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ペンション サンセット アーカイブ

2006年08月16日

3469 私は誰?ここはどこ?

晴れのち曇り 気温:最低 14℃/最高 22℃

ほぼ徹夜の日々が続いている。ときおり頭がもうろうとして「私は誰?ここはどこ?」状態になる。前にも書いたけど、開業以来初のアルバイト無しの夫婦二人だけで乗り切る「お盆休み」なのだ。朝5時半から翌朝4時過ぎまで文字通り働きづめに働いても時間が足りない。もちろん改善の余地はあるので日々話し合って効率を上げてきてはいるが、絶対的睡眠時間不足は解消されない。

いずれにしてもそんな裏事情はお客様にはま〜ったく関係ないことだから、最高のサービスを目指して気張っている。まあそのときは覚醒状態でちゃんとできるのだけれど、終わったあとでがっくり来ちゃうのね。もうものは落とすは、自分が何をしようとしていたのか忘れちゃうはで、簡単な足し算もできなくなっちゃう。夫婦で互いに分けのわからないちぐはぐな会話をしていることに気づいてもう大笑い。

深夜に食器の洗浄消毒をしながら妄言を口走ったりなんてあたりまえ、もうほとんどうわごとだね、ここまで来ると。起きているのか眠っているのかわからなくなってくる。まあ、ビジネスマン時代も同じような状況で働いていたから懐かしい感じもあるけど。仕事中立ったまま寝ちゃうもんね。

いずれにしてもお客様に対して「粗相(そそう)」のないようにがんばり通したいと思っている。

2006年08月17日

3470 一切苦厄なのね、舎利子ちゃん

曇り 気温:最低 15℃/最高 22℃

なんかもうわけがわからなくなってくる。たまたまペンション仲間とちょっと話す機会があったけど、20人以上のお客様を夫婦ふたりだけで10日間ももてなすというのは冒険どころか無謀だといわれた。「ありえない」って。僕もそう思うけれど、まだまだペンション本来の《悠々自適》の境地にはるか遠い若いペンションだから、収容人数を減らすことができない。理想はいまの半分なのだけれど。あと5年は現状でがんばらなくっちゃつぶれちゃうから。しかもアルバイトを確保することができなかった。

これでもう貫徹が3日間続く。ちょっとやばい。へろへろなのがお客様にばれちゃいそうだ。というか、舞台と同じで、お客様の前に出る直前までは地べたを這っていても、お客様の前に出たとたんにしゃんとしちゃうのね。これって役者魂に近いものがあるかも知れない。で、裏方に回るとあちこち激突したり何でもないところで転倒したりこん倒したり・・・。

実際満身創痍ってこのことなのね。体中生傷だらけ、意識混濁、心神耗弱(なわけないか)、もうトランスしちゃっているかも。色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識亦復如是なのね、舎利子ちゃん。でも、僕らは観自在菩薩ではないから行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄、舎利子ちゃん。てなわけにはいかないのだ。もう苦厄苦厄苦厄苦厄苦厄なのね、舎利子ちゃん。ははは。

接客時間帯はある種覚醒状態にあるからサービス内容には自信があるから大丈夫、心配ないからね。問題は終わったあとなわけだ。睡眠をとる時間がない、まったくない。それが問題。どんなに効率を上げても、寝る時間がない。土砂降りの雨に傘がない、って状況よりつらいよ、これは。

まあ泣いても笑ってもあと数日間のことだからなんとか持つでしょう。サメみたいに脳の半分だけ眠ることができるように進化するかも知れない、その可能性にかけてみたい。本当に、その可能性にかけてみたい。辛いわけじゃない、ただ眠りたいだけ。眠りが心身に必要なだけ、それも切実に。

昔とった杵柄で、24時間計画を立案したから、あしたの、つまり19日の午前3時までには眠ることができるだろう。たった2時間でも眠ることができればそれだけで相当楽になるのだ。A HARD DAY'S NIGHT。僕は丸太のように眠りたい。妻も同様に思っていることだろう、ね、舎利子ちゃん。

2006年08月18日

3471 ペンションのホスピタリティー(1)

曇り 気温:最低 15℃/最高 21℃

8月17日深夜、あるいは8月18日未明、ピラタスの森に静かに雨が降る。それは音もなくまるで夜露が降りるように空から降りてくる。雲は薄く、かすかに下弦の月の明かりが透けて見える。雪の降る夜ほど静かなものはないが、この季節の深夜の雨もまたその静けさにおいては負けていない。

新緑の季節に比べて樹木の葉の水分が減ってきているので雨の当たるときの音も変化している。あえて表現するならば「さわさわ」から「からから」に変わるのだ。森はすでに紅葉に向けて変化を始めている。それはまだ目には見えない変化だが、内面において確実に進行している。

そんな雨の未明、僕ら夫婦はまだ起きている。というかまだ寝られないでいる。多様な料理を出しているので調理器具も食器の種類と数も半端ではないので、いまだにその洗浄消毒と片づけに追われているのだ。僕はパンも作らなければならないしね。朝食のテーブルセッティングや仕込みもやっておかなければならない。起床時間が5時半なのに、もう午前4時を回ってしまった。

要領が悪いのだろうか。そうは思わない。確かにもっと効率良く進めるための改善余地はあるが、やるべきことをきちんとやるとこのように時間がかかると言うことは事実なのだ。

昨今まれにペンションのマンパワーにおける限界や資金力における限界を理解しないでご利用になるお客様が散見されるが、残念なことだ。ホテル並のサービスを求めるならばきちんと高価な料金を払ってきちんとしたホテルにご宿泊になることをおすすめする。が、そのような方は個人経営で立場の弱いペンションだからこそホテルでは言えない要求をできるだろうと考えているようだ。ペンションのホスピタリティーとはそのようなものではない。

大ホテルにできないことはペンションにはもっと困難なのだ。「客として来たりて友として去る」という有名な言葉の示す通り、ペンションのホスピタリティーとは人と人とのコミュニケーションにある。ご無理ごもっともでなんでも客の言うことをきくと言うことではない、そこのところを誤解しないでいただきたい。

もちろんそれを「売り」としているペンションもあるからそのようなところにご宿泊になるのがよろしいかと思う。要するに「俺は客だ、私はお客よ!」ということがポイントならば、ペンション・サンセットはそのような考えかたはしていない。そのような発想自体がその人の品性を傷つけるのではないかと思うところだ。

できることはなんでもして差し上げることが可能だが、できないことはきっぱりとできないのだ。ホテルで断られるようなサービスはペンションでもお断りするしかない。これはどんな業界でも同じだ。それをごり押しするかどうかはその人の人間性の問題だろう。

ごり押しに対する対応能力でその宿のレベルが問われるなんて言う議論は問題のすり替えでしかない。これはあくまでも「人間としての品性」を問う問題なのだ。「お客様は神様だ」とか「お客様の声は天の声だ」などと言うイデオロギーは一面の真理でしかなく、顧客啓蒙および市場啓蒙の機会を放棄した「愚衆マーケット論」でしかない。

ペンション・サンセットはペンションの持つ機能を十全に発揮することに全力を尽くしている。しかし、その枠組みを超えた要望や要求には残念ながら充分にはお応えできないか、まったくお応えできない。これは仕方のないことだと思う。だからこそさまざまな宿泊施設が存在するのだから。

2006年08月19日

3472 ペンションのホスピタリティー(2)

曇りのち晴れ 気温:最低 15℃/最高 21℃

「客として来たりて友として去る」という有名な言葉の示す通り、ペンションのホスピタリティーとは人と人とのコミュニケーションにある。ご無理ごもっともでなんでも客の言うことをきくと言うことではない、そこのところを誤解しないでいただきたい。

そのように昨日僕は語った。これは個人的な確信である。そして「客として来たりて友として去る」というのは私の夢であり、実際的な思いである。ここで言う友とはあらゆるレベルの「友」を包含している。お客様であると同時に友であるようなそんな関係でありたいという思いだ。

「客商売」なのだからそんなことを言っているとつぶれるぞ、という忠告ももっともだろう。しかし、この「客商売なのだから」と言うところに欺瞞を感じるのは僕だけではなく、お客様だって同じことを感じるのではないだろうか。

自分は、あるいは自分たちは「お客様」である限りにおいてこのように丁重な扱いを受けているに過ぎない、と。それが好きだと言う人はそれで良いのだと思う。しかしちょっと寂しいと僕は感じる。僕は「ひとりの人間」としてお客様をお迎えしているつもりだ。

人は自分が自分であると確信できるときにしあわせと安心と充足感を得ることができると僕は考えている。だからこそ、ペンションはホテルなどにはなかなか困難な「ひととして」お客様を迎えるということをしたいと思っているのだ。それも会社や仕事の時のある意味「演じている自分」ではなく、「素の、ありのままの自分」でいて欲しいと願っている、すくなくともペンション・サンセットにいる間は。

僕などの前で肩ひじ張ることなんて無いんだ。たかが山のペンションのオヤジなんだから。なんの肩書きも役割も看板も背負わない「ありのままの、個人的な自分」でいてほしい、そのような「ほんとうの自分」に戻って欲しい。

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深夜にシベリアンハスキーのパルと散歩してきた。空には満天の星。何万回見たとしてもいつも同じように背中がぞくっとするような感動を覚える。新月に向かっている空は暗くて、星がとてもよく見える。ピラタスの丘は本当に静かで、お盆休みで宿泊施設が満室のお客様でにぎわっていることなどまったく感じさせない。

耳の奥から秋の虫の音が聞こえる、いやこれは本物の虫の音か。それとも静寂が支配する森で聴く「静寂の音」なのか。風はひんやりと冷たく、やや湿り気を帯びているが雨の気配はまったくない。夜露が森に降りて湿度を多少あげているのだ。朝日とともにこの水分は瞬く間に空に昇って雲となる。

徹夜もここまで継続すると、ある種ハイな気分になってきて、何とか身体も頭も機能するようだ。もちろんこんな覚醒状態が永遠に続くはずはないのだけれど、あと一日二日は持ちこたえることができるだろう。こうなるとちょっとしたアイドリング状態の時に熟睡していることに気づく。

パソコンの前でちょっと思考が中断したときとか、椅子に腰掛けてちょっと休息しているときとか、立ち仕事でちょっと動作が休止したときなど、まるでワープしたかのように時計が進んでいることにあとで気づく。あっという間に30分も経過していたりしてね。

まあ、瞑想していて超越状態(いま流に言うとトランス状態ね)にはいると、一瞬にして1時間以上経過していることだって珍しくないから、個人的には僕も妻もまったく驚いてはいないのだけれど。しかし人間の身体と言うのはじつに良くできているものだと感心することしきり。

2006年08月20日

3473 お盆ツーリズム

晴れ 気温:最低 14℃/最高 21℃

きのう深夜から楽天トラベルのサーバーに繋がらなくなってメインテナンスができなくて困っていたが、今朝調べてみたら「定期メインテナンス実施中」だってさ。ほかの業種はとにかく、「トラベル」にとっては書き入れ時の夏休みそれもお盆最終日にこういうことをやる神経がわからない。

これではじゃらんnetに水をあけられても仕方がない、じゃらんは旅というものを理解しているが楽天は残念ながらそうではないようだ。こういうところにインテリジェンスの違いが出るのだと思う。

それはさておき、昨夜もものすごい星空だった。満天の星で、天の川や銀河の中心の星の密集している様が手が届きそうにくっきりと見て取れた。そしてやはり空気がうまい。こんなに空気がうまいと感じたのはここに移住して12年で初めての経験だ。森が生い茂ってフィトンチッドが倍増したのかも知れない。マイナスイオンとフィトンチッドとオゾンの多さでは蓼科は昔からよく知られているのだ。

今朝は気持ちよく冷え込んだ。キーンとした大気が心地よい。半袖ではちょっと肌寒く感じる。お客様はフリースを羽織って散歩に出ているようだ。そうだもう少しすると朝晩には吐く息が白く見えるようになる。しかし日中は真夏の日差しが降り注ぐ。これから1ヶ月ほどはそんな夏と秋とが同居した季節が続く。それは僕にとっても最高の季節だ。年間を通じて最も「癒し」に満ちた季節だ。

お盆休みも今日で終わる。すくなくとも旅行業界的にはそうだ。我々のように夫婦二人だけで営むペンションにとっては(おかげさまで)「怒濤のようなお盆休み」となった。そんなことで、今年もまたお盆休みは「失われた夏の記憶」となった。

一日2時間の睡眠をとることもままならず、三日連続で徹夜するのも当たり前、まともな食事をしたのはお盆休み以前の思い出だ。そこら辺にあるパンとかお菓子とかバナナとかをかじってしのぐのがこの時期の僕らの食糧事情だ。

何しろ分刻みのルーティンスケジュールで忙しすぎて買い物にでられないのだから地元野菜を別としてほとんどすべてを保冷備蓄せざるを得ない。日本中が(市場も休みになっているから)同じような状況で、あらゆる生鮮食料品が保冷備蓄されている。現状としてしょうがないのかも知れないけれど、これはちょっとおかしいと思う。

旅行業とそれに関わる諸産業はお盆に休むべきではないと僕は思っている。最も需要が在るときに公共性の高い市場(いちば)が一斉に休んでしまうというのはどうにも近代的ではない、現代的ではないし論理的でも合理的でもない。だからお盆には物価が高騰するのだ。生鮮食料品も3割も(場合によっては)10割も値上がりするのだ。

この「お盆ツーリズム」は我が国の休暇事情の貧しい一面を端的に表わしているように思われる。

2006年08月21日

3474 落雷

曇り 気温:最低 14℃/最高 19℃

突然の雷鳴とともに暗闇がすべてを支配した。ブレーカーが落ちた気配もない。目の前の明るい液晶モニターも部屋の明かりもなにもかもが一瞬で死に絶えた。近接落雷だ。しかも文字通り青天の霹靂(せいてんのへきれき)的落雷。なんの前触れもなかった。こんな落雷は初めて経験する。カーテンを開けると外はまだ明るい。青空が見え、雨は降っていない。

真っ暗の状態が続いたが、停電はしていなかった。館内の主電源のブレーカーを再起動すると、電気は復旧した。電話回線もやられていない、大丈夫だ。しかしケーブルテレビとケーブルネット(インターネット回線)が死んでいる。

近くのペンションのオーナーから電話がはいって情報交換。ペンション・サンセットから50mほど奥の電柱に落雷したとのこと。そこから電源を引いている家屋はすべて停電している。またケーブルテレビの回線も死んでいるという。しかもこの電柱に落雷するのはこの数年間で2回目だという。何か地形的なあるいは電気的な(誘電しやすい)要因でもあるのだろうか。

館内の無線LANをメインとするネットワーク機器にも異常は見られない。またパソコン本体および周辺機器にも損傷はないようだ。ボイラーや風呂周りの機器にも異常は見られないから、あとはここの電気および電子機器の損傷チェックを早急に行う必要がある。総合火災保険に加入していれば落雷による損害の多くが補償の対象となるのでこのようなチェックが必須となる。

いずれにしてもこういうときのためにもう一つ電話回線で繋がるインターネットプロバイダーを契約しているのでそちらでHPのメインテナンスや、メールチェックが可能だ。これでとりあえずお客様との通信やご予約の受信に支障はない。

まあお盆休み明けのまさにこのタイミングというのは絶妙で、まさに不幸中の幸いと考えるべきなのかも知れない。落雷から約1時間半後、迅速な対応でケーブルテレビ回線もインターネット回線も復活して、お客様にはほとんどご迷惑をかけずに済んだ。このあたりは年以上に迅速かもしれない。関係各位に感謝。

それにしてもこのような落雷はこれまで経験したことのないパターンだ。これまではまず夕立がありそして落雷があった。今回は「いきなり」だものね。晴天の夕方でちょうど犬の散歩の時間帯だったから、けが人が出なくて何よりだった。実際のところここ数十年で当地で落雷による死者・けが人はゼロと聞いているから、まずはご安心を。

さて、怒濤のようなお盆休みを何とか夫婦二人で切り抜けた。何かを共同でやり遂げたというある種の達成感がある。アルバイトを雇わずにお盆休みを営業したのは開業以来初めてだったから。自分でもやればできるもんだねとちょっと感心しているが、身体の方は(脳味噌の方も)かなり痛んでいるようだ。

この9日間で睡眠時間は合計15時間もない。むしろこれからの数日間の体調に気をつけるべきなのだろう。きっと、どっと疲れが出てくるのかも知れない。いずれにしてもたくさんのお客様にいらしていただくのはペンションを営むものとして最高の勲章だ。うれしくないはずがない。僕らはお客様の期待を裏切らないサービスが提供できたのだろうか、それが心配だ。

寝ていないだの疲れているだのということはお客様には関係のない内輪の事情に過ぎないのだから、そしてベストを尽くしたかどうかもその結果がベストでなければ意味がない。このお盆休みに僕らは自分たちの仕事についてじつにさまざまなことを学び改善を行うことができた。また進むべき方向性も確認できたように思う。お客様に心より感謝。

2006年08月24日

3477 MOON TALK(2)

晴れ 気温:最低 14℃/最高 20℃

昨日ひさしぶりにウォンウィンツァンの MOON TALK を iPod でじっくり聴いた。その流れで、より新しいライヴアルバム「たましいのトポス」を聴いた。やはりすごいと思った。最も初期のと言うか最初のアルバム MOON TALK を聴いたあとにこのアルバムを聴くと、そのすごさがあらためて実感される。

MOON TALK の頃、彼は自身の内面の奥深いところにこんこんと湧き出ずる音楽(それは「波動」といってもいい)をとにかく音にすること、演奏することに全精力を注いでいたように感じる。聴衆は、だから、あたかも瞑想者を見守るようにして彼から発せられる壮大な想念の波動を受け止めていたのだった。そしてそれは実際のところその通りの出来事が起こっていたのだった。

そしていま、「たましいのトポス」の時代にあっては、彼は「聴衆」の存在を意識している。もちろん良い意味で、と言うことだが。いま彼は聴衆に伝えようとしている、湧き出ずるすべてのものを、その波動を。いわば初期の壮大な独り言の時期を脱して、いま壮大な物語の語り部として自身を機能させ始めている。だからその演奏は以前にも増してダイナミックでインタラクティヴだ。

どちらの演奏も、どちらの時期の彼も僕は好きだ。

さて、蓼科はいつもどおり「残暑」は無く、日ごとに気温が下がっている。炎天下にクルマをパーキングしておいてもお盆休みの頃ほど車内温度は上がらなくなった。日差しが和らぎ、風が優しい。コスモスが咲き、マツムシソウが咲き、ナナカマドが紅葉を始めた。

これからの1ヶ月ほどは昼は「真夏」の風情、朝晩は「秋」の風情と二つの季節を味わえる絶好の時節となる。避暑地ならではの蓼科の涼しさ(場合によっては寒く感じるかも)が酷暑に痛めつけられた心身の疲れをきっといやしてくれる。

週末の小旅行には最適の立地と気候の蓼科に是非どうぞ。

2006年08月26日

3479 人生とは好きになった場所で...

曇りのち雨 気温:最低 14℃/最高 19℃

今日も夕立があったが、雷鳴は聞かれなかった。雨の降り方も夕立らしからぬおとなしいものだった。やはり夏は(少なくともそのピークは)過ぎ去ってしまったのだ。一時小やみになったものの、雨は再び降り始めた。

深夜、ピラタスの丘はすっかり雨雲の中にはいっている。濃密な霧のような水蒸気があたり一面に立ちこめている。いや正確に言うなら、霧のように雲の粒子が漂っていると言ったほうがいい。雨もいまは霧雨といったほうがいいかもしれない。

LEDのハンドライトの光も5m程しか届かずに真っ白な空間に拡散してしまう。そんななか、シベリアンハスキーのパル(愛犬)と散歩に行ってきた。彼は全天候型の犬だから土砂降りだろうが猛吹雪だろうが関係ないのだ。突き合わされる人間の方が大変だが、それだけに新たな発見も多い。

彼がいなかったらこんな天気の深夜に外を出歩くなんてあり得ないものね。都会から来たひとなら、この真っ白な霧に閉ざされた闇の世界におののくかも知れない。闇の中に息づくさまざまな気配に、もののけを感じて背筋が寒くなって逃げ帰ってくるかも知れない。僕らはすっかりなじんでしまっているから平気だけれど。

闇のそこここから秋の虫の音が聞こえてくる。ルルルルルルルル、ツイーッツイーッ、ジィイイイ、コロコロコロコロ、とさまざまな虫の音が微かに静寂の中の耳鳴りのように聞こえてくる。霧は地上から沸き立ち、雲は上空から吹き下ろしてくるのだ。だからこれは「雲」だと僕らにはわかる。濃密な雲の中を歩く気分はまた格別だ。こればかりは体験したものにしかわからない。

こんなときいちばん心を乱す音はなんの音だか知っているだろうか。そうだ、人間の立てる音だ、話し声とか、笑い声とか、騒ぐ声とか、いや人間の気配そのものがこの静謐に満ちた闇をかき乱す最大の要因なのだ。自然と同調できていない人間はそのような場違いな音を立てるものだから、それはそれでしょうがないのだけれど。

パルと二人で歩くことができるのはあとなん百日だろう。あと何年彼とともに暮らすことができるだろう。どうして犬は人間に比べてこんなにも短命に定められているのだろう。それを思うと胸が締めつけられる思いだ。

《人生とは好きになった場所で、好きなひとやものや犬とともに暮らすことだ。》

ある作家がそんなことを言っていたのを思い出す。そうなんだ、そのとおりなんだ。そのとおりだと思ったから、そうだと確信したから僕はこの地に移り住んだのだ。そんなささやかな望みすらかなえるのが難しい時代になった。いや昔からそれは変わりなくその通りだったのかも知れない。

僕のように《世捨て人》にならなければそれは実現できないのかも知れない。地位も名誉もささやかな自尊心も捨てて、ひとりの人間として、個人として、なんの肩書きも無いただのひととして僕はこの地へとやってきたのだった。

僕は信じられないほど軽やかになった。限りなく自由になった。こここそが自分の居場所だと確信できた。それはいまも変わりない。そして高給取りのビジネスマン時代に比べたらとても貧乏になり、もしかしたら妻や子供を不幸にしたかもしれない。そのことを考えるとやり切れなくなる。彼らはどう思っているのだろうか、訊いたとしても本当の気持ちを語ることは無いだろうしね。

もし彼らがこのことで不自由を感じていたならば僕の死によって彼らは解放されることになる。僕はあまり長生きすべきでは無いのかも知れない。

2006年08月27日

3480 料理も天然酵母パンもますます好評

曇りのち雨 気温:最低 14℃/最高 17℃

朝は曇り、それでも上を見上げれば雲間から青空がのぞいている。標高1900mから上が薄い雲に覆われている。西からどんどん雲がやって来ては北八ケ岳を駆け登って通り過ぎてゆく。ここ数日の天気はころころ変化してどうもとらえどころがない。

今朝の最低気温はいつもと変わらなかったが、大気の冷たさは格別で同じ気温とは思えないほどで、まさに秋の朝のそれだった。朝晩は完璧な秋だ。そして日中は晩夏の趣を増してきている。日差しが和らぎ、それでなくても低い湿度がさらに低くなり、そのために体感気温は実際の気温よりはるかに低く感じられる。

僕が個人的にいちばん好きな季節がやって来た。お盆休み明けから9月中旬いっぱい続くこの気候、この雰囲気が大好きだ。文字通り「避暑地の夏の終わり」の風情はとてもセンチメンタルで、つい物思いにふけってしまう。それがまた心地よく心身をいやしてくれるのがこの時節の最大の特徴かも知れない。

この夏は高山植物を始めとして、風景や空の写真をほとんど撮影できなかった。撮影しなかった、のではなくて、できなかったのだ。そのためのわずかな時間すら確保できなかった。よくもまあ乗り切れたものだと、ほっとしている。夫婦二人だけで夏休みの繁忙期、特に「怒濤のお盆休み」にペンションを切り盛りするのはじつに至難の業だとあらためて確認できた。

同時に、しかしそれは不可能では無いということも確認できた。きめ細かな業務改善によって、むしろサービスの質を高めながら、合理的な業務遂行が可能であることが見えてきた。その意味では大変有意義な夏だったといえる。早速その成果を形にすべく、サービス内容の見直しを実行している。

料理も天然酵母パンもますます好評である。豊かな自然の中でゆったりとしたときを過ごすという考え方に賛同していらして下さるお客様も劇的に増加した。そして、リピーターの方も劇的に増えている。どのようなお客様にとって快適である宿であるかということをより鮮明にアピールしていくつもりだ。その方がお客様にとっても宿の選択がしやすくなるからだ。

宿としてどのようなお客様も排除するものでは無いけれど、実際いらしていただいたときにそこにミスマッチがあってはならないと考える。ペンション・サンセットがお客様が望む通りの宿であるのか否かを可能な限り正確にお伝えしなければならないと考えている。また、どのような要望を持ったお客様にとっては適切では無いコンセプトの宿であるかということも伝えていかなければならないとも思っている。

はっきり言えることはペンション・サンセットは「お子様ペンション」とか「ファミリーペンション」というコンセプトの宿では無いということだ。あくまでも「大人の個人客」のための宿なのだ。それも大自然の中で静かに休日を過ごしたいと望むお客様のために特化した宿である。

もちろんファミリーもよろこんでお迎えしているが、あくまでも「大人」が主役であるということを強調する必要がある。大人になったときに困らないようにように、いま周囲のひとに迷惑をかけないように、日本の現代の子供には特に「公共の場(パブリック・スペース)」でのマナーを教育することこそが必須だと考える。

しかし、子供には子供の時間の流れがあり、それぞれの年齢に応じた子供の行動様式があって、それは極めて自然であたりまえのことなのだ。しかし「子供なんだから何をやってもいい」という考え方は間違っている。決然と辛抱強く公共の場での振る舞いかたを教えることが必要だが、突然「力づく」で押さえつけるのは無理があるし、不自然で子供にとってもかわいそうなことだと思っている。

だから、自然にペンション・サンセットの雰囲気になじめるような年ごろになってからお連れいただくのがベストかも知れない。そのような考え方から、基本的には3歳未満のお子様の受け入れは「応談」ということにさせていただいた。ご宿泊日のほかのお客様の構成などの状況によって受け入れ可能か否かをご相談させていただくわけだ。ご理解賜ればさいわいである。

特にリピーターのお客様で小さなお子様のいらっしゃるご家庭は是非ご相談いただきたい。お引き受けできる日はかなり多いと思うので。そしてそのような日は、ほかのお客様に必要以上に気を使うことなく、くつろいでいただけることと思う。

ペンション・サンセットにカップルの頃からいらしていて、その後結婚してお子さんが生まれてというお客様も多い。だからこそ小さなお子さんがいらしても、しっかりとフォローしますからご心配なく。

2006年09月01日

3485 ペンションという「場」

曇り一時雨のち晴れ 気温:最低 11℃/最高 18℃

午後遅い時間になるともはやクルマはエアコンではなくヒーターが入る。そんな気候になってきた。ピラタスの丘の今日の最高気温は18℃、曇り一時雨のち晴れという天気だった。陽射しはいっそう柔らかくなり、湿度がどんどん下がっている。そのぶん体感気温はお盆の頃より低く感じられる。

今日はダイニングラウンジでストーブに火を入れた。室温21℃で、ストーブを焚くほど気温が低かったわけではないが、きょうはお客様がいらっしゃるということもあってこの季節にぬくもりを楽しむという趣向で焚いたのだった。暖かさが気持ちよいという気候になったのだ。お盆明けからわずか10日でこの激変。いかにも蓼科らしい季節感だ。

午後10時04分、外はとても寒冷な風が吹いている。愛犬パルとの散歩はウインドブレーカー1舞い羽織るだけで大丈夫だろうか。一方、寒冷な気候が快適なシベリアンハスキーのパルは絶好調で、いつもより1時間も早くから散歩に行こうと言っている。

パルが甘ったれた声を出しているので、しょうがない、少し早いが散歩に出かけるとするか。

今夜は隅から隅まで晴れ渡って、まるで絵に描いたような「満天の星」だ。銀河の中心部の濃密に密集した星がすごい迫力だ。もちろん天の川も言葉にならないほど美しい。ハンドライトを消灯し進路をパルに任せて僕はほとんど真上を仰いで歩いていた。

お客様にこのこと知らせようと思ったのだけれど、みなさまも薄手に就寝体制に入っているようなので、遠慮した。残念なことだ、こんなきれいは星空はそうそう出会えるものではないからだ。月齢や時間や季節による星座の変化など、様々な要因がぴたりとシンクロしないとこうはならない。

まさに一期一会(いちごいちえ)だ。僕らとお客様との出会いもそれに似ていると感じている。そしてそのように感じるからこそ、その出会いを大切にしたいと考えている。「客として来たりて友として去る」という言葉があるが、僕の思い描くペンションという「場」はそのようなものだ。

実際にそのような関係になるお客様も多い。あくまで「お客様」なのだけれど、同時に「友」であるような関係。そうなったときにお客様にとってペンション・サンセットは良い意味で「異界」となるのだろう。日常の「演じざるを得ない自分」をはなれて「素の自分」に戻れる場所。

ペンション・サンセットはそのような場所でありたいと願い続けている。

2006年09月02日

3486 季節・気候にふさわしい服装

晴れ 気温:最低 8℃/最高 17℃

昨夜は雲ひとつ無い快晴で、すさまじいばかりの星空を望むことができた。晴れた夜は放射冷却現象で冷え込むというセオリーどおり、今朝はぐっと冷え込んで6月中旬以来の最低気温8℃を記録した。数年前の「冷夏」の年にはお盆休みにこの気温になったことがあったが、その年はお盆休みも連日全館暖房を入れていたことを思い出す。

今朝はダイニングラウンジの気温が16℃だったので、7時前から大型ストーブに火を入れて建物全体を暖めた。客室の気温は24℃以上はあるので暖房を入れるとあっという間にむしむしと暑くなってしまうから、この季節にはこのような暖房方法をとることが多い。中旬を過ぎたら部屋の暖房も入れてちょうどいいかも知れない。

平野部では「残暑」とか。今朝の気温を体験すると、ちょっと信じがたい思いだ。お客様は、反対に、この涼しさ(というよりは「寒さ」)にかなり驚かれたようだ。しかし、陽射しがあれば気温はどんどん上昇して日中はピラタスの丘で18℃〜20℃、ここより標高が低い観光名所では20℃〜24℃になるので残暑のない心地よい晩夏が楽しめる。

こちらにお越しになるお客様は是非冬用のフリース、そして長袖のアンダーシャツを1枚是非持参していただきたい。アンダーシャツ1枚で信じられないほど温かく快適に過ごすことができるのだ。経験的には「冬用のフリース」より「長袖アンダーシャツ」のほうが温かく快適だ。少なくともTシャツにショートパンツでは朝晩の気温では凍え死んでしまうのは確実だから、僕の言葉を是非信じていただきたいのね。(^_^;)

山小屋の親父さんでも今時こんなことは言わないのかも知れないけど、「季節、気候にふさわしい服装をお願いする」しだいだ。その上で寒ければ客観的気温を勘案して全館暖房を入れるようにしているので安心されたい。

ただ、いつでもどこでもいきなり暖房や冷房で暑さ寒さを調節するというのは本末転倒だと思う。まず服で気温の変化に対応し、その上で暖房冷房(ここでは冷房は不要だけれど)を利用するのが古来からの人間の知恵なのだと思う。またそれがクールビズ、ウォームビズが定着しつつある我が国のみならず世界の時流だとも考える。

大切なお客様に寒い思いをさせるつもりは毛頭無いけれど、季節・気候にふさわしい服装で蓼科をじっくり味わっていただきたいと思っている。そのための暖房は必要十分以上のものにするつもりはない。Tシャツにショートパンツで部屋を30℃以上にむんむん暖めて過ごすというライフスタイルには賛同しかねるしだいだ。少なくともここはそのように過ごす場所ではないし、いまはそのような時代ではないと思う。

★★★

最近我が敬愛する友人ウォンウィンツァン氏のHPのリンク集からペンション・サンセットを知ったというお客様がいらしてくださることが多くなった。ご予約時にそのことを告げてくださるケースもあるし、チェックアウトの時に初めて話題にのぼってびっくりさせられることもある。

いずれにしても、ウォンウィンツァン氏との交友について語り出すと長くなるので、ここでは重複は避けるが、興味のある方はこちらでキーワードを「ウォン・ウィン・ツァン」としてサイト内検索してみてほしい。

ウォン氏とは魂の深いレベルでの縁(えにし)を感じている。何の利害関係もなく、魂のふれあいと共感のみで成立しているこれは本当の意味での「友情」だと実感している。それは「狩野さんがHPにお書きになっている世界観は私の音楽に通じています。13年の隔たりの後、それぞれが自分の世界を切り開きこのように再会したとき、それぞれのたどり着いたところが、同じところであったとは何と素晴らしいことでしょう。あの時に出会ったことの本当の意味を今、噛みしめています。」という6年前の氏の言葉に集約されているように思う。人生最良のこの出会いに感謝。

2006年09月03日

3487 そんなもんないんだよ、どこにも

晴れ 気温:最低 9℃/最高 19℃

今朝は昨日よりも温かく感じた。最低気温は9℃、放射冷却現象がなかったのか、実際の気温よりも温かい。とても良い天気で、天気概況でもここ数日は確実に好天に恵まれそうだ。湿度は盛夏、つまりお盆の頃よりずいぶん下がって同じ気温でも断然寒く感じるようになった。

館内でも活動していない限り半袖シャツでは寒く感じるようになった。夜愛犬の散歩に出るときは秋用のウインドブレーカーを羽織ってちょうど良い。帽子もかぶらないと頭が寒く感じるほどだ。今夜はあいにく雲がかかって満天の星空というわけにはいかなかった。

しかし、秋独特のこの空気を胸一杯吸いながら歩くピラタスの丘は最高だ。深夜のこの時間に標高1700m〜1800mの道を散歩しているなんて、まさに夢のような出来事ではないか。夜でも蓼科山や北横だけのシルエットがくっきりと見え、それはたとえようもなく美しく雄大だ。

9月上旬は、個人的には、夏の繁忙期の疲れがどっと出る季節なので体調管理には十分注意している。特にここ数年、自家製の天然酵母パンをお出しするようになって寝る時間が無くなってしまったので、かなり無理しなくてはならない。

それでもお客様が喜んでくだされば、そんな疲れは吹っ飛んでしまう、少なくとの精神的には。しかし物理法則に支配される肉体のほうはそうはいかないようで、疲労は確実に蓄積されてゆくようだ。ここは知恵を絞って、サービスレベルを落とさずに肉体的負担を軽減することを考えるのがまともな経営者というものだろう。反省。

NHKの朝の連続ドラマみたいにあっという間に月日は巡り、再び村上春樹の「ノルウェイの森」を読み返す季節になってしまった。こう書くとなんだか「義務感」で読み返しているみたいに聞こえるかも知れないけれど、これはあくまでも個人的な楽しみであり、年中行事なのだ。

もう何十回読んだかわからないけれど、最近自分は小説の冒頭の導入部と、主人公が直子が入っている阿美寮を訪ねるところがとても好きだと言うことに気づいた。それがこの物語の象徴的な映像として僕の中に再構築されているのだ。

そしてもう一つの変化は、ヒロインの直子一辺倒だった僕の好意が、読み返すたびにもうひとりのヒロインである緑という娘への好意に移ってきたということ。前者が死の影を背負った滅び行く美しさを象徴するならば、後者はたくましく生き抜いてゆく美しいいのちの象徴と感じられる。主人公にとってはまるで太陽のような存在、そして僕にとってもそのような存在として自分の中に息づくようになった。

そんなことをつらつら想いながらまたこの秋読み返すのだ。個人的な至福の時間だ。

それにしてもひとは「本当の幸せ」とか「本当の自分」とか「自分の居場所」とか、じつに様々なものを求めて現代という高度資本主義社会をさまよっているように感じられる。個人的体験としては「そんなもんないんだよ、どこにも!」と言ってあげたいな。

要するに僕らが求めているものは同じ「なにか」のように感じてる。その「なにか」は気づいてみればじつは「自分自身」なのだ。広大な薄明の世界に浮かぶ自分という美しい惑星なのだ。

そのことに早く気づいてほしい。気づいたからと言ってなにかが劇的に変わるわけでもないのだけれど。

2006年09月04日

3488 公開を前提とした公的な日記

晴れ 気温:最低 9℃/最高 18℃

こんな風に個人的な日記を書き続けているとたまに奇妙なメールがやってくることがある。この日記の中の「僕」は確かに「個人」として登場していても、じつは「僕という実在する個人」ではないと言うことに気づかないひとからのメールだ。

この日記を公開するにあたって、僕は個人的な文章を書きながらも、これが公衆つまり不特定多数のひとの目に触れることをちゃんと意識して書いている。だから厳密に言って、この日記は公開を前提とした公的な日記として書かれている。

巧妙に自分を隠しあるいは演じることによって、自分だけではなく他者のプライバシーにも配慮している。だからここに書かれているプライベートな出来事や想いが100%事実であるとは考えないでほしい。これは事実に基づいている部分が大きい(かもしれない)「フィクション」なのだ。この点を強調しておきたい。

したがって、個人的ポリシーとして、この日記を読んでくださった不特定多数の方と「個人的なメールのやりとり」はしない。その点をご了承いただければさいわいである。この日記における「僕」は「パブリックな(公的な)個人」であって、「実在する僕個人」とは別物なのだ。

それを混同してしまうひとがいたとしても、それはひとえに僕の「力不足」が原因だと考えている。言い方を変えるならば、蓼科高原日記は、じつは日記風の「小説もどき」だったのだとお考えいただくとわかりやすいかも知れない。

★★★

さて、そのようにして今後も蓼科高原日記を書き続けていこうと思う。

今日もとても良い天気になった。だから、今朝も最低気温は9℃まで下がった。館内の温度は18℃、客室は20℃以上あったが、残暑厳しい都市部からお越しのお客様は暖房が恋しくなる気温かも知れない。(まあ、そんなに寒くないからご安心を。ただし、フリースやセーターが必要。)

きょうは庭でウソのつがいを見かけた。もう雛の巣立ちが終わったのか、二羽だけで枝から枝へと飛び移っていた。渡り鳥たちはそろそろ渡りの準備に入ったことだろう。ここに定住している一部の野鳥を残して、しだいにその数は減じていく。ちょっと寂しい季節になった。

今夜は月がとてもきれいだ。月齢11日だからもうすぐ満月になる月だ。秋の夜の月はひときわ美しいのは古来より歌われているとおりだ。月明かりで眼前の蓼科山や北横岳はもとより遠くの山並みまでくっきりと見えるのだからすごい。

これから数日間は、愛犬との散歩もほとんどハンディライトを点けずに全行程を歩ききることができるほど明るい夜が続く。星を眺めるのもすてきだが、そんな美しい月を見ながらその柔らかな光の中を歩くのもまた至福の体験だ。

今日も静かに群青色の夜が更けてゆく。

2006年09月05日

3489 20Mbps にスピードアップ

晴れのち曇り 気温:最低 11℃/最高 19℃

今日もとても良い天気で、青い空に秋の雲が美しかった。今年はナナカマドの紅葉が目立つが、他の樹木の紅葉が遅いと言うことなのだろうか。この時期にナナカマドが紅葉して結実し、その実を落とすのはいつもどおりなのだけれど、どうも森はまだ紅葉への移り変わりを予感させない。

季節が巡るたびに、気象が変わっていくことを実感している。それにつれて自然のたたずまいも変化し続けている。やはり地球は温暖化している。これは間違いようのない実感だ。まあマクロにみればこの地球は大変動をしてきているわけだから、悲観ばかりしていてもしょうがないとは思う。

いま自分にできることから始めるほかないのかな、やっぱり、それがどんなにささやかな試みであったとしてもなにもしないで静観を決め込むよりは断然良い。

う〜む、なんだか今日は筆が進まない。

★★★

そういえば、8月31日に工事を行ってインターネット回線(CATV)が 20Mbps にスピードアップしたと書いたっけ。しかし、じっさいは実測で 2Mbps〜8Mbps 程度しか速度が出ていないことにすぐに気づいたわけだ。これはないだろうと言うことでさっそくサポートに電話して点検してもらった。それが昨日のことだ。

引き込み線から屋内配線のチェック、ケーブルモデムの交換、じっさいに PC をつないでの速度チェック。しかしおもだった速度計測サイトでの測定結果はどれも 2Mbps〜3Mbps とふるわなかった。で、このまましばらく様子を見ながら再度チェックしましょうと言うことになった。

しかしこうなるとこだわって徹底的に研究したくなる。こういうときこそ WWW が助けてくれるのだ。MTU だの MSS だの RWIN だのと知らない用語に惑わされつつも、文化系の思考回路を加熱させながら何とか理解した。ちなみに僕の環境は Macintosh(Mac OS X v10.4.7)なので情報が少なかったが、Windows をつかっているひとはその筋の情報源がもっとたくさんあるし、ツールやソフトウエアも潤沢でうらやましい限りだ。

で、各パラメーターのだいたいの最適値が出たところで RMAC というフリーウエアで設定することにした。ここに至るのにとても助けになったのがこちらのサイトの記述だった。この作業でかなり改善されて、RBB の名古屋のサーバーで測定すると 11Mbps 程度出るようになった。

その後ググって(Googleで検索して)いるうちに RMAC の検索結果に出てきたこのサイトでアップルから Broadband Tuner 1.0 という純正のパッチが配布されていることを知った。さっそくインストールするとなんと一気に 19Mbps 近くまで速度アップしたではないか。他の速度測定サイトでもいきなり 22Mbps をたたき出した。やはりマシンサイドのチューニングの問題が大きかったのだ。特に下りのバッファーのパラメーターが重要な要因だったようだ。

そして今日、プロバイダーのサポートにそのことをフィードバックしたしだい。マック使いで悩んでいるユーザーがきっと他にもたくさんいるだろうから。ちなみに自分のマシンのパラメーターが現状どう設定されているかはこちらのサイトの TCP/IP Analizer をクリックするだけで測定・表示してくれるのでおすすめだ。

以上、つまんない話かも知れないけど、ちょっとがんばれば僕のような門外漢でも出費無しで回線スピードをアップできるというお話でした。結局インターネットの利用に関してはあらゆる観点から自己責任、自己管理、自己サポートなのだと言うことを再確認したわけだ。あなたまかせひとだのみではダメなのだ。インターネット利用11年選手の実感です。

2006年09月06日

3490 スタイルの表現としてのペンション

曇りのち雨 気温:最低 11℃/最高 17℃

先日僕は『蓼科高原日記は、じつは日記風の「小説もどき」だったのだとお考えいただくとわかりやすいかも知れない。』と書いた。がっかりしたひともいるかも知れないし、裏切られたような気持ちになったひともいるかも知れない。

僕がそのように書いたことは真実だ。しかし、「真実」は一義的だが「事実」は多義的に、つまり、多様にその姿を現すものだ。この日記は事実を記している。しかしその事実はそれぞれの出来事のほんの一面に過ぎない。それが僕のような「物書き」では無い素人の文章の限界だ。

実はかつてあるお客様から「蓼科高原日記を小説のように読んでいる」と言われたことがある。そうなんだ、とそのとき僕は思った。これは書かれたとたんにフィクション(少なくとも通常の個人の日記とは異なったもの)になるのだ、と。なぜなら、先日も書いた通り、僕はある「スタイル」にしたがって日記を書いているからだ。

それは公開を前提とした日記を成立させる諸条件を満たしたガイドラインとしての「スタイル」であり、この中に登場する「僕」をぶれの少ない語り手として保持するための「スタイル」と言ってもいい。たとえば自分がペンションのオーナーであるということを大前提としてつねにお客様としての読者を意識しなければならない。

またウェブで公開する以上、公序良俗に反した記述は避けなければならない。登場する企業や組織や個人のプライバシー保護にも配慮しなければならない。観光地としての蓼科高原の不利益となるような誤った情報を伝える間違いを犯さないように慎重でなければならない。

たとえばそのようにさまざまな制約の中で僕はこの日記を書いている。「蓼科高原日記」に何らかの価値があるとするなら、「語り口」としての「このスタイル」だと(個人的には)考えている。書かれている内容にかかわりなくいつも変わることの無いこのスタイルこそが「僕」なのだ。

ペンション・サンセットがほかのペンションと決定的に異なるところ(あるいは特徴といってもいい)があるとすれば、ペンションにおいてもこのスタイルが生きているということだ。ペンションは僕の「スタイルの表現」なのだ。単なるハード、ソフトの統合体としての宿泊施設では無い。

僕のペンションになんらかの特徴的な「雰囲気」や「心地よさ」があるとするならば、僕らが「表現としてのペンション」を強く意識しているからかも知れない。ペンションは僕にとって「商売」というよりは「表現」なのだ。何かを演じているつもりは無いけれど、素(す)の自分がお客様を前にして「この場所のほんとうの心地よさ」へとご案内するということを意識している。

MC(マスター・オブ・セレモニー)として僕はペンション・サンセットという舞台に立っているのだ。僭越かも知れないけれど、僕はそう認識している。そうした意味においても、ここでの出会いは一期一会だ。

2006年09月07日

3491 プライバシー保護、匿名不可

曇りのち雨 気温:最低 13℃/最高 19℃

1996年7月1日の開設当初から、このホームページは僕の署名入りのウェブサイトとして運営されてきた。何かを語る以上、たとえば新聞の署名記事のように、誰がそう言っているのかという責任の所在をはっきりさせる必要があると信じたからだ。

もちろんのそのために自身のプライバシー保護に問題が生じる可能性はある。大変危険なことでもある。が、それはウェブ上で情報発信する以上負わなければならないリスクだと僕は考えている。そもそもペンションガイドブックにはかなり詳しくオーナーの個人情報が公開されている。ペンションとはそもそもそのような業態なのだ。

そこがほかの宿泊施設と決定的に異なるところだ。ペンションは特定の個人がその個人的責任において経営している宿泊施設なのだ。組織では無く資本でも無く「個人」が全責任を負って運営されているのがペンションという「宿」なのだ。

だから、匿名あるいはハンドルネームでペンションのホームページを公開することは僕にはできない。個人が公開する趣味のホームページとは決定的に異なるものだからだ。お客様にはその違いなどどうでも良いのかも知れないけれど、僕はそうでは無いと考えている。匿名による暴力が頻発する世の中にあって、僕はぜんぜんトレンディーじゃないのだ。

しかし蔓延する匿名性によって現代社会が犯罪の温床になってゆくのを苦々しく思っているのは僕だけでは無いと思う。匿名性とは自分が自分であることに責任を持たないということだ。自分が行うこと行ったことに対して責任をとらずに頬被り(ほおかむり)して隠れることだ。

それは「プライバシーの保護」という概念とはまったく異なる行為だ。そのことがわかっていないひとが多すぎると感じている。だからペンション・サンセットではいっさいの匿名およびハンドルネーム(ニックネーム)を認めない。

旅館業法でも宿泊者は正しく自身の氏名、住所等の事実を宿帳(宿泊者名簿、宿泊カード)に記帳することが義務づけられており、偽名等を記す行為は厳しく禁じられている。

このような主張をすると「なにを固いこと言っているんだ」とか「ずいぶん厳しいのね」と言って敬遠するひともいるが、これが本来守られてきた社会的同意事項だし、それはいまもなんら変わっていない。我が国は先進国家であり、歴史ある法治国家なのだ。

匿名性と言うのは無責任と同義である。匿名性を利用すると言うことは、自分は安全なところに身を置いて、ひとをおとしめたり攻撃したり傷つけたりする行為を行うと言うことだ。たとえば匿名性の突出した例としてはテロリズムがある。テロリズムの恐怖はその匿名性に本質があるのではなかったか。テロが蔓延するのは匿名性を甘やかす現代社会そのものにあるような気がしている。

少年犯罪の増加も現行少年法の本質である「匿名による犯罪」と言う少年犯罪の取り扱いにその本質的原因があると考えるものだ。少年法はもはや「少年保護・更生」のための法律ではなく「少年犯罪の保護」のための法律におとしめられているように感じる。少年でさえあれば「匿名性」を担保され、罪を問われず、大人のような罰も受けず、ただ見せかけの「反省」と見せかけの「更生」だけで済んでしまうのだ。これを「犯罪特権」と呼ばずになんと呼んだらいいのだろう。

いずれにしても匿名によるやり取りには真実も責任も信義も無い。諜報機関やスパイ同士の交渉では無いのだ。匿名でなければ成立しないようなコミュニケーションや契約行為などそもそもの始めから行うべきでは無いし、存在そのものが犯罪の温床となる要素を内包している。

匿名社会こそ、プライバシーの保護と言う名のもとに、犯罪性という危険な誘惑に満ちた社会を形成しているのではないか。いま立ち止まって考える必要がある。

2006年09月12日

3496 《匿名》状態における人間の行動傾向

雨 気温:最低 11℃/最高 15℃

秋の長雨のようだ。天気概況は当分雨の日が続くと告げている。でも台風が来ていないだけましかも知れない。ピラタスの丘は朝から霧がかかったような幽玄な風景になっている。雨は、そう、そんなに本格的には降っていない。ほとんど降っているのかどうかわからない程度の状況が続き、たまにはっきりとした降りになる。

今日は終日気温が低めだったけれど、寒さは感じない。身体が季節に順応してきたのと、森がいまだに湿潤で枯れていないせいだと思う。じめじめしているわけではないが、例年より湿度は高めだと思う。そのために、僕らにはこの夏はいつもより「暑く」感じられたのだが、お客様にとってはとんでもなく涼しいと感じられたという感覚のギャップがあった。例年並みの湿度ならば、ピラタスの丘の夏はもっとずっと涼しいのだ。

森の様子もいつもの9月とはいささか異なるようだ。いまだに黄葉、あるいは紅葉する樹木が散見される程度にとどまっているのだ。いつもだったら白樺の葉はすでに紅葉してはらはらと落ち始めているはずなのだ。タラノキやナナカマドやヤマブドウはそれぞれに紅葉しているはずなのだ。

地球規模で温暖化が進み、日本は亜熱帯性気候から熱帯性気候へと変化しているのではないか。様々な報道の告げるとおり、それは特異な気候としてではなく、日常的な気候として定着しつつあるように感じる。このように自然のまっただ中に身を置いているからこそ、そのことがはっきりとわかるのだ。

★★★

さて、先日(9/6)この日記で:

《しかし蔓延する匿名性によって現代社会が犯罪の温床になってゆくのを苦々しく思っているのは僕だけでは無いと思う。匿名性とは自分が自分であることに責任を持たないということだ。自分が行うこと行ったことに対して責任をとらずに頬被り(ほおかむり)して隠れることだ。

それは「プライバシーの保護」という概念とはまったく異なる行為だ。そのことがわかっていないひとが多すぎると感じている。》

ということを書いたが、今日ウェブで以下のようなことを学んだ。

《壊れ窓の理論というものがある。(中略)元々、この壊れ窓の理論は、「匿名状態では、人はより自己規制が働かず、無責任な行動をとる傾向がある」という心理学者フィリップ・ジンバルドの理論をベースにしているそうだ。そう言われてみれば、公衆便所に落書きをする人も、匿名性の保たれない自分の会社のトイレではあまり落書きはしない。もっとも壊れ窓の理論では、匿名性に加えて「窓がたくさん割れている」という事実が、さらに自己規制をなくしてしまうということを提唱している。》

出典はこちらの記事だが、記事の方の議論は僕の議論とはベクトルが異なっている。僕の興味を引いたのはこの理論における《匿名》状態における人間の行動傾向だ。誰でも「なるほど」と思うだろう。もし現在のネット界が治外法権的に「荒れて」いるとするならば、それはやはりネット特有の匿名性に対する寛容さにあるのかも知れないと僕は考えている。

本来的に「契約行為」である宿泊予約において「フリーメールアドレス(ヤフーやホットメールなどの無料メルアド)」を使うことも、個人情報保護の目的はわかるが、こちら側からみれば「準・匿名行為」に当たるということに気づいてほしい。

まともなネットショップではフリーメールアドでは買い物できないご時世に、ペンションはなめられている(あるいは下にみられている)と感じている。が、それは違うのね。これはお客様の不見識というよりは、ペンション経営者兼ウェブマスターたち(僕も含まれる)の不見識であり怠慢だと、やっぱり、僕は考える。

ペンション・サンセットでは従来からフリーメルアドの使用を避けるよう推奨してきたが、昨今むしろ増加傾向にあることを鑑みて、今後はフリーメルアドのお客様のご予約は一切受け付けないことに方向性を定めて暫時対応を変えていくつもりだ。フリーメールアドレスは匿名性を本質としたものだからだ。

そもそもフリーメルアドがどうして無料であのようなサービスを成立させているのかその仕組みを考えたことがあれば、あんなものを使う気にはならないはずだ。メルアドを取得するにはあなたの個人情報を(場合によっては洗いざらい)登録しなければならなかったのではありませんか?

僕の経験では登録したとたんにスパムメールがそのフリーメルアド発でやってきて驚いたものだ。「やられた!これはいっぱい食わされた」と思ったものだ。極論するならば、なにがしかの個人情報提供と引換にあなたはフリーメルアドを利用することができるのだ。そして一度登録した個人情報はフリーメルアドを解約したあともどこかに流れるか消えないで残るのだ。

きちんと個人情報を保護したいのならば、契約しているプロバイダーのメールアドレスをもう一つ用意して、個人的用途と、ショッピングなどの用途に分けて使うことだ。そして後者に関してはスパムメールが送りつけられてもやむを得ないと割り切ることだ。それならば、「匿名行為」あるいは「準・匿名行為」を行わなくても済むというものだ。僕はそのようにしている。

このようなことを書くと「また小うるさいことを言っている」と感じるかも知れないが、そのようなメンタリティーじたいが個人情報を売り買いするような社会を作り出していることに気づいてほしい。スパムメール(迷惑メール)の発信者が匿名、源氏名あるいは「なりすまし」であること、そしてその発信メールアドもまた匿名、「でっちあげ」あるいは「なりすまし」であることをみれば、自分が「匿名性を本質としたフリーメルアド」を使うという同様のことをしているのに文句を言える人がどれほどいるだろうか。

「匿名状態では、人はより自己規制が働かず、無責任な行動をとる傾向がある」のだ。みながそのような状態になって、より安全な社会、よりよい社会が構築できるだろうか。悪意を持って(これはもってのほかだ)、安易に、あるいは無定見に、あるいはイノセントに(そのようなひとが一番多い)「匿名行為」あるいは「準・匿名行為」を行うひとが減少するよう願うばかりだ。

2006年09月13日

3497 全然怖くないですよ〜

雨 気温:最低 10℃/最高 13℃

昨日ぐだぐだ書いてしまったけれど、要するに「個人情報保護と匿名の行使とは異なるものである」ということを言いたかった。個人情報保護を目的に匿名を行使するのは社会規範に照らしてに間違っている。個人情報を守るために匿名を行使しなければならない状況じたいを避けるのがもっとも賢明な行動だろう。

フリーメールアドレスの利用じたいは決して否定されるべきものではないが、少なくとも社会的に責任ある発言や商行為を行う場合には使用すべきではない。フリーメールアドレスはかつての一部のプリペイド携帯電話同様に「匿名性」をその本質として持っているからだ。相手にはあなたが実在する人物なのかどうかがわからない、「なりすまし」でないことを根拠無しに信用するしかない。

一方、あなたが契約しているプロバイダーの発行するメールアドレスには少なくともこの実在性の根拠が見いだせる。それは契約に際してプロバイダーに対して開示された非公開の個人情報を根拠として発行されたメールアドレスだからだ。そこが決定的に異なる。相手に対する個人情報開示とあなたの信用度とは正比例するのだ。これは社会の仕組みとして避けて通ることはできない。

「匿名」あるいは「匿名性」の乱用は避けなければならない。

どうしてそうなのかは9月6日および9月12日のこの日記で論じたので繰り返さない。


★★★

こんなことを折に触れては書くからかなあ、あるお客様に「オーナーが優しい方で良かったです。正直もっと怖い方かと勝手に思っていました。」なんて言われちゃうのかも知れない。(^_^;)

全然怖くないですよ〜。ヽ(^0^)ノ

ご安心下さい。(ホントです)

こういうことを言ったり書いたりするのはこの日記の中だけですから〜。

2006年09月14日

3498 「人を下に見る」ということ

雨のち曇り 気温:最低 9℃/最高 13℃

朝のうち雨が降っていたが、昼前から止んで曇り空になった。夕暮れ時、再びにわか雨が降ったがいまは止んで曇り空になっている。ピラタスの丘は今年は紅葉が遅く感じる。まだまだ夏の風情が濃厚なのだ。

ここ数日フリーメールアドレスたたきみたいなことになってしまったが、個人が個人的目的でちょっと危ない掲示板や当たり障り無いけどニックネームで参加するのが慣行となっている掲示板などでニックネームとともに使う分にはちょうど良いのかも知れないと思うし、それを否定するものではない。

しかし同じ「乗り」で商取引や責任ある発言をすべき場面でそれを使用することに異議を唱えただけであるということを、多くの善意のフリーメールアドレス利用者の方には誤解の無いよう、再度記しておく。

それはさておき、昨今「人を下に見る」という態度や言動や行為が増えてきている、特に、若い世代にその傾向が顕著な現象として現れてきているという。「人を下に見る」という意識は他者を自分より下に置くことによって自分をより上にいるように感じる「病んだ意識」だ。それはその根拠がないという点においても「あらゆる差別やいじめの根源的意識」である。

「人を下に見る」という態度や言動や行為はそもそも決して「品の良い」あるいは「人格の成熟した」印象を与えるものではない。それは「人間としてのあるいは一個人としてのプライド」とはまったく異なるものだ。後者は失ってはならない大切なものだが、前者は絶対的に否定解消されるべきものだ。それは相手に対して卑劣きわまりない態度だからだ。

相手が逆らえないあるいは反駁できない立場であることを見透かしてそのような態度に出るわけだからね。これは卑怯千万、卑劣きわまりない、ついでに唾棄すべき社会的行動だ。老若男女を問わず、自分のプライドの表出表現としてそのような態度をとることはまったく間違っている。プライドとはそのように野卑なものではない、もっと崇高なものだ。

本当の大人物は大人物だという態度をとらない。本当の人格者は人格者ぶらない。本当に偉いひとは偉いひとぶったりしない。それらは自然とにじみ出てある種のオーラとしてひとに伝わるものだ。「偉ぶる」必要はない、「威張る」ひつようはない、ひとを見下したような態度や言動をとるべきではない。それはあなたを貶めるだけだ、見た目は人々を自分に従わせたように見えるかも知れないけれど、人々は本当はあなたをさげすんでいるだろう。

それに気づかないとしたならそれはあなたにかしずいている人たちが良くも悪しくも狡猾で世渡り上手だからに過ぎない。あなたは「裸の王様」なのだ。

いずれにしても僕は、それが誰による誰に対するものであっても、社会的観点からも個人的信条からも、「人を下に見る」ことを許さない。

2006年09月16日

3500 そして日記は螺旋を描いてふりだしに戻る

曇りのち雨 気温:最低 8℃/最高 13℃

僕らは過大な期待をしすぎていたのかも知れない。インターネットというインフラに、WWW(ワールドワイドウェブ)というひとつの世界観に。一個人が国境を越えて不特定多数の人々にメッセージを発信できると、いささかなりとも、思いこんでいたところがある。

しかしそれはどうも違っていたようだ。インターネットの世界でも、インターネットが出現する以前の現実世界と同じことが起こっているだけだ。個人のメッセージは個人のメッセージ以上の力を持ち得ないし、広告は広告らしくなければその効果が期待できない。新しいコミュニケーション形態は未だ出現していない。

それはケータイ以前とケータイ普及後の社会が何ら本質的変化を遂げていないということとも相通じる事実だ。それを使うのが人間である以上、そしてその人間が何ら進化していない以上、あたりまえのことかも知れない。インターネットとケータイというこのふたつのコミュニケーションのために用いられるインフラのもたらしたものといえば、社会における個人の匿名性の氾濫だけなのかもしれない。

また「匿名性」だ、やれやれ。

僕らは「匿名性」を身にまとうことによって、まるでなんでも透明にしてしまう魔法のマントをまとったような気になってしまう。自分は安全圏に身を置きながら何だってすることができる。この匿名性による自己の行為の秘匿こそ、現代社会の病理といえるだろう。

というようなことをまた書いてしまう。これでまたお客様が減ってしまうのだろう。がんばって書けば書くほど潜在顧客の数が減ってゆくような気がする。もっと楽しくて、おいしそうな話ばかり書く方が何倍良いのか知れないけれど、僕にはそれができない。

「匿名のペンションオーナー」としてお料理の四方山話(よもやまばなし)とか、パンを焼く話とかだけしていた方がずっとずっと良いのかも知れないのにね。

匿名を使わずに日記を書くという行為は結局はこのようなスタイルこのようなコンテンツへと帰結するほか無いのかも知れない。僕という実在の個人の核心から読者を遠ざけるために螺旋(らせん)を描くようにして個人的想いから話をそらせてゆくのだ。

螺旋構造(らせんこうぞう)は DNA だけではない。それは思考においても存在する構造なのだ。弁証法なども僕の感覚では「螺旋構造」そのもののプロセスのように感じる。しかも(少なくとも)僕の思考における螺旋構造はエッシャーの「だまし絵」のように、あるいは音楽における音階のように、のぼることもなくくだることもなく、進むこともなく戻ることもない。気がつけばいつの間にか「ふりだし」へと戻っている。

11年前に書き始められたこの日記は、おそらく、12年かけて巨大な「円環」を描くような気がしている。つまり、12年の歳月をかけて「ふりだし」に戻るのだ。それを「徒労」と呼ぶべきか、「いささかの進歩・進捗」と呼ぶべきか僕は知らない。

2006年09月17日

3501 秋の長雨

晴れのち曇り 気温:最低 10℃/最高 17℃

台風が近づいているというが、ここは風ひとつ無い。朝から(天気予報に反して)快晴の秋空がとても美しかった。雲もすっかり秋雲に変わった。空の写真を撮ってあとでモニターで見るとなんとど真ん中に「赤とんぼ」が写っているではないか。ファインダーではまったく確認できなかった。

午後遅くから曇り空、というかしだいに雲の中に入ってきたようだ。午後5時頃にはすっかり霧の中のような景色になった。雨は降りそうでまだ降らない。雲はコンスタントにゆっくりと流れて、じつに幽玄な情景になっている。残念ながら今日は夕陽は見ることができそうにない。

台風13号は日本海に抜けて明日の夜には東北沖の日本海あたりに到達するようだ。ここは雨もほとんど降らずあまり影響は受けそうもない。標高が高いので、上空の雨雲は平地と異なって一層のみなので、平地ほど雨は降らない。森林帯なので防風林のように機能して風の影響もほとんど無いのが通例だ。もちろん土砂災害とも無縁の土地柄だ。

天気概況によれば明日はそよ風も吹かないだろう。雨もまず降らない。台風13号の雨雲は北側に集中しているからだ。今日お泊まりのお客様にとってはじつに幸いなコースをとってくれたようだ。そもそもこの台風のおかげでせっかくの9月の3連休の人出は最悪になった。観光地にとっては泣きっ面に蜂の天気が続いた。

これで秋の長雨も一段落して、穏やかな9月らしい気候になってほしいものだ。

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2006年09月18日

3502 インターネット・セキュリティー

曇りのち晴れ 気温:最低 12℃/最高 17℃

幸いなことに、蓼科では、台風13号の影響はまったくといってよいほど無かった。朝は晴れ間がのぞいたほどだったが、その後雲がかかって、一時雨がぱらついた。しかし、夜になると空は晴れ渡って、満天の星空になった。

この連休は朝晩数時間全館暖房を入れる必要があった。暖か(暑い?)平野部からいらしたお客様とピラタスの丘で暮らしている僕らとでは体感気温が異なるので、客観的気温とお客様のよう鵜から判断して暖房を入れるかどうか決めている。

個人差もあるので、暖房を入れると「暑い」とおっしゃるお客様もいらっしゃるし、反対に「寒いので暖房を入れてください」とおっしゃるお客様もいらっしゃる。基本的には厚手のトレーナー等を羽織ってもまだ寒ければ暖房を入れるようにしている。

結果を見直してみると、土曜日は暖房を入れてちょうどよかったが、日曜日は暖房は「余計なお世話」だったかも知れない。自宅にいるときと同じ室内気候をお客様は求めていないということを学んだしだい。高原には高原のひんやりした気候を求めていらっしゃっているのだということを、危うく忘れそうになっていた。


それはそうと、CATVのインターネット回線を20MBコースに変更してからしだいに「ポート番号135」に対するアクセス試行が急激に増加した。それも同じCATVのネットワーク内の複数の個人からのものだ。調べてみるとこのポートは開けておくと大変危険なポートだそうだ。僕の場合はファイアーウォールソフトが検知してブロックしてくれたので難を逃れた。

実際、警察庁の発表でもこの135番ポートへの不正アクセス試行が急増しているとのこと。みなさんもどうぞご注意いただければさいわいだ。是非OS標準のファイアーウォールだけにまかせないで、もっと強力なファイアーウォールソフトをインルトールすべきだと思う。

特定のグローバルIPアドレスからのアクセス試行が執拗なので今日そのデータをプロバイダーに送って、その事実を報告した。グローバルIPアドレスから個人を特定できるからね。そしてどうにも目障りなので、山を下りて街のヤマダ電気で有線ブロードバンドルーターを購入して、それを経由してMacに接続するようにした。

これはプロバイダーのサポートの方の推奨する接続方法でもある。そのことは知っていたけれど、これまでこれほどしつこい不正アクセスがなかったので、スピードを優先して、HUBを介して直接PCを接続していたのだった。

ついさっき細かなファイアーウォール設定が終わったところだ。ちなみに僕が選んだのは BUFFALO BBR-4HG という機種だ。回線速度は予想していたのとは異なってほとんど落ちなかったので、満足している。セキュリティーレベルを上げると回線速度が多少落ちるのはまあやむを得ないと思う。

大切なお客様情報の入ったPCだからこそ、セキュリティーを最優先項目にしている。ルーターやセキュリティーソフトをまったく使っていないと、あなたのPCのハードディスクの中身もモニター画面もすべてが丸見えになっていることがあるのですよだって・・・ほんとに怖い話だ。


冒頭でも書いたが、今夜は満天の星空になった。この夜空をお客様に見ていただきたかった。なんて皮肉な巡り合わせなんだろう。土曜日、日曜日とも夜は雲がかかっていたからね。なんだかとっても申し訳ない思いでいる。

2006年09月19日

3503 9月らしい季節感になってきた

曇り 気温:最低 10℃/最高 14℃

今日はほとんど外に出ないで過ごした。たまにはこんな日もあるし、必要なことだと思っている。天気は朝から曇りがちで見上げれば秋の雲が美しく青空ものぞいている。しかし、陽射しがほとんど差し込まないので「晴れ」とは言いかねる。

一時雨がぱらついたがそれも止んで、結局は今日の天気は「曇り」と言うのが妥当なのだろう。ペンション・サンセットの庭の樹木も少しずつ紅葉を始めた。白樺も黄葉して落葉が始まった。ようやく9月らしい季節感になってきたようだ。

ここ数日は奇妙に温かかったが、今日はだいぶ本来の冷え込みを感じる一日になった。いまでもまだ多くの野鳥がピラタスの丘に生息していて、灌木の茂みに身を隠しながら動き回っている。その上空を鷹や鷲が低く旋回していく。

よく見れば、見渡す景色全体の色味が黄色にシフトしてきたのが感じられる。指標としてはなにもないのだけれど、これは実感だ。吹き抜ける風はもう完全に秋風になっている。陽射しは弱まり、夏のあの威勢の良さは微塵もない。思わず「ひなたぼっこ」をしたくなるくらいのものだ。

パルは気持ちよさそうに熟睡している。シベリアンハスキーだからこの冷え込み、この冷風がとても心地よいのだろう。夏に比べて日中もとてもよく寝るようになった。羽虫や蜂が飛び回らなくなって気に障ることが無くなったのも一因かも知れない。

散歩の時も往年の若犬の頃のように元気いっぱいだ。身のこなしも軽やかに、リズミカルにずんずん急坂を登っていく。彼の走りは馬のギャロップと同じスタイルなので、見ていてもとても優美に感じる。全身が新しい毛でむくむくとしてきたのでその姿もとても愛らしく美しい。

ピラタスの丘ペンション村ではコスモスが満開になり、マツムシソウが咲き乱れる季節になった。ここには「残暑」なるものは古来より存在しない。夏が終わりいきなり秋が来る。そのようにしていま秋を実感している。


さて、昨日導入した有線ブロードバンドルーターは大正解で、ルーターのファイアーウォール機能を「高度」に設定して外部からのすべてのパケットを遮断し、DHCPからのIPアドレス取得に必要なパケットのみを通すように設定した。

おかげでそれ以前にちょくちょくつついてきたアクセス試行はPCまで到達しなくなった。あんまりしつこいとpingフラッドやポートスキャンで反撃したくなっちゃうから、これでよかったのだと思う。戦争やっても双方良いこと無しだからね。

セキュリティー保護のため、あえてこの部分はあまり正確に書いていない。わざと間違ったことを書いたりもしている。やれやれ、嫌な世の中になったものだ。まあ、とにかく、ルーターとファイアーウォールソフトの使用はいまや必須のものとなったわけだ。それをやっていないとなにがあっても不思議じゃない。

それにしても今はやりの「匿名性」を担保できない同じネットワーク内の会員のPCに自分のグローバルIP丸出しで不正侵入を試みるかね。大胆というかお馬鹿というか・・・。そいつの家の前にクルマを乗り付けてぶん殴ってやろうかね。いや、それじゃあ傷害事件になっちゃうからやめておこう、馬鹿みたいだし。

2006年09月20日

3504 樹木が一斉にはらはらと落葉を始めた

晴れ 気温:最低 7℃/最高 16℃

いやー、じつに久しぶりの快晴だった。厳密に言うなら一日中陽射しがあったのはじつに久しぶりのことだ。さんさんと陽光が降り注ぐ様を見るのはいったい何日ぶりのことだろう。じつに気持ちの良い天気だ。それに呼応するかのように、ピラタスの丘の樹木が一斉にはらはらと落葉を始めた。

といってもまだ緑色の葉だから、本格的な落葉は紅葉したあとになるけれど。それでもクルマで道を走っていると木の葉がフロントウインドウをさらさらと打つのだ。絵に描いたような「秋晴れ」だった。こんな日がずうっと続いてほしいものだ。身も心もすかっとする。

夕暮れ直後に山麓の街からクルマで戻ってくると、ヘッドライトの先に鹿の群がみえた。なんと5〜6頭の野生の鹿の群が「お散歩広場」を駆け抜けてゆくところだった。その情景はまるでおとぎ話の世界のようで、なんだか現実感がない。しかし間違いなくこれは現実だ。美しい情景だ。感動する。

出かけるときも子鹿が道路の真ん中にたたずんでいて一時停止を余儀なくされた。まったくひとを恐れないから運転には十分な注意が必要だ。特に夕暮れ時から翌朝にかけて、彼らはよく現れるから、そしてクルマのヘッドライトに照らし出されるとフリーズしてしまう習性があるから。

愛犬パルと散歩に出ると、自分の吐く息が真っ白なのに気づいて驚いた。Tシャツの上にざっくりした厚手のトレーナーを着てその上にゴアテックスのマウンテンパーカという服装だったが、それでも少し寒いくらい。帰ってきたいまも顔と耳が冷たい風で冷えてちょっと痛い。

そんな気温だから、空は晴れ渡って文字通り「満天の星」が頭上に輝いている。いつみてもぞくぞくする壮大な情景だ。眺めていると心がおおらかに大きくなってくる。

そういえば最近あまり経営のことを考えなくなった。正確に言えば、頭では考えなくなった。あるのはお客様に心地よくお過ごしいただきたいという漠然とした想いだけだ。精神的にはぐっと楽になったが、このまま行くとつぶれちゃうのかな、ははは。

まあ、水は高きから低きに流れるのたとえがあるように、結局はなるようになるのだ。こんなことを言ったからって、別に僕は「やけになっている」わけではないのですよ。これはピラタスの丘の自然から学んだことなのです。

2006年09月22日

3506 TVドラマ「静かな時間」

曇りのち晴れ 気温:最低 8℃/最高 16℃

平原綾香の「明日(あした)」という曲がとても好きだ。倉本聰原作のTVドラマ「静かな時間」のタイトル曲だったのだけれど、初めて聴いたときから一発でファンになってしまった。なんだか胸がきゅんとなるのね、まるで思春期の頃みたいに。年齢を重ねるにつれてそんな機会はあまりなくなっていたから、なんだか不意を突かれてしまったというわけさ。

「静かな時間」というドラマを僕は「父親」の立場から観ることになった。年齢から言って当然のことだけれど、たとえば若い人が息子の立場から観たらどんな風に感じたのだろうか。奇しくも蓼科高原日記のかつてのサブタイトルは「静かな生活」だった。「静かな時間」とほぼ同義で名付けたものだ。

じつに僕はここで静かな時間を過ごしている。ラッシュライフとも言える激しい時間を20年ほど過ごしたあとで、僕はこちらに移住したのだった。気づいたときには心身とももうぼろぼろになっていたからだ。充実した濃密な時間だったけれど、それらの時間はしっかりととるべきものを僕から奪っていったのだ。

今夜 Amazon.co.jp と楽天市場に賞品レビューを書いていてふと思った。なにを書いていてもこのスタイルは変わらないんだなあ、と。そして、ああ、このスタイルこそが僕なのだ、と。セルフアイデンティティーなんてことは考えないほうがいい、セルフイメージなんて持たないほうがいい、百害あって一利無しだ。この僕が体験者だから間違いない。

しかし、スタイルには目を向けたほうがいいのかも知れない。自分のスタイルにはこだわったほうがいい、たぶん。表現手段やメディアは何だって良いのだ。文章でも、ファッションでも、写真でも、なんでもいい。ただ、誰のまねでもない、だれもまねできない自分のスタイルを持ちたいと意識し続けることは大切なことだと思うよ。

そんなふうにして生きていると、良い想いをしたり得したりすることよりも、嫌な想いをしたり損したりすることの方が多いかも知れない。いや、きっとそうなる。でもね、自分が自分であることこそが幸福なのだ、という観点に立つならば、僕らはどんどん先に進まなければならない。この道は間違っていない、この道を進むのが正しいのだ。

生来「世渡り上手」なひとはその才能に従って生きるのが良いだろう、しかし多くの「世渡り下手」なひとたちは、「自分の土俵で自分の相撲を取る」ほかないしそれがベストなのだと確信している。要するのそれこそが自分のスタイルで生きると言うことなのだ。

自分のスタイルを持つこと、自分の文体を持つこと、まずはそのあたりから始めてみてはどうだろうか。あらためて、僕もそうしてみようと思う昨今です。

2006年09月23日

3507 ファイアーウォール、ウイルス、スパム

曇りのち晴れ 気温:最低 7℃/最高 13℃

ケーブルモデムに直接接続するのをやめて、有線ブロードバンドルーターを経由して接続するようにしてからは、同じケーブルTVのネットワーク内からのTCP 135番ポートへの執拗なアクセス試行はPCまで到達しないようになった。

アクセス試行は続いているのだろうが、ルータ内蔵のパケットフィルターでそれを遮断する設定にしてあるからだ。したがってPCにインストールしてあるファイアーウォールソフトのログにはそれらしき記録は一切無い。

OS標準搭載のファイアーウォール機能だけではこの侵入試行は防げなかったから、すくなくとも(1)ファイアーウォール機能(設定=高にすること)付きブロードバンドルーター経由でインターネットに接続するか、(2)PCに市販のファイアーウォールソフト(クライアント・モードに設定)をインストールするかのどちらかでないと、セキュリティーは保証されないという時代になったのだと思う。

初心者に限らず不正侵入とウイルスとスパムメールとをひとつのものと混同している人が見られるんで整理しておいたほうがいいだろう:

(1)ファイアーウォール機能あるいはファイアーウォールソフト=あなたのパソコンにインターネット回線などを経由して「不正侵入」してデータを窃盗したり改ざんしたり消去したりプライバシーを侵害する行為を防止するのがお仕事です。

(2)アンチウイルスソフト=メールやダウンロードファイルやホームページを通じてコンピュータウイルスを感染させたりスパイウエアをあなたのパソコンに送り込もうとする行為を防止するのがお仕事。

(3)スパムメールフィルターソフト=無作為にスパムメール(迷惑メール)を送りつけてくる行為に対してどれがスパムでどれがそうでないメールかを学習してスパムメールのみを選別してスパムメールフォルダーなどに選別隔離するのがお仕事。ただし、100%正解と言うことはないので削除する前に1日に1回は「大切なメール」が紛れ込んでいないかチェックすることが必須。最近これをやらないで待っているメールが来ないと騒ぐひとが多いので注意。

といったところだろうか。

だから、アンチウイルスソフトを入れてあるから「不正侵入」も防げる、あるいはスパムメールを防げると考えているひとは「大間違い」をしていることになる。最近は「上記3つの機能が統合された便利なセキュリティーソフトセット」も出回っているのでこの勘違いは蔓延傾向にあるようだ。よく確認して注意されたい。

★★★

「CASIO The G (ザ・ジー) ブラックフォース タフソーラー電波時計 GW-700BTJ-1JF 」が昨日 Amazon.co.jp から届いた。さっそくブレスレットの長さを自分で調整して愛用している。同封されていた案内に誘われて、カスタマーレビューなるものを書いてみました。投稿したあと掲載されるまで4〜5日かかり、それまでの間はこの腕時計についての投稿内容を再表示させる手だてがないのでここに転記することができません。

レビュアーのプロフィールにも書いたけれど・・・

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自己紹介:

どんな本が好きか、どんな音楽を好んで聴いているか、 どんな映画に感動し、どんな趣味を楽しんでいるかを知 れば、その人の人物像は自ずと明らかになるものです。

本はどんな本でも好きですが、村上春樹はデビュー以来 もっとも敬愛する作家です。音楽はリアルタイム体験し たこともあって The Beatles がバックボーンになっています。1950年代〜70年 代のモダンジャズもカラヤンやベームのクラシック音楽 も J-POP も自分の感性に訴えるものは何でも好きです。

映画はハリウッドものはあまり好きではありませんが、 その中でも優れた作品のいくつかは大好きです。よく観 るのは邦画で岩井俊二作品が好きですね。

趣味は書ききれないほど多彩・・・まあ「下手の横好き 」と言えなくもないですが。

ということで、基本的に現実社会の世渡りはあまり得意 ではなく上昇志向はあまりない「趣味人」といったとこ ろでしょうか。


興味があるもの:

自己紹介覧とダブってしまうので、省きます。レビュー が増えるに従って、少しずつ書いていきたいと思います 。

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ということです。

そういえば、これはペンション・サンセットのオーナーとしてのプロフィールにもなりますね。


そして気づいてみれば以前にも(数年前)レビューを書いていたのでした。こちらです。”RUBBER SOUL”というのがレビュアーとしての僕のニックネームです。よろしければ「参考になった」というボタンをクリックして僕を応援してください。って、ちょっと虫が良すぎるかも知れませんね。(^^ゞ

今夜もよく晴れて満天の星空です。

2006年09月24日

3508 乗馬とドライブと空に描く絵画

晴れ 気温:最低 3℃/最高 16℃

今朝はこの秋一番の冷え込みになった。最低気温3℃。昨夜からきれいに晴れ渡っていたから放射冷却現象が起きたのかも知れない。いずれにしても晴れた夜にはよく冷える。雲ひとつ無い快晴で、さんさんと陽光が降り注いで、文字通りの秋晴れになった。天気概況によれば、こんな感じのお天気があと1週間は続きそうだ。

秋は乗馬に最適の季節だ。最近は乗馬も「引き馬」といった観光的なものだけでなく、本格的な初心者レッスンを1時限受講すれば牧場の外に乗って出ることのできる「外乗」も可能になっている。料金もそれなりにするが、他の体験ものに比べて決して高いものではないので是非おすすめしたい。くわしくは白樺湖のホープロッジ乗馬牧場のHPを参照されたい。ペンション・サンセットからクルマで15〜20分ほどだ。

9月は陽射しが温かく、夏のように強烈ではないのでオープンカーでのドライブにも最適だ。別にオープンカーでなくても、窓を全開にして走ればまさにオープンエアードライビングになる。日中は風もそんなに冷たくはないから心地よいドライブを満喫できるだろう。もちろんビーナスラインを美ヶ原まで走って松本か小諸に下るコースがおすすめだ。全行程ノンストップだと2時間程度。途中でクルマを止めてゆっくりするなら3時間程度かな。とにかくおすすめ、最高ですよ。

蓼科湖はいまアキアカネ(赤とんぼ)が大量に飛んでいて、写真に写り混んでしまうのでシャッターを切るタイミングが難しい。コスモスが満開でとても美しく華やかな雰囲気だ。水面に映り混む森や山や空や雲が、まるで英国の風景画のようだ。秋の蓼科にいらしたら、是非空を見上げてほしい。じつに芸術的な、神々の絵画がそこに描かれているから。

今夜もぐっと冷え込んで、キーボードをタイプする音の他はなにも聞こえない。耳の奥からきーんと言う音が聞こえてくるほどの静寂がピラタスの丘を支配している。

2006年09月25日

3509 今日はどうしてこんなに空気が冷たいのだろう

晴れ時々曇り一時強風 気温:最低 6℃/最高 15℃

朝起きたときには雲の中、お客様がご出発になる頃には青空を背景に美しい秋の雲が流れ、秋の陽射しがさんさんと降り注ぎ、午後には曇りがちになって強風が吹きすさんで木の葉が舞い、夕方には風が止んでふたたび晴れてきた。

気温は最低が6℃、最高が15℃たったが、夜は再び6度まで気温が下がった。愛犬パルと散歩に出たが、気温以上に寒く感じ、僕はTシャツの上に冬用のpatagonia(TM)のシェルド・シンチラジャケット(分厚いフリースの裏地のついた厚手ナイロンのジャンパー)を着込んで襟を立て、頭には厚手のフリースの帽子をかぶった。

そんな出で立ちで小走りでペンション村を一周したが、まったく汗ばむことはなかった。耳が冷え切って痛いほどで、手袋をしない手が少し痛む。いつもは氷点下になるまでは手袋なんかしないのだけれど。今日はどうしてこんなに空気が冷たいのだろう。

うすい雲を透かして、星がきらめく。新月に向かっているので上空に月はない。凛とした大気と、漆黒の闇があるばかりだ。そういえば今夜は秋の虫の音が聞こえない。もう死に絶えてしまったのだろうか。森の奥の方でかさこそと音がする。一瞬驚くが、それは野生動物の立てた音ではなくて、大きな落ち葉が他の葉にあたりながら地上に落下するときの音だった。

紅葉まであと1〜2週間だ。この季節の移り変わりはめまぐるしく、あっという間だ。ぼやぼやしていると、気がついたときには銀世界になっているというものだ、いや、これは冗談抜きの話。今年こそ時系列で蓼科の紅葉の様子をたくさんの写真に写し取りたいと思っている。絵作りや、うまい下手は考えずに、記録として残そうと考えている。そのようにして写された写真の価値は何年もたってみないとわからないものだから。

それはさておき、あいかわらず Amazon.co.jp や楽天市場にカスタマーレビューを書いている。ちょっとはまってしまった感じがないでもない。書いていて気づくのは自分があいかわらずものに対するこだわりがひと一倍強いと言うことだ。モノひとつひとつにたいしてきちんと一家言あるのだ。自分でも驚くほか無い。だから、レビューはいくらでも書ける。まあ、内容やそのレベルを問われなければ、という注意書きが必要だけれど。

同様に、ペンション・サンセットでお出ししているお料理やパンやヨーグルト、その素材や調味料や調理法そして厨房で使用する道具に至るまで「一家言」持っているのだと言うことに気づいた。こだわりを持つことは悪いことではないけれど、いきすぎるとそのプラス面を台無しにしてしまうことを僕は学んだから、そうならないようにセルフコントロールに気をつけなければならないと思っている。

2006年09月26日

3510 Amazon.co.jp にカスタマーレビューを書く

曇りのち雨 気温:最低 5℃/最高 10℃

天気予報どおり正午から雨が降り出した。始めはぽつりぽつりという感じだったのが、急に夕立のような激しいふりに変わった。その後風が出たりもしたが、いまは普通のにわか雨のような降り方に変わっている。この雨は明日の朝まで降り続き、その後もぐずつくが夕方からは晴れてくるという天気概況だ。

9月8日に腫瘍の手術をした愛犬パル君の抜糸に行ってきた。最初から警戒してクルマに乗せるのもひと騒ぎだったが、獣医院が近づくにつれて何とか逃げ出そうとクルマの中でじたばたと大騒ぎしてもう大変だった。まったく大きななりをしているくせに、頭の中は子犬の頃と変わらないんだから。

しかし診察台に乗ると観念しておとなしく抜糸させた。これでもう大丈夫と言う獣医さんの言葉もあってひと安心。まあ、内臓の腫瘍では無くお尻にできた繊維腫だったので、今後も心配は無いとのこと。しかし今日の診療もまた彼にとっては怖い体験だったらしく、いまも犬舎にこもってすっかり気配を消しているパル君である。

さて、先日 Amazon.co.jp にカスタマーレビューを書いていることを記したが、これって「このレビューは参考になりましたか?」というかたちで投票ボタンを押せる仕掛けになっているので、読んだひとの反響がダイレクトにわかってしまう。当然「支持」もあれば「不支持」や「反感」や「悪意」もありうるわけだ。

その点でこの日記よりもはるかにパブリックな発言とみなされているわけで、かなり怖い行為でもあると感じている。しかしそれによって自分が鍛えられると言う側面もあるので、あえてチャレンジを続ける所存だ。いずれにしてもいまやネット界は「渡る世間は鬼ばかり」なのだ、たぶん。(ドラマは見たことないけど)

「ウェブログ(web log)」という定義から言うならば、この日記は「ブログ」と言って差し支えないが、システムや機能の観点から見れば「ブログ」の要件を満たしていない。このページはすべてHTMLによって記述されているからだ。RSS機能は備えているが、トラックバック機能やコメント書き込み機能は無い。

加えてコンテンツとしてもいまはやりの「ブログ」の要件を満たしていないように思われる。この日記は当初のタイトルが「オーナーのひとりごと」だったことからもわかるとおり、独白文なのだ。社会事象をタイムリーにとらえてインタラクティブに論じるものでは無いし、そのことに関して第三者と議論するものでも無い。

だから蓼科高原日記がいま風の「ブログ」に変身することは無いと思うし、僕にはそれができないのでは無いかと考えている。

ピラタスの丘では樹木が急激に緑から黄色へとその色彩を変化させている。今日のように強い風が吹くと庭や道路にはかなりの量の落ち葉が降り積もるようになった。じつに劇的にそのように変化したのだった。まるで誰かがかちっとスイッチをいれて季節を「秋」に切り替えたみたいに。

今夜もまた冷え込んでいる。そしてどこまでも静かな夜が更けてゆく。

2006年09月27日

3511 100万アクセス間近

曇り 気温:最低 6℃/最高 15℃

1996年7月1日がこのホームページ(正式にはウェブページあるいはウェブサイト)の誕生日なのだけれど、そのとき漠然と夢見ていたのは100万アクセス達成という里程標(メルクマール)だった。当時のインターネットの利用者数はいまの14分の1程度、現在のミクシィの会員数程度だったから、それは文字通り夢の数字だったわけだ。

その夢の数字が目前に迫っていることにいまさら気づいて、ちょいと感無量ではある。ブロードバンドが一般に普及し始めてからはアクセス数は指数関数的に増加したから、一回のアクセスのありがたさにいささか麻痺してしまっていたきらいがある。そのことを反省する昨今だ。

改めて日々アクセスしてくださる方々に感謝の念を抱くものである。が、100万アクセスももはや文字通りの里程標(メルクマール)であって、ひとつの通過点に過ぎないと考えるようになった。この日記は基本的に僕の「個人的な日記」であるけれど、このホームページの大半は僕の営む蓼科高原ペンション・サンセットの商業的なものでもあるわけだ。

後者のコンテンツ充実に向けて軸足を移す時期なのかも知れないと思っている。

2006年09月28日

3512 港に休む帆船

晴れ 気温:最低 6℃/最高 15℃

久しぶりに朝寝坊した。この時節のピラタスの森は本当に静かで、耳ざといシベリアンハスキーのパルでさえ、つい寝過ごしてしまうほどなのだ。寝室に面した庭にいる彼が寝坊すると、外からは何の物音も聞こえず、しんとした夜明けのような気配だけがあたりを支配する。庭の樹木に遮られて窓に直接陽射しが入ることがないので、カーテンを開けてみないことには今が何時なのかもわからない。

風の音、葉擦れの音、野生動物の発するかすかな気配、ボイラーが止まったときにすることんと言う配管の音。眠りを妨げる音はなにもない。穏やかなゆったりした時間が流れてゆく。ピラタスの丘の時間はそのようにゆっくり流れるのだ。

お客様のいらっしゃらない日のペンションは港で休む帆船のようだ。帆を下ろし、埠頭にもやって、しずかに息を潜めている。船体を打つちゃぷちゃぷという小波の音だけが、いまも時間が進行しているのだと告げる。ひゅーひゅーという風の音だけが、来るべき航海を予感させる。大きな帆いっぱいに風を受けて力強く外洋を進んでゆく巨体を思う。

小さな野鳥が犬舎の前で抜け落ちたパルの夏毛を収集している。この時期にいったいなにに使うのだろう。コガラは一年中ここに生息しているから、越冬に備えていまからこの暖かな毛を集めているのかも知れない。その向こうの木の下で、パルはぐっすりと眠っている。小鳥にはまったく関心がないようだ。

深い夢から覚めて僕はそのような平和な情景を観ている。深海からゆっくりゆっくりと浮上するように僕は目覚める。海面から差すほのかな光を全身で感じ、やがてそれは現実の光として視覚で捉えられ、はるか頭上で海面の揺らめく光の反射を観る。と、突然僕はここにいる。

夜床につくと、この反対のプロセスが反復される。そのように入眠し、そのように覚醒する。それがピラタスの丘の「アフターダーク」の習わしだ。夜行性動物はいるが、夜行性人間は存在しない。また、そのような人間が息づける街の明かりも、また存在しない。

2006年09月29日

3513 Amazon.co.jp に感銘を受ける

晴れのち曇り 気温:最低 6℃/最高 15℃


Amazon.co.jp でインターネットショッピングをした経験のある人は多いだろうと思う。こんなとんでもない山暮らしだから、僕もじつのところよく利用している。とても良くできたサイトで、商品検索を含めてお目当ての商品へのアクセスが容易で、その後の比較検討から購入に至るまでの流れが自然でスムーズなので、ついつい迷いを振り切って購入に至ってしまったことも一度や二度ではない。

商品ブラウズや購入の履歴をしっかり記録していて膨大なデータベースからユーザープロファイルを作成し、それに基づいて「おすすめ商品」を提示する仕掛けになっているのだけれど、その的確さと来たらまるで(たとえが悪いけれど)心の中を含めて個人情報をそっくり持って行かれたような感じなのだ。じつにツボにはまった商品を薦めてくる。

このようなサイトをペンション・サンセットのサイトで実現できたならどんなにユーザビリティーが向上するだろうかと夢想してしまう。個人的にはベスト・オブ・ベストのサイトだと評価している。

しかし、ひとたび Amazon.co.jp と連絡を取りたい事情ができたときには事情が異なってくると言うことを最近体験した。ひとことで言うならばものすごく距離を置かれている感じがして「遠い」のだ。相手の顔が見えない、相手の声が聞こえない。交渉の余地などというものはまったく存在せず、じつにプログラムどおりの対応でそれはじつに不条理を感じるほどなのだ。

試しに一度「お問い合せ」のリンクをたどってみるといい。巨大迷路みたいに堂々巡りの連続になる。ぼくはいまだにサポートの電話番号を見つけられないでいる。かろうじて奥の奥にあったお問い合せフォームにたどり着くのが精一杯だった。

そうした「日本的な意味でのホスピタリティー」を Amazon.co.jp に期待してはいけないのだろう。また、日常的な購買行動のようにフェース・ツゥ・フェースのコミュニケーションを期待してもいけないのだろう。さらに通常の「小売店」のような対応を期待してもいけないようで、Amazon.co,jp の業態は基本的に「商品取次業」であるということを知っておく必要がある。購入後の商品について Amazon.co.jp は一切関知せず、フォローはメーカーなり代理店が行うということになっているのだ。

これは批判ではなく、知り得たことの開示に過ぎない。そのようなものなのだということを言っているだけだ。それを知った上で利用する限りにおいて最高のパートナーとなりうるネット企業でありサイトなのだ。だから、そのような「但し書き」付で、今後も僕は Amazon.co.jp 利用し続けることだろう。

こんなことを書いたのも、日本的常識や社会通念から逸脱してもそれに勝るユーザビリティーを明確に示すことができるならばビジネスとして成功しうるのだという「感嘆」を述べたかったからだ。

2006年09月30日

3514 パブリックな自己

晴れ 気温:最低 7℃/最高 14℃

もう10月だというのにピラタスの丘にコスモスが咲いている。これは異例のことだ、早いときには7月から咲き始めて8月中には咲き終えてしまうのが通例だと僕は記憶している。今年は秋が早いのか遅いのかよくわからない。12年も住んでいる僕らでさえそうなのだ。

かつてこの日記は僕の想いを語る場であった。それでも良かったのは、時代がそれを許したからだ。WWWが限られたひとびとの交流の場であったころにはプライベートな自己が直情的に語ることが許されたが、パブリックな自己が語るとき直情的に語ることは許されない。

1996年当時、日本のインターネット利用者数は510万人に過ぎなかった。奇しくも現在のミクシィの会員と同じ程度のコミュニティーだったのだ。昨年の利用者数は7000万人ほどだから、14倍近くにふくれあがり、WWWの世界は現実社会を転写したかのようなリアルで物騒な世界に変貌している。

この10年間ウェブマスターとしてじつに様々な経験をしてきた。不思議な出会いもあれば、じつに奇妙な体験もした。もちろんきわめて不快な思いもしたし、これ以上はないというほどのうれしい出来事もあった。そのような10年間を経て、いまの僕はここにある。

それが「パブリックな僕」だ。以前のような個人的なプライベートな僕ではない。これを進化と呼ぶべきか、あるいは進歩と呼ぶべきか、いや、そうではなくてこれは退行だと言うべきか僕にはわからない。しかしこれは必然であって、もう戻ることはできない。それはもうすでに終わってしまったことなのだ。

過去の僕を知りたければ過去の日記を読めばよい。僕自身はそうしている。いまの自分を知りたければ、僕は自分に問いかけ、ひとはいまの日記を読み解くほか無い。まあ、そこまで手間暇かけて読む価値のある日記だとも思わないけれど。

さて、僕は「心を閉ざしてしまった」のだろうか。なにかを語ることを断念してしまったのだろうか。わかってほしいという想いを諦めてしまったのだろうか。いやそうではない、わかるひとにはわかるし、わからないひとには永遠にわからない、伝わるときは伝わるし、だめなときはだめなのだ。そんなふうに考えるようになっただけだ。

こんなふうに書くと、村上春樹の小説の主人公のように「わかってもらえなくてもいいや」というふうにみえるのだろうか。そういうのってある種の人たちの癇に触るのだろうか。そうであろうとそうであるまいと、僕は僕なのだ、これが「いま」の僕なのだ。

人生の前半、つまり山暮らしを始める以前の半生を僕は自分を偽って生き抜かざるを得なかった。だから、残り半分の人生を自分が望むとおりの自分、いや「自分があるとおりの自分」として生きてはいけないのだろうか。それは許されないことなのだろうか。

このいのちに代えても、僕はもう僕以外の自分にはなりたくないし演じたくもない。

2006年10月01日

3515 闇の絵巻

雨 気温:最低 6℃/最高 12℃

秋の深まりは日々の気温の低下によって知らされる。見た目にはまだ紅葉は始まっていないように見えるが、よく観ればその兆候は森のそこここに見て取ることができるだろう。標高2000mを越える麦草峠付近ではナナカマドなどが真っ赤に紅葉している。おそらく今週末が見頃になるのだろう。

標高1700〜1800mに位置するピラタスの丘ペンション村ではその次の週(10/14頃)が真っ盛りになりそうだ。蓼科湖(標高1240m)付近は400本のソメイヨシノが真っ赤に紅葉する11月上旬が見頃になる。

秋の深まりは音の伝わり方響き方でも知ることができる。そして朝夕の静けさもまた秋の訪れの証拠だ。それぞれの季節、ここは静寂の支配する土地だけれど、その静寂の味わいはそれぞれに異なるのだ。雪降る夜の静寂、雨降る春の日の静けさ、夏の夜のしんとした気配、秋の日のおだやかな時の流れ。

昨夜は満天の星を望んだが、今日は終日雨が降り続いている。外に出るとまとわりつくような闇が満ちている。それはあらゆる光を吸い尽くし、まるで煙のように身にまとわりつきそして流れて去ってゆく。こんな夜の犬との散歩は、闇をかき分けて進むような錯覚に陥る。

篠突く雨が樹木の葉を打つ音はすでに秋の音に変わっている。その雨滴はいったん樹上に蓄えられ、少しずつ地表へと降り注ぐ。空からの雨と、樹上からの雨と、2種類の雨が同時に降り注ぐ。闇夜の雨などというとまるで「雨月物語」のようで、不気味に聞こえるかも知れない。

しかしじっさいは、闇も雨もそのような不気味さとはまったく無縁なのだった。雨は雨であり闇は闇としてそこにある、ただそれだけだ。夜の森にはじつに様々な気配が満ちているのだけれど、それにも慣れて僕らは安心してしかし慎重に闇夜を歩くことができるようになった。

この雨は明日の午後まで続きその後晴れてくるとの気象概況だ。

2006年10月02日

3516 インターネット回線速度20MBに

雨 気温:最低 7℃/最高 10℃

10月2日(月)、いつも使っているCATV回線のインターネット接続速度が上がった。回線側に何らかの改善がなされたためなのか、昨日僕の Power Mac G5 を Mac OS X 10.4.8 にアップデートしたのが主たる要因なのかまだわからない。しかし、劇的にスループットが向上したのは事実だ。

これまで決して2Mbpsを越えることの無かった RBB の東京のサーバーでの速度測定や Gyao でも20Mbps近い速度をたたき出したのだ。これにはびっくりした、いったいなにが起こったのだろうか。そもそも速度に関してはベストエフォート型のネットワークだから、回線が空いていたのかも知れないし、回線の補強やチューニングがなされた可能性もある。

いずれにしてもよろこばしいことで、関連文書には broadband network performance が改善されているとあるので、タイミングから考えるとやはりOSのアップデートが主たる要因かも知れないと踏んでいる。わからないのは、Apple Broadband Tuner 1.0 をインストールした状態とアンインストールした状態ではどちらが早いのかはっきりしたデータがとれなかったことだけれど、感覚的にはやはりインストールした状態の方がベターのようだ。

それにしても回線の通信速度が速くなるのにともなって、ユーザーもそれなりに勉強してチューニングをしながら使わないと本来の速度が出ないということがあたりまえに起こるようだ。これは技術サポートの人からも言われたことなので、技術的にもそういうことなのだろう。回線速度を上げるほど神経質な側面が出てくるようだ。

拠出するコストに見合った性能を手に入れるためにはそれなりの学習が必要だということなのだろう、現状としては。これはがんばってみるしかない。

それはさておき、今日は予報とはちょっと異なった天気になった。すなわち朝から雨降りで、それもけっこう本格的で、午後にはかなり空が明るくなったものの山では雨が続いた。一時曇りに変わったが、その後また降り始め夜半になっても雨が降っている。

ちなみに明日は曇りのち晴れ、あさっては曇り時々晴れの予報が出ている。今週末の連休は「雨は無い」とのことなので、ほっとしている。そろそろ山岳部は紅葉が見頃を迎えるタイミングなので、山歩きやドライブのお客様には「ころ合い」かな、と思う。

2006年10月03日

3517 紅葉、鹿との出会い

晴れ 気温:最低 9℃/最高 15℃

夜、愛犬と散歩に出ると必ず野生の鹿と遭遇する。それはまるで野生のキツネやタヌキと出合うのと同じ確率なのだ。ここ数年鹿の数が目に見えて増加した結果だろう。先日は夜の野原を鹿の群が走り抜けるところまで目撃できたほどだ。子供の頃観たウォルト・ディズニーのアニメーションの一場面みたいだった。

たまに鹿の糞を見つけるから、ペンション・サンセットの敷地内も通り抜けているようだ。野生のキツネも増えている様子で、ピラタスの丘では飼い犬よりもキツネやタヌキや鹿の数の方がずうっと多い状況になっている。したがって、それらの野生動物と接近遭遇するお客様も増えている。

野生動物がこのように「増えすぎる」ということは生態系から観ても、食害等の実際的側面から観ても決して喜んではいられないのだけれど、野生動物との出会いほど魂を揺さぶられる体験はない。このピラタスの丘と命名された別荘地が開発されて30年近く経過して、いま再び自然がわれわれを包み込み飲み込もうとしているかのように感じている。

さて、秋の高原といえば「紅葉」と相場が決まっているようなのだけれど、いよいよ紅葉が始まっている。標高2000m以上ではいまから今週末の連休のあたりが真っ盛りの見頃を迎えそうだ。ピラタスの丘も森のあちこちでナナカマドやウルシやタラノキやヤマブドウが真っ赤に紅葉して、それは思わず息をのむほど美しい。

ピラタスの丘が全面的に紅葉するのはおそらく今週末の連休以降、翌週末頃まで間になりそうだ。紅葉はひとたび始まるとその展開速度は驚くべきものがある。あっという間に山を駆け下りて里に至るのだ。蓼科湖(標高1240m)を始めとした湖沼部(白樺湖、女神湖)では11月上旬が最盛期になるだろう。

ということで今週末のおすすめコースは国道299号線を麦草峠方面を経て八千穂村あたりまでドライブするのがおすすめだ。あるいはピラタスロープウエイを利用して麦草峠方面に山歩きを楽しむのもすてきな紅葉狩りになることだろう。

もうひとつのおすすめは、ビーナスラインを美ヶ原までドライブするというものだ。美ヶ原もまた今週末の連休が紅葉の盛りになるからだ。ここから観ても、蓼科山や八子ヶ峰の山腹にも真っ赤に紅葉した樹木がまるで花が咲いたように色鮮やかに見える。ペンション・サンセットの庭でも白樺が黄葉し、ウルシ、タラノキ、ナナカマドが美しく紅葉している。

いよいよ紅葉シーズンが始まった。

2006年10月04日

3518 人生は円環を描く

晴れのち曇り 気温:最低 9℃/最高 15℃

朝から良い天気で、じつに気持ちのいい一日だったが、夕暮れ間近になってピラタスの丘全体が雲の中に入ってしまった。おそらくここだけ濃霧状態になっているのだろう。雨とも濃霧ともつかない。建物周りの照明も遠くまでは届かずに拡散してしまう。

少し離れたところから観ると、きょうのペンション・サンセットはとてもファンタジックなたたずまいだ。まだ高原暮らしを始める前は、こんな霧の夜(実際は雲の中に入っているだけ)にはえもいわれないロマンチックな気分になったものだ。流れ揺蕩う(たゆとう)霧の粒子に自分の想いを込めてしまう。

毎朝ラウンジに出る度に景色がはっきりと変化していて驚くばかりだ。森の様子がどんどん変わっている。紅葉に向かって、まず色彩が変化し、いつの間にか地面は黄色や朱色の落ち葉で彩られている。精神の回廊を歩むようなバッハを聴きながら、それがこの情景にたとえようもなくマッチしていることを感じる。

しかし想いは伝わらない。伝えるべき対象を欠いているからだ。伝えたい誰かをイメージできない僕がいる。かつて僕は伝えるべきことを伝えるべき相手に確実に伝えるという仕事をしていた。広告会社というのはコミュニケーション産業なのだ。僕はいつもいつも伝えるべきことと伝えるべき相手とを繋ぐ手段を夜も寝ないで考え続けていた。そして気づいたことは、自分にはこの仕事を続ける資質が致命的に欠けているという事実だった。

そのようにして僕の前半生は終わった。僕は勝負を下りて、改めて「自分の土俵で自分の相撲を取る」ことを求めた。そして10年後、ふと気づくと「ここ」にいた。若かった僕は自分を変えたかったのだろう。自分にとってもっとも居心地の悪い、もっとも不得意な環境に自分を投げ込んだのだ。

若い頃は何でも「演じきる」自信があった。まったく根拠のない自信だ。誰にだって若い頃にはよくある勘違いだ。どんなことをしたって、どんな仕事をしたって、どんな経験をしたって「自分の核心」とでも呼ぶべき部分は決して変わらないし、変えることなんてできないのだ。ブーメランのように僕は「自分というこの場所」に戻ってきていた。

そのようにして「円環」を描いてひとは結局「自分」に戻ってくるものなのだ。決して「自分」からは逃げられない。自分を見捨てることもできないし、自分から見捨てられることもない。自分になるしかないのだ。なぜなら、ひとは「自分」になることを運命づけられて生まれてくるからだ。

人生に「意味」を見いだすことはほとんど不可能か、見いだしたとしてもそれは便宜的な「幻想」にすぎない。しかし人生の目的と価値を定めることは可能だ。「ひとは自分になるために生きている」ということだ。だからこそ幸福とは「自分が自分である」ということに違いない。本当の自分はここにいる。最初からね。きみはいったいどこを探し回っていたのかね。こんな霧の深い夜に。

2006年10月05日

3519 秋の雨音

曇りのち雨 気温:最低 8℃/最高 13℃

朝のうち曇り空だったが、昼前には雨が降り出した。土砂降りでは無いが始めから本降りになった。高原の雨はきれいだから、雨が降るほどに屋外駐車してあるクルマがきれいになっていく。ペンション・サンセットの敷地内のアプローチの砂利道や駐車場に降り積もった紅葉を打つ雨音、樹木の葉を打つ雨音がぱたぱたさわさわと聞こえる。

この季節の雨はそのように清冽な印象がする。雨の日の午後を過ごしながら「なんだかすごく静かね。」と妻が言う。そうなのだ、雪降る夜の次に静かなのだ。特にこの季節の雨降りの午後は、何もかもが眠り込んでしまったような静寂に満ちている。森に降る雨はそもそも静かなものなのだけれど。

中庭の犬舎のなかでシベリアンハスキーのパルが熟睡している。夜中は最近特に野生の鹿が徘徊しているので、おちおち眠っていられないから、明るいうちに安心してゆっくり眠っている。風も無く、樹木も揺れない、雨はまるで定規で引いたようにまっすぐな軌跡を残しながら空から地表へと降り続けている。

まるで時間が止まってしまったような錯覚に陥る。どこからともなく、いや、僕の頭の中からか耳の奥からかきーんという音が聞こえてくる。自分の呼吸する音がはっきりと聞こえる。二重ガラスの向こうの景色は一幅の絵画のように色鮮やかで癒しに満ちている。

その一方でこの景色はどこか心うきうきするものを感じさせる。わくわくしてくる。紅葉が始まる時にはいつもこの気分が支配するようになっていく。秋に収穫されるのは田畑の作物だけでは無く、景色もまた収穫の季節を迎えるのだ。雨が降っていても空は明るく、景色はくっきりとしている。

Power Mac G5 のたてるぶーんという音、僕がキーボードをたたく音以外なにも聞こえない。夜になってピラタスの森はますます静かだ。自分がいま覚醒しているのか眠っているのかも定かでなくなるほどに。

2006年10月06日

3520 野生の鹿が通り抜ける

雨 気温:最低 8℃/最高 10℃

台風16号はすでに熱帯低気圧に変わり、天気概況によれば日本近海には現在「台風」はひとつも存在しないとのこと。しかし秋雨前線の活動が活発なため広範囲にわたって強い風雨に見舞われているている現状だ。ここ蓼科でも昨夜半以来しだいに風雨が強くなり、春の嵐のような状況になっている。降雨はさほどでも無いが、風は強い。ピラタスロープウエイは法令に従って今日は終日運休となった。

明日は午前中で雨が上がって、それ以降は上り坂となり土曜日は曇り、日曜日は曇り後晴れ、月曜日は晴れという予報になっている。この3連休は8日(日)以降に観光を予定するとよろしいかと思う。ピラタスの丘は今日も気温が上がらず、最低気温8℃、最高気温10℃と、東京の12月と同じ気温となった。

蓼科を訪れる方は冬用のフリースやダウンパーカを絶対に忘れないこと。いちばんいいのは薄いものでもいいから長袖長ズボンのアンダーウエア(下着)を1枚着用すること。そうすればまったく寒さなど感じないで思いっきり高原の秋を満喫できると言うものだ。だまされたと思って是非お試しあれ。

ピラタスの丘も劇的に色づいてきている。紅葉は思っていたよりも早く最盛期を迎えるかも知れない。まあ順当な線としては来週末がペンション・サンセットの周辺の紅葉の見ごろとなると思う。現在すでにロープウエイで上がる2000m以上のところは紅葉真っ盛りだ。1750mにあるペンション・サンセットのところまで紅葉が降りてくるのも時間の問題だ。

最近ペンション・サンセットの敷地内を野生の鹿が通り抜けていることが判明したので、終夜屋外の照明を必要最小限点灯することにしている。敷地内の植物や樹木に食害を出さないためだ。それほど鹿の出現確率が高いので、野生との出会いを求めるひとにとって、ピラタスの丘はまたひとつ魅力を増したのかも知れない。

また、都市生活者にとっては「闇」は恐ろしいもの以外の何ものでも無いようなので、夜間窓の外に多少の光があることは安心につながるのかな、とも思っている。そのあたりはお客様のご意見を聞きながら考えていきたいと思っている。ここはとんでもない山岳部だから、またペンションがたくさん建っている別荘地だから治安はとても良く、これまで事件らしきものは皆無だけれど、まあそんなことで、試しに夜間照明を実施しているしだい。

蓼科はすでに紅葉シーズンにはいっているので、これから11月上旬いっぱいはいついらしても紅葉をめでることができると思います。今年の紅葉はしなやかで虫食いも無く色味も鮮やか、ここ数年の中でも格別に美しいので是非ご覧いただきたいのです。

2006年10月07日

3521 ふくろうが私の名を呼ぶ

雨のち晴れ 気温:最低 4℃/最高 7℃

カナダの西海岸でユースホステルを経営なさっている方からメールをいただいた。「ふくろうが私の名を呼ぶ」と言う小説を検索していてこのサイトに出会ったとのこと。まさにこの小説の舞台になったあたりにお住まいなのだ。

書いた本人がすっかり忘れていた。で、Google(TM)のサイト内検索を利用して探してみたら以下の文章が出てきた。11年も毎日書いていたらどこにどの文章があるかなんて自分でもわからないよ。それにしても、しっかりと書いているね、いまの僕にはとても書けないようなことを。それにしても「人間風車」ってなんだろう、すっかり忘れてしまった。

こうなるともう記憶というよりは歴史、歴史というよりは考古学の世界なのかも知れない。記憶の考古学ってないのかな。この手の話や文章が好きなひとは昔の蓼科高原日記を読んでね。

★★★

2003.01.07(火)-------------気温 = 最低 -13度/ 最高 -3度

米国の作家J.D.サリンジャーの名作「ライ麦畑で捕まえて(The Catcher in the Rye)」が村上春樹氏の翻訳で「キャッチャー・イン・ザ・ライ」というタイトルで出版されることが決まったそうですが、これはまあいささか旧聞に属するとは思うけれど、とてもうれしいことだ。僕らは同じ白水社刊の野崎孝訳の名訳「ライ麦畑で捕まえて」によって「ライ麦」体験をしたわけだけれど、それはいま思い返しても強烈なものだった。

強烈といってもセンセーショナルな体験とか感動というのではなく、しみじみとこころに染み渡るというか、いやそうじゃないな(そういう体験をしたければスコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」やマーガレット・クレイヴンの「ふくろうが私の名を呼ぶ」(角川書店刊)をおすすめする)、自分が年齢を重ねるにつれてジンと効いてくるというたぐいの感動だった。ぼくの周囲の同世代の人間にとっては「中原中也」や「萩原朔太郎」や「福永武彦」や「出家とその弟子(倉田百三著)」同様ある種の「通過儀式」みたいなものだったような気がする。夏目漱石、森鴎外、太宰治などなどのリストを思い返してみるとつくづくぼくらは「古典主義」的読者だったのだなあ。

我が敬愛する(といってもちょうど娘に当たる年齢なのだけれど)宇多田ヒカル(さん)がヘルマン・ヘッセを愛読していたことを最近知ったのだけれど、「車輪の下」「デミアン」「シッダールタ」「幸福論」「荒野の狼」とかなりの作品に「人間風車」状態になってしまったのが懐かしい(ブレーンバスターでなくてよかった)。ちなみに彼女の愛読書リストには「グレート・ギャツビー」もしっかりはいっている。

大学に入って最初の衝撃はアルベール・カミュの「異邦人」「ペスト」「シジフォスの神話」、ジャンポール・サルトルの「嘔吐」「存在と無」、そしてあのフランツ・カフカ。ご想像通りぼくにはドラッグなんて必要なかった。この読書体験のほうがよほど強烈なドラッグ的体験だったから。「実存主義」「不条理」という名のドラッグね。

カフカの言葉にすべては凝縮されている。

『ぼくは、自分を咬んだり、刺したりするような本だけを、読むべきではないかと思っている。もし、ぼくらの読む本が、頭をガツンと一撃してぼくらを目覚めさせてくれないなら、いったい何のためにぼくらは本を読むのか? きみが言うように、ぼくらを幸福にするためか? やれやれ、本なんかなくたってぼくらは同じように幸福でいられるだろうし、ぼくらを幸福にするような本なら、必要とあれば自分で書けるだろう。いいかい、必要な本とは、ぼくらをこのうえなく苦しめ痛めつける不幸のように、自分よりも愛していた人の死のように、すべての人から引き離されて森の中に追放されたときのように、自殺のように、ぼくらに作用する本のことだ。本とは、ぼくらの内の氷結した海を砕く斧でなければならない。』(親友オスカー・ポラックへの手紙 1904年1月27日)

いまインターネットで『カフカ』で検索をかけると「海辺のカフカ(村上春樹著)」関連のサイトばかり出てきてしまうのは、まあいたしかたないでしょう。で、多少カフカを知りたい方のためにこのサイトをお勧めしておきます。

ぼくの読書体験を書き始めたらそれこそ「ネバー・エンディング・ストーリー」になってしまうのですが、今後少しずつ思い出しながら書いていこうとは思っています。大学時代だけで3,400冊読破したことはいささかばかげているとぼく自身思うのですが、その体験がいまのぼくの精神的骨格の形成に少なからぬ影響を与えていることは否めません。学問(勉強?)とジャズ(リスニング&演奏活動)と目がつぶれそうなほどむさぼり読んだ無数の書物のインクと紙の匂いこそぼくの激情と夢と孤独に支配された青春でした。


------------------------------(23時)

★★★

さて、現在の僕に戻る。

今日はひきつづき風が強く(台風は消えてなくなっちゃったのに)、ロープウエイも運休。午後になってようやく収まってきた。昨日収まったように見えたのは一時的なものだった。夜には風も止んで雲間から満月に近い月齢14の明るい月が顔をのぞかせた。

寒い、ものすごく寒い。長袖のワークシャツの上にフリースのシェルドジャケットを着込んでフリースの帽子をかぶってちょうどいい低温だ。もちろん吐く息は真っ白。これは11月並の気候だと思う。最低気温4℃、最高気温7℃だもの。

シベリアンハスキーだから愛犬パル君はますます元気、急坂をぐんぐん登り、ずんずん進んでいく。これなら犬ぞりを引けるというのも納得の馬鹿力だ。雲を透かして照る月明かりであたりはぼおっと明るいから、ハンディライトを使うことはほとんどない。遥か下に山麓の街の明かりが見える。山並みは墨絵のように闇に沈んでいる。

僕は60歳の自分を想像できない。そんなに遠い将来のことでも無いのに。すでに「フクロウが私の名を呼んでいる」のかも知れない。カナダのネイティヴの間では死ぬ前に「フクロウがその人の名を呼ぶ」という伝承があるという。それに題材を求めた作品が上記の小説だ。静謐に満ち、哀しくしみじみとした作品だ。一読をお薦めする。

2006年10月08日

3522 蓼科の紅葉狩りと服装

晴れ 気温:最低 3℃/最高 9℃

今日は快晴だった。明日も晴れ、明後日も晴れという天気予報がでている。晴れた夜はとても冷え込むから、また晴れた日中でも陽射しは暖かいけれど風がとあるととても寒く感じるから、秋の高原を訪れるならそれなりの服装計画が必須となります。

おすすめなのは、薄手でもいいからアンダーウエアを長袖のものにすること、できればパンツの下にはく中厚手のタイツを準備。羽織るものとしては長袖の厚手のシャツ、厚手のトレーナー、中厚手のフリース、それから風が吹いた時に寒い思いをしないために、風を通さないナイロンのウインドブレーカーかマウンテンパーカがあれば完璧。

寒がりのひとはこれに加えて毛糸の帽子、啓人の手袋があればなおいいでしょう。

そしてこちらに到着したら是非秋の高原の「森」を散歩して下さい。早朝か、夕暮れ時がおすすめです。湖畔の森だったらいっそうロマンティックでしょう。そう、秋の高原はロマンにあふれているのです。

台風なんてとっくに消失しているのに、良く風が吹きます。今日の蓼科も強風というほどでは無いけれど、冷たい風がコンスタントに吹きました。朝夕はときおり吹き抜けるこの風がとても寒く感じさせます。しかし、この冷え込みによって紅葉はずんずん進行しています。

この連休は標高2400m〜2000m付近がなんとも美しかった。国道299号線ドライブしたお客様や、麦草峠・白駒池を訪れたお客様、そして山歩き・登山でロープウエイから山にはいったお客様はこの至福の風景を堪能されました。

今週末にはロープウエイ下から標高1750mのピラタスの丘付近まで紅葉が降りてきそうです。今度の土日にはペンション・サンセットも紅葉のタペストリーの中に織り込まれてしまいそうです。紅葉は標高の高いところから低いところへと山を駆け降りるものですから、標高差の大きい蓼科では11月半ばまで広葉樹の紅葉が楽しめます。特に蓼科湖では400本の桜の木(ソメイヨシノ)が真っ赤に紅葉します!

それが終わるといよいよ針葉樹の紅葉です。落葉松(からまつ)の紅葉の美しさはそれを知るものにとっては忘れ難いものです。東山魁夷画伯も好んで当地の落葉松林を取材していたそうで、画伯の描いたブルーの美しい針葉樹林は当地の風景もはいっているのだと改めて親近感を感じます。

今夜もお客様のために全館暖房を入れています。暖房を入れないと館内は15℃〜18℃ほどになってしまう気候です。これは平年に比べるとかなり寒いです。いつものこの時期ならもっとずうっと温かなのです。数日中に平年並の気温に戻るとは思いますが、いずれにしても、都市部からいらしたお客様には「ものすごく寒い」と感じられるかも知れません。

そういうことなので、上記の服装を是非ご用意下さい。そうすれば極上の高原の秋を快適にお過ごしいただけると思います。あ、これは朝夕のことで、日中は陽射しがぽかぽかと暖かいですからそのあたりのご心配は無きよう。別の表現をするなら、山にキャンプに行く時程度の防寒衣料は必ずご用意下さいということです。ここは日本中のどのキャンプ場より標高が高いのですから。

今夜は満天の星が美しい。今日はジャコビニ流星群が出現する日なのですが、なにしろ「突発的に出現する流星群」だそうで、残念ながら僕はまだ見ていません。もう一度ラウンジの窓から夜空を見上げてみようっと。

2006年10月10日

3524 100万アクセス達成

晴れ 気温:最低 3℃/最高 12℃

昨夜半にこのサイトのアクセスカウンターが100万アクセスを越えました。1996年7月以来4年かかって10万アクセスでしたから、その後の6年余で90万アクセスという計算になるわけで、インターネットの爆発的普及と回線のブロードバンド化の進展には目を見張るばかりです。

某白書によれば1996年に500万人ほどであったインターネット利用者数は昨年約7000万人になりほぼ飽和状態とのことですから、インターネットを必要とするひとにはすべてそれなりの回線接続が完了しているということのようです。

いずれにしても、このサイトを訪れて下さる方々がいらっしゃるからこそ開設当時は夢のまた夢であった100万アクセスを達成できたということです。みなさまのご愛顧(?)に感謝しております。ホームページ(=ウェブサイト)を運営していく動力源は、アクセス数といっても過言ではありません。見て下さる方がいるからこそ日々の更新をさぼれないし、もっと良いものにしていこうという動機付けがなされるわけです。

昨日から今朝にかけて、100万アクセスを一区切りとして、二つのことを実施しました。ひとつは閲覧者の安全と利便性を向上させるための「セルフレイティング」および「セルフラベリング」、そしてふたつめはコンテンツやサイト設計を改善するために利用する意図での「Google Analytics」への参加です。

それぞれどのようなものでどのようなことがなされるのかということは上記の単語をクリックしていただくとリンク先に説明がありますので、ご覧いただければさいわいです。これらによってより閲覧者の立場に立ったサイトにグレードアップすることをめざします。

ペンションの集客サイトとして考えた場合、このサイトはアクセス数のわりに集客数が少ないという「落第サイト」といえるかも知れません。集客に特化すればもっと集客効率を上げることができるのかも知れません。正直なところ、この10年余そのことをずうっと考え悩み続けてきたことを告白せざるを得ません。

しかし、これが僕のスタイルなのです。ペンション・サンセットのスタイルなのです。これは変えられません。本当のところは、変えようとしたこともあるけれどその試みは水泡に帰したということです。やはり「自分の土俵で自分の相撲を取る」ほか無いしそれがベストウェイなのだと思います。やれやれ・・・。

このサイトへのアクセスは、おかげさまで、開設以来漸増的に増加しています。その結果累積アクセス数のグラフの傾きは増加し続けています。アクセス数はコンスタントに増加傾向にあり、たとえばトランプの赤あるいは黒がでる確率、つまりまったくの偶然性に依存した確率分布(=二項分布)の確率密度にはあてはまらず、アクセス数の累積カウント数は緩やかな立ち上がりの指数関数のグラフを描いています。ということはご覧下さる方が「偶然このサイトに行き当たったということではない」ということを指し示しています。

このことは、数学的には決して偶然では無く、ある目的を持ってこのサイトにアクセスし閲覧して下さっているということを示しています。その「ある目的」を漠然とでは無く明確に僕が知りそのニーズに応えていくのが今後のこのサイトの使命(ちょっと大げさだけど)では無いかと考えているしだいです。

まあ、ペンションのホームページですから、ある目的を持ってアクセスするというのは蓋然的であるわけですけれど。それにしても、アクセスに至るまでのプロセスは完全な偶然性に支配されているわけでは無いということでもあります。この事実から推測されることはアクセスする方の多くが Google や Yahoo! などの検索サイトを利用しているであろうということです。

僕はそのことを認識し、この状況に日々対応しています。数学的なことやマーケティング的なことはさておき、このサイトとお客様との出会いを僕は「一期一会のかけがいの無い出会い」だと考えています。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2006年10月11日

3525 その思いを手放すのだ

雨 気温:最低 5℃/最高 10℃

Everything's gonna right! そう思いたいけれど、性分なのかついついいろんな心配事を抱え込んでしまう。そんなだからサラリーマンというかビジネスマン落第だったわけさ。もっとひらりひらりと世渡りできなくっちゃね。でもそれができないのが僕という人間なのだ。このことからは逃げられない。

だから逃げることをやめたわけだ。逃げることを止め、自分でない自分を演じることを止め、自分でない《本当の自分》とやらを探すことを止め、ありのままの自分で生きていこうと決めた。どうあがいたところでひとは自分という事実からは逃げられないのだ。

そう決意したのは、それができたのは15年ほど前のことだろうか。結論から言ってしまえば、それは簡単なことだった。それまで守るべきものだと信じてきた、それまで築き上げてきたと思い込んでいたものをすべて手放せば良いのだ。インドの聖者が言った「その思いを手放すのだ!」と。そのとおりだった。

手放せばすっと身も心も軽くなる。それが探し求めて止まなかった「本当の自分」だった。あっけないほどあたりまえにそれはそこにあった。僕はシンプルに「僕」だった。なんの肩書きもなく、しがらみもなく、守るべきものも無く、迷いも無く同時に迷わないということも無く、ここにいたのだ。

なんだか100万アクセス達成を機に、きゅうにしゃんとした印象なのだけれど、これは「たまたま」なのだ。これは僕の「振れ」の範囲内のことなのだ。想定内のゆらぎなのだ。なにしろいま語っている僕は「パブリックな僕」だからね。個人的な生身の人間としての僕では無いのだから。

さて、今日は朝からいかにも高原らしい雨降りとなりました。空は明るいのだけれど、そして降りはたいしたことがないのだけれど、とうとう宵まで雨が止むことは無かった。夜半には完全に止んで空は晴れてきたけれど。天気予報では明日以降当分は晴れマークがついているから、今週末は絶好の紅葉狩りのタイミングになると思います。

蓼科の紅葉は、現在標高2000m〜1900mあたりまで降りてきているので、週末にはちょうどピラタスの丘ペンション村(標高1750m)まで降りてきて鮮やかな紅葉世界になると思われます。蓼科湖や白樺湖は標高1300m〜1200mだから紅葉が最盛期を迎えるのは10月末から11月上旬になります。これがまたなんともきれいなのだ。ちなみに渓谷美が売りの横谷峡の紅葉は今週末から来週末あたりになりそうです。

今夜もピラタスの森はしんと静まり返って、野生動物の気配の他はときおり吹き抜ける風の音が支配しています。あ、でも、ときおり鳴くフクロウの声と野生の鹿の鳴き声が、夜のしじまを破って遠くから聞こえてきます。僕のペンションでも鹿除けに建物回りに夜間照明を施しましたが、いまのところ効果が出ているようで、朝起きて庭に鹿の糞が転がっているようなことが無くなりました。

ピラタスの丘も開発から30年余を経て、ふたたび野生に支配され出してきているのを感じます。

2006年10月12日

3526 と、ぼくは想っている

晴れ 気温:最低 6℃/最高 12℃

今日は比較的暖かでした。というか、館内にいるより外に出た方が陽射しを浴びる分だけずうっと温かく感じるし、実際に活動してみると少し汗ばむほどだった。しかしさすがに半袖では身体が冷え切って鼻水が出てきてやがてくしゃみをすることになる。厚手のトレーナーを着てちょうど良い。

昨日までに館内の照明の電球交換を終えたので、今日は屋外の灯火の電球交換を行った。そんなに長いはしごを使わなくても良いので、樹木の枝打ちよりははるかに安全だし気分も軽い。日が暮れたあとに点灯試験をしてみたけれど、電球型蛍光灯の進歩は著しく、明るさや光の色味についても白熱球と遜色なかった。

省エネルギーは時代の要請でもあるから積極的に改善を図っています。特に最近は野生の鹿が敷地内に入り込んだりするので、夜通し建物周りを照明する必要があるので、省エネは必須なのです。出入り口周りは低誘虫の波長の黄色い電球を使い、それ以外は「光害」とならないように照射範囲の狭いスポットライトタイプのレフ球を使っています。そのどれもがいまや電球型蛍光灯で提供されているのだから、これを使わないては無い。

経費節減という観点からはどうでしょうね、電球型蛍光灯は白熱球の10倍近い値段で寿命が4〜5倍ほどですから、節電できた分を加味してもさほど大きなコスト減にはならないかも知れません。しかし、使用後の電球の処分や消費電力の削減という側面を見ればとても環境に優しいのでは無いかと考えています。

ということで、光の波長の微妙なニュアンスが大切な芸術作品やライトアップは別として、実用に供する明かりに関しては僕は積極的に蛍光灯化をすすめています。実際よく見てみれば高級なホテルでもレストランでも意外な場所にこの電球型あるいは電球色(白熱灯の色味の)蛍光管が代替電飾として利用されていることに気づくことでしょう。

この蛍光灯もやがてすべて高光度・高輝度LEDに取って代わられるのも時間の問題でしょう。そうなると白熱灯はもはや芸術や趣味の明かりとして認識されるようになるのでは無いかと思っています。個人的には白熱灯の光がとても好きなのですが、用途と光のニュアンスを勘案して使い分けているしだいです。

お客様はペンション・サンセットではご家庭でよく行っておられるようにまめに電灯を消す必要はありません、いやむしろ消さないでいただきたい。蛍光灯はその特性上、点滅が寿命を縮める最大の要因なのです。消費電力は常時点灯でも白熱球の1/4〜1/5程度ですからその方がトータルに考えて省エネになるのです。

あ、浴室と洗面所とお部屋の電気スタンドは白熱灯ですから、こちらはこまめに消していただけるとさいわいです。あとはおおむね蛍光灯あるいは蛍光管を使用していますから点けっ放しの方が省エネになります。(^^)

むしろお願いしたいのはこれからの季節は全館暖房を入れるのですが、灯油価格は昨年の2倍強になっていますから、真冬なのに部屋の中で半袖になってがんがん暖房したり、あげくのはてにタバコの煙を出すために外気温氷点下20℃の夜に窓を開けて換気するなんて「あんまりな」ことだけはしないでいただきたのです。特にお若い世代の方には人類の古来よりの叡知である衣服による温度調節を改めて学んでいただきたいと愚考するしだいです。m(_ _)m

誤解の無いように記すならば、じっさいにはそのようなお客様はペンション・サンセットではほとんどゼロに近いので余計なことを書いたなあという気もしないでは無いです。しかし、たまに絵に描いたようにそれをなさるお客様がいらして、そういう時には窓を閉めていただくようお願い申し上げるのですが・・・。うるさいオヤヂだと想われるのもいやだしなあ。(^^ ;

2006年10月13日

3527 Oh My Love

晴れ 気温:最低 3℃/最高 12℃

久しぶりに聴く John Lennon の歌声。しんと静まり返った秋の夜に波紋のようにひろがってゆく。

Oh My Love

Oh my love for the first time in my life,
My eyes are wide open,
Oh my lover for the first time in my life,
My eyes can see,

I see the wind,
Oh I see the trees,
Everything is clear in my heart,
I see the clouds,
Oh I see the sky,
Everything is clear in our world,

Oh my love for the first time in my life,
My mind is wide open,
Oh my lover for the first time in my life,
My mind can feel,

I feel the sorrow,
Oh I feel dreams,
Everything is clear in my heart,
Everything is clear in our world,
I feel the life,
Oh I feel love.

(C) Written by: John Lennon & Yoko Ono


バッハのどのアリアよりも素晴らしい。僕が言うべきことは何も無い。ジョンのアルバム「イマジン」に収録されているので、機会があったらぜひ耳を傾けて欲しい。

2006年10月14日

3528 迷い

晴れ 気温:最低 4℃/最高 11℃

ピラタスの丘はしんと静まり返っている。人気(ひとけ)が無いということではなくて、秋はいつもこうなのだ。・・・と、このような文体で書く時は「ひとりごと」。「です・ます」スタイルの時は「ひとに語りかける」ときです。べつに使い分けているつもりはないけれど、自然にそうなってしまう。自分としてはこの文体の方が肩の力が抜けて心地よいのだけれど。

このことはちょうどが僕がどっちを利き腕として使うかという「迷い」と似ている。どうも僕は人口の5%ほどはいるといわれる「両手利き」のようなのだ。息子もそうだから間違いない。右手でも左手でも文字を書くことができるし、箸を持つことができる。野球では右投げ左打ちだし、ゴルフも左打ちの方がスコアがいい。お食事のサーブは左手でないとできないし、缶飲料のプルトップリングやボトルのキャップも左手でないと開封できない。要するに力仕事は右、細かい仕事は左でないとまったくうまくいかない。このことは日常的に頭の中に混乱の波紋を立てていて、それがけっこう疲れる。

文章を書く時にもまったく同様なことが頭の中で起きている。

さて、今日も一日とても気持ちよい秋晴れになった。「海辺のカフカ」に出てくる「百万ドルトリオ」による「大公トリオ」のCDをようやく手に入れた。Amazon.co.jp のカスタマーレビューを見るとどうもこのパターンでこのアルバムを聞くこととなったひとは多いようだ。村上春樹の小説を読み解くには登場する音楽もチェックした方がいいことは体験的事実だから。べつに読み解かなくたって良いのだけれど。

そういえばノーベル文学賞は今年は別のひとになったようで、とても残念だった。間違いなく日本は正しくアジアの国なのだということを再認識した。村上春樹といえども極東の国の作家なのだ。まあ、賞をとろうが取るまいが村上春樹が僕の中に占める大きさになんの変わりもない。

で、「大公トリオ」だけれどいまそのアルバムを聴きながらこの文章を書いている。何だか聴いたことがあるなあ、もしかしたら蓼科の「銀巴里」というしゃれた名前の理髪店でかかっていたのかもしれない。いつも「頭を刈って」いただいているのだけれど、蓼科の別荘を訪れる政財界人御用達の知るひとぞ知る名店だ。

いずれにしても、定評通りの名演には違いない。初めて聴いた時にはその録音時代なりの「音質の悪さ」がとても気になるが、聴き返すうちにそんなことはどうでも良くなって、演奏の本質、音楽の本質へと精神が自然に引き寄せられどっぷりと浸ってしまう。どちらかといえばベートーベンは嫌いな僕だけれど、名演奏というものはそんなことは超越してしまうようだ。(でも同じアルバム収録のシューベルトの作品の方が好きだけどね)

いずれパブロ・カザルスの演奏でも聴きたいと思っている。

このサイトのリピーターの方は驚くかも知れない。今夕、トップページを入れ替えたのだ。ペンション・サンセットのページをトップページにして、これまでのトップページをサブにまわした。これはマーケティングの観点から判断した。お客様の閲覧の流れを考えるとこのほうが自然なのだ。さてどうなることやら。

今後の Google Analytics のデータ解析を待つほかない。もしかしたら不評かも知れないし、各検索エンジンでの順位を落とすかも知れない。現在「蓼科 ペンション」、「蓼科高原 ペンション」などのキーワードでは各検索エンジンでトップランカーになっているけれど、それを失う危険も極めて大きいのだ。

しかし、このサイトが僕の個人的サイトであるのと同時に、あくまでもペンション・サンセットの集客サイトであるという歴然たる事実を受け入れるならば今回の判断は「必然」だと思う。これまでの「蓼科高原日記」メインのトップページからペンション・サンセットのページに飛んでくれるお客様はなんと全体の10%にすぎないのだ。これではペンションのHPとしては「落第」だ。そしてそれに甘んじていられるほど状況は甘くない。

ある意味では誠に「不本意」ではあるけれど、お客様の平均閲覧時間とページ移動動向をみるかぎりいまのままではいけないと思った。トップページを入れ替えた以外はどこもいじっていないので、リピーターの方の利便性への影響は最小限で済むと思うので、ご容赦下さい。

閲覧者動向を見極めて改めて全体の構成を大幅に見直していこうと思います。

2006年10月15日

3529 コミュニケーションと冗長度(redundancy)

晴れ 気温:最低 3℃/最高 11℃

昨日の日記にも書いたけれど、このサイトのトップページをペンション・サンセットのページに変更した。これまではいわば「扉ページ」あるいは「表紙」にあたる蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページだった。

ぼく個人の美学としてはこれがベストだったのだけれど、閲覧者動向を追跡してみるとかならずしもベストとは言えないことがわかった。結論めいたことをいってしまえば、みなさんいそがしいのだ。昔みたいに1分いくらの高額な電話料金+インターネット回線接続料金を取られるわけでもないのに、まるで「駆け抜けてゆく」といった風情なのだ。

平均すると1ページ当たりの閲覧時間が数十秒というのではまともなコミュニケーションは成立しないと思うのだが、それが実態だ。どうりで「ホームページを見ているのですが」とおっしゃりながら電話でご予約いただいても、ホームページにはっきりと書いてあることを読んでいらっしゃらないお客様が多いのだ。

見てはいても、読んではいないし、理解もしていない。これは自己防衛的コミュニケーション拒否といえなくもない。しかし、情報過多時代にあって個人としても情報のフィルタリングが必要なのは理解できるが、必要な情報までフィルタリングして拒否してしまうというのはもう現代の「社会的病理」というほかない。

要するに「ぜんぜんひとのはなし聞いてないし〜」ということなのだ。(^^;)

このような時代に合ってはむしろ「情報過小」という逆の方法をとったほうがコミュニケーションが成立しやすいのかも知れないと考え始めている。たとえば世にはびこる「パワーポイント型プレゼンテーション」が良い例だ。メインタイトルは1ページにつきひとつ、1ページにつき3項目のサブタイトル、1ページにつき1項目3行以内の解説、文章を限りなく抑えて図表で「ビジュアルに」説明する・・・というやつだ。

そういう時代なのだ、そういう社会になったのだ、たぶん。

しかし、同じことを繰り返し伝えるという「冗長度(redundancy)」もある程度必要なのだ。1度だけ聞いてもうわかったから繰り返さなくてもいいというひとが多くなったが、実際のところ人間の能力はそこまで優れてはいない。人間の能力では「繰り返し確認」という手順が正確なコミュニケーションには不可欠なのだ。

パワーポイントスタイルのプレゼンテーションが見た直後にはすっかりわかったような気がしつつも、時間が経ってみるとよくわからないことが多々出てくるのは「冗長度」が低いからだ。よくいえば「簡潔」なのだが、繰り返しがほとんど無い分、コミュニケーションの深さは期待できない。

一般的に言語はおおむね50%の「冗長度」を持っていると言われている。言い換えるならば、たとえばこの文章の半分の文字をランダムに消去したとしてもだいたいの主旨はわかるという場合がこれにあたる。あるいは「キーワード」が文脈上に少なくとも2度出現すると考えてもいい。冗長度が50%を切って極端に低くなると、ひと言聞き逃しただけでもう話の筋がわからなくなる。人間のが正確な言語的コミュニケーションを達成するためには50%の冗長度が必須だと考えても良いのかも知れない。

ペンション・サンセットのホームページやご案内メールは「冗長度」が高い。意図的に高くしてある。それはより深いコミュニケーションをめざしているからだ。それがお客様にとって良いことだと信じているからだけれど、ほんとうのところ、ビジネスとしてペンションを考えた場合「どうなのだろう」と迷いが出てきている。この50%の冗長度に「最適化」することによって、くどくなくまた簡潔すぎないホームページになるのかも知れない。今後の作業になるけれど、こつこつやっていこうと思っています。

2006年10月16日

3530 それでは納得できない自分がいる

晴れ 気温:最低 3℃/最高 11℃
おととい、そして昨日の日記で書いた通り、このサイトのトップページをペンション・サンセットの集客ページに変更した。これまではいわば「扉ページ」あるいは「表紙」にあたる蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページだった。

しかし、アクセスいただいた閲覧者の動向をデータで見てみると必ずしも良い選択ではないということが一目瞭然だった。やはり付け焼き刃的にサイトの一部だけを大変更するとある種の混乱を招くのだと思う。Yahoo! Japan では少しだけランクが上がり、Google では少しだけランクが下がり、msn ではランクがぐっと上がった。といっても、ベスト10のなかでの動きだけれど。

結論として、即決でもとに戻した。3日前までと同じに戻した。蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページで、ペンション・サンセットの集客ページをサブページにまわした。これが長年守り続けてきたこのサイトのスタイルなのだ。やはり変えるべきではないと思った。しかし「実験」としての価値は充分以上にあった。いずれにしてもお騒がせしました。

そんなチェックをしながらじつに久しぶりに他のペンションのホームページを見て回った。じつに魅力的で技術的にも高度な楽しそうなページが目白押しだった。それはもう圧倒されてしまうくらいだ。しかし、がんばれば同じようなものを作ることは可能だけれど、でもやりたくないというのが本音だ。

プロにお願いするという手もあるし、じっさいにそうしているペンションも散見された。情報がよく整理されていて閲覧しやすそうで、これは効果的なホームページなんだろうなあと思った。やはりプロの手になるものは魅力的だった。僕もそうすべきなのかも知れないと思った、そのときは。

でも、そうしたくないというかたくなな自分がここにいる。お料理もパンもすべて手作りといっている一方で、お客様との最初のコミュニケーションの場であるホームページが「手作り」でないのは矛盾するように思われてしまって・・・僕はトレンディーじゃなくって頭が固いんだ、きっと。

経営者としては、これまで築き上げてきたこのサイトのすべてをうち捨てて、プロの手になるサイトに切り替え、集客に全力を尽くすべきなのかも知れない。蓼科高原日記なんて書いている暇があったら、団体旅行の営業に奔走すべきなのかも知れない。しかしそれでは納得できない自分がいる。

とうわけで、まずは情報を整理し直して、いささかとっちらかってしまっているこのサイトの再構成とナビゲーションの充実を行おうと思っています。表現の簡素化や視覚化も必要かも知れない。とかく現代は文字を読むのが嫌いなひとが増えたようなので。

でも、本音としてはこのサイトを「見る」のではなく「読んで」ほしいのです。このサイトは本来テキストだけで構成されるべきものとして誕生したのだから。いまとなってはトレンディーじゃないのは確かだけど。なぜそうなったかということは過去に何度も書いたからここでは繰り返さない。

★★★

さて、昨日から吹き続けていた風は未明にピークを迎えてびゅーびゅーと木々の梢を鳴らす音で目が覚めた。中庭にいるパルのことが気になって、もぞもぞと起き出した。中庭にでて犬舎の雨戸を閉めてやると中からパルが飛び出してきてやたらとなついてくる。きっとこのただならぬ雰囲気と大きな風の音が不安だったのだろう。

未明の空に真っ白な月が怜悧(れいり)な光を放っていた。明かりなしでもあらゆるものがくっきりと見えるほど明るく鋭い光だ。冷たい風に身体は凍えるが、心はなぜかとても温かだった。この優しい生き物が僕らのもとにやってきたのは12年前の冬だった。以来僕らとともにこの森で生きてきた。彼は飼い犬などではなくペットでもなく文字通り対等な関係としての家族なのだ。あるいはシベリアンハスキー流の解釈でいうならば、同じ「群れ」の仲間なのだ。

僕は多くのことをパルから学んだ。その反対に彼が僕から学ぶべきことはおそらく何もなかっただろう。自然の中で生きる、ただ単純に「生きる」ということを僕は彼から学んだのだ。ただ生きて、当たり前のこととして死んでいく。そのどこに疑問や不安があるのだ、といつも問われているような気がした。

強風でロープウエイは運休となったが、その風も午後はやくには止んで穏やかな天気に変わった。何もかも吹き飛ばしてくれたおかげで、今日の夕焼けはじつに感動的に美しかった。ピラタスの丘の紅葉もいよいよ最盛期を迎えている。山岳部の紅葉はピークを越えて、もっと標高の低い湖沼部や蓼科高原の観光スポットでの紅葉の見ごろは今週末からになる。

2006年10月17日

3531 サンセットのポジション

晴れ 気温:最低 3℃/最高 12℃

ここ数日このサイトはどたばた劇を演じてしまったけれど、ようやくネット上でのポジション(ランキングなど)とステータス(状況)は元に戻ったようで落ち着きを見せている。初めてアクセスしていただいた方にはなんのことだかわからないと思うけれど、それはそれでいいので気にしないで下さい。

ウエブマスターというのは何年やっていても(僕は11年)いつも迷いに迷っているものなのだ。そしてときおりその迷いが明確な形をもった行動として、またサイトの構成や位置づけの変化として姿を現す。リピーターのお客様によればペンション・サンセットほどポジションをはっきりと見せているペンションは少ないそうだ。

要するに、どのようなお客様に適した宿で、どのようなお客様には適していない宿であるか、ということをはっきりと表現しているホームページになっている、ということのようだ。僕自身はあまり意識していなくても、たとえばこの日記を通読してみればおのずとあるペンション像がくっきりと浮かんでくるのだ、と。

それはそれで、何が得意で何が得意でないかというのと同じで、お客様にとっても選択が容易になるというものだ。現代社会にあってはこのターゲット・ゾーンを明確にした宿の運営というものがウチみたいな弱小ペンションといえども、必須なようだ。たかがペンションでも、そうなのだ・・・いやはや大変な時代になったものだ。

ペンション・サンセットは;

(1)個人のお客様が全体の80%を占めている。
(2)ご夫婦、カップルのお客様が全体の60%。
(3)ご家族連れのお客様が全体の20%。
(4)グループのお客様が全体の15%。
(5)団体のお客様が全体の5%。
(6)リピート率25%。(4人に1人のお客様が再度ご利用になります)

というようなことで、このデータを見るだけでもイメージが見えてくることだろう。

これは結果であって、僕らがお客様を選んでいるわけではありません。あくまでもお客様の選択結果がこのような数字となって現れているわけです。団体のお客様が少ないのは僕が宴会(どんちゃん騒ぎ)をお断りしているからだと考えています。泥酔したい方や、酩酊して騒ぎたい方にはいささか居心地の悪い宿なのでしょう。

ペンションのご案内ページの「お客様の感想」をご覧いただくとわかると思うのだけれど、僕は決して口うるさいペンション・オーナーではないです。お客様とため口をきくような礼儀知らずでもありません。一時流行った「知的普通人」というタイプです。あくまでも大切なゲストを迎える(きさくな?)ホストとして振る舞っていますからご安心の上お越しいただければさいわいです。(ほんとだってば)

2006年10月18日

3532 紅葉見頃は標高1800m付近

晴れ 気温:最低 5℃/最高 12℃

ビーナスラインは紅葉に彩られています。いま最盛期は標高1800mあたりですが、1200mから上はすでに沿道の森のそこここにじつに見事な紅葉がまるでレイアウトしたかのように、スポット的にみられてそれが緑との対象でより強烈な印象を与えています。じつに美しい。

渓谷美で定評のある撮影スポット「横谷峡」もそろそろ見頃かと思われます。国道299号線を上っていくとやがて「横谷温泉」の看板がありますが、そこから遊歩道が始まっています。

ピラタスロープウエイの山麓駅付近もちょうど見頃です。今週末から来週末が山岳部では紅葉の見納めになりそうですから、おっとり構えていてはいけません。それが終わると今度は蓼科高原の湖沼部が紅葉の盛りになります。水面に映り込む紅葉と八ヶ岳の対比は最高に美しいものです。

天気予報では明朝は霜が降りるかも知れないとのこと。毎朝3℃程度まで気温が下がって、夜もとても冷え込んでいます。お越しになる方は、暖かな日中を想定しないで、そんな朝晩の冷え込みにも対応できる服装計画を怠らないことが大切です。

いままさに蓼科山、八子ヶ峰の山腹は錦絵のように色づいて、感動的な風景となっています。お天気も良さそうです。今週末、みなさまのお越しをお待ちしております。

2006年10月19日

3533 感性の共有と精神の共有

晴れ 気温:最低 3℃/最高 12℃

いまの僕のささやかな夢は、たとえば Diana Ross の Blue というアルバムを聴いていると妻がやってきて「これ誰?いい感じね。」と言ってくれることだ。僕は応える「うん、いいだろう、Diana Ross の What a Diefference a Day Makes って曲さ。」と。

感性の共有には、もちろん、いい面と悪い面とがある。そのことを知った上で、やはりそうなりたいという想いがずうっとあった。そしていまだにそれは成立していない、あるいは永遠に成立しないのかも知れないと思い始めている。

それはしかたのないことだし、良い面に目を向けるべきなのかも知れない。たとえば、モンティー・パイソンのどのギャグが好きかがなにからなにまでまったく同じだというカップルがいたとすれば、どうも長続きしないような気がしたものだ。もしそういう人がいたらごめんなさい、あくまでもこれは僕の個人的体験談だ。

好みというか、もっと深い部分で精神を共有してしまうとむしろお互いに重くつらい思いをするのではないか、とも思った。若い頃、まだ結婚する以前にそのような女性がいた。いまでいう「友達以上恋人未満」という微妙な関係でおわったのは、愛情が深まるにつれてお互いにそのことに気づき始めたからではないかといまでも思っている。

根っこの部分では共通した流れを持ちつつ、異なった感性、異なった価値観を持っている方がお互いに刺激しあって成長できるのではないか。

さて、今日も蓼科はよいお天気でした。ピラタスの丘からロープウエイ付近は今週末が紅葉の見頃になります。写真撮影に最適な渓谷美の横谷峡(よこやきょう)も今週末が見頃になると思います。来週末はもう少し標高の低い湖沼部が見頃になってくるでしょう。

毎日夕暮れ時がとてもきれいです。夕陽も、夕焼けも。夜はよく晴れて星空もくっきりと見える日が増えています。夕陽を眺めるにしても、星を見るにしても真冬なみの(大げさなくらいの)防寒装備をお忘れ無く。そのときの気温は5℃〜3℃です。

2006年10月20日

3534 iTunes Music Store 初体験

曇りのち晴れ 気温:最低 6℃/最高 9℃

(1)↓↓冗長度を下げようと思ったり。↓↓

やはりみなさん忙しいのだ、朝から晩までケータイやってるし、ゲームやんなきゃいけないし、もちろん仕事は超忙しいし。要するに世の中全部「みんなひとの話しぜんぜん聞く気ないし〜」状態なのだ。

数日前にこのホームページは「冗長度(redundancy)」が高いのだ、と書いた。わかりやすく言っちゃえば、意図的に「くどく」書いてあるのだ。それは「念押し」というニュアンスなのだけれど、はっきり言ってあまり効果はないようだ。「みんなぜんぜん読んでないし〜」ってことで。

これはミスマッチというほかない。ということで、今後はこのホームページも「冗長度」を下げていく方向に持って行こうと考えている。

ちなみに(科学的に測定したわけではないけど)現在の冗長度は70〜80%以上だと思われる。どうせやるなら冗長度25%ぐらいで、「ほんと、真剣に見ないとダメなのね」的なものにしたいという欲求が高まってくる・・・これはやばいかも。

このわくわくした心境、これはかなりあぶない。(^_^;)


(2)iTunes Music Store 初体験。

iPod の爆発的普及と同時に大ヒット中の iTunes Music Store (ITMS) を初めて利用した。MP3 フォーマットでこの価格はどうかな、とずうっと思っていたのでなかなか利用する機会がなかったのだけれど、やってしまった。なんだかふらふらっと「購入する」ボタンをクリックしてしまったのだ。

Amazon.co.jp スタイルのこのインターフェイスは限りなく僕の購入欲を刺激し、感性をインスパイアするのだ。もともとが音楽フリークだから、ツボにはまるとさあ大変なのだ。しかもこんなに簡単にリアルタイムで音楽が購入できてしまうというのは、まったく新次元の音楽体験というほかない。

1950年代初頭生まれの僕としては iTunes Music Store (iTMS) はお宝の山といっても過言ではないのだ。熊を蜂蜜蔵に投げ込んだようなというか、アイスクリームの家に入った子供というか、どうにもたとえようがない。クレジットカードに利用制限でもかけておかないと「危険なにおい」がする。

これはかなりあぶない。(^_^;)


(3)蓼科で熊が目撃?(それってWさんが歩いてたんじゃないのってか)

これも危ない話しだけど、昨日ペンション村の合同草刈り作業があったんだけれど、そこで出た話。

「○○さんが昨日○○あたりで「熊」を見たんだってさ」

「えええ!《熊》がでたぁ〜?!まさか、それってMさんが歩いてたんじゃないの?」

「いやいや、Wさんだろうそれは、大きい体していつも黒い服来てもっそり歩いてんから。」

「ははは・・・でもほんとだってば。」

なんていうやりとりがありまして・・・。

これもかなりあぶない。(^_^;)

(注)実際のところその後も公式の目撃情報はありませんから、心配はないと思われます。きっと(僕の考えでは)宵闇迫る時刻に体格のいいYさんが道ばたで躓いているところを目撃したのではないかと・・・。

2006年10月22日

3536 「大公トリオ」を聴きながら

晴れのち雨 気温:最低 3℃/最高 12℃

村上春樹の「海辺のカフカ」に主要なモチーフとして登場するベートーベンの「ピアノ三重奏曲第7番」、通称「大公トリオ」のCDを購入して毎日聴いています。作中に登場するいわゆる「百万ドルトリオ」といわれたルービンシュタイン(ピアノ)、ハイフェッツ(ヴァイオリン)、フォイアマン(チェロ)による白熱した演奏です。

1941年のレコーディングだから当然SPレコードでリリースされたものです。その後LP版となり現在ではデジタル・リマスタリングされたこのCD版で入手することができるのですが、音質に関してはその時代なりのものなのは致し方ないでしょう。だから「音」ではなく「音楽」を聴くことができるかどうかがこの希有な名演奏との運命的な出会いを果たす条件となるかもしれないですね。

僕の場合はどうだったかというと、25年前のアンティークなハイエンド・オーディオセット(マッキントッシュのソリッドステート・アンプ+JBLランサー101)で聴くと、その迫力に思わず手に汗握ってしまいました。正直肩が凝ってしまうほどの息詰まるやりとりがそこにあったからです。しかし静まり返った深夜にヘッドフォーンでこのアルバムを改めて聴いてみると、じつに不思議な体験をすることになったわけです。

感動したというのともちょっと違う、いったいなんだろう、とにかく胸がジーンと熱くなってきたのです。40年来のモダン・ジャズ愛好家なのだけれど、巨匠3人の熱い鉄を打ち合うようなインタープレイに背筋がぞくぞくしてきました。それはまるで60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットのライヴ・アルバムを聴くときのような静かで熱い興奮です。音楽にジャンルは関係ないとあらためて確信した出来事でした。

「海辺のカフカ」で喫茶店のマスターが語ったのはこちらの演奏、そして作中のホシノ君が購入して聴いた「心温まる」ほう の「大公トリオ」はおそらくカザルスの演奏なのだと思います。そちらも是非聴いてみたいと思っています。

改めて思ったのですが、やっぱりクラシックは管球式のアンプでタンノイのスピーカーを鳴らして聴くのが個人的には理想ですね。暖かで柔らかなその音色はきっとこの演奏をもっとふくよかに響かせさらなる感銘を与えてくれるに違いない。

なんてことを書きながら、なんとなく最近スノッブな語りになっているなあと感じるのです。それは自覚しているのです。ただ、どうしてそうなるのかがわからない。もしかしたら、自発的にある種のフィルターをかけて書いているせいかもしれません。

自主規制しすぎると「心ここにあらず」という状態になってきてしまうみたいで、これはいけない。かといって傲慢無礼にとられるような文体や調子になってしまってもいけないし。技術的な問題を別としてもまずは人間を磨かないといけないのでしょう。僕のような未熟者はひとの何倍もその点では努力しないといけないのだといまさらながら反省しています。

ここまで書いたところで雨音に気づきました。天気予報では午前0時過ぎから雨のマークになっていたので油断していました。明日すぐにクルマを使えるように車体カバーを外しておかなければならないのでした。ようやくカバーを収納した頃から急激に本降りになりました。しばらく雨が降っていなかったので、サイクルから考えると予報どおり明日、明後日は雨がちになるのでしょう。

昨日から落葉が本格的に始まって、処理しても処理してもあっという間にもと通りの「落ち葉の絨緞」に戻ってしまいます。雪かきと同じです。これも「行(ぎょう)」だと考えて淡々と行うほか無いです。当地では落ち葉の量が半端ではないので、竹箒なんかではらちがあきません。牧場で干し草を移動する時みたいに大きな熊手でかき集めては大きな段ボール箱に詰め込んで腐葉土が必要な場所に移動します。

この時期は一日で軽トラック3台分ほどの落ち葉を処分しなければならないのでけっこう重労働です。雪の場合と同じでまさに「落ち葉との闘い」です。個人的には落ち葉の絨緞を踏みしめて歩くときの感触が好きなので、あんまりきれいさっぱりと処分してしまうのももったいない気もするのですが、みなさんはいかがでしょうか。

紅葉はペンション・サンセットの標高ではこれで終わりますが、ほんの50mほど標高が低いところではちょうど最盛期になっています。そんなふうに紅葉は山を下って里へと向かうのです。ですから標高1200m付近の蓼科湖では10月末頃が紅葉の最盛期になります。そんなふうに蓼科の紅葉は10月上旬の山岳部から始まり11月上旬の湖沼部へと1か月以上かけて下っていくのです。ということですから、まだまだ、高原の紅葉を楽しむことができます。

2006年10月23日

3537 どうかもうこれ以上急がないで

曇りのち雨 気温:最低 6℃/最高 14℃

朝、雨は止んでいました。予報どおり日中は曇り空になりました。午後4時過ぎにふたたび雨が降り始めあっという間に本降りになりました。これは天気予報よりちょっと早かった。今日はちょっと憂鬱です。僕のペンションのコンセプトが時代のツボを外しているような気がするからです。

ツボを外しているからと言って、これは僕の生き方の問題なのでおいそれと変更するわけにはいかないし、ペンションを純粋な商売とは考えたくないので、そういう観点からはどうしようもないのだけれど。やっぱり集客のためのホームページはプロに頼んでお客様受けの良いものに徹したほうがいいのではないかと思い始めています。

なにを書いても、なにを語ってもなにも伝わっていないような気がしてきています。パワーポイントで作ったプレゼンテーション資料みたいなホームページのペンションの方が集客実績が高いように感じるのです。そのほうが効率的に集客できているように感じるのです。

みんなものを考えなくなってしまった、少なくとも考えるひとの絶対数が減ってきているのを実感しています。ペンション選びなんてホームページを開いて上っ面をさらっと眺めて感覚的に「印象」だけで決めてしまっているように感じます。あるいは貸し切り温泉露天風呂の写真が載っていたとか、料理の写真がきれいだとか。宣伝上手だとか。

それは普通の行動ではあるけれど、それだけではただ宣伝に乗せられているだけで、ご自身で選択しているとは言えないと思うのです。まあ、ペンションごときを選ぶのにそんなに労力なんて使えるかってことなのかも知れませんけれど。

立地や設備、サービスの内容やお料理のレベルや接客の丁寧さ、親切さのどれをとっても他の同価格帯のペンションと比べて同等かそれ以上なのに、このホームページではそのことを伝えることができていないのかも知れません。そのことを検証し、反省しなければならないのかも知れません。(もっと宣伝上手にならなければいけない、もっと宣伝に徹しなければいけないのかも知れません)

そもそもこんなに手間暇かけてホームページを運営していること自体、間違っているのかも知れません。もっと他にやらなければならないことが山積しているのですから。それでもやめないのはいまの時代性に「ノー」と言い続けたいからです。

何でもかんでも「手っ取り早く」という風潮に異議を唱えたいからです。逼迫したニーズがあるときのネットショップの「手っ取り早さ」や「迅速性」はじつにありがたいもので、僕も日常的に利用しているのですが、それとは違うものもあると思うのです。ペンションは「商品(モノ)」ではありませんから、違った選択基準を持ってみてほしいなんて僭越なことを願ったりしています。

「スローライフ」なんてことが喧伝されていますけれど、実際の行動はちっとも「スロー」では無いどころか「スロー」を許容しないというのが現代社会の実相だと思います。スピードを要求されないプライベート・ライフにおいてすら仕事と同じペースで事を行おうとしているように見えるのです。

そんなに生き急いだって、人生の長さも密度も変わらないのです。じっくり味わったり、じっくり鑑賞したり、じっくり考えたりということによって、人生はじつに味わい深いものになるのだと思います。そして蓼科は、少なくともペンション・サンセットは、ラッシュライフとでも言うべき現代の生活からいっとき逃れ出て「スローダウン」する場所なのです。

僕はそのような理念を持ってペンションを始めました。自分自身が「ラッシュライフ」のまっただ中で疲労し疲弊してしまった1人ですから。秒単位の生活、一日に20時間以上働く生活、休日のない人生を20年近くも送った人間ですから、そのことが痛いほどわかるのです。

だからどうかもうこれ以上急がないでください、身近にありながら気づくことの無かった様々なものに気づき、それをじっくりと味わってほしいのです、自分の呼吸する音が聞こえるほどの森の静寂とゆったりとした時間の流れに身をゆだねて本来のご自分を取り戻していただきたいのです。

それだけが僕の後半生の願いです。

2006年10月24日

3538 「わかりやすさ」とは

雨のち曇り 気温:最低 5℃/最高 9℃

やはりそのようですね、小泉政権があんなにうけたのはその「わかりやすさ」ゆえだったのです。しかしそのわかりやすさの質はじつに危険をはらんだものでした。

「わかりやすさ」にはふたとおりあります:

(1)伝えるべきことを凝縮し吟味し尽くしたことによる「わかりやすさ」

(2)言葉に多義性を持たせ相手が勝手に納得するようにし向けた「わかりやすさ」

もちろん、本来の「わかりやすさ」とは(1)をさします。

小泉さんのは(2)の典型でしたね。

「広告は議論ではなく誘惑なのだ」というのは真理で、その観点からすればホームページの「わかりやすさ」とは(2)に当たるのではないかと思います。

試しに《別途》そういうホームページを作ってみようと思っています。

上記(2)のパターンまではいかないまでも、「簡潔」なホームページというのは文章を読むことが嫌いな人には親切ではないかとも思います。「簡潔な文章」ではなく、「写真と見出しと簡潔な説明文だけ」のホームページを構想しています。

★★★

昨夜からの雨は夜通し降り続け、未明には強風をともなった荒天となり、激しい雷雨にまでなりました。天から神が振り下ろしたような巨大な雷(いかづち)に眼が醒めました。ばあーん、がしゃーんと轟音がして、半径50m〜100m以内に落雷が連続したのでした。

おそらくロープウエイ近くの電柱に落ちたのだろうと思いました。最近は落雷対策として電柱には驚くほど太いアース線がてっぺんから地中深くまで埋め込まれているからです。落雷による障害を避けるために電柱そのものを避雷針にしてしまうという発想で、かなりうまく機能しているようです。

そのおかげか、起き出して電源をチェックしてみましたが停電の形跡はありません。また電話回線やインターネット回線も異常なく機能していました。

強風は午前中いっぱい吹き続けて、午後にはおさまりましたが、ペンション・サンセットの周囲の紅葉はあらかた吹き飛ばされて落葉しました。紅葉のじゅうたんを踏みしめる感触は最高で、地面を埋め尽くした紅葉はとても美しいものです。しかし驚くべきことに、標高が50m〜100m低いところではちょうど紅葉の盛りなのでした。

2006年10月25日

3539 ホームページはペンションの一部

晴れ 気温:最低 4℃/最高 11℃

新しいホームページの試み11年ぶりのまったく新しい「もう一つのホームページ」の制作に手をつけました。昨日も書いたとおり、「見やすくわかりやすい」ということに主眼をおいたものになります。言葉を尽くして想いを語りうんちくをならべ共感納得していただくというこれまでのホームページとは正反対でありながら相互補完的な役割を担うものになります。

現在のところ制作にどれだけかかるかちょっとわかりませんが、簡潔でビジュアルなものにしたいと願って全体の構成を考えているところです。そうしなければいまのホームページと変わらないもにになっていってしまいますから。

ペンションのホームページはペンションの一部だと考えています。ホームページをご覧いただいているときからおもてなしは始まっているのだと考えています。だからこそ現在のホームページは懇切丁寧なご案内になっているわけですが、詳しすぎる地図が時として役に立たないのと同様に、詳しすぎることによってかえって全体が見えにくくなってしまうこともあると言うことに思い当たります。

このことは個人差が大きいので、感じ方は様々だと思っています。しかし、お客様にご覧いただくものである以上、様々な感性に対応しなければならないと思います。

いいものができるかなあ、そもそも完成できるのだろうか。まあやるだけやってみます。(^_^;)

★★★

蓼科高原はすっかり秋景色です。どこを走っても、八ヶ岳の上の方をのぞいて、紅葉が眼に鮮やかです。これがじつに感動的に美しいのです。紅葉を眺めるドライブなら今週末がベストかも知れません。お天気も良いという予報が出ていますしね。

写真撮影が目的のお客様も、今週末が広葉樹の紅葉撮影にはラストチャンスになるかも知れません。山歩きにも最適の気候と景色になっていますから、気候の安定するこの時期がおすすめです。(ただし、念のため、初冬登山の装備・服装の準備をなさるようお願い申し上げます。)

これからの季節は毎日夕陽・夕焼けがものすごくきれいです。

2006年10月26日

3540 高原部の紅葉が見頃

晴れ 気温:最低 2℃/最高 11℃

奥蓼科・横谷峡の紅葉紅葉の第二段階にはいりました。これまでは山岳部の紅葉が見頃でしたが、これからは高原部の紅葉が見頃です。蓼科高原は標高2500mから標高1000mあたりまでと標高差がとても大きいので、紅葉は1ヶ月半以上にわたって楽しむことができるのです。

ペンション・サンセットでは四季折々の旬の野菜を中心にメニューを考えているので、これからの季節は(夏の葉物野菜に対して)「根菜」が中心になってきます。夏の野菜は「身体を冷やす」働きがあり、これからの季節の野菜は「身体を温める」働きがあるといわれています。自然界というのはとてもよくできていますね。

現在紅葉は標高1500mから1300mあたりがとてもきれいです。来週末には標高1200mの蓼科湖付近から1000あたりの杜鵑峡(とけんきょう)やバラクライングリッシュガーデンあたりが見頃を迎えます。さらに下って、紅葉が諏訪湖で見頃になるのは11月末になります。

これからの季節は空気が澄んだ晴天の日が多くなります。ペンション・サンセットはピラタスロープウエイ山麓駅まで徒歩8分です。山歩きすれば美しい紅葉が帯状に見下ろせ、遙か北アルプスまで見通せる展望は絶景です。どうぞ11月の蓼科にいらしてこの季節にしかできない「空中散歩」を楽しんでください。お待ちしています。

2006年10月27日

3541 この時代潮流にノーと言いたい

晴れのち曇り 気温:最低 4℃/最高 12℃

正直言うと僕はマイクロソフト社の誇るプレゼンテーションのデファクトスタンダードであるところの「Power Point」を仕事で使ったことがありません。僕がビジネスマンやってた頃にはまだ MS DOS 3.1の時代で、一太郎 と Lotus 1-2-3 がようやく標準として普及しだしたころでしたから。オフィスLANや社内LANなんて存在しなかった。

でも、考え方は同じでした。見栄えや演出ではかなうはずもないのですが、プレゼンテーションの基本的作法は「Power Point」以前もそれ以降も変わらなかった。まあ、当然といえばその通りなのですが。で、ペンションを始めて数年後、Mac版の Office がリリースされて以来お遊びでいじることはあっても仕事として使ったことはなかった。

でも今回別のコンセプトでペンション・サンセットのホームページ制作をすることになって、時代の方向としてはそっちにいくのかなと思いました。実際の制作に使っているソフトウエアは別のものなのですが、考え方には共通するものがあります。

思いのこもった写真と、インパクトある簡潔な文章、美しいレイアウトとフラッシュムービーによる演出。言葉を尽くして表現するのも大変だけれど、反対に言葉を削って簡潔に表現することもまたものすごく難しい作業です。写真選びやスライドショーの素材集めや画像加工も地味な消耗戦です。

ひと時代前、ペンション経営者が自らこのような仕事をするようになるなどと、いったい誰が想像したでしょう。ペンションを始めて、エンジン式刈り払い機やチェーンソウや大型除雪機を日常の道具として使うようになるなどと想像していなかったのと同じぐらいの驚きです。

「市場原理主義」を標榜するいまの時代の流れは個人的には「違うな」と思うのですが、この大きな潮流にあらがえるはずもなく、経営者としては適応対応していかなければならないのだと思います。ひとびとの頭脳構造が変えられてしまった、洗脳とまでは言わないけれど、「ゲーム脳」というのは実在すると思うし、思考停止が日常的に起こっているのも事実だと思います。これはきわめて危険な状況です。

思うに米国は紛れもない(本来的意味における)「帝国主義国家」であり、彼らが推し進めている「グローバルスタンダード」とやらは間違いなく世界を不幸にしていると思います。それはノーベル賞受賞経済学者スティグリッツの著書を読むまでもなく、米国は自国の「不幸な社会」と「ゆがんだ経済システム」を世界に押しつけ押し広げようとしています。

米国民がみな幸福そうならまだ納得も行くのですが、ネオコンと称されるひとにぎりの特権階級こと「勝ち組」以外の人々はどんどん不幸になっていっている。僕は自分の世代においては異例の反・学生運動的考えを持っているのだけれど、それは政治的立場とは関係なくどんなイデオロギーもインチキだという実感に基づいています。

それでもなお「グローバリゼーション」というこのインチキなお題目あるいはムーブメントに抗うことは十分以上に価値のあることだと思います。誰も「ノー」と言わないこの社会は健全なのでしょうか。偉大なるイエスマンこそ現代の寵児(ちょうじ)なのでしょうか。

2006年10月28日

3542 時代は「簡潔を善しとする」のだ

晴れ 気温:最低 0℃/最高 11℃

秋の雲今朝テラスの手すりの上に薄氷が張っていました。まさかと思ったのですが、どう見ても水ではなくて氷です。記録式寒暖計を見ると、なんと0℃でした。冷え込んだのですね。都会の12月下旬の朝みたいな感じです。そういえばいま50代の僕らが子供の頃は東京の郊外でも冬はとても寒かった。

息は真っ白だし、手袋をしていても指先がじんじん痛みました。水たまりの氷を踏んで割ったり、10センチもあろうかという霜柱を踏んだりしながら通学したものです。いまはとてもそんな気候にななりませんけれど。そんな季節途中でおじさんが落ち葉焚きなんかしていようものなら徒党を組んであたりにいったものです。

そのかぐわしい香りとなんとも言えない暖かさは「幸福」そのものでした。あの頃の子供の世界はじつにのどかだったのかも知れません。いま改めてあの時代を振り返ってみれば、大人の世界では一触即発のじつに危機的な米ソ冷戦時代だったことを知ります。

今日も一日とても良いお天気でした。空には美しい筋雲がかかり、透明な青空との対比が感動的でした。紅葉はますます盛んになり、陽射しは温かく、夕陽は鑑賞に堪える荘厳さを見せています。それもこの寒気があるからこそのもので、これで気温が生ぬるかったら季節感が狂ってしまうというものです。

紅葉の蓼科山新しいコンセプトのホームページ作りも順調に進んでいますが、さすがに根を詰めすぎたのか今日はなんだかがっくりと疲れが出てきてしまいました。ついつい詳細に書いてしまうので、はっと気づいて簡潔に書き直すというこれまでとは正反対のことを繰り返しています。

あらためて、時代は「簡潔を善しとする」のだということを実感しています。しかし「広告は誘惑なのだ」という部分についてはどうもうまくできません。まさに「紺屋の白袴(こうやのしらばかま)」なので、おもわず笑っちゃいます。前にも書きましたが僕は広告キャンペーンのプレゼンテーターだったのです。

今年の紅葉は息が長くて、11月いっぱい高原部でも楽しめそうです。みなさまのお越しをここ蓼科でお待ちしております。

2006年10月29日

3543 新しいホームページ

曇りのち晴れ 気温:最低 6℃/最高 14℃

秋ですね、って秋に違いないのですが。今年は一気に落葉しないので、もうすぐ冬がやってくるのだという雰囲気がまだ感じられないでいます。気温も全体的に高めで、いまだに氷点下になっていないし。それでも、11月に入ったらクルマのタイヤをスタッドレスに交換する習慣です。

雪が積もって滑り止めが必要になるのは12月からなのですが、あまり寒くならないうちに交換しておいた方が楽だからそうしています。寒風吹きすさぶ気候の中でランドローバーの大きくて重たいタイヤを交換するのはとても大変なのです。

今年は新しいスタッドレスタイヤに交換するタイミングなので、どのメーカーのどのタイヤにするか検討中です。やはり3年目にはいるとスタッドレスタイヤのグリップ(特に横方向)ががくっと落ちるのです。ミシュランのラティテュードX-ICEがいいかなと思うのですが、評価がまっぷたつに分かれているので迷っています。

これまではずうっとブリヂストンのブリザックDM-Z03だったのですが、どうもここ2年ほどの雪とは相性が悪く、信じられない場面で横滑りするのに面食らっています。おおむね水気が非常に多いアイスバーンなのですが、ほとんど効かないって感じになります。それ以外の路面ではとても良いのですが。

クルマのトラクションコントロールとの相性かも知れませんから、他のクルマの場合は相変わらずオールラウンドなスタッドレスタイヤなのかも知れないのですが。じっさい、統計的にはブリヂストンがトップセールスのようですし。

そろそろ決めなければならないのですが、ミシュランを試してみたいというのが本音です。でも効かないから返品交換というわけにはいかないのでちょっとね。

★★★

新しい「ペンション・サンセットのホームページ」は主要パートがほぼ完成しました。まだ関連パートがもう少しかかりそうです。しかし、ホームページは日々更新され進化していくものですから、あした公開しようと思っています。「工事中」のページもありますが、ご容赦のほど。また、感想などいただけるとありがたいです。

とにかく、素っ気ないほど簡潔に、写真とスライドショーと短文で構成してみました。とても良い勉強になりましたが、出来はまだまだです。50点も取れていないように思います。日記は一所懸命続けて生きたけれど、基本的な骨格部分の改善を怠っていたってことかも知れません。反省しています。

それにしても、写真や映像を多用するホームページ作りってものすごく疲れますね。2万枚近くある写真の中から「これだ」っていう写真を見つけ出してセレクトするだけでも多大な労力を必要としました。できあがった結果だけ見るとそんな苦労なんて感じられないのですが。

基本的に JAVA SCRIPT と FLASH MOVIE によって動かしているホームページなので、マシンスペックが非力なPCや回線速度がブロードバンドでない方にはいささか重く感じられるかも知れないのがちょっと心配ではあります。

今日も、夕陽と星空がとてもきれいでした。特に夜は空のあちこちが(雷雲も無いのに)稲光のように光っています。おそらくはなにかの流星群がやってきていて、流星が燃え尽きるときの発光がそのように見えるのだと経験的には思っています。とても不思議な情景です。

2006年10月30日

3544 新しいペンションご案内ページ完成

晴れ 気温:最低 2℃/最高 11℃

今朝再び冷え込みました。昨日が暖かだった分、とても寒く感じましたが、日中はぽかぽかと陽射しが気持ちよかったです。構想から6日目にしてようやく新しいペンション・サンセットのホームページ(ペンションのご案内のページ)がアップできました。

まだまだ30%の出来ですが、ホームページは日々進化成長していくものだという信念から公開しました。まあ、既存のサンセットのサイトはたった1ページのホームページから始まって現在のような大きなもの(120MB)に成長してきたわけですが、これからは簡潔さを常に念頭に置いた成育を目指そうと思っています。

「情報の見せ方」とでもいうべきものを学習し、洗練していきたいと考えています。開設11年目を迎え、100万アクセスを達成したいま、ステップアップのタイミングがやってきたのかも知れません。ホームページだけのことではなく、ペンションとしてのステップアップも含めて。

新しいペンションご案内ページについて(言葉の正しい意味において)ご評価いただければさいわいです。特にリピーターのみなさま、よろしくお願いいたします。「ホームページだけのリピーターの方」にもよろしくお願いいたします。

2006年10月31日

3545 ややこしいのはあかんで!

晴れ 気温:最低 0℃/最高 10℃

昨日アップロードした「簡潔な説明の新しいペンションご案内ページ」はご覧いただきましたでしょうか。良くも悪しくも古典的なHTMLとCSS(とは言っても現在最新の標準規格準拠)による従来のホームページに比べると、少なくとも見かけだけは「いまどきのきれいなホームページ」になったように思われます。

あとの課題はご予約フォームの記入項目を絞り込んでお客様の負担を軽減することです。キャンセル規定や、ご予約の流れなどは、筋としては必ずお読みいただいた上でご予約していただくべきものなのですが、それが負担になっているようですので、「よろしければお読み下さい」というかたちにせざるを得ないのかも知れません。

世の中どんどん簡略・簡素化されてなにも考えなくてもあとは全部システムが「よしな」に取りはからってくれる時代になっているようですから、ペンションのご予約もそのようになるべきではないかと考えるのが順当でしょう。その方向で今後も早急に改善を進めて参ります。

キーワードは「ややこしいのはあかんで!」です。私は横浜で生まれ育ちましたが、この関西の言葉にすべてが要約されているように思いますのでそのままキーワードとして使わせてもらいます。じっさいそのとおりなのです。わかりにくいのはダメだし、めんどうくさいのもダメなのです。

50歳を過ぎて時間がたつにつれて僕自身も「めんどうなこと」が出来なくなってきたのを感じます。特に「ややこしいのはあかんで!」という感情は時として怒りにすら変わりますから、ホームページのつくりもまず自らそのような怒りを誘発しないわかりやすく簡潔なものにしていかなければならないと実感しています。

それにしても11年間の蓄積で良くも悪しくもコンテンツが量的にふくらんでしまったので、きちんと整理して現在進行形のものとアーカイブすべきものとを分けたサイト構成にしなければなりません。単純に考えれば「日記」部分と「ペンション」部分とを二分して整理すればよいわけです。

検索エンジン(グーグルやヤフーなど)がここまで進化した現在、「観光情報」については「基本的な情報源」として価値のあるものと「穴場情報」的なものに絞り込んで良いのではないかと考えています。もはや膨大なリンク集は必要ないと思います。

さあ、ホームページのコンテンツの「間伐」「枝打ち」とでもいうべきものにとりかからなければなりません。自然の森だって、そのように人の手が入らなければ混沌(こんとん)としたジャングルと化してしまうのですから。

2006年11月01日

3546 落葉松の紅葉

晴れ 気温:最低 0℃/最高 8℃


11月にしては冷え込みが緩いように思われます。10年前だったら氷点下8℃なんて言う日が続いたものです。しかしさすがに朝晩はオーナーズルームでも断続的に暖房を入れるようになりました。その一方で「寒いの大歓迎」のシベリアンハスキーのパルはますます元気いっぱいです。早く雪が積もらないかなあと言うのが彼の願いでしょうね。

そんなに早く雪にこられたらこちらはたいへんなので、11月は来るべき冬との競争になります。冬支度とでも申しましょうか、雪が積もるまでにやっておかなければならないことがそれこそ頭が変になりそうなくらいたくさんあるのです。

まあそれはそれとして、紅葉の見頃は湖沼部では今週末が見納めになるかも知れません。来週はさらに標高を下げて標高800〜1000mあたりがきれいではないかと思います。同時に山岳部では落葉松の紅葉が美しい季節になります。東山魁夷画伯の描いた絵画のような風景を堪能できます。

本当に信じられないほど空が澄み切っていて真っ青で、まるで空から海の底を覗いているような錯覚に陥るほどです。毎日あたりまえのように繰り返される夕景はまさに絶景で、夜は美しい月明かりのもと遠くの山並みまで見通すことが出来ます。もちろん満天の星です。

森の静けさはたとえようもなくやさしく、つかれたこころを慰撫してくれます。蓼科の秋は文字通りの「癒し」の季節なのです。雪はまだ降らないので大丈夫です。積雪が始まるのは12月に入ってからになります。安心してお越し下さい。

それにしても、いまだにコスモスが咲いているというのはじつに異例のことです。紅葉、とてもきれいです。

2006年11月03日

3548 オーナー失格?

晴れ 気温:最低 0℃/最高 8℃


「あたたかいねえ」という言葉が地元でよくかわされている。今日山麓の街のメガマートに行ったときもカウンターの女性とそんな話題になった。「年々温かくなって、それはいいんだけど、やっぱりおかしいよねえ」。

たしかにそうなのだ、これは妙なのだ、おかしなことなのだ。かつてのこの季節なら、石油ストーブや電気ストーブの段ボール箱を抱えて一所懸命クルマに積み込んでいる人が駐車場にたくさん見られたはずなのに、今年はその気配もない。いまだにフリースを着込んでいる人もいないし。

直営の灯油スタンドに並んでいる人もほとんどいないし。やはり温かいというのは実感というのだけでなく、紛れもない「事実」なのだろう。「暖冬」というとなにやら過ごしやすい冬と感じられるのだけれど、じっさいは雪が溶けやすいためにアイスバーンがあちこちに出来てとても危険な道になってしまう。

当地のような土地では暖冬は「鬼門」なのだ。

それはさておき、大きな疑問が頭をもたげてきている。10年間も蓼科高原日記を書き続けてきたことはペンション・サンセットの経営にとってプラスだったのだろうか、マイナスだったのだろうかということだ。ふつうだったらペンションの玄関を入るまでわからないはずのオーナーの人となりとかペンションを支配する雰囲気とかが、日記によってわかるようになっていることが、むしろ集客においてマイナスになっているような気がしてきている。ひしひしとそれを感じている。僕はペンションオーナーとして落第なのだろうか、そんなにひどいひとなのだろうか。

蓼科高原日記があることによってペンション・サンセットはお客様を遠ざけることになっているのではないだろうか。書かれた文章はその瞬間から独立した言葉として伝播していくものだから、どのように解釈されどのように理解されなにを感じさせるかは書いた本人には制御できない。

こうした商売にとって、本音で語るということはタブーであり、耳あたりの良いことだけを書くべきだったのかも知れない。いや、このような日記自体を無くしてしまうべきなのかも知れない。長期的展望に立てばきっとそのほうがよいのだと思う。

商売にとっても「口は災いの元」なのだ。なにも語らない方が想像力を刺激できるしね。僕はおしゃべりしすぎたのだ、たぶん。現代社会においてはむしろ「情報を制限する」ことによって「情報飢餓状態を発生させ」て、結果として衆目を集め「特定の情報」の集中的情報摂取を促すことが出るのだ。

ソフトバンクが今回の広告キャンペーンにおいて「予想外だ」と「¥0」しか語らなかったのは、そのような手法に則っていたからだ。結果は大成功といって良いと思う。このような手法が成功するなんて、なんて幼く貧しい精神が支配している社会なのだろうと個人的には思うのだけれど。一人一人はおそらくとても賢く良識あるびとひとなのに、集団としての社会を形成するとこのていたらくだ。いまなんとかしなければ、このままでは簡単に戦争に駆り立てられてしまう。

2006年11月06日

3551 簡潔と冗長

曇りのち雨 気温:最低 1℃/最高 10℃

新しいペンションご案内ページ」をアップロードしてから1週間が経過した。だいぶご覧いただけるようになったことが、データ解析で見て取れる。このようなFLASHとJava Scriptを使用したホームページがたとえばTV番組の公式HPなどでは以前から主流になっている。

動きがありインタラクティヴであり簡潔かつヴィジュアルでわかりやすい。情報の深さを追求せず、要点がきちんと押さえられている。「過ぎたるは及ばざるがごとし」というのが時代のトレンドなのだろう。確かにこれは一理ある。

文章も同様なのかも知れない。簡潔で無駄のないこと、表現はその方向に向かっているかのように感じられる。たとえばアーネスト・ヘミングウェイの短編小説はまったく無駄がない。そのシャープさはまるで鋭利なナイフのようである。"The Killers"という作品を原書で一読してみれば僕の言っている意味がわかる。

僕は誤解を避け理解を深めるという大義名分を振りかざしてあまりに冗長な方向に走りすぎたのかも知れないと反省している。そもそも言葉数の多い方ではなかったので「冷たい人間だ」と周囲から誤解されることが多かったから、いつのまにか意識的に言葉を多く発するようになったのかも知れない。

それが僕の冷たい印象を和らげてくれるのではないかと。僕を知る人は僕を冷たい人間だとは思っていない。そんなことを言うと笑われてしまう。もし僕が冷たい印象を与えることがあるとすれば、僕の心のかたち(Shape of My Heart)に問題があるのかもしれない。

昨夜から今日一日は落葉松の落葉が一気にすすんだ。なにもかもがブラウンに色づいた落葉松の針葉に覆い尽くされた。ラウンジからの眺めは英国の風景画家フランクの絵のようにみえる。この日記を読むひとは今日の蓼科の様子をもっと知りたいのだと思うけれど、僕は書かない。僕は冷たい人間ではないが、多少意地の悪いところのある人間なのだ。

2006年11月09日

3554 ぼくのホームページの起源

晴れ 気温:最低 - 2℃/最高 9℃

今日、床下の通風口を閉めた。去年はいつ頃閉めたんだっけ。サイト内検索で調べてみたら、蓼科高原日記にちゃんと書いてあった。だいたい毎年10月中に閉めて、翌年5月中に開けている。今年は雪が多かったのでいつもより早く開け、雨が多かったのでいつもより遅く閉めたというわけだ。

トップページに設置してある Google(TM) の「サイト内検索」機能はとても便利なので、是非ご利用下さい。さらっと見ただけでは普通のペンションのホームページに見えるけれど、じつは100MBを越える情報が詰め込まれた複合サイトになっているのです。

とくに10年以上にわたる蓼科高原ピラタスの丘の天気と気温の記録に関しては他には存在しないと思われます。当地の気候については過去の日記を参照すれば具体的に状況を把握できるはずです。そしてそのとき僕がなにをどう考えていたか、ペンション・サンセットがどんなふうだったかも。

そのために僕はこの日記を毎日欠かさず書き続けているわけです。ですからこれは「日記」とはいっても「ダイアリー(diary)」ではなく「クロニクル(chronicle)」に近いのではないかと思っています。ですからペンション・サンセットの歴史はここにすべて記されています。

そのような膨大なコンテンツの中にペンションとしてのホームページが置かれているというのがこのサイトの構造です。同時に開設時の1996年というインターネット黎明期の時代背景から「蓼科高原のポータルサイト」的な部分も残っています。当時はようやく Yahoo! Japan(TM) のポータルサイトが開設されたばかりでいまだ日本法人になる前の状況でしたから、そのようなものが必要だったのです。

このサイトは、白樺湖池の平ホテル、マリー・ローランサン美術館とほぼ同時期に開設された蓼科高原で最初の「ホームページ」です。味の素やトヨタ自動車のホームページがまだ存在しなかった頃の話しです。その当時からホームページからの宿泊予約が出来たのがひどく珍しがられ、ホームページで予約してみたいがためにサンセットにお越しになったお客様も多かった。(^_^;)

もっともシステムエンジニアとかIBMとか新日本電気とかIT関連企業の方ばかりでしたけれど。逆に言えばそのような方しかまだインターネットを日常的に使っていなかったと言うことです。白書によれば当時のインターネット利用者数は約510万人だったということです。それが昨年では7000万人を越えています。

時代は大きく変わりました。インターネット界も変わりましたが、世の中そのものが大きく変わりました。ケータイが爆発的に普及し、「ゲーム脳」が人間の思考形態を変化させ、「グローバリズム」という名の市場原理主義が経済を支配し、勝ち組負け組が出現し格差社会化が進み、われわれ人類が平和と繁栄を謳歌すると想像していた21世紀は文化衝突とテロの時代であることが明らかになりました。

そのような枠組みでものを考えるとき、こんなところでオレはいったいなにをやっているんだと思うこともあります。標高1800m近い山の上で仙人みたいな生活を送っているわけですから。もちろん霞を食って生きていくことは出来ませんから、ビジネスとして生業のペンション経営を成立させることに腐心もしています。

長くなっちゃいました。そんなことでいま改めて、自分が「いま、ここに、ある」ことの意味を問い直しているところです。このホームページになにがしかの混乱が見られるとしたならば、そのような個人的事情によるものです。ご容赦下さいませ。

2006年11月10日

3555 先読み貧乏

晴れのち曇り 気温:最低 0℃/最高 11℃

ホームページ運用者としてもペンション経営者としても混迷を深めています。ペンション・サンセットのご案内ページをまったく新しいかたちに改める決断をしたことが、このサイトを訪れてくださる方にどのように評価されているのか、そもそもじっさいに見てみようという気にさせるレベルにあるのかどうかがとても心配なのです。

高機能のアクセスログ解析システムを使っているので、訪れてくださった方の動きがつぶさにグラフと表でデータ表示されるのですが、それがかえって心配の種になっていることも否めません。世の中には知らないほうがいいことも(たしかに)あるのだと、改めて思ったり。

データなんてあまり気にしないで伝えたいことをストレートに伝えていた頃が懐かしい。むしろ、昔のようにやったほうが善いのかも知れませんね。敬愛する糸井重里氏が面白いことをおっしゃっているのを読みましたが、まさにいま僕が置かれている状況が語られていました。(ほぼ日経ビジネスオンラインSpecial)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20061018/111909/

著作権の問題でリンクは張っていないのでコピペして下さいね。「ディズニーランドにキティちゃんが入ろうとしたらどうする? 俺は止めるね 」なんてタイトルがあったりして、僕的にはもう読まずにはいられませんでした。(^^)

そして、このような転機を迎えているホームページ運用者は僕だけではないのだと言うことを知りました。また、

「私は器用貧乏ではなく、先読み貧乏なんです」というメールが来たんだ。先読み貧乏ってナンダ?

というタイトルの回では、じつに身につまされる想いをしたしだいです。いままさに自分がこの状況にはまってしまっているからです。

新しいホームページ、そんなに出来が悪いでしょうか。かなり落胆しています。

2006年11月11日

3556 初心

雨 気温:最低 3℃/最高 7℃

未明からの土砂降りの雨の音で眼が醒めました。ことことという雨だれの音がします。予報どおり今日は悪天候なのだと思いました。起き出してラウンジの窓から外を見るとそんな激しい雨の中でも野鳥たちはいつもどおりにえさをついばんでいました。

雨雲の彼方の太陽が八ヶ岳の稜線から顔を出す頃にはその光であたりは明るくなり、雨脚も弱まりました。そのかわりに風が出てきました。日が暮れて宵の頃には嵐のような強風が吹きすさびました。まさに荒天とはこのようなものなのだと思いました。

天気概況では明日の昼頃から晴れ間がのぞきそうです。

それはさておき、日記のことも新しいホームページのことも気にしないことに決めました。これまでの10年余に比べたら文字通り一瞬の期間しか経過していないのですから。良いものなら残るし、そうでなければ消え去るだけでしょう。

蓼科高原日記も人目を気にしないで、思いのままに書き続けることにしました。ウケをねらわず、共感を求めず、おもねることなく、ねたむことなく、ただありのままの自分で良いのだと思いました。というか、それしかできないと思い知りました。

ペンション・サンセットも同様です。初心を忘れず、折に触れて思い返し再確認して、開業当時の情熱を持って運営していきたいと思います。いずれにしても、ペンション・サンセットはわれわれのためにあるのではなく、ご利用下さるお客様のためにこそあるのだと再確認しました。その観点からすれば僕の「想い」なんて些細な問題でしかありません。すすむべき道は自ずと見えているのです。

ペンションのご案内ページをご覧いただければ、様々な点でサービスが見直されていることに気づいていただけることと思います。いや、こまやかなことなので、気づいていただけないかも知れませんが。いずれにしても、矢継ぎ早にサービス向上の手だてを打っていく所存です。

みなさまのご利用をお待ちしております。

2006年11月12日

3557 初雪・木枯らし一番

雪のち晴れ 気温:最低 - 5℃/最高 0℃

初雪を観測した。朝目覚めると中庭もテラスもうっすらと雪化粧していた。といっても、全面が覆われているわけではない。その意味では「初雪」あるいは「初積雪」とは言えないのかも知れない。固く締まった金平糖のようなパウダースノーだ。山の上の方は雪雲に覆われていてその中では吹雪いていることだろう。たまに風花が舞っている。

ここからみても八ヶ岳ははっきりと冠雪したことが確認できる。とても寒い一日だった。気温が最高で0℃だったのだから当然だ。さらに強い風まで吹いたのだ。「木枯らし一番」とニュースでは言っていた。暦の上ではまだ晩秋と言うべきなのだが、今日に限っては冬将軍の前衛の到来といった風情だ。

早くスタッドレスタイヤに履き替えておいた方が、深夜早朝にクルマを使う場合に安全だろう。今のところ陽が射せば道路の雪はふっと消えてしまうけれど、いつ路面凍結が残るようになるかは神のみぞ知ることだから。当地の道路や雪や氷との相性で言えば定番は北海道と同じブリヂストン・ブリザック DM-Z3 (四駆の場合)だけれど、僕はあえてミシュラン・ラティテュード X-ICE を試そうと考えている。

昨今は当地でも幹線道路はしこたま融雪剤をまくので、ペンション村の中やスキー場周辺以外はほとんど乾燥路面のことが多いのだ。また雪や氷の質も年々変化してきて、どうも DM-Z3 に違和感を憶えるケースが多くなってきたこともある。絶対的なアイス性能はブリヂストンが上なのはわかっているのだけれど、滑らせながら走るという観点からはミシュランの方が滑り出しが早い分コントロールしやすいのではないかと想像している。

そのあたりのことは、ドライ路面用のタイヤでも同様のことが言えると思うのだけれど。ぎりぎりまで踏ん張ってくれるけれど限界を超えたとたんに急激に滑り出すタイヤよりも、滑り出すのは早めでもそのあとのコントロールがしやすいタイヤの方が相性が良いのだ、個人的には。

シベリアンハスキーのパルはぐっと冷え込んできたのでますます元気だ。ものすごく快適そうに過ごしている。もっと寒くなって氷点下20℃ぐらいになるとベストなのだけれど、というのが彼の感覚なのだ。そして一面に2mほど雪が積もって吹雪いてくれたら言うこと無しって感じの犬種なのだ。

パルにとっては最高の、僕らにとっても最高の、しかし過酷でもある冬という季節がもうすぐやってくる。

2006年11月13日

3558 ホームページ改善(1)

晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 6℃

昨夜から快晴だったので冷え込むぞ、と覚悟はしていたのだけれど、やはり氷点下7℃まで冷え込んだ。でも館内は蓄熱構造なので暖房無しで温かく眠ることが出来た。これでも平年並みか、平年より暖かめなのだからやはり地球温暖化というのは本当のことなのだと実感している。

ホームページ用にボタンを自作して配置してゆくことにした。Adobe ImageReady というアプリケーションを使って制作するのだけれど、何年かぶりで使ったのですっかり使い方を忘れてしまっていた。それでも、だんだん思い出して、まあまあのものが出来たと思う。慣れればプロっぽいものも作れると思う。

テキストリンクが個人的には好きなのだけれど、時代はどんどんグラフィカルになってきているので、ナビゲーションバーを含めてグラフィックを多用して行かなくてはいけないのかな。できればグラフィックの使用は最小限にして、CSSでコントロールしたいところだ。

今回の改善はページデザイン的には許せないところがあるものの、ユーザーインターフェイスとしてはこのほうがいいのかなと思ったので採用した。こんなのは始めの一歩に過ぎないので、今後継続的に見直しと改善を図っていこうと思っている。

新しく作った FLASH 版のホームページは「オンライン・パンフレット」と命名して、サイト内に再配置した。次第にご覧いただく方も増えてきているようでうれしい限りだ。ペンション・サンセットの要点をぱっと理解するには最高のしつらえになっているので是非ご利用いただければさいわいです。

で、本体の方はやっぱり HTML と CSS で作っていきたいと思っている。これが僕の原点だから。身体になじんでいるから。これからも「自分の土俵で自分の相撲を取る」ことを座右の銘としてやっていこうと思う。自分のもっとも得意とする場所と戦略と戦術で闘わなくっちゃ勝てる戦も負けてしまうからね、きっと。

2006年11月14日

3559 野生の声

曇りのち雨 気温:最低 - 2℃/最高 6℃

早朝、ケーンケーンというキツネの声で目を覚ます。遠くではキューン、キョォーンという野生の鹿の声がする。なんだかカナダの大自然(ウィルダネス)の中にいるみたいだ、行ったこと無いけど。気温はおそらくいまも氷点下だろう。雪は降っていない、空を見上げればもうすぐ朝日が八ヶ岳の稜線を越えて昇ってくる気配だ。

すっかり眼が醒めてしまったのでこうして日記を書くことにした。室温6℃、ストーブに添加してもなかなか暖まらない。North Face のダウンパーカを羽織る。僕はどてら代わりにこの軽いダウンパーカを使っている。暖房をがんがん入れてTシャツ1枚ですごそうなんて馬鹿な考えは浮かばない。そのような行為はここでは許されない。いや、温暖化した「地球」ではもはや許されない。

そういえば書き忘れていたが、数日前、先週の水曜日だったかな、山造り衆のひとたちにお願いして落葉松の巨木を切ってもらった。8年ほど前に落雷の直撃を受けて、いまではすっかり枯れて倒木になるおそれがあったのだ。建物に倒れ込んでくる可能性が高かったので、この高さ20mを超す枯れ木を伐採してもらった。思った以上に幹の内部は鬆(す)が目立つ状態になっていた。これはあぶないところだった。

建物にとても近いので1人で切るにはどうしたものかとずうっと悩んでいたが、さすがプロの人たちは3人であっという間に切り倒してスチールのチェーンソウで細切れの丸太にしてしまった。彼らが使っていた一番大きいサイズのチェーンソウを僕もほしくなった。直径60cmの大木をあっという間に切ってしまうのだもの。

当地の山仕事のプロはハスクバーナよりスチールのチェーンソウの愛用者が多い。どちらも大きな農機具店に行けば取り扱っている。ホームセンターだとリョービとかそういう家庭向けのものになるが、これは僕らのような使い方をするとすぐに壊れてしまう。

寒々とした空を見て思い出したが、スタッドレスタイヤは結局ミシュラン・ラティテュード X-ICE 255/65R16 に決めた。夏用のアルミホイールは18インチなのだが、冬用はレンジローバー用の16インチを使っている。これは経験的なものから来ている。愛車はランドローバー・ディスカバリー・シリーズ2 ES だ。

新車にはとても手が出ないが、5年おちの中古車ならばホンダ・ストリーム程度の値段で手に入れることが出来る。スズキ・ジムニーの新車より安いのだから、これはお買い得だ。ただし、本来の良いコンディションで乗り続けたいのならば、定期整備などの維持費は覚悟したほうがいい。でもそうすればあと10年は軽く乗り続けられる。良いものを、本当に気に入ったものを、長く大切に使い続けるというのが僕のポリシーなのだ。ま、半分は「言い訳」だけれど。(^_^;)

ホームページにどんどん手を入れているけれど、グラフィックを多用すると表示が遅くなってしまうのでファイル全体を軽量化する必要が出てくる。10年前の回線速度が今の200分の1以下だった頃のホームページ作成の苦労を思い出して、なんだかなつかしい。

2006年11月17日

3562 いまここにいる

晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 2℃

最近元気が出ないときには aerosmith の Walk This Way の入ったアルバムをよく聴いている。特にこの曲はTVの「踊るさんま御殿」でも使われているので聞き覚えのある人も多いと思う。最近はソフトバンクのケータイのCMでも使われているしね。なにやらとっても元気が出る曲なのだ。

でも車に乗っているときによく聴くのはやっぱりジャズだ。自然にそうなってしまう。波長が合うというか、ジャズの波動が僕には心地よいのだ。まあもともと40年来のモダンジャズファンではあるわけだけれど。15の歳から新宿のライヴハウスに出入りしていたっけ。

とうことで僕の人生のBGMはロックというよりはジャズなのだと思う。もちろん思春期にはロックバンドを組んであちこちのコンテストに出て入賞してこともあるほど勉強そっちのけでのめり込んでいたのだけれど、cream を聴いたのがきっかけでジャズへと指向性が変わっていったのだった。

ということで僕の高校時代は学業に関してはある種の空白地帯になっている。最後の数ヶ月で集中して受験勉強して運良く○○ボーイなんて言われるような大学に滑り込んだものの、入ってからがたいへんだった。基礎学力がないんだもの。受験には強かったのだけれど。

ということで、僕の大学時代は学業とジャズの2本柱となった。それ以外は一切記憶にないほどだ。目がつぶれるんじゃないかと思うほど本を読み、受験勉強なんて問題にならないほど勉強し、寝ても覚めてもジャズを聴き、演奏した。それは明日の見えないラッシュライフだった。僕は未だ何者でもなかったし、そもそも何者かになれるかどうかすらわからなかったのだから。

そして超有名企業に就職した。なんのことはない、いま思えば受験と同じことを繰り返しただけだった。運が良かっただけ、というのも大学受験の時と同様だった。僕は何者にもなれなかった。そして耐え難い異文化の中で20年分の違和感を体内にため込んで、そこを去った。

で、いまここにいるわけだ。なんなんだ、これは、とも思うけれど、少なくともいまの僕は自分自身だと確信している。自分が自分であると断言できる。僕は自分になるために蓼科にやってきたのだ、たぶん。それはあらかじめ決められたことだったのだ。そこに至るまでにどのような異なった道を選択していたとしても、結局僕は蓼科にやってきて骨を埋めることになったのだろう。

こういうのって「運命」と呼ぶべきなのか「宿命」と呼ぶべきなのか。

だから僕の人生には「もしも」は無い。あるのは「いま、ここに、ある」という確信と、これで正しかったのだ、これでよいのだという想いだけだ。

今日の夕景は絶品で、脇見運転になってしまってちょっと危ないほどだった。この季節はあたりまえのように毎夕このような情景が展開される。夕暮れの情景が好きな人には超おすすめの季節だ。

2006年11月18日

3563 里の秋

晴れ 気温:最低 - 6℃/最高 2℃

朝一番で諏訪インター近くのイエローハットに出向いた。手持ちのレンジローバー用16インチアルミホイールにスタッドレスタイヤを取り付けてもらうためだ。予報では明日の午後から雨になっているから、気温しだいではピラタスの丘では月曜日いっぱい雪になる可能性が高いということで、あわてて手配した。

これまではブリヂストン・ブリザック DM-Z3 を使ってきたが、総合性能第一位という評価に異論はない。とても良くできたスタッドレスタイヤだと思う。氷にも強く、真円性も高く転がり抵抗がとても低い。しかし、スタッドレスの中でも特に柔らかいタイヤなので、ディスカバリー2のような重量車では「ゆれ」というか「腰砕け感」がとても気になっていた。

サマータイヤのようには行かないのは百も承知だけれど、もうちょっとしっかりしたフィーリングがほしかった。また、グリップはベストに近いのだけれど、滑り出したあとの急激な挙動はとても怖いものがある。まあ、そのような走り方をする方が悪いのかも知れないけれど。

ということで、今回は悩んだあげく、ミシュランのラティテュード X-ICE 255/65R16 を選択した。2005年の第46週生産の刻印があるのが気になるけれど、このサイズは数が出ないので今シーズンは追加生産するかどうかわからないとのことで、妥協した。

肝心の氷上性能はじっさいに走ってみないことにはわからないので、それはまた改めて報告したい。ドライ性能に関してはたしかにしっかりとしていてハンドリングがとても素直で、走行音もとても静かだ。コーナーでよれてアンダーステアがでることもほとんど無いのが良い。とはいえ、やはりスタッドレスタイヤだとすぐわかるやわらかさはいかんともしがたい。

それにしても、いまや蓼科は「里の秋」そのものの情景だ。山麓近くの里山が美しく紅葉している。「錦秋(きんしゅう)」とはこのような景色をいうのだろうなあ。本当にきれいです。だから、麓の茅野市から蓼科高原に登ってくるルートは見目麗しく彩り豊かだ。そして山岳部では落葉松の紅葉が目を見張るばかりに美しい。

それはそうと、数日前から今度導入する「即時予約システム」の勉強とデータ打ち込みと調整に徹夜状態が続いている。同時にホームページの改善計画も進めていることもあるけれど。

今度の予約システムはアウトソーシングで契約した専門会社の運営になる安全なサーバーおよびシステムになっている。じゃらんnet と同等かそれ以上の機能を持っている。予約前にきちんとした「料金見積もり」も表示する。従って予約前にお客様は様々なプランやオプションを比較できることになる。そしてこれまでと決定的に異なるのは「予約送信」から5分以内に予約完了のメールが送信される「即時予約システム」である点だ。

12月から運用開始予定でがんばっているけれど、導入されればお客様は24時間いつでも文字通りその場で予約を完了させることが出来るようになる。僕も大いに期待しているけれど、お客様にもそのメリットを享受していただけたらいいなと思っている。

2006年11月19日

3564 温かい

雪のち雨 気温:最低 - 2℃/最高 3℃

パルの声で朝目覚めることが多くなった。シベリアンハスキーのパルは12歳になったばかりだけれど、信じられないほど元気で毛並みもつやつやしている。でも、若犬の頃の「我が道を行く」というかたくなさが少し弱まって、甘えることを憶えたようだ。

起き出して外を見ると雪が降り始めたところだった。これは積もりそうな降り方だと思い、あわてて外回りを点検した。ここ数日でテラスに積もった落ち葉を掃き清めた。そんなに寒くないが、雪は固く締まったパウダースノーだった。

ちょうど犬の散歩で下を通りかかったFさんが「いよいよ雪だねえ、困ったもんだ」と声をかけてくる。「うん、そうだねえ、雨よりは良いけどねえ」と応えながら、まあ冬の雪は積もってしまえば雪かき以外では嫌いではないなと思う。雪景色も極寒の季節もそれはそれでいいものだ。

ここの冬は暮らす者にとってはかなり過酷なのは間違いない。それでもここにあることの感動がそれに勝っているうちはだれも山を下りる決心をしないようだ。端的に言ってしまえば、1mも積もった雪を除雪する気力体力が無くなったら潮時だということだ。

僕はここに骨を埋めるつもりだけれど、じっさいにはどうなるか、それは神のみぞ知る。

雪はその後雨に変わってしまった。やはり温かいのかなあ。夜になると土砂降りになって、それはいまも続いている。予報では明日の昼過ぎまでこの調子でその後晴れてくるとのこと。

まだまだドライブと観光のお客様がいらっしゃるので、多少雪が降っても道路に積雪して溶けないなんてことにならないことを祈っている。幹線道路はいざとなったら融雪剤散布がされるので大丈夫だと思う。

これだけ温かければ雪が積もり始めるのは12月上旬以降だろう。今年は雪が遅そうだ。

明日は月曜日、夫婦そろって大のお気に入りの月9ドラマ「のだめカンタービレ」の放映日だ。久々に面白いドラマに出合ってとっても幸せな気分だ。そしてあらためて音楽のすばらしさに触れた想いがしている。

2006年11月20日

3565 新予約システム(1)

雨のち曇り 気温:最低 - 3℃/最高 6℃

この季節とは思えないほどの土砂降りが続いた。上空に寒気団が来ていたらこれはかなりの大雪になったに違いない。この時節となっては雨よりも雪を望むのは自然なことだ。この雨はなかなか蒸発せずに土を凍結させるのだ。それは冬にはもっともやっかいな事象なのだ。

さて、11月16日の夜スタートした準備作業とテストが何とか終了したので、予約システムを「オンライン即時予約システム」に移行しました。これまでのような手作業の空室管理ではなく、サーバーで管理しているのでリアルタイムで空室管理がされています。

だから、お客様が予約をなさった時点で部屋を押さえることが出来るわけです。予約を送信してから早いと1分以内、遅くても15分以内にはご予約承りのメールが届きます。もし届かない場合は入力したメールアドレスに不備があったためか、お使いのプロバイダーやフリーメールのシステムトラブルで遅延していることが考えられます。

また、初めてのメールアドレスからのメールは往々にして「迷惑メール(スパムメール)」と間違われて「迷惑メールフォルダ」に仕分けされてしまいお客様の目に触れない場合があるので、そちらのフォルダもよくチェックしてみていただければさいわいです。

あ、そうそう、今度のシステムではご予約内容送信前に「ご宿泊料金のお見積もり」を何度でも試算・確認いただけるのです。その点でも安心してご予約いただけると思います。

まだ始動したばかりなので、万一不都合に遭遇された場合は是非ご一報下さいませ。よろしくお願いいたします。

ということで、4日間にわたるほぼ徹夜作業が終わって、ちょうどがっくりと来ているところです。冬を目前として、次にやらなければならない作業が山積しています。なにやら季節にせき立てられているような感じでもありますが、まあやるっきゃないですね。

2006年11月21日

3566 冬支度、多忙な季節

晴れのち曇り 気温:最低 - 3℃/最高 6℃

けさもテラスがばりばりに凍っていた。それでも平年よりずいぶん冷え込みが緩い。いつもだったら氷点下10度まで下がることだってあるのに、せいぜい氷点下2℃〜氷点下7℃程度までしか冷え込まない。やはり地球は確実に温暖化しているのだ。

これから3日間ほどは雨の心配はなさそうなので、冬支度の仕上げにはいることにする。きょうは、先日切り倒してもらった落葉松とヤナギの巨木の処分を妻と2人で行った。適当な長さの丸太に切りさばいてくれたのだが、それでもひとりではもてないほど重い。

1本80kg以上あるのでこれはあきらかに腰に来た。それでも何とか裏に運んで、裏手の林道に続く石垣を上り下りできるように積み上げた。階段とまではいかないが、格段に通行しやすくなった。これで徒歩でピラタススキー場に行くお客様が歩きやすくなる。

それにしてもまったくここでの暮らしは力仕事ばかりだ。ペンションの仕事と、このような肉体労働と、いったいどちらが本職なのかわからなくなるほどだ。ホームページの作成管理運営にもかなりの時間を割かなければならない時代になったのでそちらの負担も大きい。

お客様の利便性と安心を考えて、今回「予約システム」のアウトソーシングをきめたが、どうなのだろう。お客様の反応がいまひとつわからない。サーバーサイドのデータベースでリアルタイムで空室管理して、料金データベースも持っていて、じっさいにお部屋が取れるかどうかが確実にわかる。また、さまざまなパターンで料金を計算して比較できる。

そのように明瞭な料金と確実な空室状況をご確認いただいた上でご予約いただける。しかも、これまでとは異なって「即時予約」だ。当方で部屋の空き状況を確認してご返信して初めて「予約完了」というのではなくて、その場で「予約完了メール」が1分から15分以内に届く。

これって、便利で安心でしょ?でも、ペンションのイメージではないのかな、そういうのって。もっとアナログの方がいいのかな。どちらもありだとおもうけど、どちらがトレンドなのかが僕にはわからないのです、いまのところ。

悩み多い日々を送っています。(^_^;)

2006年11月22日

3567 新予約システム(2)

晴れのち曇り 気温:最低 - 2℃/最高 6℃

本日夜から「スキーパック」をはじめすべてのプランがお子様にも対応いたしましたのでご検討よろしくお願いいたします。なお、リフト券は小学生までお付けしますが、お使いになるかどうかわからない未就学児につきましてはリフト券無しの通常宿泊扱いとなっております。

また、2泊以上ご利用のお客様の場合は、2泊とも同じスキー場の「スキーパック」でない限り、1日ずつ別にご予約いただくようお願いいたします。これはシステムの制約で、同じプランで2泊以上を指定すると連日同じプランが適用となるためです。

1日目のみ「スキーパック」利用で、2日目は「通常宿泊」というかたちでのご予約は1度の操作では出来ません。これは「じゃらんnet」などの大手予約サイトでも同様にある制約ですのでご容赦下さいませ。

また、ご覧になって、実際に操作してみてなにかお気づきの点や不都合がございましたらご一報いただけると大変ありがたく存じます。よろしくお願い申し上げます。(^^)

さて、今日は冷え込みもさほどきつくなく、日中も穏やかな天気の一日となりました。まさに「晩秋」の趣です。しかし、冬がもうそこまで来ているのも事実で、ある日突然真冬の気候に激変するのが当地の習いです。

To Do リストにしっかりと優先順位をつけて、とにかくひとつひとつ片付けています。終わる前に冬がやってきてしまうのか、間に合うのか、ぎりぎりの攻防といったところです。まあ、子供時代には夏休みの宿題は8月下旬になってからまとめてやっつけるタイプだったので・・・。(^_^;)

あ、そうそう、今日初めて氷点下で車を走らせましたが、この間新調したスタッドレスタイヤは低温ではぐっとしっかりした印象に変わりました。グニャグニャしませんね、これは。なるほど、このような気温で評価すべきだったのですね、ウインタータイヤですから。とても良い走行フィーリングでした。

僕がこの冬選択したのはミシュランのラティテュード X-ICE というタイヤです。ウェブでは評価がまっぷたつに割れている間のあるスタッドレスタイヤですが、これからの積雪路面や凍結絵路面での性能を評価していきたいと思っています。まずは、ドライ性能は評判どおりベストに近いと思いました。

2006年11月23日

3568 温泉入浴券プレゼント

晴れ 気温:最低 - 1℃/最高 5℃

最低気温が氷点下1℃だなんていうのは信じられない高温だ。僕らが12年前の11月末にこの地に移住してきたときには氷点下8℃というのが平均値だったと記憶している。そして12月にはいるとみるみる気温が下がり毎日氷点下16℃まで冷えて、最高気温も氷点下の日が4月まで続いたものだ。

1月には氷点下23℃(一説によると氷点下29℃を記録した年もあったそうだ)がふつうだった。しかしいまはめったに氷点下20℃以下になることはない。

ということで今日はとても温かで穏やかな一日だった。夜半には雪が降るという昨日の予報は大きく修正されて、今日明日と晴れの予報に変わっている。晴れれば気温が下がるのが法則だから、明日の朝はぐっと冷え込むだろう。

国道299号線は明日麦草峠の手前のゲートが閉じられて、冬期通行止めとなる。これから同様の通行規制が続くのでお出かけの節には事前にチェックすることをおすすめします。

今夜もキューンという野生の鹿の声が森にこだましている。全国的に鹿が増えているそうだけれど蓼科も例外ではない。野生との遭遇機会が増えたことは喜ぶべきことかも知れないが、一方で深刻な食害が起きていることを無視するわけにも行かない。

いまペンション・サンセットにご宿泊されるともれなく「蓼科温泉・小斉の湯の入浴券」をプレゼントしています。おかげさまでお客様の評判は上々で、それならばこの冬いっぱい続けようかと相談しているところです。ちなみにこの入浴券は定価700円するものですから、どんなにお得かよく考えてみよう・・・。(^^)

2006年11月24日

3569 ステインを塗る

晴れ 気温:最低 - 2℃/最高 2℃

何とか時間をつくってテラスにステインを塗った。ドイツ製のキシラデコール(TM)という者で、これまで使った中出はベストと思っている。ペンション村の仲間もこのような寒冷地では白ペンキ塗のテラスは数年で壊れてしまうことから、掛けなおした時にはこのステインを使っている。

ペンション・サンセットのテラスはけっこう広いので、2時間かけてようやく約半分塗り終わった。手持ちのステインもちょうどなくなったのですぐに街に降りて購入した。当地のペンキ屋さんは寒冷地における塗料に関してじつに実際的なデータを持っている。何しろふつうのペンキをふつうに塗ったのではダメなケースが多いのだ。

それにしても床をはけで塗るという姿勢はじつに腰と背中に悪いということを毎度のことながら実感した。いちばん効率の良い姿勢で作業すると、翌日背中と腰に激痛が走る。ステインは刷毛で塗りこむのが鉄則だから、スポンジローラーに長柄をつけて楽な姿勢で作業することができない。

しかしペンキやステインを塗る作業は、それじたいはけっこう楽しいものだ。チェーンそうで伐採したり倒木をさばくのと似た楽しみがそこにはある。何か原初的な快感とでもいうものだ。最も現代の市場主義経済においてはそんなことをやっている人間はどんどん貧乏になってゆく定めなのだけれど。

2006年11月25日

3570 新予約システム(3)

晴れ 気温:最低 - 6℃/最高 3℃

予報がちょうど1日ずれて、雨は明日の夜からになったようだ。きょうご宿泊のお客様にとってもラッキーだった。夕暮れのグラデーションと三日月との対比がまるで絵本の情景のようだった。そこを野生の鹿が駆け抜けて行くのだからこれはもうファンタジーだ。

それはそうと、新予約システムがお客様にどのように受け止められているのか、受け入れられるのかが心配でさまざまな観点からインターフェイスの調整を続けている。反対に、メールのやり取りとかもっとアナログで原始的なコミュニケーションの方がペンションらしさがでるのかなとも思うのだ、正直なところ。

そこらへんのところが僕には見えなくなっている。

今回このシステムを導入した理由は、ご予約前に明朗に料金を提示したい、ご確認いただきたいという思いからだった。また、前日や当日のご予約で、当方からの確認連絡を待てない状況でも自動システムによってその場で予約が完了できるようにしたいと思ったこともある。

お客様から見てそのあたり、どうなのだろう。是非ご意見をお聞かせいただきたい。

2006年11月26日

3571 無為徒食

晴れのち雨 気温:最低 - 6℃/最高 6℃

朝はきれいに晴れたけれど、しだいに曇り空になり、夕方から雨になった。激しいふりではなく、静かな森の雨だ。天気予報に従って、きょうはテラスのステイン塗り込みの残り半分の作業を終わらせた。腰と背中が痛い。前にも書いたけれど、でもペンキ塗りは嫌いではない。

そういえば、ピラタスの丘ペンション村にも達人がたくさんいて、なんでも自分で作っちゃう人がいる。しかし、とりわけ仕上げのペンキ塗りが大好きだという。ペンキ塗りにはなにか特別なものがあるのかも知れない。

そんな達人たちから見たら僕なんぞはひ弱な無為徒食(むいとしょく)の輩(やから)なのだろうなあ。昨今とみにそう思う。40代の頃は僕だって元気いっぱいだったからそんなことは感じなかったのだけれど、50を過ぎた頃からだんだんそう感じるようになった。

それはさておき、ホームページの改革は始まったばかりだ。10数年の蓄積が混沌を生み出しているこのサイトを整理整頓して「構造改革」しなけりゃいけないと思っている。しかし、引っ越しと同じで整理しているとついちょとしたものにはまってしまって(たとえば旧いアルバムとか)、余計な時間がかかってしまう。

そして、「捨てる」ということほど難しいことはない。昔苦労して作ったページを捨てる、力いっぱい書いた文章を捨てる、思い入れのある写真を捨てる。そして新しいなにかを作り出す。そうしなければならない。言葉を尽くして書いた文章を推敲して削りに削るということもしなければならない。

しかしそれは文章への迫害ではなくて、洗練と呼ぶべきなのだろう。無駄のない簡潔でわかりやすい文章。それは時代の要請だ。みんな忙しいのだ。冗長な文章なんて読んでいる暇はないのだ。「行間を読む」なんてのはもう死語なのかも知れない。

2006年11月27日

3572 雲の中の我が家

雨 気温:最低 2℃/最高 6℃

予報どおり終日雨模様になった。土砂降りではないが、断続的に強弱を繰り返しながら降り続いた。一時止んで曇り空になったりもした。ピラタスの丘は雲の中に入ったらしく、窓外はいまもまだ濃霧状態だ。昨日テラスのステイン塗り込みを終わらせておいて大正解だった。

それにしても今日は異例の高温だ。もう12月になろうかというのに、この気温は10月の紅葉の盛りの頃のようだ。山を少し下って湖沼部を見ればそこはまだ秋の気配を濃厚に残している。じっさい紅葉だってまだ残っているほどなのだ。

この秋はまだ一度もビーナスラインに積雪を経験していない。道路は全面乾燥路面になっている。僕らは経験上いつやってくるかわからない雪に備えてすでにスタッドレスタイヤに履き替えているけれど、県外からのドライブのお客様は普通タイヤで問題なく走行している状況だ。

里ではまだまだ紅葉の盛りが続いている。

この様子だと、おそらく劇的に季節が変化していきなり大雪が降るなんてことになるのかも知れない。たしか、去年も初雪が大雪で、それが短期間に3度もやってきたのだった。それまでの短い期間に、冬支度を終えなければならない。

今回アウトソーシングを決めた新予約システムの全体像が僕にもようやくつかめてきたので、いろいろとカスタマイズできるようになってきた。プログラムを微調整したり、料金体系を見直したりしてお客様の使いやすさを向上させるようにがんばっている。

もう少し料金体系を単純化しなければいけないと考えているので、若干の見直しがあるかも知れないけれど、値上げはないです。「わかりやすい」ということが最も重要だと考えての見直しです。ホームページの見直しもまったく同じ観点からの再構築に取りかかったばかりです。

みなさまに好感を持って受け入れられると良いのだけれど。

2006年11月28日

3573 資本原理主義

雨のち曇り 気温:最低 3℃/最高 7℃

ようやく雨は上がったが、さんさんと降り注ぐ陽光はない。麓から見るとピラタスの丘のある山の上はすっぽりと雲をかぶっているのがわかる。ここは文字通り別世界なのだ。ステイン塗り立てのテラスの床も弾かれた雨水が乾いていない。

この高温では雪の気配は全くない。森はいまだに秋の気配を残したままたたずんでいる。いささか当惑しているかのように。風が吹き抜けるが、空っ風ではない。それどころか濃密な湿度を感じる。これで気温が下がればいつ雪が降ってもおかしくない。

これまである意味で迷うことなく一筋に突き進んできた。ペンション経営も、ホームページ運営も。

しかし、時代潮流は大きく変化した。過酷な不幸な時代へと大きく梶を切ったのだ。先人たちが命がけで勝ち取ってきた資本主義における労働者の権利や地位がリセットされようとしている。自由民権運動や数十年に及ぶ労働運動、労働争議によって実現された社会主義的制度が資本原理主義によって、まるで明治時代にまで戻されようとしている。

資本家が潤い、労働者が搾取される。そんな前時代的なステレオタイプが息を吹き返そうとしている。資本原理主義の完成型は「格差社会」そのものだ。資本家と労働者、まるでカードゲームの「地主と貧民」そのままの社会。資本家はますます富み、労働者はますます悲惨な境遇へと追いやられる。

20世紀のある時期、われわれが「1億総中流社会」などと思いこめたのは、長年の間に修正主義的に盛り込まれた社会主義的システムによってのことだったのだ。小泉政権が標榜した「小さな政府」とはその「社会主義的システム」と「福祉」を切り捨てることによって実現するものだった。これは欺瞞である。小さな政府とはそのようなものではなくて、政府システムが小さな=官庁や役人が少ない政府のことなのだ。

また資本原理主義においては企業活動は資本家の利潤追求の場であって、そこに従来のような社会の一員としての品格や資本の社会還元といった考え方はない。「会社は株主のものである」とはそのような意味だ。もはや企業は社会的システムではなく、単なる利潤追求のためのシステムに過ぎない。

「競争社会」のメリットを説く政府だが、その本質は「地主と貧民」というゲームそのままに、それは競争などではなく、既得権者をますます富ませる結果となる弱者同士のつぶし合いに結果する。競争するのは弱者同士であって、強者であるところの資本家は「高みの見物」を決め込んでいるだけでよい。それが安倍政権の「再チャレンジ」スキームである。これもまた欺瞞だ。

過度の競争は人々を不幸にする。これは人類の体験的法則である。

動かしようのない格差はひとびとの心をすさませる。

もうすぐペンションの居場所など無くなってしまうのかも知れない。

それは同時に僕の居場所がこの社会にはなくなってしまうということでもあるのだけれど。

2006年11月29日

3574 新予約システム(3)

晴れ 気温:最低 - 2℃/最高 3℃

「じゃらんnet」レベルの新予約システムに切り替えてから今日でちょうど10日目になった。リアルタイムで空室管理がされているので、お客様は確実にお部屋を押さえることが出来る。また、様々なパターンでじっさいの宿泊料金の内訳と総額を見積る機能があるので、それを確認してから安心して予約することが出来る。そして、予約操作してから1分〜15分以内に「予約完了メール」が届く。

これまでのメールフォーム形式の「予約フォーム」とは次元の違うシステムだ。もちろんこれは信頼の置けるシステム専門会社にアウトソーシングしたものだ。このレベルになると自分でプログラムするのは無理。っていうか、合理的ではない。餅は餅屋なのだ。

ものすごくコストのかかるものでもあるので、それに見合ったお客様の利便性アップがあるだろうかとずうっとやきもきしていたけれど、お客様の感想はおおむね好意的なものだった。そして、昨日あたりから気持ちよく安心して予約できたという感じでご予約が増えだした。

この「感じ」はお客様のコメントや例外的にお電話で確認を入れたときに感じ取れるものだ。僕はこの「全自動予約システム」だけですませるつもりはない。最終的にはお客様と肉声で、メールならば直筆でコミュニケーションする必要があると思っている。どのレベルの宿泊施設でも同様だけれどペンションの場合はその最右翼なのではないだろうか。

近日中にケータイからも簡単に予約できるシステムを導入するので、お客様の利便性はさらに高まることと思う。あらゆるコミュニケーションツールを利用してお客様とコミュニケーションを図ることが、ペンションの今後の方向性だと信じている。すくなくとも、僕のペンション・サンセットはそうだ。

もちろん、じつにさまざまなコミュニケーション形態があるので、それがそれぞれのペンションの個性になるのだと思う。それは真似しようにも真似できないものだ。やはり、自分の土俵で自分の相撲を取るしかないのだ。別の言い方をするならば、人間は自分からは決して逃れられないのだ。覚悟を決めて自分であり続けるしかない。

2006年11月30日

3575 携帯からも予約可能に

晴れ 気温:最低 - 5℃/最高 2℃

さて、今日はかなり冷え込んだ印象でした。が、最低気温は氷点下5℃で、じっさいはたいした冷え込みではなかったわけです。本来ならば氷点下10℃以下になってもおかしくない時節です。そのせいか、蓼科の森や湖はいまだに秋の気配を残してたたずんでいます。

とはいえ、昨年もちょうど今頃はこんな感じで気象庁も今年は暖冬で雪が少ないなんて言っていましたが、じっさいは12月半ばにいきなり「どか雪」が連続して降って、「大雪雪害対策本部」が出来たほど雪が多いシーズンになりましたからね。スキーヤー、スノーボーダーのみなさまは、もうちょっと様子を見てやってくださいまし。

それはさておき、今夜からペンション・サンセットはケータイからも宿泊予約できるようになりましたよ。ホームページの「携帯版HP」というリンクをクリックするとご案内ページにすすみます。直接リンクはこちらです。パソコンからと同様に「料金見積」を見てから速攻で「予約」できます。

ただし、いまのところ「ケータイ版」では、承りが大人の方だけなのと、プランの種類がパソコン版より少ない現状です、ご容赦下さいませ。様子を見ながらプランの数を増やし、お子様対応を進めていきたいと考えております。

今後ともお客様の利便性(ユーザビリティー)と顧客満足度を高めてゆく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2006年12月01日

3576 蓼科高原日記ブログ化計画

晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 0℃

さて、「蓼科高原日記」を奥に引っ込めるという「大英断(?)」によっていささかなりともペンションのHPらしくなってきたかも知れません。そのことによって、このHPは「僕のHP」から「ペンション・サンセットのHP」へと明確に方向性を変化させたと言えると思います。

これも時流というものでしょう。日記以外にも存在するこれまでに蓄積された膨大なコンテンツはこのHPのずうっと奥の方でじっと息を潜めています。興味のある方は是非掘り起こしてみてください。蓼科に移住して以来12年間の僕のすべてが記録されているかも知れません。じつに「Twelve Years In Tateshina」です。

蓼科高原日記は今後も書き続けることになると思います。が、その方向性や志向性はその時々によって変化すると思います。最近ではこの日記を「ブログ」と呼んでくださるお客様もいらっしゃるのですが、システムとしてはいま流行の「ブログ」ではありません。しかしその本質においては正真正銘の「ブログ(Web Log)」なのかも知れません。

とはいえ「ブログ化」にチャレンジしてみる気は充分あるので、秘密裏に実験を行おうとしているところです。って、秘密じゃないじゃん。(笑)

(注)これを書いた後12月20日にブログとして公開しました。

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ピラタス蓼科スノーリゾートのスキー場は以下の通り営業日が決まりましたのでお知らせします:

12月2日(土) 10:00のオープン〜16:00迄営業
12月3日(日)       〃

トリプルリフト400mコースのみ  コース幅 約15m

★コース幅が狭いため、中級者のみ限定滑走とします。

料金 一日券 大人 1,000円+(300円のレストランか売店利用券プレゼント)
       小人   500円
13:00以降は午後料金として
       大人   500円
       小人   250円

★特別料金のため各種割引券の使用は出来ません。
★オープニングイベントは12/9.12/16に延期致します。

以上

2006年12月03日

3578 初積雪

晴れ 気温:最低 - 8℃/最高 -3℃

昨夕から舞い始めた風花はやがて固く締まったパウダースノーに変わり、一面を白く彩りました。予報では山岳部では10cmという話も出ていたのですが、じっさい夜が明けてみると約1cm〜2cmといった積雪でした。ピラタススキー場の上の方はもっと積雪したと思います。山頂付近では10cm積もったかも知れません。

風が強くて体感温度がとても低く、寒い一日になりました。日陰の雪は溶けずにパウダーのまま残り、日なたの雪はうたかたのように蒸発して消えました。しかしこのようにして「根雪」が形成され、次の降雪時にはより確実に積雪するようになっていきます。

あまりの寒さ・・・終日氷点下だった・・・ので水を使った作業が出来ない・・というかやりたくなかったので、外回りの作業は順延といことになりました。たとえば、洗車ができないのですね、じっさいのはなし。洗い流す前に水も洗剤も凍結してしまうから・・・。ははは。

道路は乾燥路面になっていますが、日陰は雪や氷が残っているかも知れないので十分注意してくださいね。日中は知る分には今のところ普通タイヤでも大丈夫そうですが、この時節になったらタイヤチェーンやスタッドレスタイヤで備えるのが常識です。事故ってからでは遅いですから、くれぐれも準備怠りなく。

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ピラタス蓼科スノーリゾートのゲレンデ・プレオープンについては以下の通り決まりました。

● プレオープン期間
  12月2日(土)〜 8日(金)予定

● プレオープン期間のリフト運行時間
  10時頃〜16:00

● プレオープン期間中の滑走コース
  トリプルリフト沿いの、400mコース
  コース幅 15〜20m
  コース幅が狭いので十分注意してご滑走下さい

● プレオープン期間中の特別料金
  ☆一日券 大人 1,000円 さらに300円の食事券プレゼント
       小人   500円
  ☆半日券(PM1〜)大人 500円 小人 250円
  ☆プレオープン期間中は、特別料金の為、各種割引券の使用は出来ません

● オープニングイベント開催日は
  12/9(土)と12/16(土)となりました

● 本オープン予定は12/9(土)にクワッドリフト(1,000mコース) 
 からを予定しております。

以上

2006年12月04日

3579 朝食付ピラタススキーパック

じゃらんnetや楽天トラベルのようにその場でオンライン予約が確定するシステムをペンション・サンセットでも導入いたしました。契約先の信頼の置ける専門会社の運営ですのでプライバシー保護は万全ですので安心してご利用下さい。

ペンションの良さのひとつにひととひととの温かなコミュニケーションがまず第一に上げられると思います。今回の24時間全自動予約システムはそれと異なった方向を目指すものではありません。あくまでもご多忙なお客様のご宿泊予約に関わる利便性の向上をめざしたものです。特に、前日や当日の深夜早朝夕方のご予約に威力を発揮するものと思います。

事務的なやりとりは機械に任せて、その後のやりとりはペンションらしい温かなものにしたいという想いからの決断でした。予約システムからの「予約承り」の自動返信メールのあとには、オーナー直筆の「ご案内メール」をお送りいたしますので、それをご覧いただければ私の志向するおもてなしを感じていただけると思います。

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今日も小雪舞う一日になりましたが、積雪と言うほどではありませんでした。いまもまだ風花が舞っています。八ヶ岳の山頂付近ではおそらく雪が降っているのでしょう。天気概況では数日間晴天が続くようです。幹線道路もペンション村の中の道路も乾燥路面になっていますが、日陰では一部路面凍結している場合がありますので十分ご注意下さい。

TVで雪の便りが聞こえないと、どうもスキー、スノーボードのご予定が立たないのかも知れませんね。すくなくとも年末年始に関しては当地ではたっぷりのパウダースノーが降り積もっていますからご安心下さい。ピラタス蓼科スキー場に関しては12月20日(水)頃にはロープウエイ山頂駅からの全長4kmのダウンヒルコースがオープン予定とのことです。

みなさまのお越しを楽しみにお待ちしております。

2006年12月05日

3580 ぐっと冷え込む

晴れ 気温:最低 - 10℃/最高 4℃

明け方、いつもよりぐっと冷え込む感覚があって、目を覚ました。凍結防止のためにまわしている暖房用水のモーターの音がおかしい。10℃の冷水のまままわしているので、どこかで凍結が始まったのかも知れない。起き出してボイラー室に入り、ボイラーを湯温25℃に設定しなおす。しばらくするとモーターの苦しげなきしみ音は正常な回転音に戻った。

今朝の冷え込みは氷点下10℃でした。これはスキー場のゲレンデ造りには最適の冷え込みです。昨夜は仕事がはかどったようで、午後見るとずいぶんゲレンデが広がっていました。今日はほとんど風がなかったので、厳しい寒さは感じませんでしたが、やはり雪が積もるまでは地面からの寒気を感じます。

雪が積もるとそれが無くなるので、体感的にもずうっと温かく感じるようになります。でもそうなる前にやっておかなければならないことがまだ残っていて、ちょっとあせっています。まあ、完全主義の人間はろくな目に遭わないというのが相場だから、いささかいい加減ぐらいが私にはちょうど良いのかも知れませんが。

このぶんだと今週末のピラタス蓼科スノーリゾートのゲレンデコンディションはかなり良くなりそうですね。クワッドリフトが運行され約1000mの白樺コースがオープン予定です。オープン記念イベントとして、今週末および来週末はバーベキューや豚汁の無料振る舞いがあります。

みななさ是非お誘い合わせの上、ピラタス蓼科スノーリゾートに初滑りにいらしてくださいね。

2006年12月06日

3581 サーバーの引っ越し

晴れ 気温:最低 - 10℃/最高 1℃

ピラタスの丘の中の日陰部分の道路に2カ所アイスバーンが出来ていました。半分溶けかかっているのだけれど、ノーマルタイヤの車は慎重に通過する必要があると思います。あとはほぼ全面乾燥路面になっていますが、これからのお出かけはどこでも山岳部は降雪や積雪や路面凍結がいつあっても不思議ではないと考えて準備することをおすすめします。

まだ書いていなかったと思うのですが、先月末から今月初めにかけて作業してサーバーを引っ越ししました。様々な要素を検討して「ネットショッピングシステム」とか「カード決済システム」とかの不必要な機能をカットしたわけです。セキュリティーと信頼性・安定性はとにかく一番大切ですからそれを基準に選定したサーバー・ホスティング・サービスです。まあ、みなさまにはこれまでどおりなにも変わらない状態でアクセスいただけるので、関係ないというか、どうでも良いことだとは思うのですが。

それからもう一つ変えたところがあります。ついにこのサイトから私の署名が消えました。とうとうネット界もここまで来たかという感慨を持っています。別段トラブルに巻き込まれたわけではないのですが、ひしひしとそのことを感じるようになり、そしてその程度が私の個人的基準を超えたということです。不本意なのですが、しょうがないですね。

そんなこととはまったく関係なく、今日の夕暮れはじつに息を呑むほど美しい展開を見せてくれました。たまさかこういうときに限って車にデジカメを積んでいないのですよね。デジタル一眼レフではなくてもっと小さなコンパクトデジカメに変えるべきかも知れませんね。美しい映像を高解像度でという方向性も必要だけれど、一方でタイムリーなスナップ・ショットという方向性も必要なのですよね。う〜ん、両方持てればよいのだけれど予算が許さないならば、どちらか一方に決めて割り切るしかないですね。今日だってカメラを携帯していれば数年前に撮影したこんな夕暮れが撮れたかも知れません。

それにしても「情報発信」ってなんなんでしょうね、いまさらながら考え込んでしまう昨今です。私なんぞは10年以上もこんな「垂れ流し」みたいな文章を書き続けていますけれど、これでよいのだろうかという疑問をいつも抱き続けてきました。まあ、個人的な記録としてなら「備忘録」としてそこに一定の価値は見いだせるのですが。

写真撮って「日記」(これもブログって言うのですかね最近の基準では)に載っけて、コメント書いて、熱く想いを語ったり、義憤に燃えてみたり、いったい自分は何やっているんだろう。なにがしたいのだろう。わからない。だから昨今は社会や政治についての議論や想いを書いてないでしょ。よくわからなくなっちゃったのですね、正直なところ。自分の立ち位置がよくわからなくなっちゃった。これはこれでけっこう重傷なのです。(^_^;)

2006年12月07日

3582 暖冬そして格差社会

晴れのち曇り 気温:最低 - 8℃/最高 2℃

ここの住人の共通認識ですが、毎年冬が暖かくなってきています。その割には寒さが身に応えるのは歳のせいか不況のせいか。報道によると「いざなぎ景気」以上の長期にわたる「好況」だそうですが、それは一部の「勝ち組企業」および「勝ち組のひとびと」にとってだけの特権的な利益として還元されているだけで、個人消費を支える庶民に還元されるどころかますます給与所得を減少させようという動きが加速しています。

そんなことをしていて国内需要をどのようにして回復させようと考えているのでしょうかね。おそらく、庶民はいわば古代における「奴隷階級」であってもはや顧客ではなく、「貴族階級」だけを顧客として成立するビジネスモデルを想定して事を進めているのでしょう。

21世紀に再びこのような時代になるとは想像だにしていませんでした。また「階級闘争」だの「革命」だのが必要な時代になってくるのでしょうか。いずれにしても庶民の実感としてはいまだにデフレだし、不況だし、所得は減る一方だし、社会保険料や税金はずしりと重くなるばかりで良いこと無しですよね。

この国の進もうとしている道は明らかに間違っていると思います。そして、そのことを主張し闘おうとしない若い世代、そして私たちはなんて従順なのでしょう。奇妙な絶望感に打ちのめされています。

それはさておき、今日は朝のうち晴れ午後には曇りという天気でした。外で作業していてもそんなに寒さは感じませんでした。きょうはお風呂の循環濾過装置全体の清掃消毒を中心としたメインテナンスを行いました。で、ものすごく重いセラミックフィルターのカセットを引き抜いたときに腰をやっちゃいました〜。(^_^;)

もともとスポーツ性の腰痛を爆弾として抱えていたのですが、ここのところ快調だったのでつい油断しちゃいました。ぎっくり腰ならすぐ治るのですが、これは明らかに椎間板性の腰痛です。やれやれ。まあ、車を運転したり、ペンションの仕事はこなせる程度で済んだのが幸いでしたが、痛いことに変わりはありませんからね、やれやれです。

これでひととおり積雪前の作業は完了しました。少しほっとしたところです。夜、天気予報を見ると、明日の未明から6時間ほど雪が降るとのこと。これは初めての本格的な積雪になるかも知れません。何十センチも積もるとは思えませんが、3センチとか5センチの積雪が道路や地面に積もって、今度こそ根雪になりそうです。

今週末は蓼科高原の多くのスキー場が正式オープンしますから、ちょうど良いタイミングではあります。スキー場にたっぷり雪があっても景色が秋みたいな枯草色ではなかなか気分が出ませんからね。ということで、これから蓼科高原の山岳部やスキー場にいらっしゃる方は必ずタイヤチェーンを携行するかスタッドレスタイヤを装着してきてください。

2006年12月08日

3583 ピラタスの特別料金

雨のち晴れ 気温:最低 - 2℃/最高 3℃

未明から湿雪が積もるとの予報がありましたが、結果的には山岳部でも雨になりました。激しいふりではないけれど、しとしと降る雨です。上空の寒気団が逃げてしまったのでしょうかね。この季節になるともはや雨よりも雪の方が歓迎できます。

腰痛は相変わらず痛いのですが、少しずつ回復に向かっていることが実感できます。どうやら大事にならずに済んだようです。自分の筋力を過大評価してはいけないという良い教訓になりました。やれやれ。

きょうあらためて、新予約システムのプラン表記や内容や料金データをチェックしました。「料金確認機能」によって「明朗会計」で安心してご予約お申し込みいただけることと思います。料金確認だけでのご利用も出来ますのでご安心下さい。

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            ピラタス蓼科スノーリゾート   

       12/9(土)〜15(金)のゲレンデ営業について

●この期間のリフト運行時間
  9:30頃〜16:00クワットリフトのみの運行となります

●この期間の滑走可能コース
  クワットリフト沿いの1,000mコース
  コース幅 15〜20m
  コース幅が狭いので十分注意してご滑走下さい。

●この期間の特別料金
  ・一日券 大人:2,500円 さらに300円の食事券プレゼント!
       小人:1,000円
  ・午後券 (PM1〜) 大人:1,000円  小人:500円
  ・この期間は特別料金の為、各種割引券の使用は出来ません。

●オープニングイベントの開催日の変更
  12/9(土)と12/16(土)に変更させていただきました。
※今シーズンは、いまのところ滑走可能コースが少なく、コース幅も狭い為
 上記の様な対応をとらせていただいております。皆様のご理解をお願いい
 たします。

2006年12月09日

3584 ピラタス蓼科正式オープン

雨 気温:最低 - 3℃/最高 1℃

朝から雨が降り続くあいにくのお天気でしたが、ピラタス蓼科スノーリゾートは予定どおり正式オープンしました。この程度の雨ではゲレンデの雪はほとんど解けないので大丈夫だと思います。それにしてもいつもなら雪になっておかしくないのに、やはり上空の気温が平年より高いのでしょうか。

この季節にさらさらという粉雪の音ではなく、ことことという雨垂れの音を聴くのは何だか不思議な気分です。ラウンジの窓を開けて外の空気を深呼吸すると、ほのかにテラスに塗り込んだステインのにおいがします。そして森の香り。森にはまだ小動物や野鳥たちの気配が濃厚に感じられます。

今年の冬は遅いのでしょうか。

しかし油断していると突然「真冬」に豹変するのが蓼科の気候の特徴なので、こころしてかからねば・・・。外は濃霧状態です。隣のペンションさえほとんど見えないくらいです。ピラタスの丘ではこれは「霧」ではなくて、ほとんどの場合「雲」なのですが、きょうはどちらなのでしょうか。

静かな夜が更けてゆきます。こんな真夜中には、東京の光の奔流や喧騒がちょっと恋しくなります。私にとって蓼科の自然も、大都市の喧騒もともに個人的な「自然」であることにかわりはないようです。

2006年12月10日

3585 温泉とホスピタリティー

晴れ 気温:最低 - 7℃/最高 1℃

晴れ一時曇り一時みぞれ、というのが今日の天気でした。ピラタスの丘の景色はまだ「冬ざれた」印象はありません。晩秋の趣を残していて、12月の中旬という感じはしません。まあこれで雪がどかっと降り積もれば一気に「冬景色」ということになるのですが、いまはそんな風情がしています。

この時期のピラタスの丘はひとびと(住人)の活動を別にすれば、しんと静まりかえって、まるでひとけが感じられない。まるでどこか知らない国の大自然のまっただ中に来てしまったような感覚がします。自然の息吹がもっとも強く感じられる季節かも知れません。

日が暮れると気温は氷点下7℃までさがり、スキー場の方角からは元気の良いスノーマシンの音がかすかに聞こえてきます。この気温ならものすごく良い人工雪が作れます。このままこの気候が続けば、天然雪が降らなくてもたっぷりの人工雪でスノースポーツが楽しめることでしょう。当地の人工雪は天然のパウダーと虫眼鏡で見比べても素人にはちょっと見分けが付かないほど質がよいのです。

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う〜ん、「文は人なり」というけれど、やっぱりこの文体は僕にはなじまないようです。いま現在の僕の文体で書くことにするね。

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先日痛めた腰はどうやら「ぎっくり腰」だったようで、我が家の人工温泉でじっくり温まっていたらかなり良くなってきました。恐れていた椎間板ヘルニアの再現でなくてよかった。それはそうと、この「天然温泉」ブームのさなかに僕は今年「人工温泉の装置(かなり高額)」を入れ替えました。

天然の鉱石を利用してこの八ヶ岳のミネラルウォーター(伏流水)を「温泉化」すると、ものすごく良い感じの温泉になることを知っているからです。それに最近TVでも報道され始めたけれど、鉱石を厳選することによって立地にとらわれずにお望みの種類の温泉を作り出すことが出来ることから、ふたたび「人工温泉」の良さが見直されているとのことです。

タンクローリーで天然温泉を運び上げて週1回浴槽に張るという方法もあるのだけれど、とにかくその価格が常識外れにばかっ高いのですね。業者さんには業者さんなりの言い分があると思うけれど、年間百万円前後もかかるというのは、あまりにも「高コスト」に過ぎると僕は思います。

あえてそれを行っているお宿のオーナーさんには、お客様に対するそのホスピタリティーに敬意を表するしだいです。お客様に置かれましても、そんなオーナーの心意気を是非感じとっていただいてじっくりと温泉を味わっていただければ幸いです。本当に大変なコスト負担なんですよこれは。

が、僕のところはそのような高額の出費はポリシーに反するので、対費用コストに優れた完璧にメンテナンスした「高品質の人工温泉」をご提供することにして、お料理や天然酵母パンやその他のサービスに予算を振り向けているしだいです。じっさい、お料理の原価は2倍、パンの原価は3倍かけています。

天然温泉につきましては、かけ流し天然温泉の蓼科温泉の旅館さんと提携して、廉価に露天風呂と内湯を堪能していただけるシステムとなっています。旅行産業も「ネットワーク」と「餅は餅屋」というのがこれからの方向性だと考えているからです。

たとえばピラタスの丘にものすごく美味しいレストランが出来たなら、僕はそこと契約して夕食はそちらでお好きなメニューを召し上がっていただくスタイルに変えるでしょう。もちろんペンション・サンセットのオリジナル料理がお好みのお客様にはサンセットで召し上がっていただく。そのような広がりのある選択肢をご提供するのもまた宿としてのホスピタリティーかなと考えているしだいです。

ペンション・サンセットは今後も日々進化を続けて参りますので、ご注目いただければ幸いです。願わくば、是非一度ご宿泊いただきじっさいの我がペンションを体験していただければうれしいかぎりです。

2006年12月11日

3586 ホームページを大改造

晴れ 気温:最低 - 8℃/最高 - 4℃

今日から「蓼科高原日記」へのリンクを「Web Log」とした。「ブログ」ではリンクボタンの見栄えが悪いのでそうしたのだけれど、そもそも「ブログ(blog)」の語源が「Web Log」であることをはあまり知られていないかも知れない。まあいいや、わかりにくいというようすがみられたらまた考えることにして、と。

あと、サイト内リンクを見直していろいろ張り直した。それによって、このサイトのコンテンツの8割強は一般の人の目には触れにくいかたちになった。そのぶぶんはプライベートなコンテンツの部分だから、ペンション・サンセットのホームページとしてはまったく問題ないというか、むしろ見やすくなったと思う。

いろんなページを手直ししているうちに、初心を思い出した。僕は「クールなサイト」を目指していたのだった。もちろんクールといっても「冷たい」という意味ではなくて、「かっこういい」「いかす」という意味だ。世の中いまやいろんなペンションがものすごくすてきなホームページをつくっている。

僕にはとても真似できない良いセンスのホームページもたくさんある。でもね、その「素敵さ」は僕にはとても真似できない。やっぱり自分の得意分野でがんばるしかないのね。自分の土俵で自分の相撲を取るしかないのだ。

Walk This Way.

昨夜からぐぐっと冷え込んだので、スキー場ではとても良いテンポで雪撒きがすすんでいる。ゲレンデコンディションもどんどん良くなっている。天気概況ではあしたの午後には雪が降りそうだし、これはようやく良い感じの気候になってきたのかも知れない。

それはさておき、この日記は(調べてみたら)1997年4月からの分がアップロードされている。ということはいま現在で毎日更新が9年8ヶ月続いていると言うことになる。以前勘違いして10年目とかもうすぐ11年とか書いた記憶があるのでここで訂正しておきます。初期の日記はログに残さなかったので1年分ほどは失われてしまったためです。

このサイト自体は1996年7月1日開設なので10年5ヶ月を経過したと言うことになります。時代はいやおうなく「日記」から「ブログ」の時代へと突き進んでいるようです。それがよいことなのかどうかは、僕にはわかりません。

2006年12月13日

3588 ミシュランのスタッドレス

曇りのち雪 気温:最低 - 5℃/最高 3℃

朝のうち曇り。のちに雨がぱらつき始めたが、みぞれのようにも思われた。午後になると山麓では本降りの雨となり、ピラタスの丘ではみぞれに変わった。道路は山岳部にはいると溶けかけのかき氷をぶちまけたようになった。こうなるとスタッドレスタイヤでないと危ない。

いまだ本格的な積雪、凍結路面を走っていないので今年履き変えた ミシュラン・ラティテュード X-ICE の性能は評価できないでいる。水気の少ないアイス路面ではブリヂストンDM-Z3ほどではないがけっこう良くグリップする。積雪路面でも同様。

ただ、今日のような状況では、排雪・排水性能がブリヂストンに比べて圧倒的に優れていることが確認できたが、最終的な路面グリップ性能についてはよくわからなかった。まあ、つるっとすべることはなかったけれど。

いずれにしてもこれまでのスタッドレスタイヤとはコンセプトが異なるタイヤであるということはよくわかった。「しっかり感」はここまで気温が下がると、まさにサマータイヤと寸分違わない印象になる。ふつうのマッド・アンド・スノータイヤを履いているときと何ら変わらない。

いままでのところなかなか良い選択だったと満足している。これが積雪量がピークに達する1月以降、またアイスバーンの上に水がしみ出す3月の最悪のコンディションでどのような印象に変わるかが楽しみでもある。

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さて、昨日は少し重い文章を載せたけれど、かつてこの日記はそんなことばかり書いていた時期があるのだ。そのとき書きたいことを書くというのがポリシーだから、多様な文章がアーカイブされていくことになる。いま現在何の意味もなくみえる他愛ない内容でも、数年の時を隔てて読み返してみると自ら刮目させられることも少なくない。

だから、あまり余計なことは考えずにひたすら書き続けようと決心したわけだ。「意義」を考えずに「いま」を書くのだ。とにかく書き続けることが自ら与えた僕の使命であり望みである。

2006年12月14日

3589 曇りのち雪

曇りのち雪 気温:最低 - 3℃/最高 2℃

朝、昨日の雪はすっかり止んでいましたが、雪雲らしき不穏な黒雲が上空に居座っています。ピラタスの丘の森はひっそりと静まりかえって、物音ひとつしません。風がないので動くものもありません。まるで時間が止まってしまったような錯覚を憶えます。

道路の雪は昼過ぎにはすっかり溶けてウエット路面になりました。陽射しはなく、曇天が続きます。午後2時過ぎ、雨がパラつき始め、それはやがてみぞれに変化しました。もうスタッドレスタイヤでないといつどのように路面が変化するか予測が付かない季節になりました。

午後4時過ぎにはみぞれは雪に変わり、本降りになりました。道路にも地面にも数センチ積もりました。その後もみぞれに変わったりふたたび雪に変わったりを繰り返しています。予報では明日の朝までこんな感じで降り続くようです。

いよいよ森も冬のたたずまいとなって、季節は確実に真冬へと向かっていることが実感されます。ペンション・サンセットも冬支度を終えて、今週末からのスキーのお客様のご来館を待つばかりです。

道中お気をつけてお越し下さい。

2006年12月16日

3591 P.サンセットのHPの進化

晴れ 気温:最低 - 3℃/最高 1℃

急速なインターネットの普及と予約サイトや宿のホームページの充実によって、どこもオンライン予約が可能となり、お客様の宿泊予約のスタイルも急激に変化したように思われます。お客様はかつてとは異なって、かなり正確に宿の空室状況や混み具合をリアルタイムで知ることが出来るようになったことがもっとも大きな変化でしょうか。

そうした意味でお客様の利便性は大幅に拡張されたと言えます。そのために、よほど混み合う日程を除いては数ヶ月も前に予約を入れなくても、様子を見ながら日程を調整できるようになったことと思います。これを宿側から見ると、直近のご予約の急激な増加ということになります。仕入や(大きなホテルなどでは人員確保や)準備を長期的に見通しにくくなったとも言えます。

即対応能力が問われているようにも感じます。ペンション・サンセットもその方向性で進化してきました。前日、当日などの直近予約大歓迎です。「オンライン自動予約システム」でも「ケータイ版自動予約システム」でもご予約になれますので、ご利用いただければ幸いです。どちらの即決でご予約になれますのでとても便利だと思います。

蓼科ではようやく雪らしい雪が積もり白銀の雪景色になりました。ゲレンデにいくら雪があっても景色が秋景色みたいじゃムードがありませんものね。一同ほっと胸をなでおろしているところです。今年のように積雪の遅いときには、やはり標高が圧倒的に高いピラタス蓼科スノーリゾートが一番快適です。

その証拠に次のようなグッド・ニュースが入ってきました。

みなさまのお越しを楽しみにお待ちしています。

あそびに来てね!(^_^)b

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           ピラタス蓼科スノーリゾート

   
     12/23(土)ロープウェイ山頂コースオープン決定!

● 運行時間(12/23〜)
 ・ロ