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まそれはさておき、我が敬愛する作家、村上春樹の最新作「1Q84」を読んでいる。深夜「海辺のカフカ」に登場して読者の間で話題になった100万ドルトリオによるベートーベンの「大公トリオ」を聴きながら読む。この難解そうな作品を読み解くことが自然に出来るような気分になる。
ここが街ならば、「なにもかもが寝静まった深夜」と書くところだけれど、ここは標高1800mにせまる亜高山帯なのだ。自然は決して眠らない、都会が眠らないというのとまったく異なった意味において。
野生動物はそのほとんどが夜行性なのだ。だから我が家の夜警担当だったシベリアンハスキーのパル君も、時代劇で武士が刀を肩に立てかけて壁にもたれて仮眠するような感じで、夜間は半分起きていたものだ。そして、我々が起床したのを確認してから爆睡する。そんな彼はもういない。深夜、ぼくはひとりぼっちだ。
ここは静かなところだ。その印象と実感は16年暮らしたいまでも変わらない。日中でも耳の奥からきーんという音が聞こえてくる。深夜ならなおさらだ。「海辺のカフカ」でも山奥の小屋で主人公の少年が聞く「沈黙」はこのようなものだったのだろう。第15章の終わりに彼は語る。
「沈黙は耳に聞こえるものなんだ。ぼくはそのことを知る。」
それはここではあたりまえのこととして体験される、最初は新鮮な発見として、その後は感動的な日常として。そんな環境の中で日々を送り想いを巡らしているとイェーツの言葉もまた自然に心を打つようになる。体質が変わるのと同じように、こころも変わるのだ。
「夢の中から責任は始まる。(In dreams begin the responsibilities.)」
想像力のないところに責任は存在し得ない。想像力がなければ、その人間にはなぜそれが罪なのか永遠にわからない。
「なぜ人を殺してはいけないのか?」
そのような種類の殺人者は「夢」を見ることはないのだろう、たぶん。想像力のないところに夢はなく、責任も始まることはない。
★★★
新緑に輝く花いっぱいの蓼科高原にぜひお立ち寄りください。
蓼科はいまミツバツツジ、レンゲツツジが満開です!
霧ヶ峰のレンゲツツジ大群生の見頃は6/10頃から6月末です。
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