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4360 書きたいように書く

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 目を閉じると、さらさらと頬(ほほ)を嬲る(なぶる)風を感じる。ひとつひとつの呼吸が、さまざまな秋の音に感応して、ゆったりとしたリズムに変化する。明るく形を失った視界には無限の奥行きが現れ、それは上も下もない球形の光の世界。ぼくはいまここにいて、同時にここにはいない。

 ぼくはここを「起点」として存在するひとつの「在りかた」へと変化する。ちらちらと揺れる木洩日(こもれび)を感じる。その光に含まれるほんのわずかな熱を受け止める。薄いベールのように光子が舞い降りる。時間が100万倍に引き伸ばされて、濃密な液体のように振舞いはじめる。

 人工知能ならきっとこんなふうに語るのかも知れない。

 "I sing the body electric."

 しかしこれはぼくの言葉だ。自分の内的言語をそのまま書き記すと、こんなふうになるのだ。実際はもっとブリミティヴなシンタックスで語られているのかも知れない。

 ひとはやっぱりシンボリックにではなく、内的言語によって、しかもまぎれもない母国語によって思考しているのだと思う。僕自身はどちらかというと直感的思考をするほうなのだけれど、最終的にはやはり「言葉」によって思考しているということを最近確信するようになった。

 もちろんそれはプロセスとしてではなく、アウトプットとしてという限定的な意味ではあるのだけれど。厳密に言えば思考過程ではシンボリックであり、アウトプットにおいてはヴァーバル(verbal/言語的)であるような気がする。

 感動はぼくにとっては質量をもった「かたまり」のようなもので、それをずどんと胸で受け止める感覚がある。情動というような感情の動きではない。心が揺れる感覚もない。それは心に映し出されるまもなく、ひとつのインパクトとして直接的にぼくにぶち当たる、なんの前触れもなく。

 それをぼくは写真に撮ろうとする、文章にしようとする。でもそれはなかなかうまく行かない、あたりまえだけれど。観察して記すことはある意味たやすいけれど、非言語的なものを実体的に語ることは極めて困難だ。レポートは書けても、随筆や小説となると話は別次元になる。

 日々の蓼科の様子を「レポート」するだけで充分じゃないか、と考えてみる。なるほどな、と思う。この日記に求められているのはむしろそのようなスタンスなのかも知れないな、と。でも、それではぼくがつまんないのね。レポートを書くことはぼくにとっては冬の「雪かき仕事」みたいなものだから。

 で、たまにはこんなふうに「意味不明」風な書き方をしてみたり。

 ごちゃごちゃ考えないで書きたいことを書きたいように書けばいいのかも知れないね。


☆たてしなラヂヲ☆


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2008年10月06日 18:00に投稿されたエントリーのページです。

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