2010年9月28日(火)
【蓼科高原なう】信州蓼科高原(たてしなこうげん)は雨が止んで曇のち晴れ。今朝の気温は6℃、最高気温は11℃。きょうの写真は10月初めの黄葉景色です。国道299号線沿道の標高2000m以上にある白駒池、麦草峠、駒出池、八千穂レイクなどではこんな感じになります。写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。
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すこしずつ、しかし、休むことなく、秋は進んでいます。白樺の木も黄葉と落葉が同時に始まりました。蓼科(たてしな)の秋は、日本の原風景を見せてくれます。こころ癒されるのはそのせいなんですよ。
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ほしいものが、ほしいわ。(2)
きのうとりあげた糸井重里さんの名作コピー
それだけはほしいとおもう
ほしいものが、ほしいわ。
を、なぜ鮮明に記憶していたのか自分でも不思議だったのですが、ようやく思い出しました。
この広告が出され、大変な話題になった年である1988年の電通広告年鑑の新聞広告セクションの記事を僕は書いたのでした。
もちろんクリエイティブな部分についてはクリエイティブ局のひとが書いたので、新聞広告のトレンドという観点からたいへん興味深く見ていたわけです。
これでひとつスッキリしました。
さて、きのうのつづきです。
1988年当時はまだバブルの時代でしたから、お金さえ出せばなんでも買える、なんでもあるし、べつにほしくないものすらありあまるほどある。
それを手に入れるためのお金もひとそれぞれに潤沢に供給されていたのです。もちろんすべてのひとがバブルの恩恵にあずかっていたわけではないのですが。
多くの人が「中流意識」を持ち、がんばれば「上流社会」の仲間入りができると信じ込んでいた時代です。将来のことはなんにも心配ない、だってこんなに豊かな社会なんだもの。アメリカだって、日出ずる国として日本を見習おうとしているほどだもの。もうアメリカを抜き去ったんだもの。
それが幻想であることに気づいていたひとは本当に限られていたのかも知れません。
そしてそのバブルがはじけたのはそれから数年後の1991年のことでした。それからバブルの「ツケ」がまわってきました。時代は大きく舵を切ったのです。
そしていま、人々の考え方も大きく変化しています。これはもうすでに過去形で語るべきなのでしょうね。
1988年当時、人々が本当に欲しかったものってなんでしょう?僕はそれは「本当の自分」という永遠のテーマを解決してくれるなにかだったと想っています。
すべてを知り,すべてを手に入れてなお「万物はメタファーだ!」と叫ばざるをえなかったファウストのように、豊かきわまりない時代にあって、それでもなお手に入らない「本当の自分」という謎の答えを渇望していたのではないでしょうか。
いまはどうでしょう?多くの人にとって、ものを手に入れるためのお金は目減りする一方で、デフレによる物価下落は下げ止まり感が出てきている。相対的に、収入に対して物価上昇というデフレ・スパイラルの様相を呈してきている。この閉塞感。
時代は、そもそもの生き方の根幹の見直しを個人個人に迫っているように想われます。同時にそこには一寸先も見えない五里霧中という身のすくむような不安があるのです。
「自分にとって本当に必要であるか、あるいは、個人的にこれだけはいかなる犠牲を払っても手に入れたいもの、それだけをお金で手に入れる」それが精一杯です。となると、失敗は絶対にできません。
そこで先に購入した人々の実体験を訊きたくなるのだと想うのは自然な成り行きです。広告はもはや購買ではなく情報収集の入り口に過ぎません。だからこそ最近の広告はメディアを問わず「特定のキーワードの検索」を訴えているのです。
そのような購買行動においては、自分の絶対的価値観に基づいた商品やサービスよりも、より多くの人が高く評価する「人気商品」や「定番商品」が選ばれることになります。
自分の評価や価値観よりも、言い換えるならば、「じぶんがほしいもの」ではなく「みんなが欲しがり、かつ、より多くの人が満足したと言っているもの」を選択するのです。
旧来から言われている「口コミ」がもっとも力を持つ時代に変わったといえます。それは実用品、生活必需品のみならず趣味や嗜好品にいたるまで、「ユーザーレビュー」が参照され大きな比率で購買決定に影響を与えていることからも推察できます。
な〜んてな。
むかしこんな調子で書いていたのを思い出してしまいました。
まあ、要するに「じぶんがほんとうにほしいもの」ではなく「みんながほしがっているもの」を買う傾向が強くなったといちゃっても良いのかも知れませんね。
純然たる趣味の世界はかろうじてその影響をあまり受けにくいのかも知れませんが、その世界にも「ユーザーレビュー」が浸透してきているのもまた事実です。
ということで、きょうは言いっぱなしで終わります。恐縮です。(笑)
☆たてしなラヂヲ☆
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