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2007年08月 アーカイブ

2007年08月01日

3819 僕の営む僕らしい宿

晴れ 気温:最低 7℃/最高 18℃

関東甲信越地方にもようやく「梅雨明け宣言」が出ましたね。

昨年より5日ほど遅いとのことですが、そうでしたっけ?

それはそうと、今朝はこれまで蓼科高原日記で記録した8月の最低気温を更新しました。なんと7℃です。これまでの最低記録は8℃でしたから、これはすごい。日中30℃を越える平野部にすんでいるひとにはちょっと信じられない気温でしょ。今日もお客様にホントにエアコン入ってませんか?って聞かれちゃいました。

おおおーちょけちょ、って鳴く変なウグイスが毎朝夕庭にやってきます。ますます変な鳴き方になってきています。ボーッとして聞き流していると、ウグイスだと気がつくまでに10分ほどかかるほど変です。いったいどうなっちゃうんでしょうか。

さて、この1年ほどの間、もがくようにしていろんなことにチャレンジしたり勉強したりして改革(?)を行なってきましたが、すべてが灰燼(かいじん)に帰したような気分に浸っている夏です。それはよく考えてみればあたりまえのことで、僕は僕自身からどんどん遠ざかる方向に突き進んでいたのです。

ペンション経営者として自分のペンションの守備範囲をもっと広げようとしてきたのです。しかし、それが擬態(ぎたい)であることは賢い消費者であるお客様にはお見通しだったのだと思います。僕がいらして欲しいお客様はこんな感性のひとだ、とか、こんな世界観・人生観を持ったひとだとかということがバレバレだったのですね、たぶん。

自分を欺くことは出来ても、ひと様を欺くことは出来なかったわけです。

僕は自分に対してもひとに対しても「公正・公平である」ことを求めます。年齢なりに成熟した精神を持っていることを求めます。それは、学歴とか職歴とかそういうものとは無関係で、自分の人生と仕事をしっかり生きてきたひとなら誰でも持っているオーラのようなものです。

僕は人生に対して「ずるい」ひとは嫌いです。相手になにも与えずに、ただ相手からなにかを奪おうとするひとが嫌いです。それは仕事においても人生においても同様です。そしてなによりも、礼儀知らずが大嫌いです。相手を下に観る人間が大嫌いです。

孔子が「知者楽水、仁者楽山」(かしこいひとは水を好み、やさしい人は山を好む)と言っていますが、僕はやはり後者なのでしょうか。いやいや、それじゃあ自分を美化しすぎというものだ。いずれにしても世事に長けたひと付き合いがうまくて商売上手なひとがうらやましいです。

だれだって、多少はここに書いたようなある意味ではネガティブな側面は持っているでしょう、僕だって例外ではない、たぶん「とびぬけて」いるかもしれない。しかし、それに気づいて自分でその部分が嫌だなと感じられるかどうかが決定的な違いになるのだと思うのです。

難しいことをひと様に求めることができるような立派な人間ではないし、自分自身がまず居住まいを正して取り組まなければならないのです。じっさいのところ、すべてのお客様は僕の先生なのです。僕はじつにさまざまなことを、さまざまな人生を送ってこられたお客様から学んでいます。

僕のペンションを好んで下さるお客様、愛して下さるお客様に心より感謝しています。

やはり僕は、このようにしか生きられないし、このようなペンションしか営めないのです。

商売上手な繁盛店は僕には似合いませんし、僕にはそんな大それたことは出来ません。ささやかな宿を、それを愛して下さるお客様のためにこつこつと続けていくばかりです。

2007年08月02日

3820 ペンション・サンセット 2.0

曇り時々晴れ 気温:最低 11℃/最高 20℃

昨日、ようやく梅雨明け宣言が出ました。

蓼科の気候も劇的に「真夏」になりました。

湿度が低く、気温はめったに20℃を超えず、それでいて日中の陽射しは海よりも強烈に「熱く」て紫外線量は1.7倍もあります。朝晩はぐっと冷え込んで、極端な場合は7℃まで気温が下がります。窓をしっかり閉めて、冬のように厚着をして、冬用のふかふかの羽毛布団にくるまって眠るというのが、ペンション・サンセットの夜です。

自然の音以外はなにもしないので、不眠症の方や寝付きの悪い方でも、ほとんどの方が「よく眠れました」とおっしゃいます。自然の音と言いましたが、初めていらした方にはそれはおそらく聞こえないかも知れません。ただ、こんなに静かなところは初めて!・・・と感じるだけかも知れません。

森を吹く風の音、葉擦れの音、雨が木の葉を打つ音、野生動物の気配、野鳥の歌声。

心と体がなじむに従って、いろいろな音を聞き、気配を感じることが出来るようになります。森の精の気配だって感じることが出来るようになります。これは「たとえ」ではありません。すくなくとも、「感覚的事実」です、実際の体験です。

これまでのペンション・サンセットの良いところはそのままに、新たな地平を開かなければなあと思ってずうっと思案を巡らせてきました。この1年のチャレンジはどうも的を射ていなかったようです。が、決して諦めないのです。

これまでのペンション・サンセットがバージョン1.0だとするならば、バージョン2.0に進むのだという強い決意があります。言葉を探しているのですが、なかなか良い言葉が見つからないでいます。ちまたではやっている Web 2.0 という言葉・概念同様に、サンセット2.0 もなかなか表現することが難しいのです。

いずれにしても、ひとつはっきりしていることは、私は私らしい宿しか作り上げられない、ということだと思います。私を嫌いなひとは私の宿に来ては下さらないだろうと言うことです。観ようによってはこれは「緩慢な自殺」行為なのかも知れません。

それでも、私が私であるように、お客様にも本来の自分であって欲しいと願っているのです。すくなくとも、ペンション・サンセットに滞在している間だけでも「本当の自分」であってほしいと願って、この宿を続けています。


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2007年08月03日

3821 8月5日(日)がめちゃ空いてます〜!

晴れのち曇り宵に時雨 気温:最低 13℃/最高 19℃

ええと、涼しいです。エアコン入れるとクルマの中は寒い。朝晩はオートエアコンのヒーターが入るほどです。空はすっかり真夏の空です。もちろん雲も夏雲。さわやかな風がピラタスの丘を吹き抜けていきます。

なんだか書けば書くほどお客様が減っているんじゃないかと疑心暗鬼になる今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

もう書くのやめちゃおうかと何度思ったことでしょう、この11年間で。あいにく数えてこなかったので正確な数字はわかりませんがすくなくとも100回は本気でそう思ったのではないでしょかね。

結局この日記があってもなくても困るひとはほんの一握りだろうし・・・いやいやそれは自己評価が高すぎるというものだ、きっと「困る人なんていない」というのが実相だと思います。

まあ自分自身のために書いている側面もあるということで、気楽に行こうっと。

ところで、

8月5日(日)はまだひと組様だけしか入っていないので、すかすかに空いています。

なぜだか理由はわかりませんが、毎年日こそ違え良くあることなのです。

ねらい目ですよ、たぶん。

速報:

月曜日以降は週末まで好天が続くという週間予報が出ています。
8月6日(月)〜8月10(金)はまだ空室がありますので、是非ご検討下さい。
ご予約時に「ご宿泊応援クーポン(1000円分値引き券)」を利用できます。
手に入れるには「メールマガジン」に登録するだけです。

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2007年08月04日

3822 遅めの夏休みが始まった蓼科です

曇りのち晴れ 気温:最低 13℃/最高 20℃

あれよあれよという間にきょうは満室のお客様になりました。みなさん長梅雨が明けるのをじっと待っていらしたようです。台風は当地ではまったく何の余波もなく遙か北方の日本海を通り過ぎていきました。そこを見計らって急遽旅出を決めたのだとおっしゃるお客様が多かったです、きょうは。

お客様の話だと、きょうはおおむねどの道も空いていたとのことで、快適なドライブを楽しめたそうです。車山の体験教室に参加したご家族の方も高原の夏を満喫して大満足とのことで、なりよりでした。アウトドア活動はあんまりピーカンに晴れて陽射しが強い日よりはきょうのように薄曇り程度のほうが快適で疲れも少ないと思います。

相変わらず奇妙な鳴き声のウグイスがペンション・サンセットの庭にやってきて歌って(?)います。ああ、こやつは去年と同じウグイスだと確信しました。だって、同じ歌を歌っているんだもんね。とっても変な歌を。オーオチェッチョ・・・チェチョチェチョチェチョチェチョチェチョ・・・ってね。

そういえばきょうサンセットにいらっしゃる途中で大きな日本鹿の雄に出合ったお客様がいらっしゃいました。ここに住んでいれば良くあることなのですが、とても幸運な出会いだったと思います。野生との出会いはいつも感動的です。鹿の食害に苦しむ当地であっても、です。

久しぶりの満員状態でのおもてなしということで、いささかへばっています。いきなりは順応できないのです。頭も身体も・・・特に「身体」が。自分の年齢を実感してしまいますね。毎年夏を迎えるたびに去年より衰えている自分に出合うのですから。まあ、これが自然だし、あたりまえのことなのですが。

昨日も「速報」でお知らせしたとおり、今週はおおむね良い天気で週末も好天に恵まれそうです。お客様は当地の涼しさ(というか「寒さ」)に一様に驚かれています。時には最低気温が7℃にもなり、最高気温もめったに20℃を越えないのですから、信じられないさわやかさかも知れません。

今日は満天の星空が望める夜になりました。

速報:

月曜日以降は週末まで好天が続くという週間予報が出ています。
8月6日(月)〜8月10(金)はまだ空室がありますので、是非ご検討下さい。
ご予約時に「ご宿泊応援クーポン(1000円分値引き券)」を利用できます。
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2007年08月05日

3823 今日からいい天気が続きます

晴れ 気温:最低 13℃/最高 20℃

最高のお天気に恵まれています。蓼科らしい晴天です。絵に描いたような「夏休み」、「避暑地の夏」です。先日ユニクロのCMで流れていたパーシー・フェイスのヒット曲「夏の日の恋」が聞こえてきそうです。


週間予報でもこれから1週間は好天が続くとのことですよ。(^^)

午前8時・記

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じつに蓼科らしい気候になりました。吹く風が本当にさわやかです。

これまであまり聞くことの無かった蝉の声があることが、これまでの夏と違うところでしょうか。ひんやりとした風に吹かれながら聴く蝉の声はまたとても風情があるのですが、これも地球温暖化による生態系の変化かと思うと複雑な心境です。

強い陽射しを得てピラタスの丘ではいっせいに高山の花が咲き始めています。庭に植えたコスモスの花も咲き始めました。いつもなら7月中旬には咲き始めるのですが、長梅雨のおかげでいま咲き始めたようです。

今週はずうっとお天気が良いという予報も出ていますので、この機会を逃すと(先のことはわからないので)後悔することになるかも知れません。お休みが取れるならばお盆休み前のこのタイミングが道も空いていてベストです。これを逃せば、あとはお盆休み明けがおすすめとなります。

午後9時・記


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2007年08月06日

3824 避暑地の夏

晴れ 気温:最低 12℃/最高 21℃

風はひんやりと冷たく

さらさらと流れていきます。

空はどこまでも青く

雲はむくむくと入道雲になり

八ヶ岳をはるかに超えて

天空高くせり上がっていきます。

その高さおおよそ4000m。

強い陽射しに驚き、夕景に感動し、朝夕の厳しい冷え込みに

常識を打ち壊されて

一度に夏と冬とを体験したような気分になってくる。

それが蓼科高原・八ヶ岳の夏。

たった24時間のうちに春夏秋冬(しゅんかしゅうとう)の

ぎっしりつまった季節

夏を謳歌し、秋を味わい、冬に黙想し、春に覚醒する。

神は空にあり、森にあり、花にある

静謐の中にたたずむ野草に神は宿る

一条の光を浴びて

あまねく神はある

宗教の語る神は概念であり

自然の謳う神はメタファーである

僕もまたこの地にやってきて

はじめて信仰を得た旅人のひとりかもしれない。


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2007年08月07日

3825 万物はメタファーか、つって。

晴れ 気温:最低 11℃/最高 20℃

クガイソウにはいつも蜂が寄りついている。

ああ、じつにたくさんの種類の蜂がこの森にもいるのだと改めて感心する。

昨日の写真と同じクガイソウだけれど、時間帯によってその印象は大きく変化する。

真夏の光と陰、クガイソウと蜂、吹き抜ける冷風に蝉の声。ピラタスの丘の夏。

蓼科の光と陰はこのように美しく、切ない。

そして神を想わずにはいられないほど象徴的でもある。

「万物はメタファーだ!」と叫んだのは、かのファウスト博士だったが、僕だってそんなふうに叫びだしそうになるほどだ。

蝉の声が聞こえる。しかしいまは真夜中、本来聞こえるはずのない時間だ。これは僕の耳に残された蝉の声の残像なのかも知れない。その声は決して賑わしいものではなく、僕のこころを慰撫してすっと通り過ぎていく一陣の涼風のようだ。

明日は立秋、暦の上では秋になる。蓼科ではその暦どおりに「秋風」が立つ。

ふと昔読んだ堀辰雄の作品を思い出す。ポール・ヴァレリーの作品の一節「風立ちぬ いざ生きめやも」を冒頭に掲げて始まる物語だ。蓼科高原の近隣にある富士見高原のサナトリウムを舞台としたこの小説の名は「風立ちぬ」。

僕といわゆる「高原」との出会いは、この決して明るい物語ではない小説を通じてだったような気がする。しかし負のイメージを抱くどころか透明な精神性をたたえた自然のたたずまいを感じて、いつか高原で暮らしたいという想いはそのときに始まっていたのかも知れない。

確かに高原の森では生と死とがごく当たり前のこととして共在している。そして僕らはそれをきわめて自然なかたちで受け入れることが出来るようになってくるのだ。それが出来なかった者はやがて山を下りることとなる。それもまた自然なことだと思う。

僕はどちらになるのだろうか。


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2007年08月08日

3826 静かなる夏

晴れ 気温:最低 12℃/最高 21℃

いつものように静かな夏を迎えています。

静かという意味はお客様が少なくて閑散としているということではなく、たくさんのお客様がピラタスの丘ペンション村を訪れているにもかかわらず、この森はいつもと変わらない静寂に満ちているということです。

それがディベロッパーが開発したペンション村と、広大な別荘地に30軒ほどのペンションが散在するピラタスの丘ペンション村との決定的な違いです。敷地はどこも300坪から400坪もあります。敷地内に森や林があるのです。こんなペンション村は全国でも数少ないと思います。

真夏のこの季節でも、館内の換気をするとき以外は窓を閉めていることの方が多いのです。信じられないかもしれませんが、それがピラタスの丘の夏の気候なのです。北八ヶ岳の中腹、標高1700から1800mに位置するので、日中でも最高気温は20℃に達しないことが多いのです。

朝夕は7℃から13℃まで冷え込むので、昼夜を問わず都会のようなまとわりつくような暑さとは全く無縁の別天地なのです。館内でも夜はTシャツの上にフリースを羽織ってちょうどいいのです。

眠るときは窓を閉め切って、厚手のトレーナースーツをパジャマ代わりにして、ふかふかの冬用羽毛布団にくるまって眠るのです。至福の眠りが堪能できます。寝汗なんてまったくかきません。真冬に暖かな布団で眠るときのような幸せな気分です。

夜もまた静寂が支配します。ここで暮らす我々はその静寂の中に自然のたてるかすかな音や野生動物の様々な気配を感じることができますが、お客様はきっと信じられないほどの安息に満ちた静けさだけを聴くことになるのです。

なにをしていても、いつでも、耳の奥からきーんという静寂の音(サウンド・オブ・サイレンス)が聞こえてくることでしょう。


さて、窓を開けると、びっくりするほど冷たい風が吹き込んできます。昨日までとは別次元の冷風です。そう、涼風というよりは「冷風」です。そういえば、暦の上では今日は「立秋」なのでした。

蓼科では、特にピラタスの丘では、この日には必ず「秋風」が立ち季節ははっきりと秋という季節へと梶を切るのです。そのことは今日という日に立ち会った誰もが実感できる季節感の変化です。

残暑のまったく無い蓼科では、夏から秋への移ろいは緩い下り坂のように穏やかなものです。まだまだ夏だと思っているうちにいつしか季節ははっきりと移り変わっているのです。

いましも、強烈なオレンジ色の光がラウンジを赤々と染めて輝きました。沈みゆく夕日の最期の光芒です。それもほんのひととき、すでにその面影もなくラウンジは再び薄墨のような闇に沈んでいきます。

そう、僕は今日は久しぶりに吹き抜けの大テーブルでこの日記を書いています。急にもの悲しさが僕の胸をいっぱいにします。それは僕がもう恋とは無縁の存在になってしまったような気がするからかもしれません。

ふと気づけば、ずうっと引きずってきていた若い頃の恋がすべて美しい思い出になってしまっていた。僕はいまそれを冷静に対象化して観ることができる。客観的に思いを巡らせることだってできるのだ。

そこにはあれほど愛した女性への想いのかけらも再生できない自分が実況見分のように現れるばかりだ。言葉を換えるならばそれはこういうことだ。僕はあの頃の僕に戻ってあの頃の君を抱くことはできるが、いまの僕がいまの君を抱くことはできない。互いの想像力の中でのみぼくらはあの恋を再生することができる。

それは自然なことだが、とても残酷なことでもあると思う。

だからこそ若い頃の恋に臆病になってはいけない。

そこにあるのはかけがえのない「いま」だけなのだから。


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2007年08月09日

3827 1枚着込めばちょうどいいのにね

晴れ 気温:最低 12℃/最高 20℃

年を追うごとにハイシーズンが短くなっていくような印象ですね。梅雨明けが1ヶ月も遅くなったような感じで、夏の始まりが遅くなり秋の始まりが(残暑が厳しい割に)早くなったような感じといえばいいのでしょうか。

「避暑地」で宿泊業を営む僕らにしてみればかなり危機感を持たざるを得ない気象変動と言えるのかもしれません。そもそも「避暑地」なんてもう「死語」なのかもしれないですしね。イメージとしては生きていても、エアコンがここまで普及して、やたら暑くなった夏にも体が慣れてきて、みんな「避暑」なんて概念とはおさらばしちゃっているのかも。

少なくとも都会に住んでいると、僕らもその一員だったわけですが、季節感がどんどん壊れてきてしまうように思います。快適なエアーコンディショニングによって特に服装を季節に合わせなくたって快適に過ごせるのだもの。

むしろ服装はその文字の意味するとおりファッション(服で装うこと)のためだけにこだわるものになったのかもしれません。じっさいのところ、こちらにいらしてもトレーナー1枚着込めば快適なのに、そうはしないで暖房はないのですか?といぶかしそうにおたずねになるお客様もいらっしゃいますから。

もちろん、ここは冷房は一切不要ですが暖房は真夏でも準備が必要な亜高山帯ですから、暖房はあります。しかし室温が23℃もあるのに暖房したらどうなるか・・・。だいいちちっとも快適ではありませんしね。ハワイじゃないんだから30℃にしてどうするのって・・・。(^_^;)

まあ、ジンバブエの僻地でもないわけですから、上下水道完備で設備は都会と変わらず電気だってきているし、室温だって23℃もあるのだし・・・。やれやれ・・・人間もずいぶん心身の適応力がなくなったものだ。ひとのことは言えないけれど・・・熱かったら一枚脱ぐ、寒かったら一枚着る、簡単じゃん。(^^ゞ

それはさておき、ずうううっと快晴の真夏日が続いています。快適です、さわやかです。まだまだこの天気が続きそうです。雨が降りません。僕らにとってはとてもいいことですが、農家にとってはたまには雨が降らないと・・・ということでしょうね。まあ、それはどどどどっとものすごい雷雨がくるので大丈夫でしょう。

最期にお知らせです。この季節は2食付きでないとご宿泊を受けないお宿さんも多いかと思いますが、ペンション・サンセットでは大歓迎です。ご予定にあわせてうまく使っていただければ幸いです。

あ、そうそう、きょうからアクセスカウンターを表示するようにしました。


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 「ムシカリ」呼ばれている花です。

2007年08月10日

3828 夜のしじま

晴れ 気温:最低 12℃/最高 23℃

今朝は寒く感じました。

立秋(8/8)に秋風が立ち、それを境に大地の温度はしだいに冷え始めます。

いつものことながら、劇的な気候の変化です。

外に出てみればジージーと蝉が鳴き、野鳥の声がにぎやかで「夏」そのものなのです
が、凛とした大気の冷たさと、照り返しとは無縁の大地が蓼科の8月という特異な季
節を象徴的に表しています。

陽射しは真夏そのもので、まさに「熱源」というにふさわしくじりじりと肌を焼きま
す。

紫外線と熱量は海辺の1.7倍ともいわれているほどですから、海水浴なみの日焼け対
策が必要です。

そんなわけで、日のあるうちは真夏の気候そのもの、陽が落ちれば急激に冷え込んで
初秋の風情に変わるのが蓼科の夏です。

そして、終日湿度は30%台とエアコンの除湿モードより強力な除湿環境です。

運動して汗をかいてもべたつくことはなく、いつもさらさらです。米国の西海岸みた
いです。

そうです、蓼科は伝統ある「避暑地」なのです。

天然のクーラーが空にあって、そこから涼しい風が吹き下ろしてくるかのようです。

すべてのいのちあるものすべてを鼓舞する素晴らしい季節がいましばらくつづきます。

蓼科の夏は短く、残暑が無くクロスフェードするようにいつの間にか初秋へと移ろっ
ていきます。

9月いっぱいはそんな季節が続きますから、遅い夏休みを過ごすにも最適の場所で
す。

私ごとですが、私もサラリーマン時代はいつも8月下旬から9月下旬に蓼科を訪れ、味
わい深い晩夏から初秋をここで過ごしたものです。

この季節の夜空はまさに「夜のしじま」というにふさわしく、静寂に満ちた満天の星
空。

ちりんちりんと風鈴のように星が奏でる音楽が聞こえてくるような錯覚に陥ります。

2007年08月11日

3829 夏の盛りです

晴れ 気温:最低 12℃/最高 23℃

きのうはこの夏の最高気温23℃!・・・を記録しました。ぼくらにしてみれば20℃を越えるともう暑くてハアハア言ってしまいます。シベリアンハスキーのパル君と同じです。体質が似てきてしまっているのかも知れませんね。

さらにきょうは24℃、記録更新です。

お客様はこれでも「涼しい」とおっしゃって下さるのですが、われわれにとっては20℃が都会の方の30℃ぐらいの感じの暑さとして感じられるのです、たぶん。まあ、陽が落ちたとたんにいっきに12℃以下まで気温が下がるので、朝晩は「寒い」といったほうが適切な表現かも知れません。

じいじいと蝉(せみ)がかしましく鳴いています。それもペンション・サンセットのシンボルツリーの白樺の大木で!・・・こんなことはこれまで無かったことです。

その声をBGMにしてウグイスやホトトギスが謳っています。なんともシュールな情景ですね。

そもそも標高1750mのこの地には蝉が棲息していなかったのです。

それがここ数年、しだいに蝉の声を聞くようになりました。冬期に氷点下20以下にもなる当地の気候から考えてこの森で羽化したとは考えにくいので、もっと標高の低い森から上がってきたのではないかと考えています。

蓼科で唯一聞くことの出来る蝉の声はエゾハルゼミです。

6月の梅雨入り前にからころからころひゅーひゅーと野太い声を聞かせてくれるのです。そして忽然と姿を消します。初めて聴いたときは、なんで森の木の上でこんなにもたくさんの蛙が鳴いているんだろうとびっくりしたものです。

明らかに自然は変化してきています。しかし他の同植物たちと同様に、われわれは、とりあえず、それを受け入れて生きていくほか無いのですね。

それが高邁な理想や大儀とは別次元の、閑山の森で暮らす私たちの実感です。


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2007年08月12日

3830 蓼科の真夏日

晴れ 気温:最低 12℃/最高 25℃

この夏の通奏低音は蝉の音かもしれない。朝目覚めるとそれと気づかないほど自然に耳に入ってくるのはジーッという蝉の声だ。まるで耳鳴りのように、あるいは幻聴のように耳について離れない。決して不快な音ではなく、むしろ心地よい。

ああ、夏なんだと実感させるなにかがこの音にはある。ただ、高原では暑さの使者でなく涼風の謳いのように聞こえる。ちょうど他の季節に、静寂の音(耳の奥がキーンと鳴る)を聞くように、この季節には蝉のジーッという音を聞くのだ。

その残像は、いささか絶望的な疲労感にとらわれる深夜早朝の作業のときに耳の奥によみがえり、一陣の風が吹き抜けるような爽快感を感じさせてくれる。

光はますます凶暴な熱線を地表に降らせ、ありとあらゆる色を脱色しようとしているかのようだ。なにもかもが白んで見える。だからこそ、蓼科の夏の景色を堪能するためにはちゃんとした品質のサングラスが必携なのだ。

最高気温は18℃〜23℃にしかならない。

ここの紫外線量は海水浴場の約1.7倍だそうだ。気温は、どんなに「暑く」感じる日でもじつは18℃〜23℃しかない。暑く感じさせるのは陽射しなのだ。この地の「熱源」は日光以外にはない。だから、日が暮れると同時にびっくりするほど冷え込んで震え上がることになる。

最低気温は7℃〜12℃になる。

今夜は満天の星がゴージャスな姿を見せているけれど、ほとんど誰もそれに気づかない。その傾向は、年々大きくなってきている。ひとびとはもう月や星を眺めるなんて余裕はないのかも知れない。ケータイの画面のほうがずっとずっといいのかも知れない。

横並びの偽りの友情のほうがずっとずっと大切なのかも知れない。

ケータイで互いに?がっているなんていうのは美しき共同幻想に過ぎないことにそろそろ気づいてもいい頃だと思うのだけれど。

メディアが変わっても人間の本質はアリストテレスの時代からなんら変わってはいないのだから。


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2007年08月13日

3831 避暑地

晴れ 気温:最低 12℃/最高 24℃

きょうもまた快晴の真夏日です。

週間天気予報でも、あと1週間は晴れの日が続くとのことです。

陽射しは熱くて「なんだ暑さは変わらないじゃないか」と思ったら大間違いです。

暑いのは「陽射し」だけなのです。

気温は18℃〜23℃程度しかありません。

木陰や日陰に入ってしばらくするとぞくぞくっと寒さを感じるはずです。

風はエアコンの風なみに冷たいのです。

ジィージィーと蝉が鳴いています。

ピラタスの丘でこんなにたくさんの蝉の声を聞くのは初めてのことです。

ここは本来蝉の棲息しない亜高山帯なのです。

こんなところにも生態系の変化が現れてきています。

しかし蓼科の夏はさわやかです。

避暑地とはこのような場所をいうのですね。

2007年08月14日

3832 静けさと安らぎと凛とした大気

晴れ 気温:最低 12℃/最高 24℃

判で押したようにいい天気が続いている。

しかも日ごとにますます爽快な気候へと変わってきているのだ。

特に朝がそうだ。

さんさんと降り注ぐ真夏の陽光と、びっくりするほど冷たい大気。

その対比の妙は、経験した者にしかわからないだろう。

週間天気予報でも、晴れマークがずらりと並んでいる。

去年までのように日が暮れると雲が山に張り付くなんてこともない。

星空が驚くほど綺麗だ。

夕暮れも綺麗な日が多い。

そして、ピラタスの丘は信じられないほど静かな夜を迎えている。

どのペンションも満員のお客様なのにもかかわらず。

豊かな大自然と、広大な敷地がもたらす静けさだ。

静けさと安らぎと凛とした大気。

夜は暖房が欲しくなるほど涼しい(時には寒い)この気候は、

本物の避暑地ならではのものだ。

朝の蝉の声すら涼やかに聞こえる気候を是非体験して欲しい。

2007年08月15日

3833 「わかりやすさ」がすべてを支配する

晴れ 気温:最低 14℃/最高 25℃

ちょうど去年の今頃も同じような状況になっていたように思います。

つまり、疲労困憊だけど、たくさんのお客様をお迎えして

とってもハイな状況です。

ある種の覚醒状態かもしれませんが

それにも限界があって、突然ガス欠になってしまうのは

若さを失って久しいからかもしれませんね。

とにかく徹夜がこたえる。

恒常的睡眠不足がこたえる。

休息時間のまったくない間断ない作業の持続状態。

体中がむくみ、筋肉がはれ上がり、骨格が悲鳴を上げる。

そんな状態です。

思うに、日本のペンションはその歴史の最初からビジネスモデルとして誤っていた。

ベッドと朝食(B&B)を提供する宿という位置づけの欧米のペンションにたいして、夕食も提供するという旅館に準じた日本型ペンションは、その経営者・従事者に過大な肉体的負担を強いることとなったように思います。

いわゆるリゾート地に立地することがほとんどで、その結果ハイシーズンとそれ以外のシーズンとの集客数が極端に変動するのに対し、絶対的客室数が少ないためにはっきりいってペイしないのですね。

ペイしていたのは第一次ペンションブームや清里ブームに代表される第二次ブームそしてバブル期だけだったのではないでしょうか。

もちろん状況がどう変わろうと、優れた経営者はきちんとペイするペンション経営をしている。

しかし基本的には一定以上の資本力がなければそれもかなわないのが新自由主義経済化における経営の基本であることも事実なのですね。

それはなぜか?

お客様がサービスの向上以上に設備投資を求めるからなのです。

この10年に限っても、ジャグジー → 展望風呂 → 露天風呂 → 天然温泉露天風呂 → 天然温泉「展望」露天風呂 といった具合です。お客様の多くはペンションを選択するときにお料理のおいしさやホスピタリティなどよりもわかりやすい「設備」で選択する傾向がますます強くなっているようです。

経営者としてはそれが対投資効果が十分に得られない「不適切な投資」であるとわかっていても、無理して設備投資してきています。だからこそ資本力が物を言うわけでもあるわけです。不適切な投資が出来るだけまだ「余裕」があるという意味において。

別にぼやいているわけではありません。「危惧(きぐ)」しているのです。いまのこの状況はかつての民宿バブル期の設備投資バブルとその終焉にとても良くプロセスが似ているからです。

個人的には自由主義経済なのだから、弱肉強食でなるようになると覚悟を決めていますが、どうにも割り切れない思いではありますね。

もはやペンションなんて不要なのかも知れません。規模と設備という観点に限っていうならば、これほど中途半端なポジションの宿泊施設はないからです。その観点で選択するなら別にペンションでなくたっていいじゃないですか。

まあ、なにが生き残りなにが死に絶えるかは消費者=お客様がお決めになることですから、「人事を尽くして天命を待つ」ということしかないのですが・・・。

ホームページの完全リニューアルを行いながら身にしみて感じたことは、これからは「差別化」の時代ではない。「個別化」の時代なのだという