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3830 蓼科の真夏日

晴れ 気温:最低 12℃/最高 25℃

この夏の通奏低音は蝉の音かもしれない。朝目覚めるとそれと気づかないほど自然に耳に入ってくるのはジーッという蝉の声だ。まるで耳鳴りのように、あるいは幻聴のように耳について離れない。決して不快な音ではなく、むしろ心地よい。

ああ、夏なんだと実感させるなにかがこの音にはある。ただ、高原では暑さの使者でなく涼風の謳いのように聞こえる。ちょうど他の季節に、静寂の音(耳の奥がキーンと鳴る)を聞くように、この季節には蝉のジーッという音を聞くのだ。

その残像は、いささか絶望的な疲労感にとらわれる深夜早朝の作業のときに耳の奥によみがえり、一陣の風が吹き抜けるような爽快感を感じさせてくれる。

光はますます凶暴な熱線を地表に降らせ、ありとあらゆる色を脱色しようとしているかのようだ。なにもかもが白んで見える。だからこそ、蓼科の夏の景色を堪能するためにはちゃんとした品質のサングラスが必携なのだ。

最高気温は18℃〜23℃にしかならない。

ここの紫外線量は海水浴場の約1.7倍だそうだ。気温は、どんなに「暑く」感じる日でもじつは18℃〜23℃しかない。暑く感じさせるのは陽射しなのだ。この地の「熱源」は日光以外にはない。だから、日が暮れると同時にびっくりするほど冷え込んで震え上がることになる。

最低気温は7℃〜12℃になる。

今夜は満天の星がゴージャスな姿を見せているけれど、ほとんど誰もそれに気づかない。その傾向は、年々大きくなってきている。ひとびとはもう月や星を眺めるなんて余裕はないのかも知れない。ケータイの画面のほうがずっとずっといいのかも知れない。

横並びの偽りの友情のほうがずっとずっと大切なのかも知れない。

ケータイで互いに?がっているなんていうのは美しき共同幻想に過ぎないことにそろそろ気づいてもいい頃だと思うのだけれど。

メディアが変わっても人間の本質はアリストテレスの時代からなんら変わってはいないのだから。


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2007年08月12日 23:55に投稿されたエントリーのページです。

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