいなものだったような気がする。夏目漱石、森鴎外、太宰治などなどのリストを思い返してみるとつくづくぼくらは「古典主義」的読者だったのだなあ。

我が敬愛する(といってもちょうど娘に当たる年齢なのだけれど)宇多田ヒカル(さん)がヘルマン・ヘッセを愛読していたことを最近知ったのだけれど、「車輪の下」「デミアン」「シッダールタ」「幸福論」「荒野の狼」とかなりの作品に「人間風車」状態になってしまったのが懐かしい(ブレーンバスターでなくてよかった)。ちなみに彼女の愛読書リストには「グレート・ギャツビー」もしっかりはいっている。

大学に入って最初の衝撃はアルベール・カミュの「異邦人」「ペスト」「シジフォスの神話」、ジャンポール・サルトルの「嘔吐」「存在と無」、そしてあのフランツ・カフカ。ご想像通りぼくにはドラッグなんて必要なかった。この読書体験のほうがよほど強烈なドラッグ的体験だったから。「実存主義」「不条理」という名のドラッグね。

カフカの言葉にすべては凝縮されている。

『ぼくは、自分を咬んだり、刺したりするような本だけを、読むべきではないかと思っている。もし、ぼくらの読む本が、頭をガツンと一撃してぼくらを目覚めさせてくれないなら、いったい何のためにぼくらは本を読むのか? きみが言うように、ぼくらを幸福にするためか? やれやれ、本なんかなくたってぼくらは同じように幸福でいられるだろうし、ぼくらを幸福にするような本なら、必要とあれば自分で書けるだろう。いいかい、必要な本とは、ぼくらをこのうえなく苦しめ痛めつける不幸のように、自分よりも愛していた人の死のように、すべての人から引き離されて森の中に追放されたときのように、自殺のように、ぼくらに作用する本のことだ。本とは、ぼくらの内の氷結した海を砕く斧でなければならない。』(親友オスカー・ポラックへの手紙 1904年1月27日)

いまインターネットで『カフカ』で検索をかけると「海辺のカフカ(村上春樹著)」関連のサイトばかり出てきてしまうのは、まあいたしかたないでしょう。で、多少カフカを知りたい方のためにこのサイトをお勧めしておきます。

ぼくの読書体験を書き始めたらそれこそ「ネバー・エンディング・ストーリー」になってしまうのですが、今後少しずつ思い出しながら書いていこうとは思っています。大学時代だけで3,400冊読破したことはいささかばかげているとぼく自身思うのですが、その体験がいまのぼくの精神的骨格の形成に少なからぬ影響を与えていることは否めません。学問(勉強?)とジャズ(リスニング&演奏活動)と目がつぶれそうなほどむさぼり読んだ無数の書物のインクと紙の匂いこそぼくの激情と夢と孤独に支配された青春でした。


------------------------------(23時)

★★★

さて、現在の僕に戻る。

今日はひきつづき風が強く(台風は消えてなくなっちゃったのに)、ロープウエイも運休。午後になってようやく収まってきた。昨日収まったように見えたのは一時的なものだった。夜には風も止んで雲間から満月に近い月齢14の明るい月が顔をのぞかせた。

寒い、ものすごく寒い。長袖のワークシャツの上にフリースのシェルドジャケットを着込んでフリースの帽子をかぶってちょうどいい低温だ。もちろん吐く息は真っ白。これは11月並の気候だと思う。最低気温4℃、最高気温7℃だもの。

シベリアンハスキーだから愛犬パル君はますます元気、急坂をぐんぐん登り、ずんずん進んでいく。これなら犬ぞりを引けるというのも納得の馬鹿力だ。雲を透かして照る月明かりであたりはぼおっと明るいから、ハンディライトを使うことはほとんどない。遥か下に山麓の街の明かりが見える。山並みは墨絵のように闇に沈んでいる。

僕は60歳の自分を想像できない。そんなに遠い将来のことでも無いのに。すでに「フクロウが私の名を呼んでいる」のかも知れない。カナダのネイティヴの間では死ぬ前に「フクロウがその人の名を呼ぶ」という伝承があるという。それに題材を求めた作品が上記の小説だ。静謐に満ち、哀しくしみじみとした作品だ。一読をお薦めする。

2006年10月16日

3530 それでは納得できない自分がいる

晴れ 気温:最低 3℃/最高 11℃
おととい、そして昨日の日記で書いた通り、このサイトのトップページをペンション・サンセットの集客ページに変更した。これまではいわば「扉ページ」あるいは「表紙」にあたる蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページだった。

しかし、アクセスいただいた閲覧者の動向をデータで見てみると必ずしも良い選択ではないということが一目瞭然だった。やはり付け焼き刃的にサイトの一部だけを大変更するとある種の混乱を招くのだと思う。Yahoo! Japan では少しだけランクが上がり、Google では少しだけランクが下がり、msn ではランクがぐっと上がった。といっても、ベスト10のなかでの動きだけれど。

結論として、即決でもとに戻した。3日前までと同じに戻した。蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページで、ペンション・サンセットの集客ページをサブページにまわした。これが長年守り続けてきたこのサイトのスタイルなのだ。やはり変えるべきではないと思った。しかし「実験」としての価値は充分以上にあった。いずれにしてもお騒がせしました。

そんなチェックをしながらじつに久しぶりに他のペンションのホームページを見て回った。じつに魅力的で技術的にも高度な楽しそうなページが目白押しだった。それはもう圧倒されてしまうくらいだ。しかし、がんばれば同じようなものを作ることは可能だけれど、でもやりたくないというのが本音だ。

プロにお願いするという手もあるし、じっさいにそうしているペンションも散見された。情報がよく整理されていて閲覧しやすそうで、これは効果的なホームページなんだろうなあと思った。やはりプロの手になるものは魅力的だった。僕もそうすべきなのかも知れないと思った、そのときは。

でも、そうしたくないというかたくなな自分がここにいる。お料理もパンもすべて手作りといっている一方で、お客様との最初のコミュニケーションの場であるホームページが「手作り」でないのは矛盾するように思われてしまって・・・僕はトレンディーじゃなくって頭が固いんだ、きっと。

経営者としては、これまで築き上げてきたこのサイトのすべてをうち捨てて、プロの手になるサイトに切り替え、集客に全力を尽くすべきなのかも知れない。蓼科高原日記なんて書いている暇があったら、団体旅行の営業に奔走すべきなのかも知れない。しかしそれでは納得できない自分がいる。

とうわけで、まずは情報を整理し直して、いささかとっちらかってしまっているこのサイトの再構成とナビゲーションの充実を行おうと思っています。表現の簡素化や視覚化も必要かも知れない。とかく現代は文字を読むのが嫌いなひとが増えたようなので。

でも、本音としてはこのサイトを「見る」のではなく「読んで」ほしいのです。このサイトは本来テキストだけで構成されるべきものとして誕生したのだから。いまとなってはトレンディーじゃないのは確かだけど。なぜそうなったかということは過去に何度も書いたからここでは繰り返さない。

★★★

さて、昨日から吹き続けていた風は未明にピークを迎えてびゅーびゅーと木々の梢を鳴らす音で目が覚めた。中庭にいるパルのことが気になって、もぞもぞと起き出した。中庭にでて犬舎の雨戸を閉めてやると中からパルが飛び出してきてやたらとなついてくる。きっとこのただならぬ雰囲気と大きな風の音が不安だったのだろう。

未明の空に真っ白な月が怜悧(れいり)な光を放っていた。明かりなしでもあらゆるものがくっきりと見えるほど明るく鋭い光だ。冷たい風に身体は凍えるが、心はなぜかとても温かだった。この優しい生き物が僕らのもとにやってきたのは12年前の冬だった。以来僕らとともにこの森で生きてきた。彼は飼い犬などではなくペットでもなく文字通り対等な関係としての家族なのだ。あるいはシベリアンハスキー流の解釈でいうならば、同じ「群れ」の仲間なのだ。

僕は多くのことをパルから学んだ。その反対に彼が僕から学ぶべきことはおそらく何もなかっただろう。自然の中で生きる、ただ単純に「生きる」ということを僕は彼から学んだのだ。ただ生きて、当たり前のこととして死んでいく。そのどこに疑問や不安があるのだ、といつも問われているような気がした。

強風でロープウエイは運休となったが、その風も午後はやくには止んで穏やかな天気に変わった。何もかも吹き飛ばしてくれたおかげで、今日の夕焼けはじつに感動的に美しかった。ピラタスの丘の紅葉もいよいよ最盛期を迎えている。山岳部の紅葉はピークを越えて、もっと標高の低い湖沼部や蓼科高原の観光スポットでの紅葉の見ごろは今週末からになる。

2006年11月01日

3546 落葉松の紅葉

晴れ 気温:最低 0℃/最高 8℃


11月にしては冷え込みが緩いように思われます。10年前だったら氷点下8℃なんて言う日が続いたものです。しかしさすがに朝晩はオーナーズルームでも断続的に暖房を入れるようになりました。その一方で「寒いの大歓迎」のシベリアンハスキーのパルはますます元気いっぱいです。早く雪が積もらないかなあと言うのが彼の願いでしょうね。

そんなに早く雪にこられたらこちらはたいへんなので、11月は来るべき冬との競争になります。冬支度とでも申しましょうか、雪が積もるまでにやっておかなければならないことがそれこそ頭が変になりそうなくらいたくさんあるのです。

まあそれはそれとして、紅葉の見頃は湖沼部では今週末が見納めになるかも知れません。来週はさらに標高を下げて標高800〜1000mあたりがきれいではないかと思います。同時に山岳部では落葉松の紅葉が美しい季節になります。東山魁夷画伯の描いた絵画のような風景を堪能できます。

本当に信じられないほど空が澄み切っていて真っ青で、まるで空から海の底を覗いているような錯覚に陥るほどです。毎日あたりまえのように繰り返される夕景はまさに絶景で、夜は美しい月明かりのもと遠くの山並みまで見通すことが出来ます。もちろん満天の星です。

森の静けさはたとえようもなくやさしく、つかれたこころを慰撫してくれます。蓼科の秋は文字通りの「癒し」の季節なのです。雪はまだ降らないので大丈夫です。積雪が始まるのは12月に入ってからになります。安心してお越し下さい。

それにしても、いまだにコスモスが咲いているというのはじつに異例のことです。紅葉、とてもきれいです。

2006年11月12日

3557 初雪・木枯らし一番

雪のち晴れ 気温:最低 - 5℃/最高 0℃

初雪を観測した。朝目覚めると中庭もテラスもうっすらと雪化粧していた。といっても、全面が覆われているわけではない。その意味では「初雪」あるいは「初積雪」とは言えないのかも知れない。固く締まった金平糖のようなパウダースノーだ。山の上の方は雪雲に覆われていてその中では吹雪いていることだろう。たまに風花が舞っている。

ここからみても八ヶ岳ははっきりと冠雪したことが確認できる。とても寒い一日だった。気温が最高で0℃だったのだから当然だ。さらに強い風まで吹いたのだ。「木枯らし一番」とニュースでは言っていた。暦の上ではまだ晩秋と言うべきなのだが、今日に限っては冬将軍の前衛の到来といった風情だ。

早くスタッドレスタイヤに履き替えておいた方が、深夜早朝にクルマを使う場合に安全だろう。今のところ陽が射せば道路の雪はふっと消えてしまうけれど、いつ路面凍結が残るようになるかは神のみぞ知ることだから。当地の道路や雪や氷との相性で言えば定番は北海道と同じブリヂストン・ブリザック DM-Z3 (四駆の場合)だけれど、僕はあえてミシュラン・ラティテュード X-ICE を試そうと考えている。

昨今は当地でも幹線道路はしこたま融雪剤をまくので、ペンション村の中やスキー場周辺以外はほとんど乾燥路面のことが多いのだ。また雪や氷の質も年々変化してきて、どうも DM-Z3 に違和感を憶えるケースが多くなってきたこともある。絶対的なアイス性能はブリヂストンが上なのはわかっているのだけれど、滑らせながら走るという観点からはミシュランの方が滑り出しが早い分コントロールしやすいのではないかと想像している。

そのあたりのことは、ドライ路面用のタイヤでも同様のことが言えると思うのだけれど。ぎりぎりまで踏ん張ってくれるけれど限界を超えたとたんに急激に滑り出すタイヤよりも、滑り出すのは早めでもそのあとのコントロールがしやすいタイヤの方が相性が良いのだ、個人的には。

シベリアンハスキーのパルはぐっと冷え込んできたのでますます元気だ。ものすごく快適そうに過ごしている。もっと寒くなって氷点下20℃ぐらいになるとベストなのだけれど、というのが彼の感覚なのだ。そして一面に2mほど雪が積もって吹雪いてくれたら言うこと無しって感じの犬種なのだ。

パルにとっては最高の、僕らにとっても最高の、しかし過酷でもある冬という季節がもうすぐやってくる。

2006年11月15日

3560 氷の季節

晴れ 気温:最低 - 5℃/最高 3℃

今朝テラスを見ると、床も手すりもバリバリに凍っていた。昨日降った雨がそのまま凍結していた。じつに久しぶりに見る光景だ。道路も黒々と凍結しているのが見える。いま坂道を下るのは危険だ、といった状況にみえる。早いところスタッドレスタイヤを装着する必要がある。

午前10時すぎには陽射しがその氷を溶かしてくれた。道路も安全なコンディションに戻った。こんなことを繰り返すうちに12月にはいると雪が降り、しだいに積雪してゆく。ふと気づくと一面の銀世界になっている。シベリアンハスキーのパルが大好きな季節がもうすぐやってくる。

白樺湖、女神湖方面に行く途中、広大な落葉松の森を俯瞰できる場所がある。小さな展望台と駐車場もある。今ちょうどそこからの景色が最高の応対になっている。東山魁夷の絵画のような美しい世界がそこにある。

今夜は晴れ渡って、空には雲ひとつ無く満天に星が輝いている。じつにこころ洗われる星空だ。

2006年11月19日

3564 温かい

雪のち雨 気温:最低 - 2℃/最高 3℃

パルの声で朝目覚めることが多くなった。シベリアンハスキーのパルは12歳になったばかりだけれど、信じられないほど元気で毛並みもつやつやしている。でも、若犬の頃の「我が道を行く」というかたくなさが少し弱まって、甘えることを憶えたようだ。

起き出して外を見ると雪が降り始めたところだった。これは積もりそうな降り方だと思い、あわてて外回りを点検した。ここ数日でテラスに積もった落ち葉を掃き清めた。そんなに寒くないが、雪は固く締まったパウダースノーだった。

ちょうど犬の散歩で下を通りかかったFさんが「いよいよ雪だねえ、困ったもんだ」と声をかけてくる。「うん、そうだねえ、雨よりは良いけどねえ」と応えながら、まあ冬の雪は積もってしまえば雪かき以外では嫌いではないなと思う。雪景色も極寒の季節もそれはそれでいいものだ。

ここの冬は暮らす者にとってはかなり過酷なのは間違いない。それでもここにあることの感動がそれに勝っているうちはだれも山を下りる決心をしないようだ。端的に言ってしまえば、1mも積もった雪を除雪する気力体力が無くなったら潮時だということだ。

僕はここに骨を埋めるつもりだけれど、じっさいにはどうなるか、それは神のみぞ知る。

雪はその後雨に変わってしまった。やはり温かいのかなあ。夜になると土砂降りになって、それはいまも続いている。予報では明日の昼過ぎまでこの調子でその後晴れてくるとのこと。

まだまだドライブと観光のお客様がいらっしゃるので、多少雪が降っても道路に積雪して溶けないなんてことにならないことを祈っている。幹線道路はいざとなったら融雪剤散布がされるので大丈夫だと思う。

これだけ温かければ雪が積もり始めるのは12月上旬以降だろう。今年は雪が遅そうだ。

明日は月曜日、夫婦そろって大のお気に入りの月9ドラマ「のだめカンタービレ」の放映日だ。久々に面白いドラマに出合ってとっても幸せな気分だ。そしてあらためて音楽のすばらしさに触れた想いがしている。

2006年12月18日

3593 初吹雪

雪のち晴れ 気温:最低 - 9℃/最高 - 4℃

昨夜半から吹雪き始め朝まで強い雪が降りました。ペンション・サンセットの敷地で約8センチ〜10センチ程度積もりました。一面の銀世界です。いよいよ気分が出てきましたね、雪の季節、スノースポーツの季節です。ピラタス蓼科スノーリゾートのウェブマスターと連携しましたので、最新の写真をこの日記にも掲載できるようになりました。更新される度に掲載しますのでご参考に。また、本家のスキー場のサイトにも是非アクセスしてくださいね。

こんな風にたまに本来の気温になると、ううう〜さぶい。なにもかもがかちかちに凍っています。まあ、これが普通なんですけど、ははは。それにしてもシベリアンハスキーのパル君はもう元気元気で、目がランランと輝いて「やっと僕の季節がやってきた〜!」っていう感じで跳び回っています。

昨夜から年末年始のご予約が多くなってきました。お部屋はまだ余裕がございますが、予約が集中するとあっという間に埋まってしまいますので、ご予定がはっきりしているお客様はお早めにご予約いただけると幸いです。また、利用するスキー場が未定などでスキーパックにするかどうか迷っているお客様は、どうぞ「通常宿泊プラン」でご予約下さい。スキーパックなどのプランへの変更はいつでもOKです。

では、みなさまのお越しをお待ちしております。

一面の雪景色になっているので今年のホワイトクリスマスはとてもロマンチックなものになりそうです。ピラタスのロープウエー利用の4kmのロングダウンヒルコースも23日(土)にはオープンしますので、この日程はおすすめですよ。(^_^)b


※今日の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイ の許諾を得て転載しています。

3593 初吹雪

雪のち晴れ 気温:最低 - 9℃/最高 - 4℃

昨夜半から吹雪き始め朝まで強い雪が降りました。ペンション・サンセットの敷地で約8センチ〜10センチ程度積もりました。一面の銀世界です。いよいよ気分が出てきましたね、雪の季節、スノースポーツの季節です。ピラタス蓼科スノーリゾートのウェブマスターと連携しましたので、最新の写真をこの日記にも掲載できるようになりました。更新される度に掲載しますのでご参考に。また、本家のスキー場のサイトにも是非アクセスしてくださいね。

こんな風にたまに本来の気温になると、ううう〜さぶい。なにもかもがかちかちに凍っています。まあ、これが普通なんですけど、ははは。それにしてもシベリアンハスキーのパル君はもう元気元気で、目がランランと輝いて「やっと僕の季節がやってきた〜!」っていう感じで跳び回っています。

昨夜から年末年始のご予約が多くなってきました。お部屋はまだ余裕がございますが、予約が集中するとあっという間に埋まってしまいますので、ご予定がはっきりしているお客様はお早めにご予約いただけると幸いです。また、利用するスキー場が未定などでスキーパックにするかどうか迷っているお客様は、どうぞ「通常宿泊プラン」でご予約下さい。スキーパックなどのプランへの変更はいつでもOKです。

では、みなさまのお越しをお待ちしております。

一面の雪景色になっているので今年のホワイトクリスマスはとてもロマンチックなものになりそうです。ピラタスのロープウエー利用の4kmのロングダウンヒルコースも23日(土)にはオープンしますので、この日程はおすすめですよ。(^_^)b


※今日の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイ の許諾を得て転載しています。

2006年12月21日

3596 冬の眺望

晴れ 気温:最低 - 8℃/最高 2℃

冷え込む日が続いてゲレンデにとってはよい気候になっています。朝起きると中庭にコンちゃん(野生のキツネ)の足跡が雪の上に点々と残っていました。シベリアンハスキーのパルの犬舎のすぐそばまでやってきてそっと引き返したようです。パル君は気がつかないで寝入っていたようです、いつもそうなのですが。そうです、彼は天然系のワンコなのです、まあ、シベリアンハスキー全般がそうなのですけれど(そこが和んで大好き!)。

ここから眺める山並みは南アルプス、その向こうに木曽御嶽山、中央アルプス、ぐぐっと目の前に車山肩が見えます。これは車山の稜線の一部の呼称で、その向こう側斜面が霧ヶ峰、そこを下ると諏訪湖です。さらに手前に八子ヶ峰が迫りますが、その向こう側がしらかば2in1と白樺湖ロイヤルヒルスキー場で、それを下ると白樺湖、その向こう側が車山スキー場という位置関係です。さらに右隣には谷を挟んで巨大な蓼科山が迫ります。それに連なる大河原やその中腹にピラタスの丘ペンション村が位置する北横岳がそびえています。

じつに信じがたいほどの眺望なのです。特に冬には樹木という樹木が落葉した後なので遮るものひとつ無く、ぐるっとすべてを望むことが出来ます。真っ白に勧説した信州の山並みを眺めていると文字通り心が洗われる思いです。

スキーやスノーボードを楽しむと言うことの中には、そのようなロケーションで潜在的に心が洗われるという紅葉があるのだと体験的に思っています。そうして意味でも大自然の中で遊ぶことはとても大切だと思います。そこにはたしかに自分のリアリティーがありますから。

今日のピラタス蓼科スノーリゾートの様子です。写真の転載許可をいただいて掲載します。雪質は抜群で、滑走エリアもどんどん増えています。今週末にはロープウエイ下の4kmのロングコースがオープンします。

※今日の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイ の許諾を得て転載しています。

2006年12月26日

3601 非情の雨か恵みの雪か

雨(のち雪、になってほしい) 気温:最低 - 4℃/最高 1℃

このブログ、というか「ブログ版・蓼科高原日記」をアップロードしてから1週間たった。当初はHTMLとRSSを生成する日記専用アプリケーションを使っていたのだけれど、いまではこの「Movable Type Publishing Platform」で直接書いてアップしてから、これまでの日記専用アプリケーションに転記してホームページの「HTML版・蓼科高原日記」をアップするというワークフローに変わった。

これまで、永いひとだと10年近くも、「蓼科高原日記」を毎日のように読んでくださっていた方からは、どちらかというとHTML版の方が読みやすくて良いという感想が多いように感じる。じっさいに読み比べてみると、書いてあることは(ほぼ)同じなのだけれど僕もその通りだと思う。

これはレイアウトとか色使いとかのデザインというか雰囲気の問題だと思うのだけれど(だってそれ以外はほぼ同じコンテンツなのだから)、やはりブログとウェブサイトとは異なったコミュニケーション・システムなのかも知れない。

ブログの方がよりプレゼンテーション的になるせいかもしれない。本来「蓼科高原日記」は「オーナーのひとりごと」というタイトルで書き始められたものだから、そして文章だけのコンテンツだったものだから、HTMLでシンプルに読むのがとても適していた。

それを最新のブログというウェブ・パブリッシングに載せ替えると、こんなふうに(?)がらっと変わってしまったように感じるのかも知れない。器が変われば料理も違って見える、違った味わいになるのだ、たぶん。

まあ、そんなことをいま感じているわけです。

雪不足が大々的に報道されていますが、ピラタス蓼科スノーリゾートを始めとした蓼科高原エリアでは、標高が高いことによる十分な冷え込みのおかげで人工雪がたっぷりとゲレンデを覆っていますから、年末年始のスキーやスノーボードを楽しむための準備は万端整っていますよ。ご安心下さい。

今日は全国的に終日強い雨でしたが、ここではさほどでもありませんでした。このまま今夜気温が下がればやがて「雨は夜更け過ぎに〜、雪へと変わるだろう〜。」てな感じです。是非そうなってほしいと念じているいま現在です。

※今日は僕らの大切な家族シベリアンハスキーのパル君のこの秋の写真を載せました。

2007年01月05日

3611 我が内なるアラスカ

晴れのち曇り 気温:最低 - 9℃/最高 - 2℃

昨夜NHKで、アラスカで野生動物の写真を撮影し続けた星野道夫氏を扱ったドキュメンタリーを見た。写真のみならず文筆家としても一流の氏の著書からの引用文をナビゲーターにして、氏が何を想いアラスカに渡ったか、そしてその地の野生に見せられ、何を学び、何を求めてその野生を追いもとめ、撮影中の不慮の事故で43歳という若さで亡くなるまでの間、どのように生きたのかという軌跡を追った。

1年の歳月をかけて制作したというそのドキュメンタリーは重厚さと誠実さとを併せ持っていて、幾度となく用事で席を立とうとする私をTVの前に引き留めた。スケールの差こそあれ、星野道夫氏とアラスカとの出会いと、そこに生まれた何かが、私と蓼科との出会いとその後に重なり合うものがあったからだ。たまさか我が家の愛犬パル(シベリアンハスキー)の祖父がアラスカからやってきたという縁も感じた。そう、子孫ということではあるけれど、パルはシベリアではなくアラスカからやってきたのだ。そしてまた私もこの氷雪の極寒の地でのパルとの生活を通じてアラスカへの憧憬を深めてきたのだった。

ここ、ピラタスの丘というとんでもなく標高の高い別荘地(標高1750m)でペンションを営むことになったのも間違いなくなにかの縁(えにし)だと確信している。それまで自然などまったく必要としない精神構造だった私が初めて出合った大自然がこの蓼科だったのだ。大学のゼミナールで晩夏の蓼科を訪れたとき、セミナーハウスの外でゼミの仲間たちと遭遇した信じがたいほど荘厳な夕焼け。あまりの感動で誰ひとり言葉を発することすら出来ないほどだった。この体験は30年以上を経たいまでも鮮明な記憶として、ある種の原体験として、あるいは刷り込み(インプリンティング)としてみなが共有している。

あのときに私はここに来ることを運命づけられたと感じている。その後どのような道を選択しようとも、どのような生き方をしようとも、結局私は「いま、ここに、ある」はずなのだ。それは形而上の体験だった。あるいは「神的な体験」だったのだ。

そしていまこの地にあることを運命づけられた私の心を疼かせるのは、遙かなるアラスカだ。なぜかと問われると答えに窮するのだけれど、あえて言うならばかつて蓼科が私を呼んだように、アラスカが私を呼んでいるような気がするのだ。いやそれは確信といっても良い。私の心はすでにアラスカを志向している。

私の年齢を考えるならば、常識的には所詮かなわぬ夢かも知れないのだけれど・・・。

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2007年01月23日

3629 グータラノススメ

晴れ 気温:最低 - 11℃/最高 - 4℃

今日は一日グータラしていました。年に何度かは良いかなと思って。うちの愛犬パル(シベリアンハスキー、雄12歳)も一見いつもグータラしていますが、じつは本当にグータラしています。(笑) でも感心するのは、やるときはやるという野生の部分です。他の野生動物が近づいたときや、それを獲物と認識したときの彼の変身ぶりにはいつも感動してしまいます。その繊細かつ大胆なハンターぶりはじつに美しいものです。

しかし、ぼくにはどうやらそれはないようです。ただグータラしています。粗大ゴミなんて言われかねないただのオヤヂですか・・・。(^_^;)

仕事というか「やるべきことリスト」「やんなきゃきけないことリスト」をぜ〜んぶほっぽらかして、音楽を聴くでもなく本を読むでもなくボーッと一日を過ごしました。まあ、ペンションですから、広いっていえばめちゃ広いので、奥さんに「じゃまだからそこどいてよ、ほらほら」なんて言われなくてすむのはさいわいかも。

外も静かだし、パルは庭の雪の上でひなたぼっこして寝ているし、奥さんにも今日はグータラしようよなんてことを言って「お誘い」したり。今日もピラタスの森はとても静かです。太陽がぐりぐりと天空を巡る音が聞こえそうなくらい静かです。しかし、あらためて耳を澄ませばシジュウカラやウソの声が聞こえます、そしてそっと吹き抜ける風の音。夕刻にはキューンという鹿の声やキツネやタヌキやリスの動き回る気配。

どうやら野生の生き物にはグータラした一日って言うのはないようで、いや本当はあるのかな、まあいずれにしてもぼくらから見るとしばしも休まず「いまを生きて」います。野生にあっては生きることそのものが目的です。どうしてこの世界が存在するのかとか、なぜ生きるのかとか、生きる目的とか、そんなこときっと考えていない。そして生きることそのものが幸福であるかのように見えるのです。

動物だけではなく、植物だってここでは厳しい生存競争にさらされています。水や養分はもちろん必須ですが、ここで生き残るためには日照こそが要(かなめ)なのです。成育する過程で自分の上をもっと大きな植物の葉が覆ってしまうと、もうそれ以上大きくなれないか最悪の場合枯れるしかないかも知れない。文字通り必死に「上を目指す」ほか無いわけです、光を求めて。

身をよじるようにして他の樹木と枝を絡み合わせ、光を求めて真横に10メートルも枝を伸ばす姿を見ると、ほんとうに植物も生存競争に勝ち抜くしか生きる道はないのだと知ります。かつてイノセントに「自然は美しい」と感じて最終的ににここに移り住んだぼくらですが、今ではここに同化してそのような生存競争の目撃者・観察者となっています。

勝ち組だの負け組だのというこの「格差社会」の始まりには大いに異を唱えるものですが、こうしてみると生存競争というのはわれわれ人間も含めて運命的に科されたものなのかもしれません。ああ、いまぼくは穏やかな絶望の中にいる、決して失望ではなく。

2007年01月29日

3635 中庭で遭難しそうになった話

晴れ 気温:最低 - 8℃/最高 - 2℃

今日は風が強く、体感気温は氷点下20℃くらいだったかも知れない。森の樹木に積もったパウダースノーが吹き飛ばされ、一瞬ブリザードのようになる。視界は遮られ、砂漠の砂のような感触の(ただし冷たい)雪が頬を打つ。雪はねでうっかり風上に放った雪が吹き戻されて全身に雪を浴びてしまう。

分厚いフリースの上にゴアテックスのマウンテンパーカを着込んで、厚手フリースの帽子をかぶらないと10分ともたないほどだ。そうだ、ここは山岳地なのだ。標高1750mの山の上なのだと思い知らされる。ここが自分のペンションの敷地ではなく、同じ標高の森林地帯だったとしたら遭難しても不思議ではない。

じっさい、過去に2度ほどペンション・サンセットの中庭で深雪にはまってにっちもさっちもいかなくなって1時間半ほど氷点下の世界に耐えたことがある。5mほど離れたところからこちらを見ているシベリアンハスキーのパル君に「ワンとほえて助けを呼んでくれ!」と叫んでも、パル君はお座りしてじっと見ているだけだ。名犬○○○○みたいに頼もしく助けを呼んできてはくれないのだった。じつにハスキーらしい行動なのだけれど・・・この役立たず!(じつはそんなところが彼の魅力でもあるのだけれど)

何とか自力ではい出ることが出来たから良いようなものの、厚い壁と二重ガラスのために庭で叫んでも家の中の人間には聞こえない状況でまさに遭難するところだった。まあ、結果としては笑い話になったけれど。

そんなこんなで、パル君は我が家の大切な家族の一員です。このブログのプロフィール画像にパル君の写真を使ったのも、彼のように生きることが出来たらいいなというぼくのあこがれからでたことです。じつに自然体の、ゆったりとしたパル君の暮らしぶりにはじつに学ぶことが多いのです。

数年前のまだ若犬時代のパル君の写真を今日は載せます。

2007年02月01日

3638 信州は大雪の冬に

曇り 気温:最低 - 10℃/最高 - 5℃

ピラタス蓼科スノーリゾートは積雪120センチ

ピラタスの丘の上空には終日黒々とした「雪雲」がどっかりと居座っている。降りそうで降らない。いつ降り出しても不思議はない状況で、天気概況でも雪の予報が出ている。あ、ピンポイント予報を見てもこれはわからないはず、標高1700mを超す山岳部の天気は予想しがたい部分が大きい。いまここにいるものが空を見上げるしかないという部分が大きいのだ。

いずれにしてもこれから週末にかけて1回から2回の積雪があることは確かだろう。ピラタス蓼科スノーリゾートは積雪120センチと報告されているけれど、じっさいはそれ以上の積雪のある部分が多いと思う。となると数年に一度の大量積雪ということになる。信州では「雪不足どころか大雪の年になっている」のだ。とはいえ今週末はクルマでの走行が億劫(おっくう)なほどの大雪はなさそうだ。

この写真はピラタス蓼科スノーリゾートの雪景色だけれど、これを撮影したスタッフの方は「まるで森が無言の自己主張をしているように感じる」と撮影時の印象を記している。素晴らしい感性だと思う。

じつはピラタスの丘に暮らすぼくらも、そのように感じることがよくある。意識を同調すると、じつは自然はぼくらにじつに様々なことを語りかけていることに気づく。大切なのは意識を向け、耳を傾けるという習慣だ。それは壮大な独り言かも知れない、あるいは個別のつぶやきかも知れない。

ラジオのチューナーで選局するときのように、慎重にその波動を探るのだ。最初は困難かも知れないが、そのうち慣れてたやすくその波を捉えて同調することが出来るようになる。そっと目を閉じて耳を澄ますだけで、自然の声が聞こえてくる。それを感じることができる。


積雪の森を散歩、至福のエクササイズ

久しぶりにシベリアンハスキーのパル君と散歩に行ってきた。一昨年腰痛を発症して以来、夏の繁忙期以外はほとんど奥さんが彼の散歩につきあっているのだけれど、腰の具合が良いときにはぼくが行くようにしているのだ。なにしろ体調120cm、体重33kg、全身筋肉のマッチョな大型犬なのだ。

彼の身体はこのような気候、このような雪と氷の世界にもっともふさわしくできている。だからこの季節はパル君にとっては1年で最高の季節なのだ。積雪路や凍結路そして急勾配の坂、どんな地形でも彼はずんずん進んでいくことが出来る。

足の指が長く、踏ん張るとそれがぐっと広がって「かんじき」のように雪に沈むのを防ぐ。しかも肉球の周りや指の間にまで長い毛が生えていて雪の付着を防ぐようになっているのだ。爪は常に鋭く長く、スパイクのようにしっかりと氷を捉えることが出来る。

体毛もダブルコートになっていて、雪のつきにくい剛毛の内側には羽毛のように暖かなフェルト状のふわふわの細い毛が密集している。氷点下20℃以下でも雪の上でぐっすり眠れるわけだ。そこには力強い「野生」が宿っている。

もともとソリ犬としての歴史を持つ犬種だけに、この季節の持久力は無限とも思えるほどだ。そんな彼の散歩は1kmやそこらではすまないから、標高差が100m以上あるペンション村をぐるっと一周するのが習慣だ。その距離はおおよそ4kmほどか。30分間は早足でおつきあいすることになる。

しかもこの季節はアイスバーン対策に stabilicer(TM) というスパイクをスノーブーツの上に装着しているので、まるでスキーブーツを履いたように重い。これはもう立派なエクササイズだ。空気も20%も薄いから、文字通りの高所トレーニングでもある。

ということでパル君の散歩につきあっている限り運動不足ということにはならないわけだ。したがって、奥さんはすこぶる健康で体力も維持できている。ぼくは腰痛以来(散歩を休み気味だったせいで)体力が落ちている。今後は積極的にパル君に運動を手伝ってもらおうと思う昨今だ。

※今日の1枚目の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイ の許諾を得て転載しています。

2007年02月06日

3643 沈黙は聞くことが出来る

晴れ 気温:最低 - 6℃/最高 3℃


雪道荒れる 強烈な陽光

これが今日のキーワードだ。このようなメモから今日の日記を書き起こしていく。まず写真をアップロードして、写真にインスパイアされて書き綴る場合ももちろんある。どちらがどれくらいの比率になるのか定かではないけれど。

今日は前者のケースに当たる。さて、今日は昨日と同じ最低気温、最高気温になった。天気は晴天で、いよいよ陽射しが強烈になってきた。その熱量は半端ではなくて、氷点下の気温でも輻射熱の出やすい面の積雪はどんどん溶け始めた。

屋根からの落雪は昨日同様激しく、ほとんど落ちてしまった。道路は積雪の少ないところはほぼ乾燥路面になり、積雪の厚い部分はもこもこの悪路になった。それを見計らって除雪車が雪を道路から押し出してくれたので、その後はかなり状況が良くなった。

予報では金曜日夜あたりに雪が降りそうとのことだから、週末には道路は再び冬らしい積雪路になると思われる。くれぐれもまだ2月上旬なのだということを忘れずに、タイヤチェーンなどの準備おこたりなきよう。


沈黙は聞くことが出来る 責任は夢の中から始まる

それはさておき、我が敬愛する作家、村上春樹の「海辺のカフカ」を読み返している。もう何度目になるのだろうか。深夜、作中に登場して読者の間で話題になった100万ドルトリオによるベートーベンの「大公トリオ」を聴きながら読む。この難解とも言える作品を読み解くことが自然に出来るようになった気分になる。

ここが里ならば、「なにもかもが寝静まった深夜」と書くところだけれど、ここは標高1800mにせまる亜高山帯なのだ。自然は決して眠らない、都会が眠らないというのとまったく異なった意味において。

野生動物はそのほとんどが夜行性なのだ。だから我が家の夜警担当のシベリアンハスキーのパル君も、時代劇で武士が刀を肩に立てかけて壁にもたれて仮眠するような感じで、夜間は半分起きているのだ。そして、我々が起床したのを確認してから爆睡する。

ここは静かなところだ。その印象と実感は13年暮らしたいまでも変わらない。日中でも耳の奥からきーんという音が聞こえてくる。深夜ならなおさらだ。「海辺のカフカ」でも山奥の小屋で主人公の少年が聞く「沈黙」はこのようなものだったのだろう。第15章の終わりに彼は語る。

「沈黙は耳に聞こえるものなんだ。ぼくはそのことを知る。」

それはここではあたりまえのこととして体験される、最初は新鮮な発見として、その後は感動的な日常として。そんな環境の中で日々を送り想いを巡らしているとイェーツの言葉もまた自然に心を打つようになる。体質が変わるのと同じように、こころも変わるのだ。

「夢の中から責任は始まる。(In dreams begin the responsibilities.)」

想像力のないところに責任は存在し得ない。想像力がなければ、その人間にはなぜそれが罪なのか永遠にわからない。

「なぜ人を殺してはいけないのか?」

そのような種類の殺人者は「夢」を見ることはないのだろう、たぶん。想像力のないところに夢はなく、責任も始まることはない。

2007年02月20日

3657 ピラタスの春は冬なのだ

曇り時々晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 - 1℃

か、書けない。きょうもまた、書けない。いや、正直言うと、書けないんじゃなくて、書くとまずいことばかり浮かんでくるのだ。これが私小説ならば、フィクションならば、じゃんじゃん書けるんだけれど。個人的なブログじゃあちょっとね、しかも日記だし。

で、当たり障り無いことといえばお天気の話しかないかも。朝から曇っていたけれど、しだいに晴れ間が出るようになった。しかし気温はあまり上がらず、雪も溶けなかった。これはゲレンデにとっては優しい天気でなによりだった。

午後9時頃には雲海の中に入ったらしく、窓外は濃霧状態になってなにも見えなくなった。スポットライトすらその光束は途切れてしまう。雲の粒子がありとあらゆる光を吸収してしまうのだ。残るのは純粋な闇だけだ。しかし、それはそれでなかなか感動的な体験ではあるのだけれど。

いまはもう霧は晴れているが、頭上には分厚い雲があり、雲の上から照る月の光も淡いものになっている。いつもどおりとても静かなピラタスの丘(の夜)だけれど、その静寂の中にいのちの気配を感じるようになってきた。

もうすぐ春なのだ、といっても都会のひとからみればあと2ヶ月近くは冬の気候が続く。ピラタスの春は冬なのだ。しかし、ここではここなりの春が確かにやってくる。樹木の周囲の雪が丸く溶け、木が水を吸い上げ始める。それはまさに森の胎動だ。小動物がまるで冬眠から醒めたみたいに活動量を増やす。

空の色が変わり、雲のかたちが変わり、陽射しのベクトルが変化し、熱量が増す。風のにおいが変わり、音の伝わり方が変化して、空気が柔らかくなってくる。それを感じる度にぼくは冬景色の中に新緑の春の森の幻を見る。つがいの時期を迎えていのちを謳歌する野鳥たちの大合唱を聴いたような気がする。

今夜もパルの犬舎のすぐ前を野生のキツネ(通称コンちゃん)が通って、パル君がスクランブルをかけた。もし彼が繋がれてなかったら、コンちゃんはとんでもない災難に見舞われたことだろう。しかしコンちゃんもパルが繋がれていることを知っているので、こうしてすぐ近くまでやってくるらしい。

悪意は感じられない、むしろパルに対して親密な感情を抱いているようにさえ見える。シベリアンハスキーはそんな野生のにおいを持った数少ない犬種なのかも知れない。スクランブルをかけるときでもパルは一切ほえたり声を立てたりしない。

無駄吠えもしないし、他の犬に吠えかけられても吠え返さないで無視する。そして、自分の気配を消すのがとても上手だ。そんなパルを僕らは「ステルス犬」と読んでいる。ほんとうにいるのかいないのか忘れてしまうほど静かなのだ。そして天然で、楽天家で、とってもお茶目なのだ。

そんなパルをぼくらはこよなく愛している。

2007年03月20日

3685 東京ではもう桜が咲いたとか

晴れ 気温:最低 - 15℃/最高 - 6℃

東京の桜の開花宣言があったそうだ。六義園、代々木公園、増上寺で咲き始めになっているとのこと。これは早いのだろうか遅いのだろうか。横浜からこちらに移住して13年もたつと、そのあたりの感覚がもうわからなくなっている。平年より早いんだろうな、たぶん。(あとで平年より8日早いということを知った)

こちらも日ごとに春の気配が濃厚になってきているけれど、それはたとえば空の色や雲の形に現れる。森の樹木の枝のギザギザした輪郭として現れる。それでも気温は1月〜2月なみの低温が続いているが、この気象変化は3月にはいってこれまで続いていたエルニーニョ現象が消えたことによると小耳に挟んだ。地球規模の機構異変が起きていることは事実なのだ、このようなところに暮らしているとはっきりとそのことを実感できる。

ピラタス蓼科スノーリゾートのゲレンデはじつに2月そのものの雪質になっている。雪も全然溶けないので平年同時期より遙かに多い130センチの積雪量になっている。暖房を入れていないラウンジの室温はあっという間に氷点下5℃になってしまう。正確に言うと湯温を40℃に設定した温水を全館の温水式ヒーターにまわし続けている。そうしないと氷点下3℃とか5℃とかでは済まなくなるから。

現在の外気温はすでに氷点下10℃を軽く下回っている。僕らはすっかり慣れてしまって年々薄着になってきているけれど、じっさいは信じられないほどの低温なのだ。外に比べたら冷蔵庫の中なんて暖かなものだ。

長く続くこの定温減少にシベリアンハスキーのパル君はとても喜んでいる。毎日快適そうにゆったりと過ごしている。平年並みの気温では彼の「適温」を上回ってしまうからだ。僕もじつはこの低温を喜んでいる。生暖かいこの時期の気温は、個人的にあまり好きではないから。

しかし、都市部からいらしたお客様にとっては、この時期の温暖な冬景色は(少なくとも日中は温暖だ)、とても快適で景色も抜群ということで、もっともおすすめの時節ではある。幹線道路も、ピラタスの丘ペンション村の中の道路も現在のところすべて乾燥路面になっているからアクセスも軽快だと思う。


※写真をクリックすると拡大してご覧になれます。

2007年04月05日

3701 芽吹きと野鳥の季節

晴れ 気温:最低 - 16℃/最高 - 1℃

シベリアンハスキーの快適気温

昨日からの雪は深夜から未明には止んで、朝日とともに一気に溶けて蒸発しました。まさに「淡雪(あわゆき)」そのものでした。道路も乾燥路面になり、森や日陰に解け残った雪だけが本当に雪が降ったのだと確信させてくれます。まるで夢のようです、夜の時点で5cmほどのパウダースノーが確かに積もっていたのです。

私たちの家族、シベリアンハスキーのパル君は雪の降り始めから異様に興奮していつまでも雪の中を跳び回っていましたが、やっぱり彼の故郷は雪と氷の世界なのですね。散歩の時も残雪の部分をわざわざ選んで歩くくらいですから、雪が大好きなのでしょう。

今朝は異例に冷え込んで氷点下16℃になりましたが、さすがにびっくりしました。冷え込みがきついなあとは感じてはいたのですが、ここまでとは記録式寒暖計を見るまで思ってもみませんでした。たしかに日中も異例に冷え込みを感じました。

しかし季節は間違いなく春へと移ろっていて、もうあともどりはあり得ません。それは経験的な確信です。


芽吹きと野鳥の季節

ピラタスの丘は毎朝野鳥の声がしだいにボリュームを増してきています。その声で早朝に(心地よく)目覚めることが増えてきました。カーテン越しに感じる朝日の明るさ力強さに春の訪れを実感します。

落葉松が芽吹きはじめ、森はライトブラウンの霞がかかったように見えます。常緑針葉樹はその青身を日ごとに増しています。広葉樹も枝の輪郭がぎざぎざとしてきました。新緑の芽吹きの準備が始まっているのです。ごく寒の間停止していた樹木の水分の吸い上げが再開されているのがわかります。

からからに乾燥していた森に瑞々しさが戻り始めています。あと2週間もすれば蓼科湖では桜が満開になります。都会での花見はもう終わったとのことですが、蓼科ではこれからです。毎年GWには数百本のソメイヨシノが満開となって訪れるひとを歓迎します。

ひと春に2度のお花見なんて、それも高原のお花見なんてなんてぜいたくなんでしょう。ドライブやレクリエーションがてら、ぜひ蓼科を訪れてみて下さい。新緑の森の彼方に真っ白に官設した山並みを望むその美しさは筆舌に尽くしがたいものがありますよ。また、写真撮影にも最適な花の季節でもありますから、その点でもおすすめです。


今日の写真

今日の写真は雪が降って興奮するシベリアンハスキーのパル君と、新緑の色に変わったウチの庭のモミの木(常緑針葉樹)です。Richo Caplio R5 で撮影。


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2007年04月08日

3704 冬からの目覚め

晴れ 気温:最低 - 4℃/最高 5℃

よくあることなのですが、けっこう積もりました。雪質は硬くしまったパウダー、久しぶりで懐かしい新雪の感触です。この時期の雪はゲレンデ以外ではすぐに溶けるので除雪車も来ないし、急坂の舗装路などの特別な場所以外は誰も除雪していません。今シーズンはあのエンジン式除雪機の音を聴くことはたぶんもう無いでしょう。

地元の僕らは5月の連休明けまでスタッドレスタイヤを履いているので問題なく走れるけれど、道路の雪が溶けるまでの数時間はふつうタイヤのクルマはまったく走れない状況です。路面凍結するまもないのでつるつる滑る道ではないのですが、坂が多いので危険なのです、ものすごく。

積雪するような雪はこれでおしまいだと思います、個人的には。


ペンション・サンセットの周辺はこの2枚の写真でだいたい様子がわかることと思いますが、これは朝8時前に撮影したものなのでこんな感じになっています。その後陽が高く昇るにつれてどんどん雪が溶けていきました。じつにお日さまの熱量は偉大です。火炎放射器みたいな大口径灯油バーナーで雪を溶かそうとしても直径30センチの雪の塊を溶かしきるのには30分以上かかるのだから。

思い掛けない積雪にシベリアンハスキーのパル君もうれしいやら戸惑うやら。彼にとっては氷点下20℃以下の雪と氷の世界こそがふるさとなのですから、当然なのですが。本当に雪と氷と寒さが好きなのですよね。

ピラタスの丘は静謐に満ちた冬からいま目覚めつつあります。野生の動物たちも野鳥たちもそして樹木や草花立ちももっと小さな命たちも。そのような命によってこの生態系が成り立っていることを実感する季節がやって来ます。


長い長い瞑想から醒めて活動すべき季節がやって来ました。それは僕にとっても例外ではありません。肉体的には50代になって以来毎年春を迎えるたびに肉体的な衰えを実感しますが、精神的なパワーは年ごとに増してきているようにも感じます。

生き方についても、極限の世界で生きてきた犬種であるパル君に多くを学びました。なかでもいちばん大きなものは、自分の力ではいかんともしがたいことには抗わず「あきらめて受け入れる」という姿勢です。その意味ではパル君は決して愛犬などというものではなく、僕らにとって「導師」であり「同士」であり「大切な家族」なのです。


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2007年04月13日

3709 シベリアンハスキーって

晴れ後雨 気温:最低 - 3℃/最高 10℃

シベリアンハスキーのパル君

昨日のハイテクロボ=自動販売機君とは対極に位置するわが家のパル君です。シベリアンハスキーの彼にとっては雪解けを終えたこの季節から初雪までの季節はしだいに深まる苦難の季節でもあります。何しろ彼の快適環境は氷点下20℃以下の雪と氷の世界なのですから。

それでも陽射しの弱かった冬の間にできなかった分厚い毛皮の虫干し(?)をかねて日向ぼっこの毎日です。そんな彼からは文字通り「よく天日干しした毛布のにおい」がします。氷原、雪原で暮らしてきたこの犬種はほとんど体臭がありません。においのない雪と氷の世界で狩りをするには体臭が強くては不都合だからでしょう、たぶん。

大型犬で戦闘能力に優れているためか、ふだんの彼はまったく無防備に見えます。油断しきっているとしか思えない。性格もおっとりしていて穏やかです。目先が利かなくて木訥(ぼくとつ)で、しかもかなり「天然」で「おちゃめ」なのです。こんなワンコははじめてでしたね、僕のワンコとの永いつきあいのなかでも。

ものすごいインパクトでした。何しろこれまでのワンコ経験がまったく役に立たない性向を持った犬種だったのです。ボールを投げても取りに行かない、お座りは教えなくてもきちんとできるのに、伏せとかお手なんて「芸」をすることは行動メニューに入っていない。

おまけに決定的に異なるのは、飼い主・飼い犬という観念がまったくないこと。あるとすれば同じ群れに属しているという感覚だけ。まあ、この犬種の来し方を見ればもっともではあります。彼は我々と共生しているのであって「飼われている」わけではない。それを理解するまでに数年を要したけど、それ以降はとてもいい関係になりました。


根雪も融けて

今日の午後のピラタスの丘ペンション村の「おさんぽ広場」です。すっかり根雪が融けて数日たっています。道路ももちろん全線乾燥路面です。ただし、国道299号線の麦草峠から先とビーナスラインの和田峠〜美ヶ原区間はそれぞれ4/20前後まで冬期通行止めなので注意が必要です。

くわしくはこちらのサイトで確認できます。

いずれにしても、今年の春は早く、花暦も早まりそうです。GW前にすでに高原ドライブシーズンは始まっています。気候も平年に比べてずっと暖かですから、快適なオープンエアドライビングも楽しめます。道路も宿も空いている4月中がおすすめです。

蓼科湖や女神湖や白樺湖ではミズバショウやザゼンソウが咲き始め、他の草花も芽吹いています。女神湖からすぐの御泉水自然園や八島が原湿原や霧ヶ峰でも春の花を愛でることが出来ます。もちろん蓼科バラクライングリッシュガーデンでも春の花が満開です。

ピラタスロープウエイを利用すればたった7分半で標高2240mの雪の「坪庭」を散策することだって出来るのです。この標高ではまだ雪が1m以上残っていて圧雪されているので、春なのに冬山気分を堪能できます。南アルプスから北アルプスまでを一望に出来る眺めも最高。

ということで、GWの5/3〜5/5はものすごく道も宿も混みますが、それを外せばすかすかに空いた道を爽快(そうかい)に走ることが出来ます。個人的には4/28〜4/30の3連休がおすすめの日程です。

そして、宿泊はペンションがお得です。って自分がペンションやってるから言う訳じゃないけれど、ホテルなんかはGW料金だけどペンションは通常料金のところがほとんどですから。もちろん僕のペンション・サンセットも通常料金です。(早割キャンペーンでそうなっています)


今日の特記事項

この春初めてアカゲラを見た。赤と白と褐色のストライプになった美しい羽、そしてベレー帽のような赤い頭頂部、じつに美しい野鳥です。一方、瑠璃色(青)と白と褐色のストライプの羽はカケスです。ツツピー、ツツピーと鳴くのはシジュウカラ、それをカナリアぐらいに縮小したみたいなかわいい鳥がコガラ、シジュウカラの顔をぐっと尖らせたみたいな感じなのがゴジュウカラです。

今日現在、ウグイスおよびホトトギスの声は聞いていません。


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2007年04月18日

3714 すっかりブログ的になった、かな?

曇りのち雪 気温:最低 - 6℃/最高 3℃

上空に寒気団が来ているらしい。朝のうち曇っていたのが、午後遅くなると雨になり、やがて雪に変わった。この季節には地表近くの気温に関係なく上空の寒気の強さによって、雨になったり雪になったりする。

この景色を見てびっくりするかも知れないが、これはピラタスの丘のある標高1700m以上での出来事で、標高1600m以下では確実に雨になっている。ピラタスの丘の道路もほとんど積雪はなく、地熱ですぐに融けて流れてしまう雪だ。

春の雪はいつも「淡雪(あわゆき)」なのだ。

シベリアンハスキーのパルは思いがけないこの積雪に大喜びだった。はね回りながら雪の上を選んで散歩した。やはり血は争えないというか、DNAに雪と氷の記憶が刻み込まれているのだろう。そのような厳寒の気候と風景が彼の故郷なのだ。

1枚目の写真は Richo Caplio R5 で焦点距離28mm、オートモード、フラッシュ=スローシンクロモードで手持ちで撮影している。こんな感じの写真が個人的には好きだ。あまりにもシャープな写真はちょっと苦手かな。それは僕が印象派の絵画を好んでいることと関係があるのかも知れない。

その一方でレンブラントの絵のあの空気感に感動するのも確かだ。

同じ景色を SONY α100 + DT18-200mmF3.5-F6.3 で焦点距離27mm、プログラムオート、フラッシュ=強制発光、手持ちで撮影したのが2枚目の写真だ。こちらはかなり鮮明に「リアルに」写っているように思う。しかし個人的には「つまんない写真」になってしまった。

「記録」としては優れているかも知れないけれど、間違いなく写真的には失敗している。僕の内面的な風景に近いのは1枚目の方だからだ。あるいは僕の「内なる風景」に近似しているのは1枚目の方だからだ。

コンパクトデジカメに比べて圧倒的な画像解像度を持っている一眼レフの場合はもっとパラメーターを細かく計算して撮影する必要があるのだろう。僕はどんなに暗くてもめったにフラッシュを使わないので、そのあたりの経験的データが不足している。

もっとこのカメラと仲良くして使い込まなければイメージした写真は撮れないのだろう。Richo Caplio R5 はネックストラップで肌身離さず持ち歩いているので、知らず知らずのうちにすっかり習熟してしまったようだ。もちろんそれはよいことなのだけれど。

これまで僕はこのような風景あるいは情景をも、写真を使わずに、すべて文章で表現し伝えようとしてきた。それはこの日記の当初からのポリシーみたいなものだったのだ。もちろんささやかな「個人的なポリシー」であったわけだけれど。

しかしブログ化を決めて移行して以来、社会的状況と「ブログ作成・公開システム」に合わせるかたちで、写真と文章のバランスを考えたコンテンツとならざるを得なくなった。それは自然の成り行きだと思っている。

しかしその一方で、文章ですべてを表現し伝えるという試みを断念することになったのは事実だ。じっさい、いまのひとびとはウェブページの文章を読まなくなったという厳然たる事実がある。それは読むという行為と言うよりは「スキャン」といった方が近いかも知れない。

ウェブ上では「文学的表現」は不適切になってしまったようだ。直感的なあるいは象徴的な写真と簡潔なコメントで構成された、「ブログ」を含む「ウェブページ」こそが現代の潮流となっている、まるでプレゼンテーションのスライドショーみたいに。

それはそれで受け入れるほか無い。

その様式を受け入れ、それに取り組むことで、より多くのひとになにかを伝えることが出来るならば、自分のささやかなポリシーなど捨てて新たなコンセプトで望むのがベターなのだと思う。これは「大勢に従い、おもねる」と言うことではなく、伝えたいことをなりふり構わず伝えると言うことだ。

というようなことで、この伝統ある(?)「蓼科高原日記」もすっかりブログ的になった、かな?


※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

2007年05月10日

3736 春の嵐?

晴れのち嵐 気温:最低 5℃/最高 15℃

朝は穏やかな晴天だったが、時ともにしだいに下り坂となりやがて雨が降り出した。ほぼ天気予報どおりの展開だった。午後1時過ぎには激しい雷雨となって山の上からは(って、ここも充分山の上だけど)すさまじい雷鳴が聞こえてくる。

やがてそれはピラタスの丘にも落雷しだしたが、最近は電柱を避雷針化する工事が進んでいるので、家屋敷地内や樹木に落雷する頻度が減少した。電柱や敷地内の樹木に落雷して突入電流によってPCや家電製品や電子機器(電話、ファクスを含む)が焼き切れるという被害が減ったのはありがたい。

この10年でモデム3台、ISDNターミナル2台、ケーブルモデム1台が犠牲になっている。専用のシャットダウン機器を設置して十分な避雷対策を講じていても被害を受けたのだった。やはり、落雷対策としてはすべてのケーブルを引っこ抜くのがいちばん確実であることを学んだ。

その後天候はますます荒れ出して、夕方には暴風雨状態となった。まさに台風なみの強風と雨で、雷鳴を畏れた愛犬パルがずうっと外に出てずぶ濡れになっていたので、家の中の土間に避難させた。彼は以前、犬舎のすぐ隣りの気に落雷して文字通り死ぬほど怖い目にあったのだ。

家の中に入れてもらって安心したのか、パルはさんざん甘えた末に爆睡してしまった。体重33kgもある大型犬とは思えないほど甘えん坊で穏やかなのがシベリアンハスキーの特徴なのかも知れないが、それがとてもいとしい。

雨は一時霙(みぞれ)になり、また一時雪になった。もちろん積雪はしなかったが、風が強く当たる部分にはシャーベット状の雪が残った。気温は氷点下3℃まで下がって、外に出ると強風のために体感気温は氷点下10℃以下になっていた。

そんななかでも、標高1350mあまりの「プール平」では桜が見頃を迎えていた。2枚の写真はクルマのフロントスクリーン越しに撮影したものだ。なにしろ風雨がひどかったから。ワイパーが雨滴をぬぐった直後に撮るようにしたが1枚は雨滴が映り込んでしまった。

ここまで標高が上がるとなにやら「山桜」の風情になってくるから不思議だ。背景の新緑にも注目して欲しい。落葉松と白樺の新緑がとても美しい。ほかの広葉樹もどんどん新緑を芽吹いてきている。じつはこれからが至福のごとき「新緑」の季節なのだ、蓼科高原は。


※写真をクリックすると拡大されますので是非大きな画像でじっくり鑑賞してください。

2007年05月28日

3754 やっぱりMac、でもThinkPadが好き

晴れのち曇り 気温:最低 0℃/最高 16℃

今日はペンション・サンセットにお越しになったことがあるお客様にはおなじみの情景をご案内します。いま、ちょうどこんな感じになっています。もうすっかり新緑に覆われ、未明からはおびただしい数の野鳥たちの大合唱が森にこだまする至福の季節です。

隣りの休業中のペンションの敷地を闇に紛れて通り抜ける野生の鹿の群が気になっておちおち眠っていられないシベリアンハスキーのパル君のために、そして防犯上の理由からも夜間照明を隣りの敷地に向けて点灯するようにしました、

ペンション村の人々が寝静まる時刻にはピラタスの丘は(月のない夜などは)漆黒の闇と化すので、そこにぽつっと明かりがあると強烈な人の気配を感じさせます。その効果をねらっての試みなのですが、今のところうまく効果が出ているようです。

鹿の食害がひどく、もみの木やシラビソなどの貴重な樹木がかたはしから樹皮を剥かれて食べられてしまい、いずれ立ち枯れして風倒木となる運命にさらされています。また見た目にもむごい光景になっています。野生動物による自然破壊、森林破壊を目の当たりにするのはじつに心苦しいものがあります。

この問題はもう議論している余地がないほど、せっぱ詰まった問題となっているのです。ただ、お客様にとっては、野生の鹿の群と出会える絶好の機会があるわけで、あと数年は「野生」との感動的な出会いがあることと思います。


さて、昨年秋からリニューアルに取りかかったペンション・サンセットのホームページですが、ブロードバンド回線利用のお客様にはとても見やすいと評判なのですが、その一方で旧いマシンや旧いOSご利用のお客様には表示すら出来ないという状況がわかってきました。

そのために、もうひとつのホームページをご用意してご覧いただけるようにしてあります。そのもうひとつのホームページを夏の前にリニューアルして、それをトップページとして表示すればどなたでも高速で表示できるホームページとなると考えました。

これから2週間の予定で制作に取りかかり、アップロードする予定でいますのでよろしくお願いいたします。サイト構成とサイトナビゲーションのしっかりしたご覧になりやすいものになると思います。が、自分の望むとおりのウェブページをつくるには最終的にはテキストエディタでソースコードを打ち込んで編集するのがいちばんなのですよね。今回はそんな感じで制作します。


それはさておき、僕の手元に来て12日目になった IBM ThinkPad T43 ですが、とうとう起動不能になってしまいました。経験的にはファイルシステムが損傷したか、ハードディスクのディレクトリが壊れたかのどちらかだと思うのですが、いずれにしても DOS 画面で「ハードウエア・エラー」という警告も表示されるので、初期不良による交換ということになりました。

今回利用させてもらった楽天市場のアンカーネットワークサービスという会社はそのへんのサポートや対応がとても誠実で安心して利用できます。宣伝ということではなくて、同じサービス業に携わるものとして大いに見習うべき対応に感銘を受けたしだいです。

この10年間使ってきた Mac では初期不良皆無、返品交換皆無、修理依頼皆無、ハードウエアの故障皆無ということで、一度もサポートやお店にお世話になったことがないのです。特に Mac OS X になってからは大きなトラブル皆無で、もう5年以上何の問題もなく過ごしてきています。

もちろん僕自身のスキルが向上したということもあるのですが、OSとハードウエアの完成度と親和性が大変高いというのがその理由ではないかと思っています。当分メインシステムの座は Mac が守ることになりそうです。

やっぱりMac、でもThinkPadが好き、ということでしょうか。


※写真をクリックすると拡大されますので是非大きな画像でじっくり鑑賞してください。

2007年06月01日

3758 ホームページの再リニューアル開始

曇りのち晴れ 気温:最低 4℃/最高 18℃

毎日が多忙で、昨日と一昨日との区別が付かない。今日と昨日の区別も定かでないほどだ。ホームページのリニューアルをこれまでの10年間の蓄積を一度リセットして、ゼロから始めるというのはものすごく大変なことだとわかった。しかし、やらなければならない。

250MBに迫ろうかという巨大コンテンツのうち、単純に宿泊すべきペンションを探しているお客様にご覧いただくべきものはその十分の一にすぎないからだ。旧来のコンテンツが宿選びで訪問されるお客様の閲覧のじゃまにならないようにしなければならない。

もうマイナーチェンジではダメなのだ。

お客様の90%以上がWindows環境で、XGA(1024×768)の画面でご覧だと言うことと昨今はノートパソコンを利用している方が増加していることを勘案しなければならない。僕みたいにMac環境で1900×1200なんていう24インチ液晶モニターを使っている方はまだ少数なのだ。

そこで、IBM ThinkPad T43 のXGA画面で、IBM HOMEPAGE BUILDER を使って制作することを思い立った。この環境で快適に見ることができるならば、ほとんどのお客様に快適にご覧いただけるだろうと考える。

OS は Windows XP Professional SP2、CPU は Pentium M 1.73Ghz、メモリは 512MB だからまあ標準的な環境だと思う。そんな環境で見てもMacのこの画面のように精細に美しく移るのだと信じ込んでいたけれど、それが誤りだと言うことも認識した。Windowsではここまで文字や画像が美しく表示されないのだ。Vista は良い線いっているかも知れないけれど・・・。

ということで、Windowsユーザーの方にご覧いただくのに最適化するには自分もWindowsユーザーとしてWindowsでホームページの制作をするのがベストではないかと思う。個人的なメインマシンはあくまでもMacだけれど。

ということで、この2週間あまりWindowsの学習に励んできたわけです。だいぶ仕組みや特徴がわかってきて、それなりに使いこなせるようになってきた。メールも半分は ThinkPad で書くようになってきたし、ブログの更新もそんな感じだ。

さて、Windowsマシンによるホームページの公開は夏までに間に合うだろうか。がんばるしかない。か・・・。


※今日写真は我が家の愛犬シベリアンハスキーのパル君です。12歳とは思えない健康と体力を誇っていますが、でもやっぱり年取ったな〜。ひとのことは言えないけれど。

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2007年06月06日

3763 パルのトラウマ

曇りのち雨 気温:最低 6℃/最高 20℃

今日は朝から曇り空、今にも雨が降りそうな気配でした。それでもたまにお日様が顔を出して、プランターの花たちに力強いエネルギーを与えてくれるのでした。ピラタスの丘もすっかり新緑に覆われて、タンポポが咲き始め、シバザクラや可憐な高山植物たちも咲き始めました。

野鳥の定期公演もいつも通り続いています。まだ真っ暗な未明からホトトギスやウグイスが鳴き始め、空が白んでくるとさらに多くの鳥の声がそれに加わって文字通りの大合唱になるのです。実に美しい季節です。

午後になると明らかに天気は下り坂になったことを感じさせる雲行きになりました。そうです、標高1750mのここでは、雲の流れをはっきりと見通すことができるのです。ウチの下を雲が流れていくことだって珍しいことではないのです。

夕方になると、一瞬雷鳴が響き激しい雷雨になりました。若い布頃に落雷被害にあった(幸いやけどやけがはなかった)シベリアンハスキーのパルが犬舎を飛び出して豪雨の中をうろうろし始める。これは明らかなトラウマによる行動だ。どうしようもなく見守ってやることしかできない。

パソコンの電源ケーブルを引き抜き、通信回線を遮断して、近接落雷に備える。ここ数年で電柱の避雷針化工事が進んだおかげで、敷地内の樹木への落雷がほとんどなくなった。ここでは落雷は日常なのです。そんなことを思っていたら百メートルほど離れたところに落雷した瞬間、蛍光灯スタンドが突然点灯する。

40分ほどで雷雨はおさまったけれど、その後も雨は降り続けています。それにしても、自然の中で長年暮らしていると、空気の変化や音の伝わり方の変化で外の様子が家の中にいてもわかるようになるから不思議です。今日も雨の降り始めが空気の変化ではっきりとわかりました。

きのうは、夕暮れを堪能できた。そんな中で書いた日記は昔帰りしたようにも感じられた。しかし、これはブログだし、写真も重要な要素だから今日写真を整理してこの3日間のエントリーに付け加えて再度アップし直した。

文章だけのエントリーの時と、ずいぶん印象が変わってしまうことに驚いた。個人的には文章だけの方がいいな、と思う。でも、蓼科の「いま」を知らせたい思いも募る。ジレンマだ。

ということで、今日のエントリーも、写真は後からアップし直すということで終わりたいと思う。

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2007年06月23日

3780 パルの近況と「JAZZ@ピラタスの丘」のご案内

晴れ 気温:最低 7℃/最高 17℃

ほらね、また快晴じゃん。天気予報ご担当の皆様、たしか週の初めにはこの週末は土日とも雨という予報ではなかったでしょうか?たしか先週も同じパターンで大外れして雨なんか降らずに週末は快晴でしたよね。これはどういうことでしょうか。観光業はこのような外れの多い役立たずの週間予報によってどれだけ損失を受けているか想像がつかないほどです。

気象関係者は天気予報の経済効果なんかにはいっさい興味がないのだとしか思えません。しかし、この仕事に携わるものとしてそこまで配慮する責任が皆さんにはあるのです。これまでも何百回と申し上げてきましたが、馬耳東風でしたが、僕としては永遠にこのことは言い続けていくしかないと思っています。

と、ちょっととんがってみたけれど、しょせん「ごまめの歯ぎしり」なんでしょうね?、きっと。

ちなみに1枚目の写真はピラタスの丘の「お散歩ひろば」から見た手の届きそうな雄大な雲です。ここは空を眺めるにも、夕陽・夕焼けを鑑賞するにも、眺望を楽しむにも最適の場所なのです。

それはさておき、きょうはシベリアンハスキーのパル君を獣医さんに連れて行きました。病気ではなくて、ワクチンの注射とフィラリアの予防薬を処方していただくためです。かかりつけの獣医さんまでは片道20kmほどなのですが、車に乗せたとたんに(車嫌いなのでこんなときぐらいしか車には乗らなワンコこなので)もうすぐに獣医さん行きだとわかって大騒ぎです。

体重30kgもある大型犬が車の中でじたばたするのですから、夫婦二人がかりでもう大変です。いつも獣医さんたちに大笑いされてしまいます。他の小さなペットたちはおとなしく診療を受けているのに、大騒ぎするパル君を「だっこ」して診療室まで連れて行くのですから。

まあとにもかくにも、診療が終わってパル君もぼくらもほっとして帰途につきました。いつもこんな調子なので、毎年この季節の一大行事になってしまいました。12歳にもなって、子犬の頃よりも大騒ぎするのですから本当に甘えん坊なのですね。まあ、そこがまたパル君らしいところなのですが。

2枚目のの写真はマーガレットの蕾(つぼみ)です。こんな感じなのですね、これまで咲いたところしかよく見たこと無かったので新鮮です。

あ、そうそう、ペンション・サンセットの「プラン一覧」にはすでに掲載しているのですが、「JAZZ@ピラタスの丘・第二回蓼科高原ジャズパーティー」が7月7日(土)の七夕の日にピラタスの丘で催されます。誰もが聞いたことのあるスタンダードなジャズをプロのミュージシャンの方が楽しく聞かせてくれます。

昼の部と夜の部があり、どちらか一方(2000円)、あるいは両方(3000円)をお楽しみいただけます。お申し込みはピラタスの丘の各ペンションまで。もちろんペンション・サンセットでもお取り扱いしています。ご宿泊でも日帰りでもOKです。そろそろ残席数も少なくなってきておりますのでお申し込みはお早めに。(昼の部、夜の部各定員50名様です)

詳しくはピラタスの丘ペンション村公式ホームページをご覧下さい。(関連リンク:http://pension.exblog.jp/5670074/

皆様のお越しをお待ちしております。


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2007年09月22日

3871 小理屈はやめておっとり生きる

晴れ 気温:最低 10℃/最高 18℃

紅葉はいつもひっそりと始まる。
僕らの知らない森のどこかで、それはすでに始まっている。
風の便りにそのことを聞いた。
森を吹き抜ける風は何でも知っているのだ。
いつもならからからと風鈴のように鳴る木の葉が、
今年はまだ十分な水分を保っている。
しなやかな紅葉は美しい紅葉だ。
そのことを僕らは経験的に知っている。
ある朝窓外に展開する錦絵(にしきえ)に驚かされるのは
どれほどあとのことだろう。

★★★

きのう米国流の思考回路の象徴としてミッキーマウスを取り上げたけど、じっさい、ウォルト・ディズニーが極右思想の持ち主だったことは有名な話しだ。それをもっとも良くあらわしているキャラクターがドナルド・ダックだということも。

ディズニー第1世代の僕らはそのことを大人になってから知って、愕然とした。確かに思い当たるのだ、あれは戦意高揚とまでは行かないまでも、ある種のイデオロギーを背景に含んだアニメーションだったのだ。それはきわめて米国的な行動規範を刷り込む仕掛けになっていた。

まあ、それをいったら当時極度のコンテンツ不足に悩まされていたテレビ局がこぞって放映していた米国制作の子供向けドラマもまた同様の質を持っていたと言えるだろう。救いは、そんなものの中にどっぷりつかっていた僕らがなぜか幸運にも「洗脳」されていなかったという事実だろう。

1960年と1970年の安保反対運動には米国も驚いたことと思う。

★★★

まあ、小理屈はこのへんにして、蓼科の話をしようと思う。

今日の蓼科は「まるで真夏のような天気」になった。気温はそんなに上がらなかったけど、陽射しが強烈で久しぶりに「夏」を思い出させてくれた。チェックインするお客様も、きょうは「暑い」ですねとおっしゃることが多かった。

しかし、実際の気温はピラタスの丘で最高18℃、諏訪でも25℃程度だったのだ。人間の感覚というのはじつにあてにならない。ただ、体感的にはお客様のおっしゃるとおり夏のように暑く感じたのだ。嫌な感じの暑さではなく、からっとしたある種爽快な暑さではあるのだけれど。

でも、標高1800mに迫るピラタスの丘は、窓を開けておくと寒くなるほど涼しかったのは言うまでもない。高原そして山はもう「寒い」のだ。そのことは夕方以降にお客様もご自身で体感なさったようで、信じられないほど涼しい(っていうか「寒い」)とおっしゃっておられた。

星空がとても綺麗なのだけれど、あいにく月齢が9.7あたりで「上弦の月」が中天にかかってとても明るい。そのために暗い星が見えにくくなってしまっている。これは自然の摂理なので致し方ない。気持ちを切り替えて美しい月を眺めることにすると、それはそれでじつに感動的なのだから。

これから満月までは、夕食のあと懐中電灯無しで「月明かり」だけでピラタスの丘を散歩できる。それほどここの月は明るい。じっさいに「影踏み」あそびだってできるほどなのだ。

そんな夜に愛犬のパル君と散歩するのは楽しいひとときだ。シベリアンハスキーのパル君にとってはピラタスの丘の涼しい夏も「灼熱地獄」と感じられたに違いない。なにしろ彼は氷点下20℃になるとようやく目がらんらんと輝き出すのだから。

そんな彼も月夜の散歩は比較的涼しくて心地よさそうだ。もちろん「疲れを知らない」真冬のようには行かず、ぜいぜいいって帰ってきてがっぽがっぽと冷たい水を補給する必要があるけれど。

★★★

ピラタスの丘でも、ビーナスラインでも森のそこかしこに紅葉の兆しが見られるようになった。ペンション・サンセットの庭でも写真のようにきれいな紅葉を観ることができる。もちろん局所的なものだけれど。これがいつのまにか全体に広がっていくのだ。ふと気づくと僕らは自分が紅葉のまっただ中にいることに気づくのだ。


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2007年10月09日

3988 The World without Love

曇り時々雨のち晴れ 気温:最低 6℃/最高 12℃

毎朝窓外を見るたびに驚かざるを得ない。日々激変するその情景に紅葉の季節の変化の速さに感嘆する。実際の気温もさることながら体感的な気温もここ1週間急激に下がっている。

秋いよいよ深まるの感が強い。

今夜は満天の星空がとても美しい。大気中の水蒸気がすべて夜露となって地表に落ちたためだ。地表はまるで雨後のようになにもかもがしっとりと濡れている。こんな時に雨傘を差して歩けば、ぽつんぽつんと雨の音を聞くことができる。実際はそれが夜露の降る音なのだけれど。

深夜には相変わらずキューンという澄んだ鹿の遠吠えが聞こえる。なんだかまるでカナダにいるみたいだ、ふとそう思った。歳をとってすっかり耳が遠くなってしまったシベリアンハスキーのパルはその声にも気づかずにぐっすりと寝入っている。

彼にも静かで穏やかないのちの季節が巡ってきたのだ。

そして僕にも同様に・・・。

僕はいま愛のない世界に生きている。

そのことを実感している。

誰も愛していないし、誰にも愛されていない。

これは象徴的な言い方だ。

現実的には、誰かに愛されているのだろうし、誰かを愛しているのだろう。

しかしそれだけでは不十分な状況にいま置かれているのだ。

僕はもっともっと深く大きな愛情に飢えている。

信仰を持ったひとならそれを神の愛だというだろうな、きっと。

そうかもしれない、でもそれはメタファーなのだ。

そのことを僕は知っている。

僕はこの世界を愛している、心から。

同時に、僕はこの世界に愛されたい。

そう思うのだ。

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信じられないかも知れないけど、僕はいま居室でダウンパーカを来てこのエントリーを執筆している。それほどの冷え込みなのだ。薄い長袖カーディガンしか持ってこないで寒い寒いなんて言っても僕は「右から左に受け流す〜」ですよ。僕の言っていることを信用しないあなたが悪い〜!

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2007年10月15日

3994 秋深まる、紅葉進む

晴れ 気温:最低 2℃/最高 8℃

昨夜半、突然の雨。少し驚いた。あとでネットの天気概況を観たらいつの間にか雨マークが6時間ほど割り込んでいた。これが12月以降なら「突然の雪」になるわけで、それは良くあることなので別段驚かない。なんであんなに驚いたのだろう。

おかげで今日やろうと思っていたペンキ塗りを延期することになった。テラスも壁もびっしょり濡れてしまったからだ。良く乾燥した状態で塗りたいから、延期することにしたけれどいつまでも順延しているわけにもいかない。気がつけば積雪しているとか、気温が氷点下になってしまうから。

まあ、じっさいにはそれは11月末以降のことなのだけれど。


ラウンジから見る景色はどんどん色彩豊かになっている。毎朝加速しているように感じる。

今日の写真は数日前のものなので(さぼってすみません)、窓外の景色はいまはもっと赤くなっています。

それにしても、本格的な秋の気候になった。それでも昨年の9月の急激な冷え込みに比べたらまだまだ温かだと思う。

昨日書き忘れたけれど、ご存知の方はご存知の我が家の人気者シベリアンハスキーのパル君は10月13日に13歳の誕生日を迎えた。まだまだとても元気だけれど、やはりちょっとした動作に老いを感じるのはいたしかたない。相変わらずマイペースで、天然で、とてもいいやつです。

今日早起きして「お客様の声」のページを更新しました。

以上、お知らせまで。


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2008年02月04日

4106 除雪・除雪・除雪

晴れのち雪 気温:最低 - 14℃/最高 - 4℃


2日間降り続いた雪は、昨夜半以降は強風をともなって吹雪になりました。こうなると、実際の気温は氷点下14℃でも、体感温度は氷点下25℃以下に下がります。あちこちに雪の吹きだまりができ、それが強風で再び空に舞い上がり砂を浴びせかけるように地表にたたきつけられます。

シベリアンハスキーのパルの犬舎の中にも吹きだまりができていますが、文字通り「全然寒くないもんね、快適〜!」てな具合で、文字通り涼しい顔をしています。やっぱり、ハスキーは「すごい犬」です。モーレツ「天然」だし・・・なんてところも含めてね。野生のキツネが犬舎をのぞき込んでも気づかないで爆睡しているんだから!(笑)

それにしても、どんなに良い雪でも、どんなに美しい雪景色でも、ついてまわるのは「除雪」です。こんなふうにまる二日間降り続けると、ほんとうに「除雪・除雪・除雪」って感じです。朝から晩まで除雪作業しているみたいな感じ、というかそのとおりなのですが・・・。

で、今日もそうだけれど、夕方ようやくきれいに除雪し終わったと思ったら、にわかに雪が降り出して、ほんの数時間で「もとどおり」・・・つまり、除雪前の状態に戻ってしまうのですね。

じつに、「禅」の世界を思わせる「行」だとは思いませんか?

除雪しているときは頭も心も空っぽになるところが「座禅」や「瞑想」に似ていなくもありません。

何も考えずに、ただ目の前の雪をクリーンアップしていくのです。

目に映るのは純白の美しい雪景色だけ。見上げれば降りしきる雪の結晶、あるいは真っ青な空と真っ白な雲。

ただ「除雪」しているだけ。ただそれだけ。


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2008年02月17日

4119 パル君の子犬時代の写真

雪のち曇り 気温:最低 - 16℃/最高 - 10℃

生後3週間ほどでウチにやってきたシベリアンハスキーの男の子、パル君。

写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

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なな、なんだ、この冷え込みは!お客様のディナータイムにすでに外気温は氷点下16℃なのでした。10年前ならいざしらず、いまではこんなことはまずありえないのです。ものすごい冷え込みです。夜、シベリアンハスキーのパル君をかまっているときにはさらに気温が下がったらしく、ひさしぶりに身体がきりきり締め付けられるような「しばれる」感覚を味わいました。

山用の分厚い手袋をしていても、指先がじんじんしてくるほどです。吐く息が真っ白で、まるでエクトプラズマみたい。あっという間に髪の毛や襟周りが凍結してしまいます。ああ、これが本来のピラタスの丘の気候だったのだなあ、などと思わず感慨にふけってしまいました。

そういえば、1994年の初冬に我が家にやってきて家族の一員になったシベリアンハスキーのパル君の写真が出てきたので掲載しますね。うまれて3週間ほどで、うちにやってきて3日目くらいに撮った銀塩写真のプリントをスキャナーで取り込んだものです。

まだ我々を信用していない風情のパル君です。やんちゃで天然で元気いっぱいの子犬でした。子犬といってもこの時点で体重8kgもあって、連れてきたときには「どこが子犬なの!」と妻が叫んだほど大きかったのですが。いまでは体重30kg以上のおじいさん(13歳)になりましたが、じつにマッチョな犬ですねハスキー犬は。

いつでも楽天的で邪気のないハスキー君が(とりわけパル君が)僕らは大好きです。本当にかけがえのない家族です。彼にとっては今日ぐらいの冷え込みでもまだまだ序の口らしく、犬舎の中で涼しい顔でくつろいでいます。本当に雪と氷のこの季節が大好きなのですね。

2008年02月18日

4120 Don't Worry, Be Happy.

晴れ 気温:最低 - 16℃/最高 - 8℃


昨年だったっけ、話題になった、映画「フラガール」を見て改めて感じるところがありました。

いまの日本の状況は過去にもきっとあって、っていうか、もっとひどいことがあったよね。

でも、そのたびに日本は、庶民はそれを乗り越えてきたのだと思う。

だから大丈夫、なんとかなるさ。

最近はそう思うことにしています。

だからといって何もしないのではありません。

これでも精一杯がんばっていると思います、そうは見えないかも知れませんが。(^^ゞ

いつものんびり、まったりしているように見えるシベリアンハスキーのパル君も、そうなのかもしれませんね。ワンコだってワンコなりに大変なのだ、たぶん。

きょうもひきつづき、子犬時代のパル君(シベリアンハスキー・雄)の写真です。


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2008年02月24日

4126 ブリザード

雪のち晴れ 気温:最低 - 17℃/最高 - 11℃

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未明まで降っていた雪も朝には上がって、絶好のスキー日和になるはずだった。

しかし、全国的に天気は大荒れとなり、空は晴れて陽射しはあるものの、強風が吹きすさび分厚く積雪した粉雪が吹き飛ばされてブリザードのような一日になってしまった。

ピラタス蓼科スノーリゾートでも当初ロープウエイのみ運休で様子を見て運行という緊急電話回覧が入り、その旨お客様にご案内したのだけれど、その後も風は収まるどころか益々強まって、リフトまで止まってしまった。

なによりも、この風では体感気温が氷点下30℃以下になるので、とにかく寒く感じる、っていうかこれが登山途中の山の稜線だったら凍死間違いないってほどだ。(今日の最高気温と最低気温を見て!)

なんという不運だろう、なんという巡り合わせだろう。こんなにすばらしい雪なのに、きょう滑ることができないなんて、遠路いらしていただいたお客様に対しては申し訳なさでいっぱいだ。

しかし神様のなさることとあっては僕らにはどうしようもないのも事実なのです、ああ〜。


☆☆☆


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こういう状況には強いはずのシベリアンハスキーのパル君も、吹き込んだ雪が分厚く積もった犬舎の中で雪まみれになって一晩を過ごしたようだけど、さすがに全身の毛が凍り付いていた。まあ、そういうことはめずらしくないのだけれど。

氷点下20℃前後が快適温度だというとんでもない犬種なので、とくに寒がっている様子はなかったのだけれど、この天候のただならぬ様子に当惑しているようだった。

さすがに13歳なので、彼の犬舎には床暖房を入れているのだけれど、低温やけど防止のために「人肌」暖房になっているので、こういうときには十分ではないのかもしれない。

そのような補助暖房装置には、ぬれたものを乾かすだけの力はない。早速風除けを施して、何とか小屋の中に雪が吹き込んで積もるのを防止してやることができた。これでぬれなくてすむだろう。

その後は気持ちよさそうに安眠していたから、やはり思った通り、吹き込んだ雪が体温でとけてお気に入りのマットがぬれてしまったのが気持ち悪かったようだ。

それにしても、犬舎の中に入っていたという一事をもってしてもパル君も歳なんだなあと感じた。

これが5年前ならこんな程度ではまったく意に介さずに、外で雪に埋もれて眠っていただろう。

やはり誰でも年齢を重ねるにつれて何かを失っていくものなのだ。

とくに肉体的、体力的な能力はそれが顕著だ。

これは人ごとではない。(-_-;)

2008年02月25日

4127 うららかな冬日

晴れ 気温:最低 - 16℃/最高 - 7℃

昨朝とは対照的なパル君でした。ぬくぬくとひなたぼっこです、雪の上で!

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きのうの大荒れの天気が嘘のようです。

とても穏やかな一日になりました。

昨日と今日が入れ替わってくれていたら良かったのに。

ウチのペンションの庭も平均1メートルの積雪になりました。

吹きだまりではもっと深くて、うっかりすると胸まで雪に埋まって動きがとれなくなってしまいます。

自分のウチの庭といえどもこの季節はスノーシューが必要です。

雪質が以前とは変わったようで、以前のようにかんじきが通用しなくなったのです。

過去二回ほどウチの中庭で雪にはまって、そのつど1時間ほど放置状態になったことがあります。

二重ガラスの防音断熱構造なので、呼べど叫べど中にいる人間に声が届かないのです。

すぐそばにいたウチの犬(シベリアンハスキーのパル君)に吠えて妻を呼んでくれと命じても、きょっとっとしてただ僕を見守るばかり。「名犬なんとか」みたいに助けを呼びにいってもらうことはできませんでしたね、やっぱり。まあ、ハスキー犬は元来そういう天然系の犬種だし。

そんな大雪の年に、この冬はなりました。

ゲレンデもパフパフパウダーがしこたま積もっています。

水気なんてまったくない、北海道の極上のアスピリンスノーみたいです。

この冬は3月が例年の2月みたいなゲレンデ状況になりそうですね。

今年はシーズンが長い。

まだまだこれからです、いつもと違って。

2008年02月29日

4131 牡鹿とパル君と僕と

晴れ 気温:最低 - 14℃/最高 - 4℃

これは「牡鹿(おじか)」ではなく、ウチのパル君(シベリアンハスキー/13歳)です。彼とは心が通じ合っています。あの野生鹿とも心を通わせたいものです。

写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

☆☆☆

先日この日記に書いた「あの牡鹿」と再び出合った。

ピラタスの丘ペンション村からビーナスラインに下る道路の通称「大曲(おおまがり)」とよばれるカーブの入り口付近で、彼は右側の斜面から道路を渡るために身を乗り出していた。ふつうなら灌木の影になって見えないのだけれど、僕には「気配」でわかったのだ。

不思議な縁(えにし)を感じた。

彼の目の前でそっとクルマを止めると、彼は恐れもせずに僕の方をじいっと見つめ返す。とても深い澄んだまなざしだ。見事な角を持った大きな牡鹿なのだけれど、威圧感も敵意もなく、澄み切った心で僕に語りかけているようだった。

少なくとも僕は彼と出会ってうれしかった。「はなし」がしたかった。彼とは心が通じ合うような気がしたから。だから、こういうときにはいつもそうするように、人間としての気配を消して瞑想状態のような静かな心で話しかけようとした。

しかしちょうどそのとき「無粋な軽トラック」がガーガーとうるさい音を立てながら坂を上ってきてしまった。牡鹿は驚いて斜面の森の中に隠れてしまった。

残念だったけれど、しょうがない。

彼と僕との間に何らかの「縁(えにし)」や「出会う必然性」があるならば、きっとまた会うことになるだろう。それを待つことにした。

この季節に野生の牡鹿が単独でこの地に生息するというのは異例のことなのだ。僕は彼を特別な存在と感じ、とても大切に思っている自分に、いささか驚いている。

だって、そういうのって、あまり「ふつう」の感情ではないものね。

「あいつは電波が来ている!」っていわれてしまうかもしれない。(^_^;)

でも、本当の気持ちだし、これは本当のことなのだ。

2008年04月07日

4169 パルの近況など

晴れのち雪 気温:最低 - 4℃/最高 + 5℃


岩燕(いわつばめ)を見た。高空を蚊柱のように集団で群れ飛んでいる。この鳥も春に飛来する鳥だ。この春初めての出会いだった。彼らの生息域はもっとずうっと標高が上だから、猛禽類から逃れて急降下してきたとき以外はあまり見かけない。ちょうど到着したところだったのだろうか。

都会に比べたらとんでもなく気温が低いと感じられるかも知れないけれど、これが蓼科とりわけ北八ヶ岳のごく平均的なこの季節の気温なのだ。これまでの季節と決定的に異なるのは陽射しの強さだ。数センチの積雪ならばあっという間に蒸発させてしまうほどいまの陽射しは強力なのだ。だから、道路はどこも積雪中をのぞけば常時乾燥路面になっている。

ピラタス蓼科スノーリゾートは異例の積雪量を勘案して予定より1週間営業期間を延長した。4月13日(日)までクワッドリフトを利用して滑走が可能だ。積雪はまだ1.4メートルほどもあり、ブッシュは出ていない。ロープウエイ下のコースも充分な積雪があるのだが、ロープウエイが4月25日(金)までの長期点検整備作業に入っているためリフトだけの利用になるが、その分リフト券は安くなる。1日券で大人2000円、子供1000円となる。

じつは、いま現在雪が降っている。本降りのパウダースノーで積雪しているので、明日の朝には5センチ程度の積雪が予想される。しかしさっきも書いたように、日が照りつければやがて道路は乾燥路面になってくるだろう。ただし、そうなるまでの間は、真冬と同じつるつるの積雪路面になるので、タイヤチェーンなどの携行は必須である。そうでない場合は雪が溶けるまで待って走行するのもひとつの考え方かと思う。

朝から日中はずうっと晴れていたのに、予報通り夜遅くなって雪になった。この冬の予報は良く当たるようだ。

それはそうと、今年の10月で満14歳になるシベリアンハスキーのパルだけれど、だいぶ老化症状が出てきている。後ろ足が目に見えて弱くなって引きずることが多くなった。それでも散歩は欠かさず行くのだが、1キロメートルから2キロメートルの距離で標高差が100メートルあるペンション村の散歩ルートを歩き通す元気はまだある。しかし、今日はそのルートを2度も歩いたのだった。一度帰ってきたのに、何を思ったのか再び「出発」したのだ。いよいよぼけてしまったのだろうかと心配している。

それでも身体はすこぶる健康なので、本当に飼い主孝行なワンコだ。性格も穏やかでペンション村の他のワンコたちにも好かれているようで、行く先々でなごやかに交流している。そしてなによりも我々にとってかけがえのない家族の一員であり、本当にかわいい愛すべきワンコである。

そんなパルが目に見えて老いていくのを見ているのは自分の老化を実感することよりもつらいものがある。しかし、それが宿命ならば覚悟を決めて、我々にできる限りのことを深い愛情を持ってなすべきなのだろう。パルとの時間を大切にしていきたいと心からそう思っている。


※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。


2008年04月12日

4174 雪と桜と・・・高原のお花見

曇りのち晴れ 気温:最低 - 2℃/最高 + 9℃

GWの蓼科湖畔の聖光寺、ソメイヨシノ満開の境内にはたくさんの観光客が訪れる。
和太鼓のライブパフォーマンスや甘酒の振る舞いや夜のライトアップなど春の祭典だ。
写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

☆☆☆

シベリアンハスキーのパル君の狂犬病予防接種に行ってきました。車に乗せられるとたいていの場合獣医さんに行くと決まっているので、あらゆる手段を使ってパル君は抵抗するので、けっこうな騒動になります。で、いくさきざきで「大きななりをしたワンコなのに・・・」と周囲のヒトから笑われてしまうわけです。

パル君はとても勇敢でマッチョなワンコなのですが、獣医さんだけは苦手のようです。

それはさておき、春の陽射しにずんずん雪解けが進んでいます。道路は街から山までほぼ100%乾燥路面になっています。森の積雪も日ごとにそのかさを減じています。このぶんだと4月下旬にはすっかり雪が無くなると思います。

もちろん標高2000メートルを超す山々の山頂部はまだまだ深い雪に覆われていますから、景色は抜群なのです。特に蓼科の桜の満開を愛でながら目を背景に転じるとそこには真っ白に冠雪した八ヶ岳がそびえ立っている。一度見たらやみつきになる美しい風景です。


2008年08月24日

4317 パルは元気です

雨のち曇り 気温:最低 9℃/最高 17℃

空はもうすっかり秋の空ですね。秋の色、秋の雲、秋の風、秋の光。写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

☆☆☆

お客様から「たまにはパルのことを書いて!」と言われましたので、きょうはパルのことを書きます。

1994年の11月に我が家にやってきたシベリアンハスキーのパルは今年の10月13日で満14歳をむかえます。

13歳になるまでは何ら変わりなくとても元気で活発だったのですが、先の冬あたりから急激に衰えを見せ始めました。

壮年から一気に老境に入った観がありました。

身体的にはすこぶる健康で、いまもこれまでも一度も病気をしたことがないのですが、誰もが直面する「老い」は例外なくやってくるということをパルも実感していることでしょう。

ペンション・サンセットの開業が1993年12月ですから、パルはその1年後に我々の家族となり、我々とともにその一生を過ごしてきたことになります。

僕にとっても、開業以来の15年間はある意味では一生に近い時間に感じられます。

よく第二の人生なんて言葉を耳にしますが、本当にそんな感じの人生の方向転換でしたから。

ドラマや小説の定石通り、それは「喪失と再生」の物語だったのです。

そんな僕や、僕の家族に寄り添うようにして生活をともにしてくれたのがパルでした。大きくてマッチョで驚くべき身体能力を持ち、氷点下20℃以下を適温として暮らすパルには驚かされることばかりでした。

その一方で性格が穏和で、決して自分から吠えかかることなく、いつも気配を消して静かにしている習性と、天然でお馬鹿な一面を見せてくれては我々を和ませるキャラクターがどれほど僕らを励ましいやしてくれたことか。

いくら感謝しても感謝しきれないと思っています。

こんな風に感情を込めて書くと、なんだか追悼文みたいですね。(笑)

大丈夫、パルはすこぶる元気です。年齢なりの衰えはありますが、どこも悪いところはなくとても健康なのです。

ただ、たしかに、パルも余生に入ったことを実感します。

僕らもパルとともに過ごす時間を大切にしたいと思っています。

僕らはパルをこころから愛しています。

パルも僕らを、少なくとも、こころから信頼してくれています。それを僕らに対する「愛情」と呼ぶことだってできると思っています。

ということで、今日はパル君のことを書きました。(^^)


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2008年08月27日

4320 夏が戻ってきた?

晴れのち曇り 気温:最低 9℃/最高 19℃


地元のニュースによれば信州(長野県)はきょう再び真夏日になったとのことです。松本で(たぶん諏訪も)最高気温が30℃を超えたとか。

しかしここピラタスの丘では、日向は暑い陽射しがありましたが気温自体は低いままで涼しい一日でした。まあ、これが本来のこの時節の蓼科の気候なのです。

中庭の犬舎にいるシベリアンハスキーのパル君も夏の盛りが過ぎて初秋の気候に変わってから俄然食欲旺盛になって、元気が戻ってきたようです。

世のばりばりスキーヤー同様「早く雪が降らないかなぁ」と言うのが彼の願いだと思いますが、それはまだ数ヶ月先のことになります。

きょうは犬舎の大掃除と消毒をして、すっきり快適にしてあげました。ていねいにブラッシングもしてもらって、彼なりに喜んでいるようでした。

普通のワンコのようにわかりやすい感情表現をしないので、微妙なボディーランゲージを理解してあげる必要があるのです。

我が家にやってきた当時はこれまで生活をともにしたどの犬種とも異なったその性質や特異な習性に大いにとまどったものでしたが、いまではすっかりそれにも慣れて理解し合えるようになりました。

その(1)、シベリアンハスキーには「飼い主」という概念がない。つまり自分は我が家という「群れ」の一員であって「飼われている」とは考えていない、ということがあります。だから彼は僕や家族を「飼い主」とは思っていません。彼が従うのはこの群れにおける序列だけです。

長くなるので「その(2)」以降はまたあとで書きますね。


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2008年09月07日

4331 老犬・パル君

晴れのち曇り一時雨 気温:最低 11℃/最高 21℃


6年前のパル君です。1994年生まれですから8歳の頃ですね。なかなか精悍で男前ですねー。かなりオオカミに近い血統書付きのシベリアンハスキーの雄です。父はスノーファイティング、祖父はスノーマンという名前です。

生き物は生まれた瞬間から死へのプロセスを歩んでいくのですね。人間も例外ではありませんよね。べつに悲観しているのではなくて、事実として、成長という輝かしいプロセスの頂点に達したあとは老いとやがて訪れる死への下り坂を歩むのです。

それは定めですから、しっかりと受け止めて、こころから受け入れて、その上で生きていくのがよろしかろうというのが、悟った聖者の言葉です。

が、われわれ凡人はそう簡単に達観できないですよねー。

いまパル君の老いに寄り添って暮らしながら、自らの未来を疑似体験しています。

いずれにしても「老い」は自然で当然のことなのですから、潔く受け入れて元気に生きるパル君から大いに学んでいる昨今です。


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2008年12月01日

4416 老犬介護



毎夜氷点下10℃近い冷え込みが続いているのでスキー場の雪作りも快調です。パウダースノーとまったく見分けのつかない雪ができています。まあ、そのへんが担当者の腕の見せ所なんでしょうね。じつに職人技です。

愛犬パル(シベリアンハスキー・雄・14歳)は急激に老化が進んで、神経症状がかなりすすんできました。正気の時とまったく私たちを認識できないときがあり、後者のケースが増えてきました。そうなるともうやることなす事訳がわからなくなります。

夜中中庭を徘徊しては弱った足腰のためにたてなくなって小さな声ですがワオワオいって助けを求めるのですが、パジャマで氷点下10℃の外に出て犬舎に戻してやってもほんの30分でまたもとどおりの状態に戻ってしまいます。ここすうじつ僕は1時間ごとに起きては同じ作業を繰り返しています。僕自身もう今が昼なのか夜なのかわからない状況です。

愛情がなければ介護なんてできないけれど、介護は愛情だけで出来るものではない。

そのことを知りました。


これではわれわれの方が先に倒れてしまうので、獣医さんと相談して睡眠導入剤を処方してもらうほかなさそうです。あ、僕らのものではなくてワンコ用のものを。このままではパル自身衰弱してしまうので。


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☆たてしなラヂオ☆

2008年12月02日

4417 不寝番(ふしんばん)



今日も

うつらうつらとするうちに

夜が明ける


外気温は氷点下10℃


14歳のシベリアンハスキー

パル君が今夜はとくに強い神経症状を

示しているからだ


自覚症状のない徘徊(はいかい)

無駄吠え

(といっても耳が聞こえないので小さな声だが)


そう、パル君は半年ほど前から突然耳が聞こえなくなった

原因は「老化」によるものといわれた

鼻も利かなくなってきた


眼力だけはたもってきたが

最近はそれも危うい

老化とはじつに過酷である


そのことに

ひとも犬も

かわりはない


水を飲みに外に出たはいいが

犬舎に戻れない

わずかな段差が上れないのだ


雪と氷に覆われた地面に

足を取られて

立ち上がれなくなる


雪と氷の国からやって来た犬としては

内心忸怩(じくじ)たるものがあると思う

僕だったらプライドがずたずただろう


それでも彼は

淡々と生きようとしている

あるがままの自分で


僕らにできることは

そんな彼の望みを

少しでも叶える手助けだけ


だから

お客様のいらっしゃらない日は

不寝番(ふしんばん)をしているというわけだ


パジャマの上にダウンパーカを羽織って

いつでも介助のために

外に飛び出せるように


いまではこうして居室にいても


窓外の犬舎のパルの寝息が

まどろむ彼の夢が

我がことのように感じられるようになった


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☆たてしなラヂオ☆

2008年12月13日

4428 パルとの生活






数日前からパルは屋内で暮らすようになった。急激に体力が落ちたためにこの寒さと滑りやすい雪の中ではまともに生活できなくなったと判断したからだ。

意外だったのは、これまで屋内に入れただけですぐに外に逃げ出そうとしていたパルがおとなしく中で寝るようになったことだった。それも、ヒーターパネルの上でフリースの毛布をかけて。

最初玄関で環境に慣らして、昨日から居室の一つを専用に改装してそちらに移した。ホットカーペットに老犬介護用ベッドマット・・・。パルはとても快適そうにすやすやと眠っている。

生きるということがこんなに安寧(あんねい)でいいのだろうかと思案しているようにも見えるとても穏やかな表情だ。全身で僕らへの信頼と愛情を表現するパルに僕らも胸に迫るものがある。

さしあたって大きな健康的問題があるわけではない。しかし認知症的な症状が数多くみられ、末梢神経への伝達がうまくいかないために足腰が立たなくなっている。

彼に苦痛を与えてまで延命を図るつもりはない。家族で話し合って決めたことだ。自然の中で自然のことわりにしたがって生きてきたパルだからこそ、自然の流れに任せようと考えている。

ただ苦痛や不安のない安らかな余生を一日でも長く僕たちとともに過ごしてほしいと思っている。なんだか「おくりびと」になったような気がしてしょうがない。

彼のために何でもしてやりたいという思いで、夜中でも早朝でも何か声が聞こえればがばっと飛び起きて駆けつけて癒すという使命を帯びたようにも感じられる。しかもその行為そのものが僕らの喜びでもある。

パルは「ペット」では決してなく、 「飼い犬」でもなく、「犬」ですらない存在なのだ。あえていうならば我が家という「群れ(むれ)」の大切な一員であり家族である、ということなのだと思う。

パルとともに過ごすことのできる一日一秒がとてつもなく貴重なものに感じられる。ああ、改めて思う、パルは僕らにとってかけがえのない唯一無二の存在なのだ、と。

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2008年12月17日

4432 新しい一日がはじまる(変奏曲)






(写真クリックで拡大)


冬です

ひとたび降り積もった雪は

もう解けることはありません


雪解けの季節まで

来春の雪解けの季節まで

パルは元気でいてくれるでしょうか


氷点下20℃の吹雪の中でも

蛇のようにとぐろを巻いて

雪に埋もれて一夜を明かした

あのパワーはもうありません

だってもう14歳ですから


もうすぐ夜が明けます

屋内犬に転身してから

今日で丸5日たちました

二人がかりでの介護です


屋内での生活にもすっかり慣れて

安心して過ごしていますが

ほとんど寝たきりなので

決して楽しくはないのかな


ただ圧倒的な安心感に満たされている

それは

確かなことだと思います


朝も昼も夜も

すぐ隣に

僕らがいるのですから


もうひとりぼっちで

野生動物の徘徊する屋外で

夜を明かすことはないのだから


とはいえ


君はそういう

野生の暮らしの方が

好きだったよね


でももう十分じゃないかな・・・


また

新しい一日が

始まります

パルにとっても

僕らにとっても

たぶん・・・

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2008年12月18日

4433 新しい一日がはじまる(変奏曲2)






(写真クリックで拡大)


いのちは

満ち潮の朝に始まり

引き潮の夕べに終わる


いつのまにか

勝手にそう思い込んでいる

自分がいる


何のために生きるのか

生きる意味があるのか

という

不毛な問いを

問うことをやめた


論理的な答えなど

無いことに

気づいたからだ

それは

神のみぞ知ることだからだ


ぼくらはそれに関与することができない


生きることを生きる

ただ生きる

命ある限り生きる


こたえはそれしかない


僕らが関与できるのは

自分が生きることの価値

についてのみだ


パルはいま

それを実践して

見せてくれている


また

新しい一日が

始まります

パルにとっても

僕らにとっても

たぶん・・・

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2008年12月19日

4434 新しい一日がはじまる(変奏曲3)






(写真クリックで拡大)


いのちは

眠りの季節に入り

森はしんと静まりかえっています


樹木は葉を落とし

水分を吸い上げるのをやめて

急激な冷え込みによって

その身が裂けてしまうのを

防いでいます


動物たちは

冬眠するものはすでに夢の中へ

覚醒して越冬するものは

食料を蓄え

あるいは

食料のありかを確かめて

過酷な季節を生きて春を迎えようと

必死になっています


僕ら人間もまた

年老いたパルもまた

ひとつの生き物として

この冬を乗り越えるべく

ここにあります


また

新しい一日が

始まります

パルにとっても

僕らにとっても

たぶん・・・

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2008年12月22日

4437 新しい一日がはじまる(変奏曲5)






(写真クリックで拡大)


いつしか風もおさまり

森に響き渡るこの轟音も

止むことだろう


終わりのない始まりはないし

始まりのない終わりもないのだ

あるのはただ「いま」だけ


パルは居室ですやすやと眠っている

体力の衰えから

どうやら風邪を引いて

こじらせて

肺炎になりかけていたようだ


あまりにも頑健で屈強の寒冷地犬であるがゆえに

僕らが気づくのが遅れてしまった

さいわいほぼ回復したけれど

自分の想像力のなさに

いささか忸怩(じくじ)たる想いだ


急に衰えて

寝たきりになってしまったパル君だけれど

僕にとっては

それは彼の一断面にすぎない


我が家にやってきた頃の子犬のパル

いたずら盛りでやんちゃだった頃のパル

屈強な成犬になって

信じがたいほどの身体能力とパワーを

見せつけて

野生のたくましさを思い知らせてくれた頃のパル

そして熟年を迎え穏やかに暮らしていたパル

そのすべてを

いまのパルの中に見ることができるのだ


その姿や状況とは関わりなく変わることのない

実存としてのパル

いま目の前に生きるパル

そのことにかわりがあろうはずがない

順番としては

パルの方が先に逝くのかもしれないけれど

僕らの命だって永遠ではないのだ

それが自然のことわり

いつか同じふるさとで

再会することになるのだろう

それこそが

縁(えにし)とうものなのだから


また

新しい一日が

始まります

パルにとっても

僕らにとっても

たぶん・・・

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2008年12月24日

4439 新しい一日がはじまる(アリア)






2008年12月23日(火)

午後1時50分

僕らの愛する家族

パルが旅立った


二人で介護している最中に

心不全を起こしたらしく

あっとうまに逝ってしまった


最初は何が起きたかわからなかった

しかし

やがてパルが呼吸をしていないことに気づく

信じられない思いだった

頭の中が真っ白になった

いまでもそのあたりのことは

記憶から抜け落ちてしまっている


容体は決して良くはなかった

前夜から息をするのが苦しそうで

衰弱がひどくなっていた


しかし

こんなにはやく・・・とは

すくわれたのは

苦痛や苦しみが一瞬だったことだった

いま

パルの顔はとてもやすらかで

やさしさと穏やかさをたたえている

いくら見つめていても見飽きないほど

美しい

本当に美しい

荘厳といえるほど

強くjこころを惹かれる表情だ

とてもこころがきれいだったパルだから

あっという間に

天国についてしまったのかもしれない


しばらくすると

僕は自分が涙を流していることに気づいた

何十年ぶりのことだろう

止めどなく流れる涙には

悲しみもくやしさも何もかもを超えた

何かが感じられた

ああ、涙ってしょっぱい味がするんだ


僕が泣く

何の衒い(てらい)もなく

声も出さず

嗚咽もなく

ただ涙を流し続ける

それは

パルに対する

思いの丈を

はき出しているようでもあった

愛する者を失った者だけに

許される涙だ


未明にまどろんだ僕は

天(あま)駆ける

蒼きオオカミの群れの中に

パルの姿を見た

その姿はまばゆく輝いて

その表情は

走る喜びに満ちていた


それでも

止めどなくあふれるこの涙は

なんなのだろう

モニタがにじんでよく見えない


ご心配いただいたり

励ましをいただいた

多くの方々に

心より感謝いたします


肉体は滅びても

僕らの周囲から

パルの気配は消えていない

パルは僕らとともに

これからも

生きてくれるようだ


ありがとう、パル

君に出会えただけでも

僕らの人生には価値があった

たくさんのものを

僕らは君からもらった

僕らはいったい

何を返すことができただろう

感謝

ただそれだけしなかない

また

新しい一日が

始まります

パルにとっても

僕らにとっても

たぶん・・・

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2008年12月26日

4441 新雪が降りました






(写真クリックで拡大)


昨夕から

パルが大好きだった雪が

降り始めました


純白の

パウダースノーです

パルのふるさとと同じ雪


音もなく降りしきるさまは

パルの死を悼んでいるかのように

感じられます


森の動物たちも息をひそめて

パルの魂が天に昇ってゆくのを

見つめているようです


未明には

強風が吹き

激しい吹雪となりました


まるで壮大なミサ曲

荘厳なレクイエムを

聴くような思いです


しかし


スキー場がオープンする頃には

風も収まって

絶好のスキー日和となって

ピラタス蓼科スノーリゾートは

たくさんのお客様でにぎわいました


パルが愛した

厳しい冬という季節が

今年もまた

なにもなかったかのように

はじまっています


それが

悲しみも歓びも超えた

自然のことわりなのです

たぶん・・・

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2008年12月27日

4442 マッチョなパル君






(写真クリックで拡大)


今朝は

この冬一番の冷え込みでした

氷点下18℃


10年前には

当たり前の気温だったのですが

暖冬化でここ数年は

めったに氷点下16℃以下には

ならなかったのです


経験的には

氷点下13℃以下になると

しばれるという感覚になってきます


からだがぎゅーっと締め付けられて

痛いという感覚です

今朝は久しぶりにその感覚を味わいました


そんな過酷の気候に耐えて

というよりは

好んで暮らしていたのが

シベリアンハスキーのパル君でした


今日の写真は壮年時代の

心身ともに絶頂にあった

ものすごくマッチョなパル君です


時の経過を感じます


それが

悲しみも歓びも超えた

自然のことわりなのですね

たぶん・・・

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2009年02月26日

4516 パルの思い出



我が家の愛犬パル(シベリアンハスキー、♂)は昨年の12月23日に僕らに介護されながら亡くなってしまいました。14歳と2ヶ月と10日の生涯でした。2月10日がちょうど人間で言うところの四十九日でした。

そのことに気づいたのはその翌日パルの犬舎のまえの分厚い積雪の上に数メートルにわたってあの懐かしいパルの足跡が残されていたからです。

空からふわっと降りてきて、数メートル助走して再び天に舞い上がったかのように、その前後には足跡は全くありませんでした。

じつに不思議なことですが、僕らは不思議とも何とも感じなかったのです。

「ああ、パルが天国に行ったんだね・・・・・・ああ、そうだ、ちょうど四十九日だったんだ」って

そう思ってなんだかほっとするやら、改めて涙があふれて来るやら・・・・・・

数年前の記事を読んでいたら、パルとの思い出が書いてあったので、採録します。

★★★

除雪が終わると中庭にいるシベリアンハスキーのパルのところに遊びに行くことにしています。「戦いごっこ(格闘ごっこ)」を(雪上をころげまわりまがら)ひとしきりやって彼が満足すると、僕は彼の傍らの雪上に座り込んで彼と同じ視点で一緒に空を見上げます。こうして並んで座るとパルはやはりずいぶんと大きな犬なのだなあと実感します。座り込んだ僕と大して違わない大きさです。

最近パルは月や星や高空を行く飛行機の明かりを眺めることを覚えました。僕も彼につきあって一緒に眺めます。今夜みたいに雪の日は、舞い降りる雪を一緒に見上げます。子犬のころからの長いつきあいですが、最近とみにこころが通じ合うようになったような気がします。何もせずにこうしているだけでお互いの信頼感がひしひしと伝わってきます。

それは飼い主と飼い犬というような関係では決してなく、同志というか家族というか、ともにこの地で生きるもの同士の連帯のようにも感じられます。別に雪の上でなくてもいいのかもしれませんが、こうして大地の上にじかに座ると世界がまったく違って見えるから不思議です。都市の路上にぺったりと座り込んでいる若者たちも僕やパルと同じように日常とはまったく異なった世界を見ているのかもしれませんね。

そんな彼らにまゆをひそめてばかりいないで、どうぞご自身も一度大地にじかに座り込んで見慣れた自然や街の風景を眺めてみたらどうでしょう。一元的と思われるこの世界がじつは視点をちょっと変えるだけで様々に姿を現す多元的な世界であることに気づく良いきっかけになるかもしれません。

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2009年02月27日

4518 パルの思い出(2)




今朝のラウンジから見た風景(正面の山は標高2,530mの蓼科山です)


また古い日記からの記事です。

改めて書く必要がないほど、ぼくの(ぼくらの)気持ちを表現しているので、再掲載します。

神様に関する記述部分はいまの僕の考えとはいささか異なるところがあるのだけれど・・・・・・


★★★

2004.02.19(木)----------- 晴 気温 = 最低 -8℃/ 最高 4℃

この日記を書きはじめてから今日で2,662日目です。

昨日よりさらに暖かな一日になりました。この日差しはまるで4月上旬並みです。気温も+4℃まで上がって、気温だけだと3月中旬なみといったところでした。しかし体感温度はまさに春そのものでした。寒いのが苦手なスキーヤーやファミリースキーには最適な天気ですが、寒くないとゲレンデに出たくなくなる僕には最悪のお天気です。

ピラタスの森に野鳥の姿が見られるようになってきました。これは春の兆しです。

景色はどこを見ても白銀の世界なのですが、日差しと野鳥や小動物の足跡が春が近いことを告げています。昨年秋に9歳になったシベリアンハスキーのパルはこの一年で急激に家族意識が芽生えたらしく、僕らを家族と見なしてじつによくなついて、頻繁にコミュニケーションを求めるようになりました。これまではいっしょにいるだけといったスタンスだったのですが、何が彼をそのように変えたのでしょうか。

それだけではなく、昼は八ヶ岳上空の航路を往くジェット旅客機を眺め、夜は明るい月や星やそしておそらくは流れ星を眺めているのです。野鳥の声に耳を澄まし、風の感触を楽しみ、雪の冷たさを味わっているかのようです。それはまるで初めてこの世界の美しさ不思議さに気づいた知的生命体のようでもあります。

彼は僕らにとってかけがえのない家族であり、この厳しい自然の中で生きる大切な友であり、この土地で初めて出会った同志です。僕らにはパルを「飼っている」という認識はありません。ともに暮らしているのです。彼はかけがえのないいのち、かけがえのない存在なのです。

しかしこの幸福な関係もやがて終わるときが来ることを僕らは知っています。出会いとはそもそもそのようなものです。出会ったときから別れは約束されている、さよならだけが人生だ。それはこの宇宙に神が不在だからかも知れない。あるいは神は存在するのだけれどいのちには無関心だからかも知れない。ひとを悲しませないということには興味がないのだ、きっと。なぜならそれは神の仕事ではないからだ。

神が人間を創造したのではなく、人間が神を創造したのだ。この世界に整合性をもたせるためには神という概念が必要だったから、人間はつじつま合わせのために神を作り上げた。だから、神はいなければならぬ、しかし神は不在だ。もしいたとしても我々の望む仕事をしていない、我々のために涙を流してはいない、我々のために戦ってなどいない。なぜならそれは神の仕事ではないからだ。

僕は神を信じない。少なくとも宗教の語る神は信じない。真の神とは概念などではなく、唯一無二の超越的存在だから、それを語ることも指し示すこともかなわない。そのようなものだ。怒ったり泣いたり笑ったり罰を与えたり正義を行ったりすることはない。それはただそこにある。神は存在しない、反対に、絶対存在こそが神なのだ。たぶんね。


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2009年03月06日

4528 春の気配・パルの気配






午後9時頃には雲海の中に入ったらしく、

窓外は濃霧状態になってなにも見えなくなった。

スポットライトすらその光束は途切れてしまう。

雲の粒子がありとあらゆる光を吸収してしまうのだ。

残るのは純粋な闇だけだ。

しかし、それはそれでなかなか感動的な体験ではあるのだけれど。


いまはもう霧は晴れているが、

頭上には分厚い雲があり、

雲の上から照る月の光も淡いものになっている。

いつもどおりとても静かなピラタスの丘(の夜)だけれど、

その静寂の中にいのちの気配を感じるようになってきた。


もうすぐ春なのだ、

といっても都会のひとからみればあと2ヶ月近くは冬の気候が続く。

ピラタスの春は冬なのだ。

しかし、ここではここなりの春が確かにやってくる。

樹木の周囲の雪が丸く溶け、

木が水を吸い上げ始める。

それはまさに森の胎動だ。

小動物がまるで冬眠から醒めたみたいに活動量を増やす。


空の色が変わり、

雲のかたちが変わり、

陽射しのベクトルが変化し、

熱量が増す。


風のにおいが変わり、

音の伝わり方が変化して、

空気が柔らかくなってくる。

それを感じる度に

ぼくは冬景色の中に新緑の春の森の幻を見る。

つがいの時期を迎えていのちを謳歌する

野鳥たちの大合唱を聴いたような気がする。


今夜も

パルの犬舎のすぐ前を

野生のキツネ(通称コンちゃん)が通って、

パル君がスクランブルをかけた。

もし彼が繋がれてなかったら、

コンちゃんはとんでもない災難に見舞われたことだろう。

しかしコンちゃんもパルが繋がれていることを知っているので、

こうしてすぐ近くまでやってくるらしい。


悪意は感じられない、

むしろ

パルに対して親密な感情を抱いているようにさえ見える。

シベリアンハスキーは

そんな野生のにおいを持った

数少ない犬種なのかも知れない。


スクランブルをかけるときでも

パルは一切ほえたり声を立てたりしない。

無駄吠えもしないし、

他の犬に吠えかけられても

吠え返さないで無視する。

そして、

自分の気配を消すのがとても上手だ。

そんなパルを僕らは「ステルス犬」と呼んでいる。

ほんとうに

いるのかいないのか忘れてしまうほど

静かなのだ。

そして天然で、

楽天家で、

とってもお茶目なのだ。


そんなパルをぼくらはこよなく愛していた。

そんなパルも昨年の12月23日に14年余の生涯を終えた。

パルがいないことに僕らは未だになじめない。

おそらく永遠になじむことはないだろう。

いまもパルの穏やかで温かな気配を感じ続けながら

僕らは眠りにつく。


---

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☆たてしなラヂオ☆

2009年03月13日

4542 パルがやってきた?






パルが亡くなってからもうすぐ3ヶ月になろうとしていますが、僕らの周りからパルの存在感は消えるどころかどんどん大きくなっています。

また、不思議なことが多々起きてもいます、もちろん「不気味なこと」ととしてではなく。

数日前のこと、朝、窓外の積雪を見て驚きました。

そこには深くくっきりとしたニホンジカと思われる足跡があったのです。

そのこと自体は大いにあり得ることでなのですが、問題はその足跡の軌跡です。

その足跡はまずパルの犬舎の入り口まで行ってしばし立ち止まり、きびすを返して3メートルほどまっすぐに引き返し、あらためて僕らの居室の窓下にやってきているのです。

その窓から朝一番に僕らがパルに「おはよう!」と言って「おめざのチーズ」をあげていたのですが、まさにパルがいたその場所で足跡はしばし待ち構えていたようです。

生前のパルの行動パターンをなぞるようなその足跡に僕らはびっくりしたというわけです。

他には足跡ひとつ残っていません。

その足跡は確信を持ってそのような軌跡を残していたのです。

「パルはニホンジカに生まれ変わったのかも知れないね」と僕らは笑いながら話し合ったのですが、でもそれにしては子鹿ではなくどう見てもおとなの歩幅なので、タイミング的にはちょっと早すぎるかも・・・。

とすると、ニホンジカの姿を借りてやって来たんだろうか・・・。

まあ、僕らの想像はたくましくなるばかりです。

というのもその翌朝、こんどはキツネの足跡がまったく同じ軌跡を重ねていたからです。

あ、こんどは仲好しの(?)「コンちゃん」に乗ってやって来てくれたのかもー。

そんなことがあるたびに、僕らの心はじつに温かくなるのです。

死してなおこの存在感、この人徳(犬徳?)、僕はとてもかないそうもありません。(笑)


(注)パルは大きな雄のシベリアンハスキー。1994年11月に我が家の家族に加わってくれました。そして、数え切れないほどの想い出を残して、2008年12月23日に14年余の生涯をまっとうして僕らに見守られながら旅立っていきました。僕らが彼から教えられたことの大きさはひとことでは言い表すことができないほどです。

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☆たてしなラヂオ☆


2009年03月19日

4549 僕のスキー日記(03/19)

晴れ 気温:最低 - 4℃/最高 + 8℃





温かい日差しの季節、去年の今頃はパルもひなたぼっこ。


今日も晴れ。

とても温かく感じました。

ピラタス蓼科スノーリゾートのゲレンデも

さすがに「春スキー」の季節になったようでした


標高差が400mもあるので

ロープウエイ山頂駅付近はまだ2月並みのパウダー状態

一番下の山麓駅の方はいかにも3月らしい水っぽい感じに・・・


でも、

まだまだ雪の結晶がしっかりしているので

快適に滑ることが出来ます


この季節のもこもこ雪は

スキー上達にはもっとも効果的なんですよ

ごまかしや小手先のテクニックは通用しないから・・・


決して難しくはないのです

基本通り滑れば

寒い季節よりスピードが出ない分

安全に楽しく滑ることが出来るのです


ピラタス蓼科スノーリゾートは

かつてはGWでも滑ることが出来たスキー場です

だから4月5日(日)の営業終了日まで

たっぷりの雪でめいっぱい滑ることが出来ます


【春の特別割引料金のお知らせ】

3月23日(月)から3月29日(日)までは1日券が大人2500円(子供1500円)

3月30日(月)から4月5日(日)は大人2000円(子供1000円)

ただし、ロープウエイは定期点検のため

3月30日(月)から4月24日(金)まで運休しますので

ご注意ください!


全国各地で気温が高い・・

桜の開花・・

なんて話題をニュースで見かけますが、

ピラタスもだいぶ春めいて来ました。

今年の滑り納めに是非お出かけ下さい?!!

★★★


【ピラタス蓼科スノーリゾートの状況】

 情報更新  09/3/19
 現在の天候  晴れ
 今日の予報  晴れ
 気温  -1℃
 積雪  110cm
 風向・風速  SW5m
 ロープウエイ  運行中
 クワットリフト  運行中
 トリプルリフト  .  ------
 滑走可能領域  全面滑走可

(上記の情報は(株)ピラタス蓼科スノーリゾート様の許諾を得て転載)


---

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☆たてしなラヂオ☆


2009年03月20日

4550 どうでもいいけど・・・



白クマに

あたまを

囓られる

夢を見て

目が醒めた


ふだんは

まったく

夢を見ないひとなのに

最近よく夢を見る


昨年末亡くなった

愛犬

シベリアンハスキーのパルが

僕に寄り添って眠っている夢を見る


やすらかなその息づかいと

温もりを感じることができる

彼の変わらぬ信頼と情愛を

実感することができる


しかし

僕は

それが夢であることを

知っている


それでも

夢を見続けることを望んでいる

だから

夢は終わらない


それにしても

今朝は

なんで「白クマ」なんだ?

★★★

いま、外は雨が降っています

優しい春の雨音です

もうすぐ止むという予報なので

安心して雨音の音楽に浸ることにします

---

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☆たてしなラヂオ☆


2009年04月13日

4593 パルのいない春

晴れ 気温:最低 0℃/最高 + 12℃




在りし日のパル(シベリアンハスキー・雄・享年14歳)

未明から始まる野鳥の歌の饗宴が心地よい。まどろみの中で、様々な夢を見る。ウグイスがやってくる。ホォォォオオオケキョケッキョ!

ずっこけてしまう。なんとも間の抜けた歌声だ。昔の凛とした歌声はもう聞けないのだろうか。全国的にウグイスの歌が変になって久しい。理由は、わからない。しかし、それはどんどんひどくなっている。少なくともこれは進化とは逆方向のムーブメントだ。

そのことを別にすればやはりウグイスの歌声は心地よい。ホトトギス、アカハラとならんでピラタスの丘を彩る美声の御三家といって良いと思う。

猛烈な勢いで雪が溶け、強い陽射しに気化して空へとのぼる。それが「春霞(はるがすみ)」だ。そのせいか、朝のうち晴れ午後になって曇りという天気が繰り返す。雨は降らない。陽射しは熱線というべき強いエネルギーを地表にもたらしている。根雪はあと数日で姿を消すだろう。

一日の間に野鳥たちが押し黙る期間が数回あり、そのときにはピラタスの丘は信じられないほどの静寂に包まれる。家の中にいてもそのことがわかる。音楽を聴いていても耳の奥からキーンという耳鳴りのような音が聞こえ始めるからだ。いま初めて知る、これが「サウンド・オブ・サイレンス」なのだ、と。

外に出ると温かい。しかしこれは春の陽射しのもたらしたぬくもりに過ぎないことを知る。一瞬吹き抜ける風のあまりの冷たさに驚いてあわてて家の中に戻る。それはまるで冷凍庫から流れ出す冷気のようだ。冷たいと言うよりは「痛い」風だ。

この冷たい風は真夏になっても変わらずに吹き続ける風だ。蓼科の風はいつも冷風であり、涼風である。それは湿度が極端に低いという気候にも影響されているのかも知れない。湿度が低いほど同じ気温でもより冷たく寒く感じるものなのだ。

中庭の犬舎の中でシベリアンハスキーのパルがまどろんでいる。ふるさとのそれに似たさらさらと吹き抜ける冷風を心地よさそうに味わっているかのようだ。

(しかし、今春はパルがいない。昨年末に天国に昇ってしまった。)

静かだ、本当に静かだ。豊かな自然の本質の一要素として、個人的にはこの静けさをまず挙げたいと思う。

蓼科には見るべきものが何もないというひとがいた。それは一面の真実ではあるかも知れない。しかし、ひとは自分の見たいものだけを自分の見たいようにしか見ないものだ。もし何もないと感じるのならば、それはあなたが見たいと思わないからなのだ。

何もないようでありながらすべてがある土地、それが蓼科なのだと、個人的にはそう思っている。見ようとする心の動きがあるならば、それはきっとそこにあるのだ。心を開いて自然と対峙するならば、あるいは自然の中に浸りきってみたならば、そのことがきっとわかることだろう。

そうした意味において、蓼科という地はいつしかひとを形而上学的思惟へといざなう。たとえ彼が形而上学なんてまったく理解していなかったとしても。これは僕の実体験だから、間違いない。


★★★


以下は前回記事と同じように「桜情報」です。

全般的な情報は「蓼科高原観光連盟」のHPをご覧くださいね▼
http://www.tateshinakougen.gr.jp/

蓼科の桜は

ビーナスライン沿道はもとより

蓼科湖畔の聖光寺(しょうこうじ)境内の

500本を越えるソメイヨシノの林が

それはみごとなのです


沿道も春爛漫(はるらんまん)を

絵に描いたような華やかさになります

そんな季節にあと1週間か2週間


GWの空室はまだまだあります

みなさんお天気や開花情報を見ながら

ご予定をお決めになる傾向が高まっているからです


それでも最終的には満室になってしまうので

ほどほどのタイミングでご予約するのが

コツでしょうか

そうですね、ぎりぎり1週間前とか・・・

(^^)


---

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2009年04月14日

4594 存在と無





在りし日のパル(シベリアンハスキー・雄・享年14歳)


「存在」の反対概念は「無」ではない。

「存在」の反対概念は「非存在」である。

「無」とは「存在」すべきものの、あるいは、存在していたものの「不在」である。


簡単に言ってしまえば

「彼はいま不在です。つい今し方までここにいたのですが・・・」

というのが「彼の不在」

あるいは

「無」としての「彼の存在」である。


したがって

「無」は「非存在」ではないし

何もかもが灰燼に帰したときに

「無」と表現されるような状況

(それはカオスあるいはカタストロフィーのように感じられる)

ではない。


僕の場合で言うなら

パルは不在なのだ

パルは消失したわけではない。


2008年12月23日(火)

午後1時50分

それまでこの世に存在したパルが旅立った。


だからパルはいまここにはいない。

それでもなおパルはここにいる。

それは僕らの個人的事実である。


だから、

個人的感慨としては

「無」とは「存在の残像」のようなものだ。

あるいは「存在」の「影」とでも表現すべきなのかも知れない。


そうした意味において

個人的な「無」とは

個人的な「想い出」

あるいは

「忘れ得ぬヴィジョン」

なのかもしれない。


無とは失われたものを思う心なのだ。

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2009年04月15日

4597 インタープリター

晴れ 気温:最低 + 1℃/最高 + 12℃




おじいさんになった14歳のパル君の写真ばかりだったから、マッチョな頃の彼を載せます。


なにものにも揺るがないその眼差し

みなぎるパワーにあふれる筋骨隆々とした体躯

野生そのものの俊敏でしなやかな身のこなし

シベリアンハスキーのパル(雄)との暮らしは

野生との暮らしそのものだった


高さ3mの石垣をわずか2歩で駈けのぼり

時速60kmで野生の鹿を追い回す

数キロ先の「獲物」の気配を感知するその嗅覚

すべての音を聞き分けてその所在を認識する聴覚

なによりも鋭い野生の勘(かん)の鋭さ


パルがいたからこそ

ぼくらは

自然からじつに様々なことを

学ぶことができた

さしずめ

野生のインタープリター

といったところだろうか


彼にはまったくそのつもりがなかったとしても

常識的に考えて、そうにちがいないけれど

それでもパルは僕らの道先案内人だったのだ


パルを失ったいま

ぼくらは・・・

少なくともこの僕は

道を見失いつつあるようで

いささか心細い想いをしている


できることといえば

この自然に身を任せ

この森に身をゆだねることのみかも


★★★


以下は前回記事と同じように「桜情報」です。

全般的な情報は「蓼科高原観光連盟」のHPをご覧くださいね▼
http://www.tateshinakougen.gr.jp/

蓼科の桜は

ビーナスライン沿道はもとより

蓼科湖畔の聖光寺(しょうこうじ)境内の

500本を越えるソメイヨシノの林が

それはみごとなのです


沿道も春爛漫(はるらんまん)を

絵に描いたような華やかさになります

そんな季節にあと1週間か2週間


GWの空室はまだまだあります

みなさんお天気や開花情報を見ながら

ご予定をお決めになる傾向が高まっているからです


それでも最終的には満室になってしまうので

ほどほどのタイミングでご予約するのが

コツでしょうか

そうですね、ぎりぎり1週間前とか・・・

(^^)


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2009年05月23日

4656 パルのこと

晴れ 気温:最低 + 6℃/最高 + 18℃





写真をクリックして拡大してご覧ください!


庭に水仙の花が咲きました

汚れない無垢な姿に感動しますが

この花は食すると猛毒だそうです


だから


ニッコウキスゲやヤナギランなど

名だたる高山植物を食い尽くしてしまう

ニホンジカ(ホンシュウジカ)たちも

この花は食べません


この写真を撮りながら

ふと中庭を眺めやると

かわらずパルの犬舎があります


我が家の愛犬

というよりは

家族そのもののパル


シベリアンハスキーのパル君が

天国に旅立ってから

もう5ヶ月もたつのでした


彼が天国に召された

昨年の12月23日以来

かたときも

パルのことを忘れたことはありません


そりゃあ哀しくて

おもわず涙が出てくることは

彼がいなくて寂しくてたまらないことは

あるのですが

それ以上に

パルの想い出を語るとき

彼が僕らに与えてくれたものを

思い出して

笑顔で

まるでいまも彼がそこにいて

お馬鹿をやって

(パルはマッチョなんだけど「天然」だったのです)

僕らを和ませてくれているかのように

現在形で語り合っている自分たちを

発見するのです

いつもパルの気配を身近に感じながら

この森で暮らしています

森の野鳥や野生動物たちも

いつもの春のようにパルのところへ

やって来ては

不思議そうに主のいない犬舎を

のぞき込んでいます


蓼科のこの地でのパルとの出会は

ぼくらにとって本当に

大きな

大切な

必然以外のなにものでもない

そんなふうに感じさせる

縁(えにし)による

出会いだったのだと

あらためて思います。


しんと静まりかえった夜が

白々と明ける頃

たくさんの野鳥

とりわけ

ウグイスたちが

大きな美しい声で歌い交わします

それがパルへのレクイエム(鎮魂歌)のように

深くこころに染み渡っていきます。

---

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2009年05月24日

4657 エアロスミスとモーツアルト






レンゲツツジのつぼみです

今年は開花が早いような気がしています・・・

写真をクリックして拡大してご覧ください!

今日は雨降りです

そんななかでも野鳥たちは

力いっぱい恋の歌をうたっています


思えば

彼らは基本的に

『草食男子」なんだけどね


がんばってます

ぎんぎんに

『オレの歌を聴け!』って


ラヂヲもだんだん

『草食系』になってきたような

そんな昨今です


が、元気が出ないときには

エアロスミス(Aerosmith)の

A Little South Of Sanity

というライヴ・アルバム(2枚組!)を

ヘッドフォンでフルヴォリュームで聴いて

がんばっています


反対に気分が落ち着かないときには

モーツアルトのレクイエムを

カール・ベーム指揮・ウイーン・フィルの演奏で

しっとりと聴いています


このアルバムは

パルが亡くなった直後から

3日間ずうっとかけていた

パルを送る曲にもなりました

あのとき数十年ぶりに流した涙に

ああ、涙ってしょっぱいんだと

再発見したのでした

---

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2009年08月14日

4783 パルのこと

   
ピラタスの丘は:これ以上はない快晴(真夏日)!

気温:最低 + 13℃/最高 + 20℃
  


オオカミの遠吠え(Call Of The Wolf)

写真出典:amazon.co.jp

パルもよくこんなふうに遠吠えしていた。

体つきも表情もこのオオカミそっくりだった。

写真クリックで拡大してご覧いただけます。

★★★


文字通り眠る暇もないこの時節になぜかパルのことを良く思い出す。

夢見ることもない眠りのはずなのによくパルの夢を見る。

パルというのは昨年末14歳で亡くなった我が家の家族のシベリアンハスキーのことだ。

彼は本当に僕らのアイドルだった。

その大きさたくましさこわそうな風貌とは裏腹の心優しい天然系のワンコだった。

彼が一緒に暮らしてくれたおかげで僕らはこの寒冷地での16年を過ごすことができたと言っても過言ではない。

僕らは彼からじつに多くのことを学んだ。

僕らが彼に教えることができたことはほとんど無いかもしれない。

彼は自然の中でその一部として生きると言うこと,やがて死んでいくと言うことを身をもって示してくれた。

そしてそのことによって僕らは勇気をもらった。

一期一会の出会いとはこのようなことを言うのだと思う。

そもそもパルとの出会いはじつに波乱に富んだ劇的な出会いだったのだから。

ぼくらはパルに感謝して止むことはない

そして彼を思い出すたびに

こころの奥底から温かな気持ちになれるのだ。


☆たてしなラヂヲ☆

★★★


一見して「わあきれい!」というタイプの花のピークは7月でした。

8月はじわーっと感動するようなタイプの花の季節かと思います。

車山高原・霧ヶ峰高原・八島湿原は

これからじつに様々な花が咲きます。

ひとつひとつの花を見落とさないように散策してみて下さい。

ひっそりと隠れるように咲く花

「私を見て!」と主張しているかのような花

じつに人の世と似ていますね。

もちろん、

ペンション・サンセット最寄りの

ピラタス蓼科ロープウエイを利用した

秘境『坪庭(つぼにわ)』もまた

登山者しか見ることのできない花々が咲いています。

夏らしい気候になった蓼科高原ピラタスの丘

ペンション・サンセットに是非お越し下さい。


---


蓼科高原はいままさに百花繚乱の高原の花・高山植物の咲き乱れる季節です。

さわやかな蓼科高原の夏です。

ゆっくりリフレッシュするなら高原リゾートでの避暑です。

エアコン不要の涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ!

真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%!

朝晩は寒くて外に出るにはスキー用のフリースを羽織らないとダメなんです!

東京が猛暑日で35℃以上になっても、同じ時間にペンション・サンセットではなんと18℃なのです。

ということで、避暑なら蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットできまりです。

なんと言っても標高1750mというのは信じられないほどの標高で富士山の5合目に近い気候なのです。気圧も海辺より20%も低い・・・つまり空気が2割も薄いのです!

文字通りの別天地にぜひお越し下さいね。

☆☆☆

高原ドライブ=ビーナスラインドライブが最高の気分です。


八島湿原(尾瀬と同じ高層湿原)の開花情報はこちら

霧ヶ峰の高原の花の開花状況はこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/kirigamine_vc


車山高原の高原の花の開花状況はこちら↓
http://www.kurumayama.com/new/open.htm

---

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2009年08月15日

4784 終戦記念日

   
ピラタスの丘は:快晴(真夏日)!

気温:最低 + 12℃/最高 + 20℃  

オオカミ:Wolves: A Book of 21 Postcards (Card Book)

写真出典:amazon.co.jp

パルもよくこんな表情をしていた。

体つきも表情もこのオオカミそっくりだった。

写真クリックで拡大してご覧いただけます。

★★★


今日は諏訪湖の花火大会。

もちろんそれ以前に

歴史的な《終戦記念日》であるわけだけれど。


想いはじつにさまざまだと思う。

戦争の悲惨さはそれを経験した者にしかわからない

というのは本当だと思う。


プラトンも言うとおり

《戦争の結末を知るのはただ死者のみである。》

というのもまた真実だと思う。


それでもなお、われわれには《想像力》がある。

それをもってすれば少なくとも《悲惨さの想像》は可能ではないのか。

その結末を想像することは不可能ではないのではないか。


どれほど贔屓目(ひいきめ)に観てもこの世界は

《弱肉強食》であり

《適者生存》の闘争社会であり

《理知よりも暴力が勝利する世界》である。


神はそのことに関与しない。

ただこの世界をひたすら肯定することによって

この世界をあらしめているだけである。

それが神の慈悲と呼ばれるのかも知れないし

神の不在と呼ばれるのかも知れない。

僕にはわからない。


ひとつだけわかるのは

《この世界がこのようにある》

ということだけである。


ウィトゲンシュタインの言うように

《不可思議なのはこの世界がどのようにあるかと言うことではなく、

この世界が在るということである》

この意見に僕は清き1票を投じる。


戦争という事態を回避できる確率を高めることは

われわれの努力によって可能だろう。

しかし生命の本質が生存競争であるのならば

戦争そのものは,あるいは闘争そのものは

皆無にすることは原理的には不可能かも知れない。


それでもなお、その道を探るのが叡智というものなのかも知れない。

そしてそれこそがぼくには最も欠けている部分なのだ。

残念ながら。



☆たてしなラヂヲ☆

★★★


一見して「わあきれい!」というタイプの花のピークは7月でした。

8月はじわーっと感動するようなタイプの花の季節かと思います。

車山高原・霧ヶ峰高原・八島湿原は

これからじつに様々な花が咲きます。

ひとつひとつの花を見落とさないように散策してみて下さい。

ひっそりと隠れるように咲く花

「私を見て!」と主張しているかのような花

じつに人の世と似ていますね。

もちろん、

ペンション・サンセット最寄りの

ピラタス蓼科ロープウエイを利用した

秘境『坪庭(つぼにわ)』もまた

登山者しか見ることのできない花々が咲いています。

夏らしい気候になった蓼科高原ピラタスの丘

ペンション・サンセットに是非お越し下さい。


---


蓼科高原はいままさに百花繚乱の高原の花・高山植物の咲き乱れる季節です。

さわやかな蓼科高原の夏です。

ゆっくりリフレッシュするなら高原リゾートでの避暑です。

エアコン不要の涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ!

真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%!

朝晩は寒くて外に出るにはスキー用のフリースを羽織らないとダメなんです!

東京が猛暑日で35℃以上になっても、同じ時間にペンション・サンセットではなんと18℃なのです。

ということで、避暑なら蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットできまりです。

なんと言っても標高1750mというのは信じられないほどの標高で富士山の5合目に近い気候なのです。気圧も海辺より20%も低い・・・つまり空気が2割も薄いのです!

文字通りの別天地にぜひお越し下さいね。

☆☆☆

高原ドライブ=ビーナスラインドライブが最高の気分です。


八島湿原(尾瀬と同じ高層湿原)の開花情報はこちら

霧ヶ峰の高原の花の開花状況はこちら↓
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2009年08月26日

4797 最後の日々

   
ピラタスの丘は:快晴!

気温:最低 + 7℃/最高 + 17℃
  

在りし日のパル(シベリアンハスキー・雄・享年14歳)。

写真クリックで拡大してご覧いただけます。

★★★


それにつけてもパルのことを思い出すことが多くなった。これは疲労と関係あるのだろうか,疲労と言うよりは過労状態なのだけれど。

いいや、関係ないね、たぶん。パルはいまでも僕らとともにある。その温かな気配をいつも身近に感じている。

《ペットロスシンドローム》だろうって?

違うね、だってパルはペットなんかじゃないから。文字通り家族だったから、いやむしろ《ぼくらの群の一員》だったから。

だから、ぼくは単に《死んだ者》を思い出し、その死を悼んでいるのだろう。

もっと一緒にいたかった,もっと対話したかった,そのいのちの温もりにもっと触れていたかった、もっともっと・・・と。

死の数日前、パルは積雪した中庭に出て温かな陽光を浴びていた。

標高1800mの山岳地の12月下旬にしては、不思議と穏やかで温かな1日だった。

パルはよく見えない目で周囲の景色や空や雲を眺め、すっかり弱った嗅覚でそのにおいをかぎ、聞こえなくなった耳で野鳥たちの声に耳を澄ましていた。

何時間も・・・。

すっかり覚悟を決めたように、妙に落ち着いて、とても温かな雰囲気を湛えていた。

まるでこの世界に別れを告げているようにも見えて,ぼくも覚悟を決めたのだった。

その情景を僕はしっかりとこころに刻み込んだ。

なにかがぼくにその光景を写真に撮ることを禁じていた。

おかげでぼくはいつだってその情景を克明に細部に至るまで思い浮かべることができる。



☆たてしなラヂヲ☆

★★★


一見して「わあきれい!」というタイプの花のピークは7月でした。

8月はじわーっと感動するようなタイプの花の季節かと思います。

車山高原・霧ヶ峰高原・八島湿原は

これからじつに様々な花が咲きます。

ひとつひとつの花を見落とさないように散策してみて下さい。

ひっそりと隠れるように咲く花

「私を見て!」と主張しているかのような花

じつに人の世と似ていますね。

もちろん、

ペンション・サンセット最寄りの

ピラタス蓼科ロープウエイを利用した

秘境『坪庭(つぼにわ)』もまた

登山者しか見ることのできない花々が咲いています。

夏らしい気候になった蓼科高原ピラタスの丘

ペンション・サンセットに是非お越し下さい。


---


蓼科高原はいままさに百花繚乱の高原の花・高山植物の咲き乱れる季節です。

さわやかな蓼科高原の夏です。

ゆっくりリフレッシュするなら高原リゾートでの避暑です。

エアコン不要の涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ!

真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%!

朝晩は寒くて外に出るにはスキー用のフリースを羽織らないとダメなんです!

東京が猛暑日で35℃以上になっても、同じ時間にペンション・サンセットではなんと18℃なのです。

ということで、避暑なら蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットできまりです。

なんと言っても標高1750mというのは信じられないほどの標高で富士山の5合目に近い気候なのです。気圧も海辺より20%も低い・・・つまり空気が2割も薄いのです!

文字通りの別天地にぜひお越し下さいね。

☆☆☆

高原ドライブ=ビーナスラインドライブが最高の気分です。


八島湿原(尾瀬と同じ高層湿原)の開花情報はこちら

霧ヶ峰の高原の花の開花状況はこちら↓
http://blog.goo.ne.jp/kirigamine_vc


車山高原の高原の花の開花状況はこちら↓
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2009年09月10日

4815 アッシュゴールドのキツネ



13歳7ヶ月の頃のパル

この5ヶ月後14歳で天国に行きました

写真クリックで拡大してご覧下さい!

★★★


奇妙な体験だった。


お客さまに出す急ぎのご案内状を蓼科郵便局に持参して投函したあと

自分の車に戻りバックで切り返そうとしたとき

後ろから誰かに見つめられているのを感じた。


バックミラーをのぞき込むと

いままさにバックして入ろうとしている大滝遊歩道の入り口部分に

アッシュ・ゴールドの毛並みのいい野生のキツネが

きちんとお座りしてぼくの目を見ている。

そうだ、ぼくの目を見ていたのだ。


体格はおよぶべくも無いがその気配といい姿といい毛の色といい

昨年末この世を去った愛犬のパル(シベリアンハスキー・雄)に

うりふたつなのだった。


驚きはなかった。

この世のならぬものの気配もなかった。

その姿はまるでぼくの強い想いが実体化したかのようだったから。


ぐるりと首をめぐらせて肉眼で見つめ返すと

彼は満足げに一呼吸置くやにわに立ち上がり

くるりと方向転換して遊歩道の砂利道をまっすぐに去っていった。


森に身を隠すでもなく

周囲への警戒感を滲ませるでもなく

自分の庭を散策するかのように。


その背中は語っていた。

いつでもおいで、ぼくは待っているから・・・

ぼくらは縁(えにし)で結ばれているのだから、と。


うん、そうするよ。

こころの中で僕はそう返事していた。

そしてその言葉は間違いなく彼の背中に届いていた。




☆たてしなラヂヲ☆


★★★


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2009年11月01日

4881 ブログのこと

   

   
精悍なりし頃のパル君。シベリアンハスキーがオオカミに近い犬種だと納得させられる戦闘能力・体格・気迫でした。

写真クリックで拡大します。


広葉樹の紅葉もそろそろ終わりに近づいてきましたが、これからはあの東山魁夷画伯が好んで描いた落葉松の森の紅葉の季節になっていきます。有名な御射鹿池はもちろん、蓼科から女神湖に向かう途中の展望台からの眺めは東山魁夷の世界そのものです。


 
★★★
 

毎日更新で13年目に入っていた蓼科高原日記もここらで一休みという感覚がある。

一休みと言ってもやめてしまうわけではなくて、ペースダウンというか,スローダウンというか、ちょっとゆとりを持って書いてみようかと思う。

これを機会に毎日更新という原則にこだわるのをやめようと思う。

書かなければならないと言うことと、書きたいということとはまったく異なるからだ。

もう「訓練期間」は充分だろう。

今後は最も記事の数が多くなるのが蓼科クロニクルになる。

アメーバブログというSNSに属したブログであると言うことと、プライベートブログという位置づけゆえ気軽に書いていこうと思う。もちろん蓼科高原日記と同じ記事を共有することも多々あるだろう。

ようするに、「すべての記事」を読みたいのならば蓼科クロニクルをお読みいただきたい。

蓼科高原日記で十分ならば蓼科高原日記をお読みいただければいいのではないかと思う。

集合論で言えば蓼科高原日記蓼科クロニクル包含される、ということです。


   

☆たてしなラヂヲ☆
 

★★★

【蓼科の紅葉スポット】

紅葉は標高によって変化します。標高2000mで終わっていても、1900mでは真っ盛りというのがふつうです。平野部のようにいっせいに見頃を迎えたり終わってしまうものではありません!

北八ヶ岳・麦草峠・白駒池(終わり)、シャープ・アクオスの吉永小百合さんと白馬のTVCMで有名な御射鹿池(みしゃかいけ)・横谷峡(見頃)・ピラタスの丘(見頃)、蓼科湖・白樺湖・女神湖(見頃)、どこも当ペンションからクルマ10分から20分。また11月いっぱいは東山魁夷画伯が好んで描いたカラマツの紅葉がまた感動的です。特に御射鹿池(みしゃかいけ)は必見!


★★★


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2009年12月24日

4942 パルのこと

 

 
在りし日の愛犬パル(シベリアンハスキー・雄・享年14歳)。
 
写真クリックで拡大します。
  
  
 
ちょうど1年前の今日(もう日付が変わってしまったけれど)14年間わたしたちと生活を共にしてくれた家族であるパル君が亡くなった。

シベリアンハスキーには人間に飼われているという意識はないから、わたしたちの家族という「群」の一員として生活を共にしてくれたと言うべきなのかも知れない。

彼はわたしにじつに多くのことを教えてくれた。それはあえて言うならば「自然の理(ことわり)」とでもいうべきものだ。この世界に生きる者の宿命と言っても良いのかも知れない。

彼はけっして成り行きに逆らわなかった。しかたのないことはしかたのないこととして諦めて,じっとそれに耐えた。その一方で,自分が行動することでなんとかできそうなことには飽くことなく果敢に挑んだ。

その生き様は,傍らで寄り添う私たちが恥ずかしくなるほど潔く生きる意志にあふれたものだった。先のことはわからないけれど、とにかく生きるのだ。無言のうちにパルはそのことを教えてくれた。

そのパルはもういない。私たちに見守られながら健康な頃なら彼にはサウナのように感じられたであろう暖かな部屋の中で彼はあっけなく旅立った。

モーツアルトのレクイエムをかけながら嗚咽(おえつ)もなく、ただひたすら涙が流れ続けた。数十年ぶりに涙がしょっぱいことを思い出した。

それから一年、パルのことを思わない日、語らない日はなかった。いつもパルは私たちの生活の中心にいた。それはいまもまったく変わらない。死者は残された者のこころの中に永遠に生き続けるのだということを知った。

天国は死者のためにではなく、むしろ残された者たちのためにあるのかも知れない。

ふと、そう思う。
 
 
 
 
☆たてしなラヂヲ☆
 
 
Twitter 始めました!!!
フォローしていただくとスキー情報をリアルタイムでご覧いただけますよ!(っていうか、おちゃらけツイートのほうが圧倒的に多いのだけれど)
 
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★★★


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2010年03月10日

5004 死はつねに生とともにあり

  
(注)以下の記事は 2006年09月10日 に書かれたものです:
 
  
晴れ 気温:最低 13℃/最高 20℃

今日は朝から快晴、気持ちのいい秋晴れになった。午後一時曇り空になったが、その後ふたたび空は晴れ渡り美しい月と星空を堪能できた。「天高く馬肥ゆ」とはよく言ったもので夜空もやはり秋にはずいぶん高く感じる。その空気感がたまらなく爽快だ。

ペンション村の《お散歩ひろば》に植えたたくさんのコスモスが満開になった。例年よりだいぶ遅い満開だけれど、柔らかな陽射しの元でそれが風に揺れる姿はこの上ない秋の景色になっている。
 
9月は命の季節が終焉を迎える時節だ。植物の生育が終わり、結実し、それを落としあるいは播種し、紅葉しやがて落葉を迎える。動物の世界でも緩やかな世代交代が進行する。森はゆっくりと静寂の世界へと変わってゆく。
 
今夜もとても静かだ。夜更けだからと言うことでは無く、一日中静かなのだ。活気がないと言うのとも異なる、野卑で無粋な人間がそれをぶち壊さない限り続く、永遠を思わせる静寂だ。僕の人生もいまはっきりと《秋》と言う季節へと移ろっているのが実感できる。だからとても親しみを持ってこの季節を迎えるようになった。
 
秋は生命の終焉の季節であると同時に、収穫、結実の季節でもある。生命のピークである夏と言う季節を終えて、実りの時を迎える。人生で言うならばじつは黄金期と言ってもいいのかも知れない。確実に死へと近づいたのは確かでもそれは自然の理(ことわり)、長い上り坂もゴールが見えてきたと言うことなのかも知れない。
 
死が恐ろしいのでは無い。死へのプロセスが恐ろしいのだ、少なくとも僕はそう思う。死はつねに生とともにあり、それはひとつのものなのだ。だから、動物たちのようにそれをあたりまえのこととして自然に受け入れることができるようになりたい。人間は動物たちのように《いまを生きる》ということができていないから、生(つまり人生の現実ね)も死(つまりゲームオーバーね)も受け入れることが困難なのかも知れない。
 
それはさておき、じつに動物の自然治癒力はすさまじいものがある。愛犬パル君(シベリアンハスキー)の手術跡はよく見ないとわからないほど治癒している。麻酔が醒めた日はもとより、翌日夕方までまったく痛がらなかった。
 
夕方になって多少違和感を訴えてお尻を気にし出したので、もらっておいた痛み止めの錠剤を与えると、再びまったく気にしなくなり今日に至っている。昨日からなにごとも無かったかのように元気に散歩に出かけている。
 
獣医さんから10日後の抜糸がひと騒ぎでですよと言われているので今から覚悟している。なんでもない手術準備処置であんなに大騒ぎしたから、そんなふうに思っているのだろう。確かにパル君はそういうところで臆病で大騒ぎすることが多い。人間の悪意にさらされた経験がまったくないので、とても甘えん坊なのだろう、たぶん。
 
とは言え彼の戦闘能力はドーベルマンを上回るから、我々家族以外は彼を自衛的戦闘モードにさせないように注意して接するようにしなければならない。そうしないとふだんのグータラしたなごみモードから一気に精悍なコンバットモードに変わるのだ。

僕はパル君がペンション・サンセットにやってきて以来12年間、じつに多くのことを彼から学んだ。彼と一緒に過ごす時間は、彼の時間が流れる。それはわれわれ人間の時間とは決定的に異なった時間の流れだ。その中で、僕は生命にとってとても大切なことを自然に学ぶことができたように思う。彼の一挙手一投足が自然からのメッセージのように感じられた
 
獣医さんからは年齢のわりにとても健康なのであと3年は確実にこのまま元気で過ごせるだろうと言われた、そもそもハスキー犬は長生きだから、と。あと何年、あとどれだけ、僕はパルから教えられる日々をともに過ごすことができるのだろう。それが永遠であればいいのに。
 
 
 
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信州蓼科は雪が降っています。雪が解けてしまうのではないかという心配をなさっている方もおられると思います。が、これから週末にかけて数回雪が降るそうですし,寒の戻りもあると思うので,大丈夫でしょう。スキーヤー、スノーボーダーの方にとっては朗報ですね!
 
ということで山の気候・天気は気まぐれです。山に登る方は完全な冬山装備で!そしてスキーのお客さまも含めて、陽射しはとても熱く強いですから日焼け止め対策を男女問わすお忘れ無く!(o^^o)
 
 
《宿泊割引き情報》蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットでは3月限定でtwitter、ameblo,楽天ブログのいずれかのアカウントをお持ちのお客さまおよびご同行者様全員が5%が割引きになります。公式ホームページ(http://www.p-sunset.com/)からのご予約が条件です。予約時にアカウント名を知らせ下さい。
 
この機会に是非ペンション・サンセットをご利用いただければさいわいです。

 
 
 
☆たてしなラヂヲ☆
 
 
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2010年04月07日

5032 静かに雨の降りしきる

 

 
ベールのように雨が舞い降りる蓼科の森。
  
写真をクリックして拡大してご覧下さい!
 
※※※
 
 
信州蓼科はいよいよ雪解けの季節です。これから日ごとに劇的な変化を見せながら春の風景へと装いを新たにしていきます!ちょうどGWに蓼科湖の千本桜と呼ばれる数百本のソメイヨシノがいっせいに満開を迎え、文字通り春爛漫となります。毎年リピーターが急増中の桜の名所です。ペンション・サンセットからは車で15分です。現地には十分な広さの駐車場があります。
 
それはそうと、この季節の山の気候・天気は気まぐれです。山に登る方は完全な冬山装備で!陽射しはとても熱く強いですから日焼け止め対策を男女問わずお忘れ無く!(o^^o)
 
 
※※※
  
きょうの記事は書き下ろしです:
 
※※※
 
 
今日はあいにくの雨。でも、紛う方無き「春の雨」に違いない。ピラタスの丘別荘地全体が雨雲の中に入っているので、降っているのかいないのかにわかには判断しかねる雨だ。
 
やわらかいベールをふわっと落とすような、とても優しい雨だ。
 
雨音も聞こえない。森はしんと静まりかえっている。雪の朝もそうだけれど、春のまだ新緑が芽吹く前の森に降る雨もまた限りなく静かだ。
 
窓外は濃霧のように見える。が、これは霧ではなく「雲」なのだ。微細な水の粒子が上から下へと吹き下ろしてくる。日ごとに緑を色濃くする常緑針葉樹や芽吹き始めた落葉松の針葉が乳白色のベール越しに見て取れる。
 
春だ。春がやってきたのだ。もう冬将軍は戻ってこない。
 
庭に番(つがい)のコガラがやって来て、シベリアンハスキーのパル君の犬舎のまわりでなにやら探し回っている。そうだ、巣作りの材料を探しているのだ。いつのころからか彼らは抜け替わったパルの冬毛を拾って使うことを憶えたのだった。
 
それは特上の素材だったからだ。しかしお目当てのものはなかなか見つからない。彼らはパル君が一昨年の末に14歳で亡くなったことを知らないようだ。いや、毎年やって来るのだから、きっと知っているにちがいない。
 
だとしたら、彼らの訪問は儀礼的なものなのかも知れない。パル君が亡くなった冬には、野生のキツネやタヌキや鹿たちが、春には様々な野鳥たちがパル君の犬舎を訪れた。異例の数の多さに驚いたほどだ。
 
彼らは同じ地に生きた「いのち」を悼む「こころ」を持っているのかも知れない。いやきっとそうなのだと、そのとき以来僕は信じている。
 
静かに雨は降りしきる。まるでこの森だけが世界から取り残されてしまったかのように。
 
 

(^^)
 
 
 
※※※
 
 
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2010年05月16日

5065 パルのこと

  

 
今朝はとても寒く感じましたが、昼を過ぎる頃から暖かくなりました。空と雲がとてもきれいでしたよ。
 
写真をクリックして拡大してご覧下さい!
 

※※※
  
きょうの記事は書き下ろしです:
 
※※※
 
 
  
さて何を書こう?
  

なぜかまたこんな時間に日記を書いている。
 
まだ夜明けを告げるウグイス君はやって来ない、もう夜が明けたのに・・・。最近は朝食の時間頃にならないと彼の美声を聴くことが出来ない。今年は植物の生育が遅れているので、自分の食餌(しょくじ)探しに忙しいのかも知れない。
 
この土曜日(つまり昨夜)いらしていただいたお客さまとパル君の話をした。僕らがこの地へ移住してペンション・サンセットを始めた翌年の晩秋に家族に加わったシベリアンハスキー(雄)のパル君が、一昨年の12月に14歳でなくなったのだ。
 
多くのお客さまがそのことをこのブログの記事で知っておられるようだ。人間の家族を亡くしたひとに語りかけるように、そのことについて話しかけていただくことが多くとても感謝している。
 
パル君を無くしてぼくは文字通り「心にぽっかりと穴が空いた」ような気がしている。とても大切な何かをぼくは失ったのだ、たぶん。
 
前にも書いたことがあるけれど、彼は人間に飼われるという観念も概念も持ち合わせていない犬種だったから、何もかもが新鮮な体験になった。
 
彼は「ぼくらの群(むれ)」の一員であって、飼い犬でもペットでもなかった。それはまるで彼のあるいは「彼ら(シベリアンハスキー)」の信念であるかのようだった。
 
パルはぼくあるいはぼくらに「服従」することはなかった。しかし、教えれば「やっていいこと、悪いこと」をきちんと理解して,あるいは察して行動したから、とても聞き分けの良いとても我慢強い犬だった。
 
彼を「犬」と呼ぶのはとても違和感がある。パルはそれ以上の存在だったから。というか、犬ではないなにかのメタファーとしての存在感が常にあったから。
 
だからパル君は「彼(He)」であって「それ(It)」ではなかった。動物とともに暮らすひとはみんなそんな風な感情を抱くものなのだろうけれど、これほど強烈で対等な交流はぼくにとってははじめてだったのだ。
 
都会からやって来たぼくらに、標高1800mの厳しい寒さと氷雪そして奥深い自然の営みを案内(ナビゲート)してくれたのがパルだった。彼はどこまでも彼自身であって、最後の最後まで「自分自身」を貫いて去っていった。
 
ぼくは彼からじつに多くのことを学んだ、教えられた。それにひきかえ、ぼくがパルに教えることができたことなんて、なにもないような気がする。
 
結局のところ、生き物としての「生き様/死に様」を教えられたのはぼくの方で、ぼくはただ頭の中で理屈をこねることしかできなかったのだ。
 
 
 

 
野生のニホンジカに出合うことが多くなった。ピラタスの丘ペンション村にある「花とお散歩広場」で食べものを探している鹿に会った。大きく暗褐色の毛をまとった牡鹿(この写真)が周囲ににらみをきかせている間に、牝鹿や子鹿に食餌を採らせている。
 
この時期の鹿はちょうど角を落としたばかりで、角袋が10センチばかり盛り上がってもうすぐ角が出てきそうなころ合いだ。これがあっと言う間に伸びて信じられないほど立派な角になる。
 
野生のニホンジカによる食害はじつに大きな社会問題、それ以上に切迫した環境破壊事案として大きな問題となっている。しかしこうして出合う鹿たちはただ自分たちのいのちを全うしているだけだと言うことがひしひしと伝わってくる。
 
なにはともあれ、いまやピラタスの丘の一員としてこの鹿たちは、ひとがいようがいまいが、そのへんをうろうろしているので、感動的な出会いもまた日常となっている。おたのしみに!

 
 
(o^^o)
 
 
 
★★★
  
 
新緑と花の爽やか信州蓼科(見どころ)
 
 

 
ペンション・サンセットから車で30分ほどの八島ヶ原湿原のようすです。遠景ではわからない様々な花が咲き、多様な野鳥の声に満ちています。八島ヶ原に行く途中の、車山や霧ヶ峰も同様です。>写真提供:八島ビジターセンター
 
信州蓼科はいよいよ待望の新緑と花の季節です。これから日ごとに劇的な変化を見せながら初夏の風景へと装いを新たにしていきます!5月中旬からはピンクのミツバツツジが満開です。特に麦草峠先の白駒池は湖面に映り込む花がじつに美しい風景で、写真愛好家、山歩き愛好家の定番スポットです。国道299号線添いの有料駐車場(500円)から徒歩15分ほどです。ペンション・サンセットから蓼科湖までは車で15分です。現地には十分な広さの駐車場があります。
 
 
ガーデニング・ファンのメッカ、蓼科高原バラクライングリッシュガーデンは春の花いっぱいで、スコーンセットのポットで出されるロイヤルミルクティーが美味!観光バスがいないときに行くのがコツです!
  
みなさまのお越しをお待ちしてまーす!
 

(^^)
 
 
それはそうと、この季節の山の気候・天気は気まぐれです。山に登る方は万全の装備で!陽射しはとても熱く強いですから日焼け止め対策を男女問わずお忘れ無く!(o^^o)
 
 
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☆たてしなラヂヲ☆
 
 
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2010年06月25日

5105 まだ1年半、もう1年半

  
今日も内面的なことを書いてみようと思う。このブログのこと、そして僕の人生観(のようなもの)のこと。(現在の蓼科高原のようすは3日前の記事に詳しく載せてあるので、参照いただきたい。 )


■最愛のパルを失って1年半
 
 

 
  
以前書いた記事ですが再編集して掲載します(まあ、TVの再放送みたいなものです)。:
 
 
つい最近まで、必ず毎日更新することを至上命令として、というか、それだけを唯一の目標としてこのブログを書き続けてきました。しかし、13年も続けるといいかげん息切れしてきていまのような更新間隔に変えました。
 
13年続けてみて、なにはともあれ、「継続は力なり」ということを改めて実感しました。
 
そしていま14年目です。長く書いていればいいということはまったくないのですが、それなりの想いの蓄積が残るというのは個人的にはとても良いことなのかもしれないかな・・・などと感じてはいます。
 
同時に、あまりにもネット上にいる時間が長すぎたのかも知れない。もっとリアルな日常を過ごす時間を増やしたい、そうも思うのです。おりしも最近のブログ公開システムやSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の進歩によって、その時間がようやく取れるようになってきました。
 
某元首相の「構造改革無くして景気回復無し」という欺瞞的にわかりやすいスローガンは大嫌いな言葉ですが、あえてそれになぞらえていうならば「インプット無くしてアウトプット無し」というのがいまの私の切実な体感です。
 
象徴的に言うなら、もっと本を読み,思索を重ねたい。もっとリアルな自然と向き合い語り合いたい。そしてそれらのリアルな体験を心地よく明晰な文章で語りたい。そういうことかも知れません。
 
一昨年の暮れに愛犬のパル(シベリアンハスキー・雄)がこの世を旅立って以来、夕暮れ時や夜間に標高1800mの北八ヶ岳中腹のこのピラタスの丘を散歩する機会も減りました。特に夜間は、犬をつれずにふらふらしているとあらぬ疑いをかけられちゃいますから。
 
パルがいるときには、深夜だろうが早朝だろうが、台風だろうが吹雪だろうが全天候対応のパル君につきあって散歩に出かけていましたから、それは貴重な体験をすることができたのです。
 
パル君は僕らとこの雄大な自然との間に立つべく、とても優秀なインタープリターとしてやって来たような気がしています。その彼を失って、私はいまだにこの自然との(もっというなら、この世界との)距離感が分からなくなってしまっているような気がします。
 
そのことを別にしても、私はだんだん文章を書けなくなってきています。それはスタイルの問題ではなく,技術の問題でもなく、テーマや内容や感動や想いに属する部分なので、これはけっこう重症です。
 
   
 
☆たてしなラヂヲ☆

 
 
※※※
 
 
Twitterがご縁でご宿泊いただくお客さまが増加中のような気がする昨今。
 
  
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