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ピラタスロープウエイ アーカイブ

2006年09月04日

3488 公開を前提とした公的な日記

晴れ 気温:最低 9℃/最高 18℃

こんな風に個人的な日記を書き続けているとたまに奇妙なメールがやってくることがある。この日記の中の「僕」は確かに「個人」として登場していても、じつは「僕という実在する個人」ではないと言うことに気づかないひとからのメールだ。

この日記を公開するにあたって、僕は個人的な文章を書きながらも、これが公衆つまり不特定多数のひとの目に触れることをちゃんと意識して書いている。だから厳密に言って、この日記は公開を前提とした公的な日記として書かれている。

巧妙に自分を隠しあるいは演じることによって、自分だけではなく他者のプライバシーにも配慮している。だからここに書かれているプライベートな出来事や想いが100%事実であるとは考えないでほしい。これは事実に基づいている部分が大きい(かもしれない)「フィクション」なのだ。この点を強調しておきたい。

したがって、個人的ポリシーとして、この日記を読んでくださった不特定多数の方と「個人的なメールのやりとり」はしない。その点をご了承いただければさいわいである。この日記における「僕」は「パブリックな(公的な)個人」であって、「実在する僕個人」とは別物なのだ。

それを混同してしまうひとがいたとしても、それはひとえに僕の「力不足」が原因だと考えている。言い方を変えるならば、蓼科高原日記は、じつは日記風の「小説もどき」だったのだとお考えいただくとわかりやすいかも知れない。

★★★

さて、そのようにして今後も蓼科高原日記を書き続けていこうと思う。

今日もとても良い天気になった。だから、今朝も最低気温は9℃まで下がった。館内の温度は18℃、客室は20℃以上あったが、残暑厳しい都市部からお越しのお客様は暖房が恋しくなる気温かも知れない。(まあ、そんなに寒くないからご安心を。ただし、フリースやセーターが必要。)

きょうは庭でウソのつがいを見かけた。もう雛の巣立ちが終わったのか、二羽だけで枝から枝へと飛び移っていた。渡り鳥たちはそろそろ渡りの準備に入ったことだろう。ここに定住している一部の野鳥を残して、しだいにその数は減じていく。ちょっと寂しい季節になった。

今夜は月がとてもきれいだ。月齢11日だからもうすぐ満月になる月だ。秋の夜の月はひときわ美しいのは古来より歌われているとおりだ。月明かりで眼前の蓼科山や北横岳はもとより遠くの山並みまでくっきりと見えるのだからすごい。

これから数日間は、愛犬との散歩もほとんどハンディライトを点けずに全行程を歩ききることができるほど明るい夜が続く。星を眺めるのもすてきだが、そんな美しい月を見ながらその柔らかな光の中を歩くのもまた至福の体験だ。

今日も静かに群青色の夜が更けてゆく。

2006年10月06日

3520 野生の鹿が通り抜ける

雨 気温:最低 8℃/最高 10℃

台風16号はすでに熱帯低気圧に変わり、天気概況によれば日本近海には現在「台風」はひとつも存在しないとのこと。しかし秋雨前線の活動が活発なため広範囲にわたって強い風雨に見舞われているている現状だ。ここ蓼科でも昨夜半以来しだいに風雨が強くなり、春の嵐のような状況になっている。降雨はさほどでも無いが、風は強い。ピラタスロープウエイは法令に従って今日は終日運休となった。

明日は午前中で雨が上がって、それ以降は上り坂となり土曜日は曇り、日曜日は曇り後晴れ、月曜日は晴れという予報になっている。この3連休は8日(日)以降に観光を予定するとよろしいかと思う。ピラタスの丘は今日も気温が上がらず、最低気温8℃、最高気温10℃と、東京の12月と同じ気温となった。

蓼科を訪れる方は冬用のフリースやダウンパーカを絶対に忘れないこと。いちばんいいのは薄いものでもいいから長袖長ズボンのアンダーウエア(下着)を1枚着用すること。そうすればまったく寒さなど感じないで思いっきり高原の秋を満喫できると言うものだ。だまされたと思って是非お試しあれ。

ピラタスの丘も劇的に色づいてきている。紅葉は思っていたよりも早く最盛期を迎えるかも知れない。まあ順当な線としては来週末がペンション・サンセットの周辺の紅葉の見ごろとなると思う。現在すでにロープウエイで上がる2000m以上のところは紅葉真っ盛りだ。1750mにあるペンション・サンセットのところまで紅葉が降りてくるのも時間の問題だ。

最近ペンション・サンセットの敷地内を野生の鹿が通り抜けていることが判明したので、終夜屋外の照明を必要最小限点灯することにしている。敷地内の植物や樹木に食害を出さないためだ。それほど鹿の出現確率が高いので、野生との出会いを求めるひとにとって、ピラタスの丘はまたひとつ魅力を増したのかも知れない。

また、都市生活者にとっては「闇」は恐ろしいもの以外の何ものでも無いようなので、夜間窓の外に多少の光があることは安心につながるのかな、とも思っている。そのあたりはお客様のご意見を聞きながら考えていきたいと思っている。ここはとんでもない山岳部だから、またペンションがたくさん建っている別荘地だから治安はとても良く、これまで事件らしきものは皆無だけれど、まあそんなことで、試しに夜間照明を実施しているしだい。

蓼科はすでに紅葉シーズンにはいっているので、これから11月上旬いっぱいはいついらしても紅葉をめでることができると思います。今年の紅葉はしなやかで虫食いも無く色味も鮮やか、ここ数年の中でも格別に美しいので是非ご覧いただきたいのです。

2006年10月07日

3521 ふくろうが私の名を呼ぶ

雨のち晴れ 気温:最低 4℃/最高 7℃

カナダの西海岸でユースホステルを経営なさっている方からメールをいただいた。「ふくろうが私の名を呼ぶ」と言う小説を検索していてこのサイトに出会ったとのこと。まさにこの小説の舞台になったあたりにお住まいなのだ。

書いた本人がすっかり忘れていた。で、Google(TM)のサイト内検索を利用して探してみたら以下の文章が出てきた。11年も毎日書いていたらどこにどの文章があるかなんて自分でもわからないよ。それにしても、しっかりと書いているね、いまの僕にはとても書けないようなことを。それにしても「人間風車」ってなんだろう、すっかり忘れてしまった。

こうなるともう記憶というよりは歴史、歴史というよりは考古学の世界なのかも知れない。記憶の考古学ってないのかな。この手の話や文章が好きなひとは昔の蓼科高原日記を読んでね。

★★★

2003.01.07(火)-------------気温 = 最低 -13度/ 最高 -3度

米国の作家J.D.サリンジャーの名作「ライ麦畑で捕まえて(The Catcher in the Rye)」が村上春樹氏の翻訳で「キャッチャー・イン・ザ・ライ」というタイトルで出版されることが決まったそうですが、これはまあいささか旧聞に属するとは思うけれど、とてもうれしいことだ。僕らは同じ白水社刊の野崎孝訳の名訳「ライ麦畑で捕まえて」によって「ライ麦」体験をしたわけだけれど、それはいま思い返しても強烈なものだった。

強烈といってもセンセーショナルな体験とか感動というのではなく、しみじみとこころに染み渡るというか、いやそうじゃないな(そういう体験をしたければスコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」やマーガレット・クレイヴンの「ふくろうが私の名を呼ぶ」(角川書店刊)をおすすめする)、自分が年齢を重ねるにつれてジンと効いてくるというたぐいの感動だった。ぼくの周囲の同世代の人間にとっては「中原中也」や「萩原朔太郎」や「福永武彦」や「出家とその弟子(倉田百三著)」同様ある種の「通過儀式」みたいなものだったような気がする。夏目漱石、森鴎外、太宰治などなどのリストを思い返してみるとつくづくぼくらは「古典主義」的読者だったのだなあ。

我が敬愛する(といってもちょうど娘に当たる年齢なのだけれど)宇多田ヒカル(さん)がヘルマン・ヘッセを愛読していたことを最近知ったのだけれど、「車輪の下」「デミアン」「シッダールタ」「幸福論」「荒野の狼」とかなりの作品に「人間風車」状態になってしまったのが懐かしい(ブレーンバスターでなくてよかった)。ちなみに彼女の愛読書リストには「グレート・ギャツビー」もしっかりはいっている。

大学に入って最初の衝撃はアルベール・カミュの「異邦人」「ペスト」「シジフォスの神話」、ジャンポール・サルトルの「嘔吐」「存在と無」、そしてあのフランツ・カフカ。ご想像通りぼくにはドラッグなんて必要なかった。この読書体験のほうがよほど強烈なドラッグ的体験だったから。「実存主義」「不条理」という名のドラッグね。

カフカの言葉にすべては凝縮されている。

『ぼくは、自分を咬んだり、刺したりするような本だけを、読むべきではないかと思っている。もし、ぼくらの読む本が、頭をガツンと一撃してぼくらを目覚めさせてくれないなら、いったい何のためにぼくらは本を読むのか? きみが言うように、ぼくらを幸福にするためか? やれやれ、本なんかなくたってぼくらは同じように幸福でいられるだろうし、ぼくらを幸福にするような本なら、必要とあれば自分で書けるだろう。いいかい、必要な本とは、ぼくらをこのうえなく苦しめ痛めつける不幸のように、自分よりも愛していた人の死のように、すべての人から引き離されて森の中に追放されたときのように、自殺のように、ぼくらに作用する本のことだ。本とは、ぼくらの内の氷結した海を砕く斧でなければならない。』(親友オスカー・ポラックへの手紙 1904年1月27日)

いまインターネットで『カフカ』で検索をかけると「海辺のカフカ(村上春樹著)」関連のサイトばかり出てきてしまうのは、まあいたしかたないでしょう。で、多少カフカを知りたい方のためにこのサイトをお勧めしておきます。

ぼくの読書体験を書き始めたらそれこそ「ネバー・エンディング・ストーリー」になってしまうのですが、今後少しずつ思い出しながら書いていこうとは思っています。大学時代だけで3,400冊読破したことはいささかばかげているとぼく自身思うのですが、その体験がいまのぼくの精神的骨格の形成に少なからぬ影響を与えていることは否めません。学問(勉強?)とジャズ(リスニング&演奏活動)と目がつぶれそうなほどむさぼり読んだ無数の書物のインクと紙の匂いこそぼくの激情と夢と孤独に支配された青春でした。


------------------------------(23時)

★★★

さて、現在の僕に戻る。

今日はひきつづき風が強く(台風は消えてなくなっちゃったのに)、ロープウエイも運休。午後になってようやく収まってきた。昨日収まったように見えたのは一時的なものだった。夜には風も止んで雲間から満月に近い月齢14の明るい月が顔をのぞかせた。

寒い、ものすごく寒い。長袖のワークシャツの上にフリースのシェルドジャケットを着込んでフリースの帽子をかぶってちょうどいい低温だ。もちろん吐く息は真っ白。これは11月並の気候だと思う。最低気温4℃、最高気温7℃だもの。

シベリアンハスキーだから愛犬パル君はますます元気、急坂をぐんぐん登り、ずんずん進んでいく。これなら犬ぞりを引けるというのも納得の馬鹿力だ。雲を透かして照る月明かりであたりはぼおっと明るいから、ハンディライトを使うことはほとんどない。遥か下に山麓の街の明かりが見える。山並みは墨絵のように闇に沈んでいる。

僕は60歳の自分を想像できない。そんなに遠い将来のことでも無いのに。すでに「フクロウが私の名を呼んでいる」のかも知れない。カナダのネイティヴの間では死ぬ前に「フクロウがその人の名を呼ぶ」という伝承があるという。それに題材を求めた作品が上記の小説だ。静謐に満ち、哀しくしみじみとした作品だ。一読をお薦めする。

2006年10月08日

3522 蓼科の紅葉狩りと服装

晴れ 気温:最低 3℃/最高 9℃

今日は快晴だった。明日も晴れ、明後日も晴れという天気予報がでている。晴れた夜はとても冷え込むから、また晴れた日中でも陽射しは暖かいけれど風がとあるととても寒く感じるから、秋の高原を訪れるならそれなりの服装計画が必須となります。

おすすめなのは、薄手でもいいからアンダーウエアを長袖のものにすること、できればパンツの下にはく中厚手のタイツを準備。羽織るものとしては長袖の厚手のシャツ、厚手のトレーナー、中厚手のフリース、それから風が吹いた時に寒い思いをしないために、風を通さないナイロンのウインドブレーカーかマウンテンパーカがあれば完璧。

寒がりのひとはこれに加えて毛糸の帽子、啓人の手袋があればなおいいでしょう。

そしてこちらに到着したら是非秋の高原の「森」を散歩して下さい。早朝か、夕暮れ時がおすすめです。湖畔の森だったらいっそうロマンティックでしょう。そう、秋の高原はロマンにあふれているのです。

台風なんてとっくに消失しているのに、良く風が吹きます。今日の蓼科も強風というほどでは無いけれど、冷たい風がコンスタントに吹きました。朝夕はときおり吹き抜けるこの風がとても寒く感じさせます。しかし、この冷え込みによって紅葉はずんずん進行しています。

この連休は標高2400m〜2000m付近がなんとも美しかった。国道299号線ドライブしたお客様や、麦草峠・白駒池を訪れたお客様、そして山歩き・登山でロープウエイから山にはいったお客様はこの至福の風景を堪能されました。

今週末にはロープウエイ下から標高1750mのピラタスの丘付近まで紅葉が降りてきそうです。今度の土日にはペンション・サンセットも紅葉のタペストリーの中に織り込まれてしまいそうです。紅葉は標高の高いところから低いところへと山を駆け降りるものですから、標高差の大きい蓼科では11月半ばまで広葉樹の紅葉が楽しめます。特に蓼科湖では400本の桜の木(ソメイヨシノ)が真っ赤に紅葉します!

それが終わるといよいよ針葉樹の紅葉です。落葉松(からまつ)の紅葉の美しさはそれを知るものにとっては忘れ難いものです。東山魁夷画伯も好んで当地の落葉松林を取材していたそうで、画伯の描いたブルーの美しい針葉樹林は当地の風景もはいっているのだと改めて親近感を感じます。

今夜もお客様のために全館暖房を入れています。暖房を入れないと館内は15℃〜18℃ほどになってしまう気候です。これは平年に比べるとかなり寒いです。いつものこの時期ならもっとずうっと温かなのです。数日中に平年並の気温に戻るとは思いますが、いずれにしても、都市部からいらしたお客様には「ものすごく寒い」と感じられるかも知れません。

そういうことなので、上記の服装を是非ご用意下さい。そうすれば極上の高原の秋を快適にお過ごしいただけると思います。あ、これは朝夕のことで、日中は陽射しがぽかぽかと暖かいですからそのあたりのご心配は無きよう。別の表現をするなら、山にキャンプに行く時程度の防寒衣料は必ずご用意下さいということです。ここは日本中のどのキャンプ場より標高が高いのですから。

今夜は満天の星が美しい。今日はジャコビニ流星群が出現する日なのですが、なにしろ「突発的に出現する流星群」だそうで、残念ながら僕はまだ見ていません。もう一度ラウンジの窓から夜空を見上げてみようっと。

2006年10月16日

3530 それでは納得できない自分がいる

晴れ 気温:最低 3℃/最高 11℃
おととい、そして昨日の日記で書いた通り、このサイトのトップページをペンション・サンセットの集客ページに変更した。これまではいわば「扉ページ」あるいは「表紙」にあたる蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページだった。

しかし、アクセスいただいた閲覧者の動向をデータで見てみると必ずしも良い選択ではないということが一目瞭然だった。やはり付け焼き刃的にサイトの一部だけを大変更するとある種の混乱を招くのだと思う。Yahoo! Japan では少しだけランクが上がり、Google では少しだけランクが下がり、msn ではランクがぐっと上がった。といっても、ベスト10のなかでの動きだけれど。

結論として、即決でもとに戻した。3日前までと同じに戻した。蓼科高原日記をメインコンテンツとするページがトップページで、ペンション・サンセットの集客ページをサブページにまわした。これが長年守り続けてきたこのサイトのスタイルなのだ。やはり変えるべきではないと思った。しかし「実験」としての価値は充分以上にあった。いずれにしてもお騒がせしました。

そんなチェックをしながらじつに久しぶりに他のペンションのホームページを見て回った。じつに魅力的で技術的にも高度な楽しそうなページが目白押しだった。それはもう圧倒されてしまうくらいだ。しかし、がんばれば同じようなものを作ることは可能だけれど、でもやりたくないというのが本音だ。

プロにお願いするという手もあるし、じっさいにそうしているペンションも散見された。情報がよく整理されていて閲覧しやすそうで、これは効果的なホームページなんだろうなあと思った。やはりプロの手になるものは魅力的だった。僕もそうすべきなのかも知れないと思った、そのときは。

でも、そうしたくないというかたくなな自分がここにいる。お料理もパンもすべて手作りといっている一方で、お客様との最初のコミュニケーションの場であるホームページが「手作り」でないのは矛盾するように思われてしまって・・・僕はトレンディーじゃなくって頭が固いんだ、きっと。

経営者としては、これまで築き上げてきたこのサイトのすべてをうち捨てて、プロの手になるサイトに切り替え、集客に全力を尽くすべきなのかも知れない。蓼科高原日記なんて書いている暇があったら、団体旅行の営業に奔走すべきなのかも知れない。しかしそれでは納得できない自分がいる。

とうわけで、まずは情報を整理し直して、いささかとっちらかってしまっているこのサイトの再構成とナビゲーションの充実を行おうと思っています。表現の簡素化や視覚化も必要かも知れない。とかく現代は文字を読むのが嫌いなひとが増えたようなので。

でも、本音としてはこのサイトを「見る」のではなく「読んで」ほしいのです。このサイトは本来テキストだけで構成されるべきものとして誕生したのだから。いまとなってはトレンディーじゃないのは確かだけど。なぜそうなったかということは過去に何度も書いたからここでは繰り返さない。

★★★

さて、昨日から吹き続けていた風は未明にピークを迎えてびゅーびゅーと木々の梢を鳴らす音で目が覚めた。中庭にいるパルのことが気になって、もぞもぞと起き出した。中庭にでて犬舎の雨戸を閉めてやると中からパルが飛び出してきてやたらとなついてくる。きっとこのただならぬ雰囲気と大きな風の音が不安だったのだろう。

未明の空に真っ白な月が怜悧(れいり)な光を放っていた。明かりなしでもあらゆるものがくっきりと見えるほど明るく鋭い光だ。冷たい風に身体は凍えるが、心はなぜかとても温かだった。この優しい生き物が僕らのもとにやってきたのは12年前の冬だった。以来僕らとともにこの森で生きてきた。彼は飼い犬などではなくペットでもなく文字通り対等な関係としての家族なのだ。あるいはシベリアンハスキー流の解釈でいうならば、同じ「群れ」の仲間なのだ。

僕は多くのことをパルから学んだ。その反対に彼が僕から学ぶべきことはおそらく何もなかっただろう。自然の中で生きる、ただ単純に「生きる」ということを僕は彼から学んだのだ。ただ生きて、当たり前のこととして死んでいく。そのどこに疑問や不安があるのだ、といつも問われているような気がした。

強風でロープウエイは運休となったが、その風も午後はやくには止んで穏やかな天気に変わった。何もかも吹き飛ばしてくれたおかげで、今日の夕焼けはじつに感動的に美しかった。ピラタスの丘の紅葉もいよいよ最盛期を迎えている。山岳部の紅葉はピークを越えて、もっと標高の低い湖沼部や蓼科高原の観光スポットでの紅葉の見ごろは今週末からになる。

2006年10月18日

3532 紅葉見頃は標高1800m付近

晴れ 気温:最低 5℃/最高 12℃

ビーナスラインは紅葉に彩られています。いま最盛期は標高1800mあたりですが、1200mから上はすでに沿道の森のそこここにじつに見事な紅葉がまるでレイアウトしたかのように、スポット的にみられてそれが緑との対象でより強烈な印象を与えています。じつに美しい。

渓谷美で定評のある撮影スポット「横谷峡」もそろそろ見頃かと思われます。国道299号線を上っていくとやがて「横谷温泉」の看板がありますが、そこから遊歩道が始まっています。

ピラタスロープウエイの山麓駅付近もちょうど見頃です。今週末から来週末が山岳部では紅葉の見納めになりそうですから、おっとり構えていてはいけません。それが終わると今度は蓼科高原の湖沼部が紅葉の盛りになります。水面に映り込む紅葉と八ヶ岳の対比は最高に美しいものです。

天気予報では明朝は霜が降りるかも知れないとのこと。毎朝3℃程度まで気温が下がって、夜もとても冷え込んでいます。お越しになる方は、暖かな日中を想定しないで、そんな朝晩の冷え込みにも対応できる服装計画を怠らないことが大切です。

いままさに蓼科山、八子ヶ峰の山腹は錦絵のように色づいて、感動的な風景となっています。お天気も良さそうです。今週末、みなさまのお越しをお待ちしております。

2006年10月19日

3533 感性の共有と精神の共有

晴れ 気温:最低 3℃/最高 12℃

いまの僕のささやかな夢は、たとえば Diana Ross の Blue というアルバムを聴いていると妻がやってきて「これ誰?いい感じね。」と言ってくれることだ。僕は応える「うん、いいだろう、Diana Ross の What a Diefference a Day Makes って曲さ。」と。

感性の共有には、もちろん、いい面と悪い面とがある。そのことを知った上で、やはりそうなりたいという想いがずうっとあった。そしていまだにそれは成立していない、あるいは永遠に成立しないのかも知れないと思い始めている。

それはしかたのないことだし、良い面に目を向けるべきなのかも知れない。たとえば、モンティー・パイソンのどのギャグが好きかがなにからなにまでまったく同じだというカップルがいたとすれば、どうも長続きしないような気がしたものだ。もしそういう人がいたらごめんなさい、あくまでもこれは僕の個人的体験談だ。

好みというか、もっと深い部分で精神を共有してしまうとむしろお互いに重くつらい思いをするのではないか、とも思った。若い頃、まだ結婚する以前にそのような女性がいた。いまでいう「友達以上恋人未満」という微妙な関係でおわったのは、愛情が深まるにつれてお互いにそのことに気づき始めたからではないかといまでも思っている。

根っこの部分では共通した流れを持ちつつ、異なった感性、異なった価値観を持っている方がお互いに刺激しあって成長できるのではないか。

さて、今日も蓼科はよいお天気でした。ピラタスの丘からロープウエイ付近は今週末が紅葉の見頃になります。写真撮影に最適な渓谷美の横谷峡(よこやきょう)も今週末が見頃になると思います。来週末はもう少し標高の低い湖沼部が見頃になってくるでしょう。

毎日夕暮れ時がとてもきれいです。夕陽も、夕焼けも。夜はよく晴れて星空もくっきりと見える日が増えています。夕陽を眺めるにしても、星を見るにしても真冬なみの(大げさなくらいの)防寒装備をお忘れ無く。そのときの気温は5℃〜3℃です。

2006年10月26日

3540 高原部の紅葉が見頃

晴れ 気温:最低 2℃/最高 11℃

奥蓼科・横谷峡の紅葉紅葉の第二段階にはいりました。これまでは山岳部の紅葉が見頃でしたが、これからは高原部の紅葉が見頃です。蓼科高原は標高2500mから標高1000mあたりまでと標高差がとても大きいので、紅葉は1ヶ月半以上にわたって楽しむことができるのです。

ペンション・サンセットでは四季折々の旬の野菜を中心にメニューを考えているので、これからの季節は(夏の葉物野菜に対して)「根菜」が中心になってきます。夏の野菜は「身体を冷やす」働きがあり、これからの季節の野菜は「身体を温める」働きがあるといわれています。自然界というのはとてもよくできていますね。

現在紅葉は標高1500mから1300mあたりがとてもきれいです。来週末には標高1200mの蓼科湖付近から1000あたりの杜鵑峡(とけんきょう)やバラクライングリッシュガーデンあたりが見頃を迎えます。さらに下って、紅葉が諏訪湖で見頃になるのは11月末になります。

これからの季節は空気が澄んだ晴天の日が多くなります。ペンション・サンセットはピラタスロープウエイ山麓駅まで徒歩8分です。山歩きすれば美しい紅葉が帯状に見下ろせ、遙か北アルプスまで見通せる展望は絶景です。どうぞ11月の蓼科にいらしてこの季節にしかできない「空中散歩」を楽しんでください。お待ちしています。

2007年03月24日

3689 冬から春へ

曇りのち雪 気温:最低 - 3℃/最高 1℃

朝から曇り空、薄く霧がかかったような天気だった。これまでのような強烈な冷え込みは感じない、じっさい差今朝の最低気温は氷点下3℃と暖かなものだった。気温を考えなければこの景色は春の「花曇り」のように見える。

積雪はまだあるが、ピラタスの丘にも春が訪れつつあることが実感される。雪のかさもすこしずつ減じてきている。たまさか雪が降っても、さほどかさ上げされない。もちろん例外はあって、ピラタス蓼科スノーリゾートのゲレンデでは雪が降れば降っただけかさ上げされている。

いまだに「春スキー」らしくTシャツで滑っている人はいない。まだまだ「春スキー」のように温暖になってはいない。だから、本格的な雪質のバーンを思いっきり楽しめる。日中の最高気温も2月なみに低いので雰囲気もndows を使う分には実用性という観点からは優れたところが多々あることは認めている。しかし、そのセンスの悪さと言うか「致命的なセンスの欠落」ということもまたいかんともしがたい事実なのだ。だから悪いと言うことではなくて、だから「嫌い」あるいは「好きになれない」ということだ。

それと、個人的にビル・ゲイツという人物が大嫌いだと言うこともある。グローバルスタンダードとやらだからしかたなく Windows を使うことになるが、そして公平にそれを評価して認めた上で、なお、ぼくはマイクロソフトが嫌いなのだ。これはしかたない。

実際のところ、個人的にはOSなんてなんだって良いと思っているのにね。


今日の写真

さて、今日の写真は一昨日のつづきで日没直後に山麓の街のセブンイレブンの駐車場から撮影したものだ。使ったのは Richo Caplio R5 だ。1枚目はこの標高800mほどの場所から北を仰ぎ見たときの写真だ。一番左が蓼科山でその右に北横岳、縞枯山、茶臼岳、麦草峠、そして南八ヶ岳の山々へと連なる八ヶ岳連峰の全体をパノラマのように見渡せる視点にぼくはいた。雲がたなびいているあたりがちょうどピラタスの丘のある標高1800m付近だ。

このようにこの街の人々は里にあっても常に山を友として暮らしているのだ。そして山に暮らすぼくらは雲の中からここまで降りてきて、この人の気配にほっとしながらどっぷりとつかっては再び山の上へ、雲の上へと戻ってくるのだ。写真の被写体としてぼくが一番好きなのはじつは人間なのだ、そして2番目は人の気配に満ちた街なのだ。意外に思われるかも知れないけれど、これは本当だ。

じっさいには暮らしの拠点が亜高山帯と言うこともあって自然の風景写真がメインになっているけれど、本当はこんな感じの写真が好きだし、もっとひとの営みを写し取るような写真を撮影したいと願っている。

2枚目の写真はぼくの立ち位置であるセブンイレブンの駐車場までズームアウトしたところだ。このようなトワイライトタイムがぼくがもっとも好む撮影時刻でもある。この写真の明るさと肉眼で見た明るさとはほぼ等しく写っている。実際にこのように見えたのだ。デジタルカメラの技術革新にはじつにおそれいるばかりだ。


※写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

2007年05月12日

3738 ドライブには最適な季節

晴れ 気温:最低 0℃/最高 18℃

昨日の嵐というか「荒天」は5月中旬としてはきわめて異例のことだった。写真はピラタスロープウエイのスタッフの方の撮影になるものだけれど、山頂駅から始まる高山植物の宝庫「坪庭」もゼロという高速SUV専用タイヤを奢ったので、2.5トンの車重をものともせずにコーナーを攻めたりしている。あんまりやるとタイヤがするすり減ってしまうので「たまに」だけれど。まあ、MTBにシティースリックタイヤを履かせたみたいな感じでけっこう楽しめる。

さて、明日は除雪機を整備してからしまい込む。外したスタッドレスタイヤを良く洗浄して乾かして格納する。そろそろクルマの洗車もしなくっちゃ。駐車場に砂利を運んできて均らさないといけないし、いろいろな雑事が山積してきた。あ、そうそう、梅雨入り前にテラスにステインをたっぷり塗り込むことを忘れてはいけなかった。

貧乏暇無しってか。


※1〜2枚目の写真は(株)ピラタス蓼科ロープウエイの許諾を得て転載しています。
※写真をクリックすると拡大されますので是非大きな画像でじっくり鑑賞してください。



2009年08月03日

4766 スカッとさわやか

  
ピラタスの丘は:快晴(夏日)

気温:最低 + 10℃/最高 + 20℃



ピラタス蓼科ロープウエイ山麓駅から見上げる夏雲

もうちょっとで屋根に引っかかりそうなほど低い

写真クリックで拡大してご覧いただけます。

★★★


朝から夏空になりました。

ようやくというか、日ごとに着実に夏の気候に変わってきています。

空気がかわり、音がかわり、光がかわり、においが変わる。

さらっとした大気の湿度は30%を切って

それは肌触りとして明確に感じることができます。

空を見上げれば確かな夏がやってきていることを実感します。


☆たてしなラヂオ☆


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蓼科高原はいままさに百花繚乱の高原の花・高山植物の咲き乱れる季節です。

さわやかな蓼科高原の夏です。

ゆっくりリフレッシュするなら高原リゾートでの避暑です。

エアコン不要の涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ!

真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%!

朝晩は寒くて外に出るにはスキー用のフリースを羽織らないとダメなんです!

東京が猛暑日で35℃以上になっても、同じ時間にペンション・サンセットではなんと18℃なのです。

ということで、避耐える、耐えきれなければ自然淘汰される。 自然界はじつに厳しい。 まるでいまの《新自由主義経済》みたい。 しかし決定的に異なるのは、自然界には暗黙の厳然たるルールと秩序と倫理とでもいうべきものが存在するということだ。 だれもやりたい放題できるわけではない。 この歪みきった経済が正気を取り戻し、強欲が世界を支配することのないことを祈る。 ☆たてしなラヂヲ☆ - 蓼科高原はいままさに百花繚乱の高原の花・高山植物の咲き乱れる季節です。 さわやかな蓼科高原の夏です。 ゆっくりリフレッシュするなら高原リゾートでの避暑です。 エアコン不要の涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ! 真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%! 朝晩は寒くて外に出るにはスキ..." dc:creator="たてしなラヂヲ" dc:date="2009-08-05T12:15:18+09:00" /> -->

2009年08月05日

4769 第二の花の季節

  
ピラタスの丘は:晴れのち曇り

気温:最低 + 14℃/最高 + 18℃



霧ヶ峰の夏空、碧空と白い夏雲が感動的です。

蓼科はもっときれいだけどね!(^_-)v

写真クリックで拡大してご覧いただけます。


現在霧ヶ峰で咲いている主な植物を一挙掲載いたします。


アカバナシモツケ アサマフウロ イタドリ イブキトラノオ 
イブキボウフウ ウスユキソウ オオバギボウシ オトギリソウ
 オミナエシ カワラマツバ キオン キンバイソウ 
キンミズヒキ クガイソウ コウゾリナ コウリンカ コオニユリ
 コバギボウシ シシウド シモツケソウ シュロソウ 
チダケサシ ツリガネニンジン ノアザミ ノリウツギ涼しさを保っているのは蓼科高原ピラタスの丘だけ! 真夏でも最高気温23℃、最低気温12℃、湿度30%! 朝晩は寒くて外に出るにはスキー用のフリースを羽織らないとダメなんです! 東京が猛暑日で35℃以上になっても、同じ時間にペンション・サンセットではなんと18℃なのです。 ということで、避暑なら蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットできまりです。 なんと言っても標高1750mというのは信じられないほどの標高で富士山の5合目に近い気候なのです。気圧も海辺より20%も低い・・・つまり空気が2割も薄いのです! 文字通りの別天地..." dc:creator="たてしなラヂヲ" dc:date="2009-08-24T23:33:19+09:00" /> -->

2009年08月24日

4795 ワレモコウ

 

ワレモコウに羽を休めるアキアカネ。

写真クリックで拡大してご覧いただけます。

★★★


ワレモコウの季節になりましたね。

英語だと「バーネット」。

どちらも良い響きの名前です。


先日載せたアキアカネですが

ますます赤くなって

正真正銘の「赤とんぼ」になりました。


ピラタスの丘ではだいぶ前からコスモスが咲いています。


あいかわらず日中の陽射しは強烈ですが

気温そのものはしだいに下がってきています。

最高気温はウチの周辺で17℃から18℃です。

最低気温は7℃から13℃あたり。


朝番は本当に「秋」を感じるようになりました。

そのいっぽうで日中はこの陽射しのおかげで

紛う方無き「避暑地の夏」を満喫できます。


エアコンを入れるより

窓を全開にしてドライブした方が